【ゴールデンカムイ】海賊房太郎は王様を夢見るイケメン海賊！最後は死亡した？

「ゴールデンカムイ」の海賊房太郎は、杉元一行と一時手を組んでいたイケメン海賊であり、白石を庇って死んだ壮絶な最後・死亡シーンは、多くの衝撃を与えました。以下では、「ゴールデンカムイ」屈指のイケメンキャラ・海賊房太郎の過去や活躍・白石を庇って死んだ死亡シーン、他キャラとの関係、海賊房太郎のモデルなどを、あらすじネタバレ紹介します。

野田サトル先生の漫画「ゴールデンカムイ」は、2014年から「週刊ヤングジャンプ」で連載されている歴史サバイバルバトル漫画で、単行本は2021年12月時点で計28巻が刊行されています。2018年からアニメシリーズが開始され、2021年12月には、アニメ第4期の制作が発表されました。

明治末期の北海道を舞台に、金塊を巡る三つ巴戦を描いた「ゴールデンカムイ」では、アイヌの民俗文化も取り入れた作風が特徴で、これまであまり知られることがなかったアイヌ文化への注目を高めるきっかけとなりました。同時に、アイヌ文化を丁寧に描いた作風は、アイヌの研究分野からも高く評価され、漫画界では第24回文化庁メディア芸術祭・漫画賞ソーシャル・インパクト賞をはじめ、複数の賞を受賞しました。

日露戦争から復員した杉元佐一は、幼馴染の治療費を稼ぐために北海道に渡り、砂金採りをする中で、アイヌの埋蔵金伝説を聞かされます。埋蔵金は、「のっぺら坊」と呼ばれる犯人によってアイヌの人々から奪われ、アイヌ少女・アシㇼパの父親も、のっぺら坊に殺害されたことを知ります。杉元は、目的の一致からアシㇼパと手を組み、埋蔵金の在り処を示す刺青の囚人を求めて、北海道・樺太を旅します。

刺青人皮の囚人で、本名:大沢房太郎、職業は水揚げ人夫で、木材を川で運搬する仕事を生業とするも、網走監獄に収監されるまでに強盗殺人55件をはじめ、窃盗・傷害・放火などあらゆる犯罪に手を染めた重犯罪者の1人です。幼少期の不遇な環境から、理想の国をつくるための資金源としてアイヌの金塊に目をつけており、刺青の暗号に頼ることなく、金塊の在り処に関する情報を探っています。

長髪と中性的な容姿から、イケメンキャラとしての注目される海賊房太郎も、金塊の在り処を探す刺青囚人であり、圧倒的なカリスマと潜水能力を武器に、杉元一行に立ちふさがります。以下では、ゴールデンカムイのイケメンキャラ・海賊房太郎の過去や活躍、白石を庇って死んだ壮絶な最後・死亡シーンを、あらすじネタバレ紹介します。

海賊房太郎こと大沢房太郎は、親兄弟14人が疱瘡で死んだことから、疱瘡をうつされる危険から村や集落の人々から迫害を受けて育ちました。子供時代に味わった孤独感から、房太郎は自分の居場所や家族を失うことのない、理想の国作りを目指すようになり、やがて理想の国の王様になるという願望が芽生えました。

理想を作るには資金が必要であり、水揚げ人夫として働く房太郎は、人を水中に引きずり、溺死させた後に金品を奪うようになります。猟奇的な犯行から人々から「海賊房太郎」の異名が付けられた房太郎でしたが、ついに重犯罪者として捕まり、網走監獄に収監されました。

網走監獄では、はじめ刺青囚人の上エ地圭司と同房になり、「叔母が面会に来ている」との嘘を何年も吹き込まれ、房太郎は来るはずのない面会人を待ち続けていました。そして、上工地の嘘は、外役で同じ鎖につながれていた牛山辰馬の話から発覚、怒りに我を忘れた房太郎は、上工地に大けがを負わせ、懲罰房行きを余儀なくされました。

懲罰房から解放された後は、白石由竹・二瓶鉄造の刺青囚人と同房となり、「自分の国を作り、王様になる」ことを話します。そして、杉元一行と出会う1年前に網走監獄を脱獄し、金塊を求める旅に出ます。

