【無職転生】ゼニスの最後は死亡？廃人になった理由や記憶が戻るのかネタバレ

ゼニスがなぜ廃人になったのかという理由や記憶が戻るのかをネタバレしていく前に、彼女のプロフィールを紹介していきます。今回のメインキャラであるゼニスとはどんな人物なのかを知る事が出来る内容となっておりますので、最初に読んでおく事で後述のゼニスが廃人になった理由のネタバレがより一層楽しめます。また、ゼニスが登場する『無職転生』の作品概要も紹介しますので、ぜひご覧になってみて下さい！

『無職転生～異世界行ったら本気だす～』は理不尽な孫の手によるライトノベル作品です。2012年から『小説家になろう』に投稿が開始され、2015年まで連載されました。『MFブックス』から書籍化されており、2022年3月現在25巻までが刊行されています。ニートの主人公が死をきっかけに異世界に飛ばされるという物語となっており、異世界転生ファンタジーの先駆者的作品です。

現代の日本に住む無職で引きこもりの34歳の男は、ある日怒った兄弟によって家から追い出されてしまいます。途方に暮れるしかない男がさまよい歩いていると、トラックに轢かれそうになっている高校生3人組を発見した事で反射的に突き飛ばして助け、自身は死んでしまいます。しかし、男が次に目を覚ますと、なぜかそこは剣と魔法のファンタジー世界でした。赤ん坊に転生した男は、今度こそ本気で生きていく事を決意するのでした。

ゼニス・グレイラットはフィットア領ブエナ村に住んでいる人族の女性で、ルーデウスの異世界での母親です。年齢は初登場時で、10代後半でした。元々はミリス神聖国貴族のラトレイア伯爵家の次女で、成人年齢である15歳の誕生日に両親と喧嘩した事が原因で家を飛び出し、夫であるパウロと出会った事でパウロがリーダーを務めるパーティ・黒狼の牙にヒーラーとして加わる事になります。

治療魔術と解毒魔術を中級まで使う事が出来る為、ブエナ村では診療所に勤めています。ゼニスは『異世界転生』の物語で初めてルーデウスの前で魔術を使った人物で、ルーデウスが魔術を練習するきっかけになりました。幼いルーデウスが中級魔術を使用した時は家族の中で誰よりも喜び、ルーデウスに魔術師の家庭教師としてロキシーを雇い入れている事からも、多少親ばかなところがある事が分かります。

家族構成は夫であるパウロと息子のルーデウス、メイドのリーリャを合わせた4人家族でしたが、のちに娘のノルンを妊娠し、さらにパウロがリーリャと浮気をして娘のアイシャを妊娠した事で一気に6人家族となります。パウロがリーリャと浮気をした時には家を出ていこうとするリーリャの事を心配した事で家に残る事を許しており、さらに子供が生まれてからも良い関係を気付いている事からもゼニスの寛大さがうかがえます。

ルーデウスは転生者であった為、赤ん坊の時から泣く事も無く手のかからない息子でしたが、ノルンが生まれた時には育児の大変さを味わっていました。そんなゼニスは明るく誰とでも分け隔てなく接する優しい性格をしており、生まれから魔族排斥派の教えを受けているにもかかわらず魔族でも仲良く話します。料理が得意でジャム作りの名手として知られており、魔族であるロキシーにも母親のように料理を教えていました。

ここからはメインである、ゼニスが最後は死亡したのかという事についてや、なぜ廃人になったのかという理由をネタバレしていきます。ブエナ村で幸せに暮らしていたはずのゼニスでしたが、いったいなぜ廃人になったのでしょうか？『無職転生』の作中であった出来事からゼニスがどんな運命を辿ったのかを解説していきます。

ブエナ村で家族と平和な生活を送っていたゼニスでしたが、転移事件に巻き込まれます。転移事件とはフィットア領で起きた大災害で、巻き込まれた人々や物体は様々な場所に転移され、多くの人々が世界各地に飛ばされました。飛ばされる場所はランダムで、空中や水中に転移された人々もいたために多くの人々が死亡しています。これによりルーデウスとエリスは魔大陸、パウロとノルンはアスラ王国の南部に転移されました。

