【鬼滅の刃】珠世が鬼になった理由は？愈史郎との関係や鬼舞辻無惨との因縁も解説

珠世が鬼になった理由を紹介していく前に、珠世のプロフィールを紹介していきます。珠世についての基本情報が分かる内容となっておりますので、事前に読んどく事で後述のメインのまとめがより一層楽しめます。鬼化した人間は不老不死となりますが、非常に若々しく見える珠世の年齢はいくつなのでしょうか？また、『鬼滅の刃』の作品概要やあらすじも紹介していきますので、ぜひご覧になってみて下さい！

『鬼滅の刃』は吾峠呼世晴(ごとうげこよはる)による日本の漫画作品で、『週刊少年ジャンプ』にて2016年から2020年まで連載されました。単行本は全23巻で、累計発行部数は2021年時点で1億5000万部を突破するほどの大人気漫画となっています。アニメやゲーム、フィギュアなど様々なジャンルにメディアミックス化されており、2020年に公開された劇場版『無限列車編』は興行収入404億円に達するほどの大ヒットとなりました。

時は大正時代、父の家業を受け継いで炭売りとして働きながら家族を養っている心優しい少年・竈門炭治郎は、ある日仕事から帰ると家族が惨殺されているという壮絶な現場を目の当たりにします。妹である禰豆子は唯一生き残っていましたが、鬼化しており炭治郎に襲い掛かってきました。そこに鬼狩りの剣士・冨岡義勇が現れて禰豆子を斬ろうとしますが、人間の兄と鬼の妹に兄妹の絆を感じて剣を収めるのでした。

珠世は過去に鬼舞辻無惨に血を与えられた事で鬼となった女性で、優し気な目と綺麗な黒髪が特徴です。女性には奥手である炭治郎が顔を赤くして照れている場面もあり、かなりの美女となっています。鬼舞辻無惨によって鬼化されたものは人の心を失い、人間だった頃の記憶を忘れる事が多いですが、珠世は優しい人間の心を持っており、人間だった頃の過去の記憶も鮮明に覚えているという特殊な存在でもあります。

また、鬼は上弦の鬼以外は鬼舞辻無惨の名前や情報を口に出そうとすると呪いによって死に至りますが、珠世はこの呪いから外れており、死ぬ事はありません。鬼は人間を襲う凶暴性も持っていますが、珠世が人間としての自我を持っているのは長い時間をかけて取り戻したと考えられます。鬼にとっての食料である人間を食べる必要も無く、普段は人間から分けてもらった少量の血を摂取するだけで生きる事が出来ます。

このように鬼の様々なルールから外れていて限りなく人間に近い鬼である珠世ですが、これは珠世が自分自身の身体をいじり、性質を変更させる事に成功したからです。ちなみに、鬼は人間の食べるものを口にする事が出来ませんが珠世はこれも自分の身体を改造して変化させる事によって少しだけ克服しており、『鬼滅の刃』の公式ファンブックによると紅茶だけは飲めるようになったという事でした。

そんな珠世は普段は医者として生計を立てており、自分の技術で鬼にした愈史郎(ゆしろう)と共に暮らしています。過去にあった出来事によって鬼舞辻無惨をひどく恨んでおり、鬼を人間に戻す薬など鬼舞辻無惨を倒すための薬の研究を長年続けています。鬼舞辻無惨に敵対する鬼として産屋敷耀哉にも認知されている事から、鬼でありながら討伐対象とはなっていませんが、珠世自身は鬼殺隊を警戒しています。

若々しく見える珠世ですが、実年齢は400歳を超えています。鬼舞辻無惨によって鬼にされた時に19歳であった事から、肉体年齢は19歳で止まっています。400歳以上という年齢は鬼の中では1000年以上生きている鬼の始祖である鬼舞辻無惨に次いで高齢で、上弦の壱である黒死牟(こくしぼう)よりも年上です。珠世の年齢が明らかになったのは過去の回想シーンで、400年前に鬼舞辻無惨と行動を共にしている様子が描かれていました。

その事から少なくとも400年以上生きているという事が分かりますが、実際に珠世が鬼化した時代については『鬼滅の刃』の原作や公式ファンブックなどでも明かされておらず、もしかすると500歳、600歳という可能性も否定出来ません。しかし、400年前には長い時間をかけながら何らかの方法で人間としての自我を取り戻しており、それ以降の400年間は鬼舞辻無惨を倒すための薬の研究に没頭してきました。