脱獄囚となった海賊房太郎は、まず刺青囚人である若山輝一郎に目を付け、若山の刺青を狙います。しかし、若山の子分に囲まれて身動きが取れなくなったことや、24人全員の刺青が完全な形で残っている可能性の低さなどを理由に、刺青人皮を集めることが、無意味であることを知ります。若山の話を素直に聞き入れた房太郎は、刺青集めを辞め、情報収集による金塊探しへ作戦を変更します。

若山と別れた房太郎は、刺青囚人・松田平太と行動を共にし、道中の川・湖で砂金のサンプルを集め、一行は支笏湖に到達します。湖底には、のっぺらぼうが金塊の輸送に失敗し、船ごと沈んだという噂があり、房太郎は砂金のサンプルと共に、金貨を拾い上げます。金貨には、房太郎の刺青と同じ模様が刻まれており、後にアシㇼパへ託されました。

その頃の網走監獄では、刺青囚人の脱獄に伴い、囚人の補てんと監獄の再建のための作業員として、樺戸監獄から大勢の囚人が移送される事となりました。囚人の中には、房太郎の側近も含まれており、房太郎はこの機会を使用して、側近を解放させることに成功します。

徳富川の近くにコタンを築くアイヌへ聞き込み調査を行う房太郎は、アイヌの埋蔵金と関わりを持っていた者の弟と面会し、兄が何者かに殺害され、埋蔵金も別の場所に移されたことを聞き出します。アイヌの人々は、息子たちに盗まれた埋蔵金の捜索に向かわせるも、見つけることが出来ませんでした。また、房太郎は、埋蔵金が採れた川の産地に着目し、その場所にかつて埋蔵金が隠されていたと推測します。

アイヌの村での聞き込み調査の結果、有力な情報が得られたものの、その見返りとして金や食料を与えていたため、房太郎の活動資金は底をついてしまいます。そこで、石狩川から江別方面へ向かう外輪式蒸気船・上川丸に目を付け、乗客から金品を奪おうと画策します。また、上川丸には、杉元一行も乗船しており、上川丸に繋がれた荷物用の小舟には、元ロシアの狙撃兵・ヴァシリが身を潜めていました。

そんなことを知る由もない海賊房太郎一味は、二手に分かれて行動することにし、1隻目には房太郎の部下（家臣）3人、2隻目には房太郎・権堂が乗り込み、上川丸の横に小舟を付けます。しかし、上川丸の船長が異変に気が付き、右舷側にいた家臣は川へ飛び込みます。一方、左舷側では、乗務員による厳戒態勢がしかれ、身動きができない状態でした。

小舟から川に飛び込んだ房太郎は、船の右舷側に向かって潜水し、上川丸へ乗船します。そして、リボルバーを片手に船長へ船の停止を求める最中、そこへ白石と杉元がやっていきます。房太郎と白石の親しげな様子から、乗客たちは白石・杉元も房太郎の仲間だと思い込み、襲撃を始めます。杉元の説得にも耳をかさず、このままでは怪我人が出ると見た杉元は、事態を収めるべく、乗務員3人を川へ投げ込みます。

その後、房太郎・白石との関係や、刺青人皮の暗号が解けないとの話が交わされる中、川上丸に上がってきた家臣が、兵隊を乗せた船が近づいてきたと声を張り上げます。杉元と白石は物陰に身を潜め、海賊房太郎一味は、船長に船を出すように指示し、家臣たちが上質を囲みます。乗客の1人で郵便配達員の野沢仁平治は、乗客に指示を与えると、携帯していた銃を構え、反撃の機会を伺います。

そして、兵団を乗せた蒸気船・神山丸とすれ違うその時、房太郎一味の1人が乗室に入ろうとして、脳天に銃弾を受け倒れます。狙撃手は野沢ではなく、ヴァシリでしたが、2人は続けて房太郎の家臣を射殺し、この光景を怪しんだ神山丸は、上川丸が強盗にあったと思い、船を引き返します。神山丸の異変を察した房太郎は、自ら操舵に取り掛かり、神山丸の外輪を破壊して航行不能にします。

