【鬼滅の刃】愈史郎は珠世に生み出された異質の鬼？強さや血鬼術を考察

『鬼滅の刃』には人間を鬼にする鬼舞辻無惨が登場します。しかし、愈史郎は鬼舞辻無惨が作った鬼ではありません。この記事では、鬼の中でも異質な存在である愈史郎について紹介します。まずは、愈史郎が登場する『鬼滅の刃』についてまとめました。

『鬼滅の刃』は、2016年から週刊少年ジャンプで連載されている漫画です。大正時代を舞台としたダーク・ファンタジーが描かれています。作者の吾峠呼世晴にとっては、初の連載作品になります。2019年にはアニメ化され、話題となりました。その他にもスピンオフの小説や漫画など、あらゆるコンテンツで展開されています。

『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎は、ある日鬼舞辻無惨によって妹・禰豆子を鬼にされてしまいます。炭治郎は鬼になった禰豆子を守る強さもなく、鬼殺隊の冨岡義勇に倒されてしまいます。竈門炭治郎は禰豆子を人間に戻す方法を探すために、鱗滝左近次の元で修行して鬼殺隊に入ります。

なんとか最終選別に合格し、鬼殺隊として働くことになります。しかし、禰豆子を人間に戻す方法を話す鬼はなかなか見つかりません。ある日、任務で都会に訪れた竈門炭治郎は、自分の家族を殺した鬼舞辻無惨を見つけます。しかし、鬼舞辻無惨は通りすがりの人間を鬼にしてしまい、騒ぎに乗じてその場を去ってしまいました。

そんな時、竈門炭治郎の元に姿を現したのが珠世と愈史郎という鬼でした。珠世と愈史郎は鬼でありながらも、鬼舞辻無惨の滅殺を願っていました。竈門炭治郎は鬼の研究をしている珠世の協力を得て、禰豆子を人間に戻す薬を作ってもらえることになりました。

『鬼滅の刃』に登場する鬼達は、鬼舞辻無惨の血を体内に取り入れることで鬼になった元人間です。しかし、愈史郎は他の鬼とは違います。愈史郎は珠世によって生み出された鬼なのです。鬼舞辻無惨以外から生まれた鬼は愈史郎が初めてで、他にいません。実際に珠世は、200年以上かかって鬼にできたのは愈史郎一人だけだといっています。

そのため、どの鬼にもできることではありません。珠世は鬼と人間の医者で、鬼舞辻無惨からの呪いから逃れるための研究をしてきました。つまり、鬼については一番良く知っている人物なのです。珠世は鬼舞辻無惨からの呪いから免れ、さらには人間を食べなくても少量の血で生きることができるようになりました。

愈史郎もまた鬼舞辻無惨の呪いにはかかっておらず、人間の肉を必要としません。このように、愈史郎は他の鬼達とはまた違った存在でもあるのです。

愈史郎が人間として生きていた頃は、不治の病に侵されていました。愈史郎の命が付きかけようとした時、珠世は愈史郎に鬼になれば助かるという提案をしました。珠世は無理やり鬼化させるようなことはしません。愈史郎には鬼になるリスクを話した上で鬼にしたのです。

鬼にされた時の年齢は分かっていません。容姿は書生のような格好をした少年です。しかし、鬼化した後の年齢も含めると現在は35歳になります。

愈史郎は手先が器用で、採血の短刀を作って炭治郎に渡していました。炭治郎の妹・禰豆子を人間にする薬の研究をするためには、鬼舞辻無惨の血が濃い十二鬼月の鬼の血が必要でした。珠世は十二鬼月の血を摂ってくるように炭治郎に依頼します。しかし十二鬼月はとても強いので、倒さなければ血液を採取できません。

しかし、鬼は倒した瞬間から体が崩れて塵になってしまいます。炭治郎は戦って動けなくなることもあるので、手先が器用な愈史郎は簡単に採血できる短刀を作りました。採血の短刀を鬼の体に刺すだけで、自動的に採血してくれる便利な短刀です。サイズも手の長さ程度しかありません。猫が運べるほど軽量なので、とても便利なアイテムです。