鬼でありながら人間側である珠世ですが、ここからは今回のメインである珠世が鬼になった理由や過去をネタバレしていきます。人間としての自我を取り戻しており、優しい性格である事がうかがえる珠世が自ら進んで鬼になる事は考えにくいですが、果たして珠世が鬼になった理由とはいったいなんなのでしょうか？また、珠世と暮らしている鬼で、珠世と志を共にしている愈史郎についてもここで解説していきます。

珠世は人間から鬼化した者達の例にもれず、過去に鬼舞辻無惨に血を与えられた事によって鬼になりました。珠世が鬼になった理由は、人間だった頃に病に倒れて余命いくばくとない状態にあり、鬼舞辻無惨に生きる方法がある事を持ちかけられたからです。珠世は当時結婚しており、夫と子供がいましたが、子供の成長を見届けられない事を心残りとしていました。そんな珠世の心に鬼舞辻無惨は付け入ったのです。

自分の子供が成長していく姿を見届けたいと思った珠世は、どんな手段を使うのか分からないながらも鬼舞辻無惨の手を借りる事にしました。しかし、鬼舞辻無惨がとった方法は珠世を鬼にする事で、そんな方法とは知らなかった珠世は鬼となってしまいます。子供の成長を見届けたいという母親として当然の気持ちが、珠世が鬼になった理由です。

鬼になった珠世は人間としての自我を失い、本能に従って自分の夫と子供を食い殺してしまいます。子供の成長を見届けたいという珠世の夢が儚く散った瞬間でした。珠世はもしも生きながらえる方法が鬼化するという事だと事前に知っていたら鬼舞辻無惨の提案を受け入れる事はしなかったと語っており、自分の選択を深く後悔します。現代でも珠世は鬼舞辻無惨を深く恨んでいますが、この過去の出来事が理由となっています。

自分の手で愛する夫と子供を殺害してしまった珠世は自暴自棄になり、多くの人間を殺してしまいました。珠世は現代でもこの事を後悔しながら自分の罪を背負い、自分の命と引き換えにしても鬼舞辻無惨を倒すための手段を模索するようになります。鬼である事から常人を遥かに超える身体能力と血鬼術を持っている為、殺害された人間は珠世に襲われても手も足も出なかった事が考えられます。

珠世は現代から400年前の戦国時代、継国縁壱(つぎくによりいち)と対峙している鬼舞辻無惨の横にいました。継国縁壱とは日の呼吸の使い手である始まりの呼吸の剣士とも呼ばれる天才剣士で、鬼殺隊の基盤を作った男性です。日輪刀の色は炭治郎よりもさらに深い漆黒で、戦闘の時は赫刀となります。もはや鬼殺隊には飽き飽きしており舐めてかかった鬼舞辻無惨でしたが、継国縁壱によって瀕死の状態に陥るのでした。

初めての危機に驚愕する鬼舞辻無惨でしたが、珠世はその様子を冷たい目で見守っており、鬼舞辻無惨を助けようとはしません。珠世は配下として鬼舞辻無惨の横にいましたが、この時点では自我を取り戻しており、鬼舞辻無惨の死を願っていました。しかし、継国縁壱が珠世に気を取られた一瞬のスキをついて身体をバラバラに分けて逃げ出します。継国縁壱はその大部分の肉片を切り刻みますが、全てを斬る事は出来ませんでした。

もう少しで鬼舞辻無惨が死ぬところが見られるはずだった事と、尻尾を巻いて逃げ出すという情けない手段をとった事に対して珠世は激しく激昂し、鬼舞辻無惨の名前を出しながら何度も罵りました。本来鬼は与えられた血にあらかじめ仕込まれている呪いのせいで鬼舞辻無惨の名前を口にする事は出来ませんが、肉片が少なくなって弱体化していた事から、この時点では呪いの力も弱まっていたのです。

珠世はこのチャンスを逃さず、鬼舞辻無惨を倒す力を持った継国縁壱に鬼舞辻無惨について知っている事を話します。さらに珠世は鬼舞辻無惨が継国縁壱の寿命が尽きるまでは姿を現さない事を予想し、その事も伝えました。それから珠世は鬼舞辻無惨を倒す為に行動する事を誓い、継国縁壱もそれを信じた事で珠世を見逃します。継国縁壱との出会いがなければ珠世は恨みの対象である鬼舞辻無惨の配下として行動していたでしょう。