同時に、ヴァシリが乗っていた小舟のロープを神山丸に括り付けることで、小舟を引き離すことに成功します。房太郎一味と白石が歓喜に酔いしれる中、船内では野沢が無差別に乗客を撃ち始めます。また、家臣3人が撃ち殺されたことが房太郎の耳に入り、怒りのあまり乗室に向かって錨を投げおろします。錨はアシㇼパが眠る乗室の窓枠をぶち破ってしまい、その場にいた杉元は、短剣を片手に甲板へ上がります。

海賊一味と杉元との間にいさかいが発生した頃、階下では暴走する野沢が、予備の弾を探すも、海賊一味に殺されると察したアシㇼパの機転で川に突き落とされ、そのまま逃げていきました。その後、房太郎と杉元の争いも収まり、房太郎は若山から聞いた刺青囚人にまつわる話を打ち明けます。また、杉元一行は、松田を通じて海賊房太郎のそれとなく知ってたものの、房太郎にはぐらかされます。

白石の提案により、房太郎一味と杉元一行は手を組むことになり、房太郎と杉元はお互いの夢や出自を語ります。そして、上川丸は目的地・江別へ到着し、房太郎は乗客に対して今回の騒動を謝罪する最中、野沢仁によって荒された杉元の荷物から松田の刺青人皮と木製の煙草入れ、房太郎の名前が書かれた砂金のサンプルを発見し、杉元一行も金塊を狙っていることや、情報を持つ自分を狙っていると推測し、彼らに敵意を抱きます。

また、杉元一行も、房太郎がアイヌの金塊の在り処ついて何か知っていると見て、房太郎と手を組むとみせかけて、それとなく情報を引き出そうと計画します。一行を警戒する房太郎一味は、杉元・白石の気を反らせながら、権堂の手で始末しようと画策するも、アシㇼパの矢を受け、失敗します。そして、杉元の荷物が荒らされた事実が暴露されると、両者との間で再び争いが勃発します。

甲板上で乱闘が繰り広げられる中、舵を切った上川丸は岸辺の枝に船体をぶつけ、杉元・房太郎が川に投げ飛ばれ、落ちた場所が悪かった権堂は、船の外輪に巻き込まれ死亡しました。一方、水中では、杉元・房太郎の攻防戦が起き、房太郎の長髪が外輪に絡まる危機的状況を杉元に救われたことで、房太郎は杉元と手を組み、金塊の争奪戦に挑む、土方一派・第七師団と出し抜く作戦を練ります。

刺青を集める意味はないという房太郎をよそに、土方・第七師団が刺青を集めていることは、何かしら意味があると考える杉元は、引き続き刺青人皮を集めることにしました。また、金塊の在り処について、ある程度の情報を持つ房太郎は、刺青人皮を集めたら情報提供することを条件に、杉元一行と手を組みます。

杉元一行と共にチョウザメを食べる過程で、房太郎はアシㇼパの杉元への好意や、彼女がただのアイヌ少女ではないことを見抜いていました。一方、杉元にチョウザメの脳みそを食べさせようとするアシㇼパは、房太郎には、チョウザメの魚卵を食べさせます。

札幌を目指す旅の途中、杉元・アシㇼパが食料調達に向かい、房太郎は白石と待機することになりました。房太郎は、アシㇼパの青い眼がのっぺらぼうと似ていることに気が付き、彼女が金塊争奪戦の重要人物であると見ます。そして、白石に対し、支笏湖で引き上げた金貨と刺青の文様が似ていることを話します。

そして、アシㇼパがのっぺらぼうことウイルクの娘であることを聞かされ、白石に促される形で、金貨をアシㇼパに渡します。金貨の文様は、アイヌ言葉で「交差」を意味しており、房太郎は、金塊の一部を溶かして作った記念硬貨ではないと見ます。一方、アシㇼパの推測は、父親がアイヌを殺していないことを示すもので、金貨を通じて、自分が何をすべきかを思い出します。

札幌では、刺青囚人・ジャック・ザ・リッパ―による連続娼婦殺害事件が勃発し、それらの刺青を手に入れるべく、杉元一行・土方一派が札幌に到着します。杉元一行は、西洋料理店に入り、房太郎はもう1人の刺青囚人・上エ地について話していると、外部からお店の壁が破られ、上工地と追いかける土方一派の牛山が入ってきます。