ゼニスが転移事件によって飛ばされた場所は南西に位置しているベガリット大陸の迷宮都市ラパンです。ルーデウスが飛ばされた魔大陸も非常に危険な場所でしたが、ベガリット大陸も魔物が多く存在している危険な場所でした。迷宮が多い場所なので冒険者も多く、ゼニスが住んでいたブエナ村とは全く違う環境なため、治癒魔術しか使えないゼニスからしたらいつ死亡してもおかしくない状況です。

転移事件で危険なべガレット大陸に飛ばされたゼニスでしたが、さらに不運な事に彼女がいた場所は転移の迷宮の中でした。ゼニスは転移の迷宮の中にある魔力結晶の中に閉じ込められており、これが廃人になった原因です。ゼニスが閉じ込められている魔力結晶は転移の迷宮の最下層にあり、さらに魔力結晶の前には迷宮の守護者である魔石多頭竜(マナタイトヒュドラ)が立ちふさがっています。

転移事件に巻き込まれたグレイラット家の中でも随一の過酷な環境に飛ばされたといっても過言ではありませんが、魔力結晶の中だったからこそ、迷宮の中の魔物に襲われなかったというところは不幸中の幸いと言っていいでしょう。迷宮の中には魔物が多く存在しており、ゼニスを助けに来たパウロ達も苦戦を強いられていた為、もし魔力結晶の中でなければ廃人どころかすぐに死亡していた可能性が非常に高いです。

ロキシーの情報によってゼニスが転移事件によって転移の迷宮に飛ばされた事を知ったパウロは、ロキシーや過去の黒狼の牙のメンバーと共に転移の迷宮に乗り込みます。しかし、救出作戦は過酷を極め、さらにロキシーが転移の魔法陣によって迷宮の中のどこかへと飛ばされてしまいます。そこでいったん迷宮の外に出て、ギースはルーデウスに救助の手紙を出す事にしました。

魔法大学にいたルーデウスは元黒狼の牙のメンバーであるエリナリーゼと共に応援に駆け付け、再びみんなで転移の迷宮の攻略に挑みます。ルーデウスが加わった事もあり、何とか迷宮の最深部に到着した一行でしたが、そこには第二次人魔大戦の時に大陸の消滅と共に絶滅したとされていた魔石多頭竜(マナタイトヒュドラ)が立ちふさがっていました。閉じ込められているゼニスを救出するため、全員で戦いに挑みます。

魔石多頭竜は9つの首を持つ竜で、魔法を吸収する鱗で身体が覆われており、さらに首を切ってもすぐに再生するというチート的な強さを誇っています。そこでルーデウス達は魔石多頭竜の首を切ってから切り口を炎の魔術で焼く事で再生を食い止め、それを繰り返す事ですべての首を切り落とす作戦に出て、死闘の末に最後には勝利をつかみます。そしてゼニスの救出に成功したルーデウス達でしたが、ゼニスはなぜか廃人になっていました。

なぜか廃人になったゼニスは話す事が出来なくなっており、目からも生気が失われていて以前の明るいゼニスの面影はありません。やっとの思いで救出した母親が廃人になっているという事にショックを受けるルーデウスでしたが、ゼニスを廃人から元に戻す為の方法を模索するようになります。

廃人となってしまったゼニスですが、最後は甲竜歴459年に69歳で死亡しています。ちなみにゼニスが死亡した時のルーデウスの年齢は52歳です。『無職転生』ではなぜ死亡したのかという理由については明かされてはいませんが、人族であるゼニスの寿命から考えると老衰というのが一番可能性の高い考察となります。転移事件によって廃人になってしまったゼニスですが、最後まで家族と共に暮らせたため、幸せだったと言えるでしょう。

転移事件によって廃人のようになってしまい、記憶を失っているかのように見えるゼニスですが、彼女の記憶は果たして戻るのでしょうか？最後には69歳という年齢で死亡したゼニスですが、記憶が戻った状態で過ごす事が出来たのかという事については非常に気になるところです。『無職転生』の作中での出来事からゼニスの記憶が戻ったのかという事についてネタバレしていきます。

ゼニスが目を覚ましたのは救出されてから4日後でしたが、意識を取り戻したゼニスは記憶を無くした廃人のような状態となっていました。そこでルーデウスは自分の家でゼニスで引き取り、リーリャが身の回りの世話をするようになります。しばらく生活をしてく中でリーリャは食事のとり方や服の着替え方などを教えていきますが、ゼニスは少しずつ自分で出来るようになっていくため、話せないながらも廃人ではない状態へと回復します。