珠世は現代では医師として活動しながら人間社会に溶け込んでおり、薬学に精通している事が分かります。珠世が薬学に精通している理由は継国縁壱との出会いから400年以上もの間、鬼舞辻無惨を倒すための薬を研究し続けていたからです。珠世の培った医療技術は非常に高度なもので、人間に対しての薬はもちろん鬼に対する薬も多く開発していきました。本編では鬼殺隊でトップの医療技術を持つ胡蝶しのぶと共同作業もしています。

愈史郎は他の鬼とは違い、鬼舞辻無惨の血の力を使わずに鬼化した唯一の存在です。珠世によって鬼化された愈史郎ですが、鬼になった理由は人間だった頃に病気で瀕死の状態にあったからで、珠世による鬼化の提案を受け入れて人外の存在となりました。その為愈史郎は自分を救ってくれた珠世に心酔しており、珠世を第一に考えて行動します。ちなみに元々の性格からか珠世以外の人間には辛辣な態度をとります。

珠世によって鬼化された事か珠世による手術を受けたかは公言されていませんが、鬼舞辻無惨の呪いの枠から外れており、鬼舞辻無惨の名前を言っても死なない事に加え、人間の少量の血を摂取する事だけで生きる事が可能です。鬼になったのはごく最近で、珠世と同じく若々しく見えますが実年齢は35歳となっています。血鬼術も使用可能で、目隠しや他者に自分の視力を貸し与えるといった視界に関する効果となっています。

珠世に心酔するあまりに珠世に近づくものすべてに嫌悪感を抱いてしまう節があり、炭治郎に対しても冷たい態度をとっていますが、最終決戦後には考え方を改めて炭治郎の功績を讃えていました。愈史郎は最終決戦で無限城にも向けいますが、最初は嫌がっていながらも珠世の命令だという事で受け入れており、珠世を思う気持ちの大きさがうかがえます。ちなみに愈史郎は毎日、珠世日記を書いているという事です。

珠世によって鬼化して病気が消え去った愈史郎ですが、愈史郎は珠世にとって人間を鬼化する事が出来た初めての成功例となっています。珠世は200年以上もの時間をかけて人間を鬼化するための研究をしていましたが、近年になって初めて実現できたのが愈史郎です。しかし、愈史郎を鬼化出来たものの、その成功例を元に実験を進めていきましたが再び人間を鬼に変える事は出来ませんでした。

鬼になった理由は子供の成長を見届けたかった母親の想いによるものだという事が分かった珠世ですが、ここからは鬼舞辻無惨との関係を考察していきます。過去の出来事によって珠世は鬼舞辻無惨を恨み続けていますが、逆に鬼舞辻無惨は珠世の事をどう思っていたのでしょうか？『鬼滅の刃』の原作での出来事を元に、400年以上続く2人の関係性をここでまとめていきます。

過去の事件があってから珠世は鬼舞辻無惨を恨んでいましたが、現代から400年前は配下になっている様子が描かれていました。その時にはすでに人間としての自我を取り戻しているにも関わらず鬼舞辻無惨と一緒にいた理由は呪いが理由となっています。呪いによって鬼舞辻無惨に位置も把握されてしまう珠世に逃げ場所などどこにもなく、やむを得ず一緒にいたというわけです。

逆に鬼舞辻無惨はなぜ珠世を横に置いていたのかという事ですが、これは『鬼滅の刃』の作中では語られていません。そこで考察すると、男女で一緒にいた方が自然だったからと考えられます。現代でも鬼舞辻無惨は人間に擬態して月彦という名前を名乗って妻の麗や子供と一緒にいる様子が描かれていましたが、周りには普通の家族にしか見えず、人間社会にうまく溶け込んでいました。

また、珠世は上弦か下弦の鬼であった可能性もあります。現代では鬼舞辻無惨は鳴女をそばに置いていますが、珠世は似たような立ち位置であったのかもしれません。さらに、珠世が400年前にも医学に携わっていたのだとしたら、鬼舞辻無惨は彼女に青い彼岸花を見つけた際に調合を頼もうとしていた可能性があります。青い彼岸花とは過去に医者に医者が調合して鬼舞辻無惨に処方したもので、世界で初めての鬼を作り出しました。