まもなく土方歳三も現れ、網走監獄での苦い経験から杉元は、周囲の制止を振り切って敵意を顕わにし、一時は大乱闘に発展するも、アシㇼパの説得を受け、事態は収束します。騒動にかこつけて上工地はどこかへ逃げていき、手を組むことになった杉元一行・土方一派は場所をかえて、これまで集めた刺青の確認を行います。

ジャック・ザ・リッパ―の次の犯行場所が、札幌麦酒工場という情報を掴んだ一行は、3人1組でリッパ―を追い詰めることにし、房太郎は有古と都丹庵士と組み、それぞれ娼婦役・仕留め役・相図役を担います。

ジャック・ザ・リッパーの捜索は、第七師団も加わったことで過激化し、札幌麦酒工場に火の手が上がります。煙に巻かれ、身動きが取れなくなった杉元・アシㇼパを救助するべく、房太郎は煙の中に入り込むも、杉元の頭をスコップで殴りつけ、アシㇼパだけを連れ去ろうとします。しかし、背後には、第七師団の鯉登少尉が迫っており、軍刀で背中を斬りつけられます。

房太郎は麦酒の海に逃げ込むも、すきをみて鯉登少尉を拘束し、麦酒の海から逃げられないようにします。そこへ、月島軍曹が現れ、考えた末、鯉登少尉を助けることを選び、房太郎へ銃弾を浴びせます。一方、月島軍曹に見逃されたアシㇼパは、第七師団に捕まってしまいます。

なんとか建物の外に出た房太郎は、杉元の怒りを買いながらも再び手を組むこととなり、札幌麦酒の宣伝車で第七師団を追い始めます。一方、第七師団は、偽装した消防車で逃走し、その後ろを杉元一行が追いかけます。若山と知り合った頃に、アメリカ人のエディから運転技術を教わった房太郎は、腹部からの出血で意識がもうろうとする中、車を走らせ、第七師団に近づきます。

追っ手に気が付いた第七師団は、あらゆる手を使って宣伝車の足止めを試み、激しいカーチェイスが繰り広げられます。銃弾を受けた房太郎は何とか消防車の後を追いかけるも、最後は白石を庇って数発の銃を受けて死しまいます。車は減速し、消防車との距離が離れていく中、杉元は何とか前方の消防車に飛び乗り、アシㇼパ救助に乗り出します。

一方、残された房太郎は、遺言として自分のことを後世に伝えてほしいこと、アイヌが最初に金塊を隠した場所を白石に打ち明け、自分が集めた刺青人皮を託し、死亡しました。

海賊房太郎と言えば、驚異的な肺活量を駆使した潜水能力だけでなく、当時は習得者者の少なかった車の運転や操舵技術にも長け、能力の高さを発揮しました。以下では、ゴールデンカムイのイケメンキャラ・海賊房太郎の装備や、能力をネタバレ紹介します。

イケメンキャラ・海賊房太郎のチャームポイントであり、腰まで伸ばした長髪は戦闘面で活用され、水中では相手の足に絡ませたり、陸上では髪を全体的に広げることで視界を遮ることに使用されています。一方、普段は髪を束ねておらず、長髪が船のスクリューに巻き込まれそうになるなどのデメリットがあります。

「海賊房太郎」の異名のごとく、操舵技術にも優れており、乗っ取った上川丸で、向かい側を航行する神山丸へ体当たりし、外輪を外して航行不能にさせています。

30分以上息を止めることができる常人離れした肺活量を誇る房太郎は、潜水も得意とし、相手を水中に引き込んで溺死させ、強盗を働く犯罪に手を染めていました。房太郎の潜水能力は、冬の支笏湖にて水深200メートル以上を潜ることができ、砂金のサンプルと金貨を採取しました。

房太郎の手には、生まれつき指の間に水かきのようなものがあり、また、足のサイズも36cmと、水中を自由自在に泳ぎ回ることに有利な身体的特徴です。

札幌のジャック・ザ・リッパ―を捕まえるべく、杉元・土方一派は囮作戦を計画し、中性的な容姿を持つ房太郎が娼婦に変装して、リッパーをおびき寄せることになりました。女装時には、髪を後ろで束ね、口元をマフラーで覆い、イケメンから美女に変身しました。