愈史郎は鬼なので、体が欠損してもすぐに戻る再生能力があります。『鬼滅の刃』の2巻で朱紗丸達が珠世の屋敷を襲撃した時は、毬の攻撃によって愈史郎の頭が吹き飛んでしまいました。再生能力は高く、すぐに首元から再生しています。身体能力はそこまで高くはないようで、朱紗丸の攻撃を読めていても避けることはできませんでした。

これは通常の鬼のように人を食べないからだと言われています。愈史郎は珠世よりも少量の人間の血で生きることができます。人間を殺すことを好まない珠世と暮らしているので、最低限の血の量しか摂取していないと思われます。ただし、人間以上の身体能力は持っています。『鬼滅の刃』の17巻で善逸を救出した時は、落下する善逸を抱えて壁を伝って着地しました。

愈史郎の強さは血鬼術にあります。血鬼術の名前は明かされていませんが、愈史郎の血鬼術は『鬼滅の刃』でとても重要な役割を果たしています。愈史郎の血鬼術は視覚を操ることができ、建物や人物や動物を目眩ましさせたり、複数人と視覚を共有することができます。矢琶羽と朱紗丸に襲われた時は、矢琶羽の操る毬の方向を見ることができ、その視覚を炭治郎と共有しました。

鬼舞辻無惨との対戦では、この血鬼術の能力を使ってサポートに回っています。鳴女によって迷路のようになっている無限城の建物内の構造を把握するために、産屋敷の子供達と鎹鴉、そして愈史郎の視覚を共有しています。これによって鬼殺隊は鎹鴉から指示を受け取り、対決中の鬼殺隊の増援や救出に向かうことができています。愈史郎は戦闘力はありませんが、サポートに特化した強さを持っています。

『鬼滅の刃』のアニメで愈史郎役を演じているのは、山下大輝です。山下大輝は、1989年9月7日生まれの男性声優です。幼少期は、テニスのコーチだった父の影響でテニスをしていましたが、芝居や歌のほうが好きだったため演技の道へと進みました。

高校卒業後は音楽専門学校ミューズ音楽院に通い、その後演技力をつけるために日本ナレーション演技研究所に入所しました。そして現在はアーツビジョンに所属し、声優として活躍するようになりました。

山下大輝の主な出演作品には、『ダイヤのエース』の瀬戸拓馬役、『はんだくん』の近藤幸男役、『僕のヒーローアカデミア』の緑谷出久役、『人外さんの嫁』の日ノ輪泊役、『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』のナランチャ・ギルガ役、『あんさんぶるスターズ!』の朔間凛月役、『ポケットモンスター』のゴウ役、『弱虫ペダル』の小野田坂道役などがあります。

愈史郎は、『鬼滅の刃』の登場人物の中でもいいキャラしていると評判です。『鬼滅の刃』は殺伐としたストーリーですが、愈史郎は殺伐とした雰囲気を和ませてくれる面白さを持っています。それでいて持っている血鬼術はとても有能なので、鬼としても評価が高いのが特徴的です。

善逸が鬼となった兄弟子の獪岳を討伐した時、愈史郎は命の危機に面していた善逸を助けました。その後善逸の治療をしながら、辛辣な言葉を投げかけていました。村田はそんな愈史郎に、気が滅入ることばかり言うなと怒鳴ります。その掛け合いが面白いと評判です。

鬼舞辻無惨との戦いでは、鬼の珠世や愈史郎も鬼殺隊に協力します。しかし、愈史郎は血鬼術を使ってサポートに回らなければならないので、珠世と離ればなれになりました。愈史郎の血鬼術を使えば、珠世が今にも鬼舞辻無惨に吸収されそうな状況は分かっていると思われます。それでも淡々と鬼殺隊に協力する愈史郎の姿は好感度が高いようです。

『鬼滅の刃』に登場する愈史郎は、珠世から作られた鬼でした。愈史郎は珠世から説明を受けた上で自ら鬼になることを決めました。鬼舞辻無惨の呪いを受けておらず、人間を食べなくても生きることができるという異質な鬼です。珠世のことが大好きな変わった鬼ですが、炭治郎や村田とのやり取りが面白くて好きだという読者もたくさんいました。

また、愈史郎の能力はとても便利で、鬼殺隊のサポートでは優秀な働きを見せています。愈史郎の血鬼術がなければ、鳴女によって全隊員が孤立してしまい、全滅していた可能性もあります。それだけ愈史郎の存在は重要です。今後も『鬼滅の刃』での活躍に注目です。