グレイラット家でゼニスが生活を始めてから数年が経とうとしていました。そんなある日、ゼニスの母であるクレアから手紙が届きますが、内容はラトレイア本家にゼニスを連れて帰ってくるようにとの事でした。ルーデウスはアイシャと共にゼニスを連れて母の故郷であるミリス神聖国へと向かいます。無事に到着したルーデウスでしたが、なぜかクレアは孫であるルーデウスとアイシャを歓迎する事はありませんでした。

ゼニスの状態を確認したクレアはゼニスを自分が引き取ると言い出し、さらに無茶な治療法を試そうとしてきます。それはゼニスを大勢の男性に抱かせるという強引な治療法で、ルーデウスはその方法を断固として拒否しました。ルーデウスはなぜ子供であるゼニスにそのような手段が取れるのかと激高し、ゼニスを連れてその場から離れます。

ゼニスと一緒にいたルーデウスでしたが、クレアは強硬手段に出てゼニスを誘拐してしまいます。この事に怒ったルーデウスは実力行使でゼニスを救出する事にしました。この出来事はルーデウスがミリス教団の神子を誘拐してゼニスと引き換えにするという騒動にまで発展しますが、最後にはクレアが処罰される事に決定して収まります。

騒動の原因になったクレアは全ての責任を負って処罰される事になりますが、この時にゼニスが立ち上がってクレアを庇おうとします。ゼニスは母親であるクレアの愛情をきちんと感じていたからこその行動でした。ゼニスのその姿を見たルーデウスは考えを改めるようになり、クレアに対する怒りも収まります。そして最後にはルーデウスとクレアは和解する事になります。

クレアと協力関係となったルーデウスは、ゼニスを教団の本部に連れていき、そこで神子にゼニスの記憶を辿ってもらいます。神子はまず、ゼニスが転移事件以前の記憶を持っているのかを探ってみると、ゼニスが治療院で働いている風景や、ルーデウスの事を心配している感情があったため、ゼニスが記憶を失っていなかった事が判明します。しかし、その時期の記憶はやはり転移事件を境に途切れていました。

神子はそのまま転移事件後のゼニスの記憶も読み続けます。すると、ルーデウスがシルフィと結婚して子供が出来た事を喜んでいる事や、さらにロキシーやエリスといった妻を次々と娶っている事を喜んでいるといったゼニスの記憶が溢れてきました。この事から、ゼニスは会話が出来ないながらも記憶を無くしておらず、自分の周りで起こっている出来事もきちんと理解している事が分かります。

ではなぜ、ゼニスが廃人のように見えるのかという事についてですが、これはゼニスが魔力結晶に閉じ込められていた間に思考を読み取る能力が付いたからで、詳しい事は神子も分からないようでしたが、それによりゼニスに変化が起きたという事でした。ただ、ゼニスの思考を読み取る能力は完全というわけではなく、抜けている部分は妄想で補っていたようです。

また、ゼニスは自分の状況を完全には把握しきれておらず、本人的には普通に生活しているだけだと感じています。記憶を失っていないため廃人ではなく、普通に生活をしている事から、家族とこれからも平和に暮せる事が分かりました。69歳で亡くなったゼニスですが、家族とずっと一緒に生きていけたその生涯は幸せだったと言えるでしょう。

『無職転生』のゼニスがなぜ廃人のようになっていたのかという事や、最後についても分かってきましたが、記憶を失っておらず息子であるルーデウスの成長を喜び続けていた事が分かりました。そしてここからは、ゼニスの夫であるパウロが最後には死亡したのかという事についてネタバレしていきます。転移事件によって飛ばされ、ゼニス救出作戦では先頭に立っていたパウロでしたが、果たして死亡したのでしょうか？

パウロ・グレイラットはゼニスの夫でルーデウスの父親です。ブエナ村では駐在騎士という職に就いており、家族を支えていました。元々はアスラ王国の上級貴族であるノトス・グレイラット家の生まれでしたが、厳格な父と意見が合わなかった事が原因で12歳の時に家出をし、それからは冒険者としての生活を始めます。三大流派すべてを上級まで使う事が出来る天才剣士で、黒狼の牙のリーダーとしての役割をになっていました。

黒狼の牙はS級パーティにまで上り詰めた有名パーティでしたが、途中からゼニスが入ってきて、ゼニスが妊娠した事をきっかけに冒険者を引退し、ゼニスと共にブエナ村で静かに暮らし始めます。転移事件があってからは娘であるノルンと共に家族を見つける為にフィットア領捜索団を結成し、転移事件の被害者達を救出する活動をしてきました。