表面では杉元一行に協力的な房太郎でしたが、金塊を独り占めにするため、密かに杉元一行を裏切る機会をうかがっており、暗号解読の鍵を握るアシㇼパを狙っていました。そして、札幌麦酒工場での火災を受け、煙にまかされた杉元をスコップで殴りつけ、アシㇼパを攫いました。しかし、第七師団の登場により、房太郎の計画は失敗に終わり、最後は銃に撃たれて死亡しました。

若山と知り合った際、彼を通じてアメリカ人エディと交流していた時期があり、その頃に運転技術を習得したと推測されます。劇中では、第七師団に攫われたアシㇼパの奪還のために、ビール瓶形の宣伝車を運転を担い、消防車を相手に激しいカーチェイスを繰り広げました。

石狩川を航行する上川丸にて、家臣3人が野沢に殺害されたことを受け、野沢のいる階下めがけて錨を放り投げました。しかし、錨は野沢には当たらず、アシㇼパや他の乗客に向かってしまい、危うく負傷者を出すところでした。

上川丸を襲撃した際に威嚇として使用された銃です。リボルバーは、家臣たちも携帯しており、彼らも威嚇用として用いています。

松田と支笏湖の砂金の採取をした際に引きあげた金貨で、刺青囚人と同じ文様、アイヌ語で「交互」が刻まれていました。房太郎によると、のっぺらぼう（ウイルク）が、金塊の一部を船で運ぶ際、支笏湖で沈没したと推測し、金貨は記念硬貨として製造されたものと見ます。房太郎によって発見された金貨は、後にアシㇼパに渡され、アイヌの金塊の在り処を示す重要なアイテムとして注目されています。

子供時代に家族が疱瘡で死んだ経験は、房太郎のその後の人生に大きな影響を与え、やがて理想の国作りを目指すきっかけとなりました。以下では、ゴールデンカムイのイケメンキャラ・海賊房太郎の性格や、モデルについて紹介します。

大家族に生まれながら、親兄弟14人が疱瘡によって死んだ房太郎の少年時代は、孤独に満ちており、いつしか、一度は失った家族や故郷を求めるようになり、誰も追い出されることのない理想の国作りを夢見るようになります。家族が死んだことで味わった孤独や苦しさは、その後の房太郎に暗い影を落とし、目的のためなら手段を選ばない、自分本位な性格が形成されました。

その性格は、杉元一行との交流でも見られ、アイヌの埋蔵金を独り占めにしたいがために、時折、杉元一行を敵視するような行動を見せています。「ゴールデンカムイ」では、自分本位な行動が目立つ房太郎でしたが、孤独な日々を経験したことから仲間を大切にしており、権堂をはじめとする子分たちを「家臣」と呼び、彼らが死んだことを知らされた際には激高するなど、房太郎の愛情の深さが垣間見えます。

また、杉元一行とは、表面的には手を組むも、胸の内では密かに裏切りの機会を伺っており、札幌麦酒工場での火災で、杉元を裏切ります。しかし、アシㇼパが第七師団に攫われたことを受けて、再び杉元一行と行動をともにし、白石を庇って死亡しました。目的の為なら、味方を裏切ることも厭わない利己的な性格でありながら、人情味のある一面が、海賊房太郎の魅力となったでしょう。

ゴールデンカムイ屈指のイケメンキャラ・海賊房太郎にはモデルがおり、1910年に樺戸集治監へ収監された重犯罪者・大沢房次郎と言われています。当時の北海道では、対ロシアに向けた開拓が行われ、その労働力として網走監獄や樺戸集治監の囚人たちが駆り出され、未開拓の原生林の伐採や、下流に流送された木材の水揚げなどが行われました。

房次郎は、石狩川の下流での労役を課せられるも、入監当初は反抗的な態度を見せていました。しかし、水揚げ頭という危険が伴う重労働現場を取り仕切る役職を任されたことが、房太郎の自信につながって改心します。以降は模範囚として、水揚げ場を取り仕切り、従事する囚人たちへ的確な指示を与え、潜水能力の高さから「海賊房次郎」の異名を付けられました。