日光を克服するという目的を持っている鬼舞辻無惨は青い彼岸花を探し求めていますが、見つけた時に即座に調合を頼めるように珠世を傍に置いておきたかったのかもしれません。ただし、鬼舞辻無惨を恨んでいる珠世が素直に薬を作ったという事も考えにくいです。また、鬼舞辻無惨は珠世の反逆を抑えたかったという可能性もあります。呪いで鬼の心が読める鬼舞辻無惨は珠世が自分を憎んでいる事を知っていたはずだからです。

400年以上もの間、珠世は鬼舞辻無惨を倒すための薬を調合しながら情報を集めてきました。そんな珠世から見る鬼舞辻無惨は『臆病者』と称しており、いつも何かに怯えている様を的確にとらえています。珠世は鬼舞辻無惨が死を誰よりも恐れている事を知っている事から皮肉も交えて臆病者と発言したのです。しかし、珠世は過去に鬼舞辻無惨の配下だった事もありその強さは誰よりも分かっている事から、長年倒す準備をしてきました。

珠世は鬼にとって逃れ者であると同時に医学に精通しているという事から鬼舞辻無惨に強く警戒されています。鬼舞辻無惨は十二鬼月を中心に珠世の捕縛、もしくは抹殺を高い優先度で命じているようです。鬼舞辻無惨はこのように警戒すべき者を部下に命令して何人か排除しようとしており、継国縁壱と同じ耳飾りを付けていた炭治郎も初対面を果たした後にその対象の1人となりました。

鬼となった者は不死と怪力を持ちますが、血鬼術という異能の能力も使う事が出来ます。鬼である珠世も血鬼術を使用可能で、『鬼滅の刃』の作中では身を隠すためや炭治郎を助けるために発動していました。鬼の血鬼術は人間だった過去の経験などが関係した能力となる事が多いようですが、珠世の血鬼術はどのようなものなのでしょうか？また、珠世が開発した様々な薬も一覧で紹介していきます。

珠世は自分の身体を傷つけて血を流し、相手に香りを嗅がせる事で様々な作用をもたらす惑血という血鬼術を使用します。その中の技の1つである視覚夢幻の香は、相手に血の匂いを嗅がせる事によって不可思議な模様を見せ、身動きをとれなくする効果があります。浅草で鬼となってしまった男性を守ろうとしている炭治郎を取り囲んだ守衛に対して使用した血鬼術で、炭治郎を助ける事に役立てていました。

白日の魔香は相手に血の匂いを嗅がせる事で自白剤のような効果をもたらす血鬼術です。この血鬼術を受けると相手は脳の機能が低下して秘密を守る事が出来なくなります。浅草で炭治郎と戦闘となった朱紗丸に対して使用し、鬼舞辻無惨の事を自白させて血の呪いを発動させる事で死滅させていました。この血鬼術は人間に対しては害がある為吸い込んではならない事が珠世の口から語られていました。

珠世は禰豆子が太陽を克服した事をきっかけに鬼殺隊と手を組む事になり、鬼舞辻無惨を倒すための薬を完成させる事に成功します。これは胡蝶しのぶと共同開発した薬で4種類の効果を持つ薬が含まれています。この4種類のうちの1つが鬼を人間に戻す薬で、4種類の合成の薬の主軸でもあります。珠世は鬼を人間に戻す薬を3つ作っており、それぞれ鬼舞辻無惨用、禰豆子用、浅草で鬼にされた一般男性用となっています。

さらに胡蝶しのぶも鬼を人間に戻す薬を藤の花から作って万が一禰豆子用が足りなくなった時の為に栗花落カナヲ(つゆりかなを)に持たせていましたが、この時にカナヲは人間に戻す薬を3つも作った珠世に対して『あの人はすごい人です』と称賛しており、鬼である珠世を人と呼んで尊敬していました。

珠世と胡蝶しのぶが作った4種類の効果を持つ薬に調合された1つで、1分で肉体を50年老化させる効果があります。前述の鬼を人間に戻す薬が分解された時に効果が現れるようになっており、無限城での最終決戦で鬼殺隊が鬼舞辻無惨を倒す事に大いに役立ちました。この薬のおかげで鬼舞辻無惨は鬼殺隊との戦いの中で9000年老化し、身体能力が衰えていました。