転移事件によってゼニスがべガレット大陸にある転移の迷宮にいる事を突き止めたパウロはルーデウス達と共に救出に行き、そこで魔石多頭竜と戦うという事は前述しましたが、パウロはこの時に死亡します。なぜ死亡してしまったのかという理由についてですが、魔石多頭竜と戦って勝利が目前といった時に、油断していたルーデウスに魔石多頭竜が最後の悪あがきの攻撃を繰り出します。

回避が間に合わずに死亡するかと思われたルーデウスでしたが、この時にパウロはルーデウスを庇って下半身がまるまる無くなり、そのまま死亡しました。妻を救出しに過酷な戦いに挑み、最後は息子を庇って死んだパウロは最後まで家族の事を想っていました。

アニメ版『無職転生』でゼニスの声を担当した声優は金元寿子です。岡山県出身で1987年12月16日生まれの2022年3月現在34歳で、血液型B型、身長157センチ、事務所は『ぷろだくしょんバオバブ』に所属しています。2009年から声優として活動を開始しており、2010年には『声優アワード』で新人女優賞を受賞したほどの実力派です。同年代の声優と仲が良く、『無職転生』でルーデウス役の声優・内山夕実とも交流があります。

趣味は音楽鑑賞や映画鑑賞、ゲームなどがあり、好きなゲームに『天誅シリーズ』や『メタルギアシリーズ』などのステルスゲームを挙げています。アニメも好きで、2001年から放送されていた『ヒカルの碁』で主人公のライバルである塔矢アキラを演じていた小林沙苗の演技に憧れた事が声優を目指すきっかけだったと語っていました。

『無職転生』でゼニスの声を担当した金元寿子は2010年から放送されたアニメ『侵略!イカ娘』が代表作として挙げられ、主人公であるイカ娘を演じています。イカ娘は海を汚す人類を成敗するために深海から地上にやってきた少女で、イカを思わせる白い頭頂部が特徴のかわいい見た目をしています。作品の監督を務めた水島努はなぜ金元寿子を主役に抜擢したのかという質問に対して、最も自然に『ゲソ』と言えたからと語っていました。

アニメ『無職転生』は1期が2クールに分けて2021年に放送され、2期の制作も決定しています。『無職転生』の1期はまだゼニスを救出しておらず、2期でゼニス救出が描かれる可能性が高くなっています。その展開だとすると、パウロの死や、廃人状態のゼニスを見て落胆するルーデウスといった流れになるため、残念な展開になるという『無職転生』ファンの感想がありました。

ゼニスはルーデウスが中級魔術を使っている事を見た事で『にま顔』をしますが、この時のゼニスは非常にかわいい為人気のシーンとなっています。この時のゼニスの顔はゼニスにファンが多い大きな1つの理由となっており、多くのファンがほのぼのした気持ちで見ています。母親であるゼニスの親ばかとしての一面が見れたかわいいシーンとなりました。

アニメ版『無職転生』によってゼニスの人気が爆発しているという視聴者の感想があります。『無職転生』にはロキシーやシルフィ、エリスといった個性豊かなかわいいキャラが多数登場する事が大きな魅力ですが、ゼニスも負けず劣らず人気キャラです。特にアニメ版『無職転生』ではキャラが非常にかわいく描かれており、1期で登場回数が多かったゼニスの人気に拍車をかけた事は間違いないでしょう。

ゼニスは妊娠中に夫であるパウロの浮気が発覚し、幸せの絶頂からの絶望を味わいますが、最後には浮気を許している為、懐が深すぎるという視聴者の感想が非常に多くあります。さらにゼニスは夫の浮気で出来た子供であるアイシャも自分の子供のように分け隔てなく育てている事からも、ゼニスが女性としてどれだけ広い心を持っているのかが分かります。

『無職転生』のゼニスがなぜ廃人になったのかという理由や、最後についてまとめてきましたがいかがだったでしょうか？転移事件がきっかけで廃人状態になりましたが、記憶は失っておらず、家族と共に幸せに生涯を終えた事が分かりました。かわいいルックスだけでなく、母親としての母性に溢れている『無職転生』が誇る人気キャラであるゼニスは、物語に欠かせない人物です。