1919年に樺戸集治監の廃監に伴い、残りの刑期を網走監獄で服役し、後に釈放されました。ゴールデンカムイ・海賊房太郎のエピソードは、海賊の異名を持つ大沢房次郎の服役時代と重なり、白石を庇って死んだ最後は、改心後の大沢房次郎の姿を彷彿させるでしょう。

房太郎といえば、白石を庇って死んだ壮絶な最後が印象的である一方、杉元一行と接触する前は、本編で死亡した刺青囚人とも交流があり、彼らから金塊にまつわる有力な情報を入手していました。以下では、ゴールデンカムイから、イケメンキャラ・海賊房太郎と関係するキャラ一覧を紹介します。

「ゴールデンカムイ」の主人公で、元陸軍兵士、幼馴染の治療を稼ぐべく北海道へ渡り、後にアイヌ金塊を巡る三つ巴戦に挑みます。海賊房太郎とは、江別行きの船で出会い、時には房太郎と敵対関係になるも、白石になだめられています。房太郎から金塊の在り処を聞き出すべく手を組むも、札幌麦酒工場で房太郎の裏切りに遭い、アシㇼパを第七師団に奪われてしまいます。

その後は、偽装した消防車で逃亡する第七師団を追うべく、房太郎が運転する宣伝車で追いかけるも、房太郎が致命傷を追っ手からは、自らハンドルを握り、何とか第七師団の車へ乗り移ることに成功します。房太郎と同様に家族を結核で亡くし、故郷を追われた経緯を持っており、房太郎が目指す理想の国作りに共感するような表情をみせていました。

杉元一行の一員で、脱獄王の異名を持つ刺青囚人です。強盗と脱獄を繰り返した罪で網走監獄に収監され、房太郎と同房だった経緯から親しみを持っており、杉元との対立が起きた際には、説得にあたっていました。房太郎とは、表向きは親しくするも、金塊争奪戦のライバルとみなし、彼の腹の内を探ろうとし、死闘を繰り広げたこともありました。

札幌麦酒工場の火災にて、房太郎に強打された杉元を建物の外に運び出しており、杉元・房太郎にアシㇼパが攫われたことを知らせます。その後、房太郎と共に宣伝車を見つけ、房太郎の負傷後は、車の運転を担います。第七師団の菊谷に狙いを定められるも、房太郎が庇ったことで一命を取り留めます。

「ゴールデンカムイ」のもう1人の主人公で、アイヌの少女です。アイヌの埋蔵金が盗まれた際、父親をのっぺらぼうに殺害されており、埋蔵金をアイヌの人々に返すことを目的に、杉元と旅に出ます。房太郎からは、青い眼などから、金塊争奪戦の重要人物では見抜かれ、後に支笏湖から引き揚げた金貨を渡されます。

札幌麦酒工場にて、ジャック・ザ・リッパ―を追い詰めた際、火災の煙に巻かれ、房太郎の手で杉元から離され、第七師団に連れ去られてしまいます。

刺青囚人の1人で、子供を絞殺した罪で網走監獄に収監され、房太郎と同房となりました。人が残念そうにする顔を見ることが好きな性癖の持ち主で、房太郎に対しても嘘をつき、彼の残念そうな顔を楽しんだことで大けがを負いました。脱獄後は、金塊を追う人々の残念な顔をみたいがために、刺青を上彫りすることで暗号解読を不能にさせ、そのことを若山に教えたと推測されます。

札幌では、飴売りに扮して近づいてきた子供を騙し、絞殺しようとしたところを牛山に見られて逃走します。牛山に投げ出される形で西洋料理店に入るも、その直後に起きた杉元・土方一派の乱闘に紛れてどこかへ去っていきました。

房太郎・白石と同房だった刺青囚人で、獲物を横取りして金を稼ぐ輩を殺害し、網走監獄に収監されました。アイヌの埋蔵金に対しては興味がなく、刺青もあくまで脱獄の手段とみなし、脱獄後は再び猟師として活動し、谷垣や杉元一行と出会いました。エゾオオカミとの一発勝負に敗れて死んだものの、彼の愛銃は谷垣へ、猟犬・リュウは、飼い主の猟銃を追って旅を続けることになりました。