4種類の薬に含まれる1つで、鬼舞辻無惨の能力の1つである分裂を妨害する効果があります。鬼殺隊との最終決戦で老化が進んでいく鬼舞辻無惨は不利と感じた事で身体をバラバラに分裂させて逃亡しようとしますが、この薬によってうまく分裂が出来ず、逃げる事に失敗していました。過去に鬼舞辻無惨が継国縁壱と対峙した時に分裂して逃げたため、近くで見ていた珠世が経験を活かして対策した薬となっています。

4種類の効果が含まれる薬の最後の1つが細胞を破壊する薬です。この薬の効果によって鬼舞辻無惨は鬼としての能力がうまく使えなくなってしまい、身体がどんどん蝕まれていきました。この薬によって回復するスピードも攻撃の破壊力も落ちていき、鬼殺隊が戦えるレベルへと衰えていきました。これらの4種類の薬の効果がなければ鬼舞辻無惨を倒す事は難しかったと考えられるため、珠世は影の功労者と言えます。

珠世は『鬼滅の刃』の第14話にて初登場を果たしますが、その時に炭治郎と出会います。炭治郎は鬼殺隊としての任務を受けて浅草までやってきており、その時に鬼の匂いを感じた事で辿っていくと鬼舞辻無惨を発見します。鬼舞辻無惨が人間として普通に街に溶け込んでいる事に驚愕する炭治郎ですが、鬼舞辻無惨は一般男性を鬼に変え、騒動の最中に逃げ出しました。

鬼となった男性は人々に襲い掛かろうとしますが、その鬼に人を殺させたくないと考えた炭治郎は身体を押さえつけます。そこに珠世が現れ、血鬼術を使って炭治郎と鬼になった男性を助け出しました。珠世は鬼も人として接した炭治郎の事を気に入り、血鬼術を使って隠してある自分の館に招きます。そこで詳しく事情を話し合った事で、炭治郎は禰豆子を人間に戻す為、珠世は人間に戻る薬を作るために協力関係となるのでした。

珠世は人間に戻す薬を完成させるために炭治郎に鬼の血の採血を頼みます。それから炭治郎は鬼殺隊として鬼と戦って倒した時には採血をするようになりますが、道具として採血用の短刀を使うようになります。この短刀は倒した鬼の肉体に刺すだけで自動的に採血してくれるという便器なものです。さらにこの短刀は三毛猫の茶々丸が運搬役となっており、愈史郎の血鬼術によって姿を隠して隠密に役目を果たしていました。

珠世と愈史郎は鬼である為、人間と同じような食事がとれませんが、その代わりに少量の人間の血を飲むだけで生活する事が出来るようになっています。もちろん、自分が摂取するために血を分けてほしいとは普通の人間には言えない為、珠世は輸血と偽って人間の血を摂取しています。ただし、何度も繰り返すとさすがに怪しまれてしまう事から、珠世は同じ地域には長く滞在出来ません。

鬼舞辻無惨が産屋敷邸の場所を特定して襲撃してきた時、待ち構えていた珠世が自分の中に胡蝶しのぶと共同開発した薬を取り込んで鬼舞辻無惨に腕を食い込ませる事で薬を摂取させます。この時に珠世は『鬼を人間に戻す薬』を使ったとだけ言ったため、薬を分解するために鬼舞辻無惨は珠世ごと肉の球になります。分解が完了して出てきた鬼舞辻無惨は白髪で体中に口の付いた異形の姿となっていました。

さらに鬼舞辻無惨は自分の身体に異変を感じ、それが薬のせいであると気付いた事で吸収した珠世に薬の効果を聞き出そうとしますが、珠世は決して言おうとせず、恨み言や茶化すような言葉を述べながら鬼らしい笑みを浮かべます。珠世は首から上だけとなっており、最終的には鬼舞辻無惨に握り潰された事で絶命するという最後を遂げました。

産屋敷邸に襲撃してきた鬼舞辻無惨に珠世が薬を注入した時に言い放った名言です。この時に鬼舞辻無惨は過去に珠世が大勢の人間を襲った事を話しながら罵りますが、珠世はその罪を背負って鬼舞辻無惨と共に死ぬ事を決断していました。過去に鬼にされて鬼舞辻無惨を恨むようになってからやっとの思いで完成させた薬を使い、念願が達成されようとしている珠世の気迫を感じられるセリフとなっています。