「道東のヒグマ男」の異名を持つ多重人格の刺青囚人で、脱獄後は、砂金が採れる川や湖の調査をしていました。房太郎とは、支笏湖で出会い、砂金のサンプル回収と共に金貨を見つけます。また、房太郎は、彼から北海道の砂金の産地を教わり、アイヌの人々への聞き込みを経て、金塊の在り処を割り出しました。

杉元一行とも交流があり、砂金採りの名人から「平太師匠」と呼ばれるも、ヒグマの人格が表面に出て杉元に襲いかかるも、アマッポで自害して果てました。松田が死んだ後、彼が愛用していたヒグマの木彫の煙草入れと、砂金のサンプルが杉元一行の手に渡り、房太郎との敵対関係を生む引き金になりました。

樺太の国境警備隊を務めていた元ロシアの狙撃兵で、尾形との再戦を望み、杉元一行と行動を共にしています。上川丸には乗船せず、後ろにロープでつながれた荷物用の小舟に身を潜め、野沢の発砲と同時に、房太郎の家臣を撃ち抜くも、誰にも気づかれることはありませんでした。

男色のヤクザの親分で、房太郎の同房だった刺青囚人で、上半身に倶利伽羅文様を彫っていたため、下半身に暗号の刺青を彫られています。脱獄後は、金塊の在り処を探るべく、刺青人皮を収集するも、上工地の件を受け、刺青人皮を全て回収することは不可能であることを悟り、その趣旨を房太郎にも教えました。ヒグマに襲われて死亡した後、杉元の手で刺青人皮とされ、後に第七師団へ渡りました。

海賊房太郎の側近で、一味では家臣である手下に指示を与えたり、房太郎に情報を伝えています。上川丸での戦いでは、房太郎に気を取られる杉元・白石を背後から撃ち殺そうと試みるも、アシㇼパに妨害されてしまいます。杉元との乱闘の末、石狩川に投げ飛ばされるも、落下した場所が悪く、外輪の回転に巻き込まれて死亡しました。

上川丸に乗船していた郵便配達員で、35年間務めるベテランです。現金書留の輸送中に海賊房太郎の襲撃に遭い、客室を取り囲む房太郎の家臣に対して発砲します。家臣に命中した銃弾は、ヴァシリのものでしたが、目撃者多数から野沢の手柄とされ、房太郎の怒りを買います。その後、銃を放つ快感に目覚め、杉元のライフルを乱射するも、補充用の弾を探しているところを、アシㇼパの手で川に落とされ逃走しました。

弾を探す際、杉元の荷物を漁ったことから、杉元・海賊房太郎の対立関係を生み出すきっかけを作っています。また、輸送中の現金書留は、房太郎に回収されています。

イギリス・ロンドンを震撼させた連続娼婦殺人犯であり、マイケル・オストログの偽名で網走監獄に収監されていた刺青囚人です。貿易船で日本に密入国、横浜で娼婦殺害事件を起こし、日本初の外国人死刑囚となりました。脱獄後は、かつてロンドンで起こした事件を、札幌の街で再現するべく、連続娼婦殺人事件を引き起こすも、石川啄木に次の犯行現場を特定され、杉元・土方一味の手に倒れました。

土方一味に所属する刺青囚人で、網走監獄時代に房太郎と同房になり、上工地の嘘をそれとなく教えました。札幌にて子供に手をかける上工地を追いかける過程で杉元一行と乱闘を引き起こし、房太郎に頭をテーブルに打ち付けられるも、ダメージはほとんどなく、房太郎に反撃を繰り出しました。その後は、杉元一行と行動を伴にし、宴会の席で、格闘家を集めた試合を開催し、その優勝賞金に金塊を充てることを打ち明けます。

第七師団所属の陸軍軍曹で、鶴見中尉の右腕です。札幌麦酒工場に向かい、房太郎からアシㇼパを奪うも、鯉登少尉の窮地を受け、やむを得ず、アシㇼパを手放します。麦酒の海で溺れかけている鯉登少尉を助けるべく、房太郎の腹部へ発砲しました。

第七師団所属の陸軍・特務曹長で、白石を庇った房太郎に致命傷を負わせた二刀流の狙撃手です。その正体は、中央から派遣されたスパイで、鶴見中尉の暗殺と金塊の入手を命じられています。