自分の身体の異変に気付いた鬼舞辻無惨が薬の事を珠世に尋ねた時に、珠世が発言した名言です。優しい顔を絶やさない珠世が鬼の形相になっており、牙を見せて笑みを浮かべながら鬼舞辻無惨を皮肉りました。過去の出来事から珠世がどれだけ鬼舞辻無惨を恨んでいたのかがうかがえます。普段は穏やかな珠世ですが、内に秘めた怒りを解放した瞬間でもありました。

珠世がもし母親だったら、深い愛で包み込んでくれる優しい母親になってくれるはずです。過去に鬼になったきっかけも子供を愛する気持ちによるもので、それから400年以上経っても子供を亡くす原因となった鬼舞辻無惨を倒す事を決して諦めませんでした。また、炭治郎に対してきつい態度をとる愈史郎に対して注意しているシーンもあったので、きちんと子供を躾けてくれる母親になっていた事が考えられます。

医学に精通している珠世なので、もしも学校の先生だったら保険の先生になっていたのではないでしょうか？優しい性格なので生徒からの信頼も厚くなった事が予想されますが、何よりも綺麗なので珠世先生に会う事が目的で保健室へ訪れる生徒も多いと考えられます。

もしも珠世が会社の上司だったら、優しくも時に厳しく部下の事を思って仕事を教えてくれるはずです。珠世自身は仕事が出来る事は間違いないと思われますが、それを鼻にかけずに誰でも平等に接してくれると予想出来ます。また、着物の似合う珠世ですが、スーツ姿も似合う事間違いなしです。

アニメ版『鬼滅の刃』で珠世の声を担当した声優は坂本真綾です。東京都出身で1980年3月31日生まれの2022年4月現在42歳で、身長155センチ、血液型A型、声優の他に歌手や女優、エッセイストなど幅広く活動しています。元々は子役として活動しており、その頃から海外映画・ドラマの吹き替えをしてきました。吹き替えでの持ち役はナタリー・ポートマンやリア・ミシェルなどがあります。

『鬼滅の刃』で珠世を演じた坂本真綾は、アニメ『物語シリーズ』のキスショット・アセロラオリオン・ハートアンダーブレードの担当声優としても有名です。キスショットは金髪の美しい外見を持つ吸血鬼で、怪異を殺す事の出来る希少種でもあります。過去に瀕死の重傷を負っていたところを暦に助けられた事で九死に一生を得て、それからは身体が小さくなって忍野忍となり、しばらくすると暦と一緒に生活するようになります。

血鬼術が現実に存在していたら、珠世の血鬼術が1番使える気がするというファンの感想があります。『鬼滅の刃』に登場する血鬼術は戦闘用のものが多く、こちらは現実世界で使うと大変な事になりそうですが、幻覚を見せる、自白させるといった珠世の血鬼術はたしかに便利です。自白に関しては警察などで有効活用されそうで、事件の早期解決に繋がるはずです。

珠世がかわいいというファンの感想があります。『鬼滅の刃』には胡蝶しのぶや甘露寺蜜璃など、多くのかわいい女性キャラクターが登場し、作品の魅力の1つとなっていますが、その中でも珠世が1番かわいいというファンは少なくありません。珠世は鬼舞辻無惨を倒す事に貢献しただけでなく、『鬼滅の刃』の人気にも一役買っています。

珠世が愈史郎にドン引きしている場面がありますが、多くの『鬼滅の刃』ファンに人気のシーンとなっています。愈史郎は珠世以外の者には興味は無く、他の人間を囮にして珠世と一緒に逃げようとするシーンがあります。この時に珠世はドン引きしており、愈史郎はそんな珠世の反応を見て即座に囮の案を撤回していました。『鬼滅の刃』の中でも珠世のギャグシーンは少ないため、この時に貴重な珠世の姿を見る事が出来ます。

『鬼滅の刃』の珠世が鬼になった理由や鬼舞辻無惨との因果関係などをまとめてきましたが、子供の成長を見届けたい事で鬼化し、それから鬼舞辻無惨を恨むようになった事が分かりました。また、珠世は鬼舞辻無惨を倒すための薬も開発したため、物語にとって重要な立ち位置となったキャラです。今回の珠世に関しての記事を読んだ後にもう一度、『鬼滅の刃』を1巻から読み返してみるというのはいかがでしょうか？