元新撰組副長で、史実では函館戦争で死亡したとされるも、本作品では生き延びており、アイヌの埋蔵金を狙う一派として活動しています。蝦夷共和国の構想を実現させるために金塊を狙っており、刺青囚人の脱獄を手引きしました。また、土方自身も刺青を彫っており、金塊の在り処を探るべく、刺青人皮を収集しています。

陸軍・第七師団を率いるリーダー的存在で、階級は中尉でありながら、持ち前のカリスマを武器に部下を掌握し、アイヌの埋蔵金争奪戦に挑みます。日露戦争後の第七師団への冷遇を受け、戦死した仲間や遺族の困窮を救うために立ち上がり、北海道に軍事政権を樹立させるための資金として、アイヌの金塊に目を付けます。

杉元一行とは何かと対立関係にあり、金塊の在り処を突き止める手掛かりとなるアシㇼパを狙っています。札幌麦酒工場の火災を受け、消防団に扮してアシㇼパを攫い逃走、宣伝車で追いかける杉元一行と銃撃戦を繰り広げ、房太郎が死亡する原因を作りました。

第七師団所属の少尉で、鶴見中尉に心酔する薩摩隼人です。火の手が上がった札幌麦酒工場に潜入し、アシㇼパを抱えて逃走する房太郎の背を斬りつけるも、麦酒の海に引きずり込まれ、溺死寸前に追い込まれます。その直後に、月島軍曹が駆けつけたことで事なきを得ました。

以下では、ゴールデンカムイから、白石を庇って死んだイケメンキャラ・海賊房太郎の名言や名セリフを紹介します。

ゴールデンカムイ・海賊房太郎の名言の1つ目は、網走監獄時代に、同房となった白石・二瓶に理想の国を作る夢を語るイケメンキャラ・房太郎の名セリフです。親兄弟が疱瘡で死んだことから、帰る故郷を失った房太郎でしたが、孤独を味わった経験が房次郎に夢を芽生えさせ、彼の生きる原動力となりました。

ゴールデンカムイ・海賊房太郎の名言の2つ目は、白石を庇って死んだ房太郎の最後の言葉です。これまでに何度も杉元一行に裏切りを働いてきた房太郎でしたが、白石が狙われていることを知ると、すぐさま身を乗り出し、銃弾を受けました。自分が死んだ後も、海賊房太郎のことを忘れないでほしい、理想の国作りを白石に託した、イケメン房太郎のかっこいい名言です。

ゴールデンカムイの海賊房太郎は、壮絶な幼少期から白石を庇って死亡した壮絶な最後まで、波乱万丈な人生を送った一方、イケメンかつ親分肌のかっこいい生活が、読者の注目を集めています。以下では、ゴールデンカムイ・海賊房太郎に関する感想や評価を紹介します。

ゴールデンカムイ本編では、杉元一行を裏切りながらも、最後は白石を庇って死んだ壮絶な最後・死亡シーンが印象的な海賊房太郎は、イケメンキャラとして読者から注目を集めています。また、房太郎と家臣との出会いを描いた外伝を読みたいとの感想も見られ、根強い人気を誇っています。

ゴールデンカムイと言えば、男くさいキャラデザや、読者を思わず引いてしまうほどの強烈なインパクトを放つキャラが目立つ一方、海賊房太郎のような中性的な容姿を持つキャラは少なく、他キャラにはない独特の雰囲気が人気に拍車をかけています。また、房太郎に関する感想の中には、貴公子のような雰囲気が好きとの声も寄せられています。

海賊房太郎と白石は、網走監獄で同房だった縁から、上川丸での再会後も親しくしており、その背景には、似たような境遇で育ったことや、白石となら理想の国作りが実現できると思ったから、との推測が見られます。一時は、杉元を裏切るような行動に出た房太郎でしたが、白石を庇って死亡したことから、白石に対して特別な思いがあったとも考えられるでしょう。

ゴールデンカムイのイケメンキャラ・海賊房太郎の活躍や死亡シーン、他キャラとの関係やモデルなどを、あらすじネタバレを交えながら紹介しました。杉元一行とは手を組みながら裏切り行為を働くなど、危険な匂いを醸した人物でしたが、第七師団の標的された白石を庇って死んだ最後は、房太郎の人情味あふれる性格を感じさせ、その死が惜しまれました。