【呪術廻戦】夏油傑の名言・名セリフ集！名シーンやアニメ声優キャストも紹介

『呪術廻戦』に登場する夏油傑（げとう すぐる）は、名言・名シーンがかっこいいと評判で、その姿や振る舞いに惚れる『呪術廻戦』ファンも少なくありません。夏油傑のセリフには、「なるほど！」となるものから、「どうしてそうなった！？」と思えるものまであります。

それらのセリフを聞くと、夏油傑の心の変化がどれだけ大きかったのかを感じざるを得ません。この記事では、『呪術廻戦』の夏油傑が作中で発した名言を中心に、かっこいい名シーンやアニメ声優などもご紹介します。

『呪術廻戦』は一見タイトルに「呪」という言葉が入っているので、怖いイメージがあるかもしれませんが、フタを開けてみたら、ギャグシーンや日常シーンもあり、意外と明るかったと感じる方もいるかもしれません。しかし、惨たらしいシリアス展開が多いのも事実なので、絶妙なさじ加減で作品のバランスが取れていると言えるでしょう。バトルシーンがかっこいいところも特徴的です。

『呪術廻戦（じゅじゅつかいせん）』は、漫画家・芥見下々（あくたみ げげ）先生が描く『週刊少年ジャンプ』の漫画作品です。連載は2018年14号（2018年3月5日）から始まりました。人間が抱く負の感情から産み落とされる呪い（呪霊）を、「呪術」という力を用いて祓う呪術師の戦いが描かれます。

ジャンルはバトル・ダークファンタジー。テレビアニメ『呪術廻戦』第1期は、2020年10月3日～2021年3月27日まで放送されました。また、2021年12月24日には、『呪術廻戦 0 東京都立呪術高等専門学校』を原作とした『劇場版 呪術廻戦 0』が放映され、増々作品人気が加速しています。

人間がこの世にいる限り、負の感情はどこにでも湧き、やがて人間自身を蝕む者となり得ました。主人公・虎杖悠仁（いだどり ゆうじ）は、そんな日常に潜む呪いの存在を知らないで生きてきました。神から授かったような身体能力を持つ虎杖は、ある日伏黒恵（ふしぐろ めぐみ）という呪術師の少年と出会い、呪いの存在を初めて知ります。

高校の先輩が呪いに襲撃されていることを知った虎杖は、伏黒と共闘して呪いに立ち向かうも、命の危機に陥ります。助かるには特級呪物「両面宿儺（りょうめんすくな）の指」を食べて、一か八かで魂に呪いを宿すことでした。虎杖は両面宿儺の器となり、その危機を打破しますが、その呪いを宿したことで秘匿死刑が決まってしまうのでした…。

• 一人称：私
• 生年月日：1990年2月3日
• 年齢：享年27歳
• 身長：真人より少し高い185cm以上、または五条より少し低い190cmくらい
• 高専入学方式：スカウト
• 等級：特級呪術師
• 趣味・特技：格闘技
• ストレス：呪霊を取り込むこと
• 好きな食べ物：蕎麦（ざる）
• 苦手な食べ物：なし
• 術式：呪霊操術
• 技：極ノ番「うずまき」

一言で説明すれば常識人。とても真面目な性格をしています。かつては五条悟を支える親友であり、彼の唯一の理解者でもありました。高専時代の五条は刺々しく、かなりの癖者でしたが、そんな彼と唯一渡り合える存在であったため、夏油の性格（性質）も少し風変わりだったのかもしれません。

呪詛師になって以降は不明ですが、常識人且つフレンドリーな性格であるためか、『呪術廻戦』の男性キャラクターの中で、一番モテると豪語されています。高専時代の夏油傑は、とにかく正義感が強い性格で、「弱者生存」という持論を五条に語った際に、彼から「それ正論？」と煽られてしまったほどです。

五条が尖り過ぎていたので、夏油は何も悪くないのですが（ちなみに、嫌な予感がしたのか、その場にいた家入硝子は逃げ出していました）…。見た目は少しヤンキー風な夏油傑ですが、礼儀作法などはしっかりしており、極めて好青年です。一人称が「私」なのもそこから来ていると考えられます。 

夏油傑と五条悟が高専時代に交わした会話内に登場した、夏油傑のかっこいい名言・名シーンです。既に自分のことを最強と謳っていた五条悟が、弱者を守ることに対して愚痴を言うと、夏油傑がその言葉と態度を諭します。当時、夏油は力の無い守るべき非術師の人間を、自らの呪術で守ることを信念としていました。
 

それこそが呪術師が必要とされる意義であると考えていたのです。夏油傑には自分なりの信念や正義があり、五条を思ってこその発言だったのかもしれせん。このセリフは、その後登場する夏油傑と五条悟が別れているシーンで皮肉のように描かれています。
 

悪い呪術師のことを呪詛師（じゅそし）と呼びます。その呪詛師がよく用いるサイトで、星漿体（せいしょうたい）・天内理子（あまない りこ）という少女が3000万円という懸賞金で命を狙われていました。夏油傑はそんな天内理子を守るため、彼女の所へ向かいます。しかし、老人の式神使いの呪詛師に妨害され、戦うことになりました。

夏油傑の戦闘スタイルは、呪霊をコントロールして、遠隔攻撃を仕掛けるタイプであるため、その老人の呪詛師は夏油が近接戦闘に向いていないと見て、近接戦で戦いを挑みます。しかし、実は体術も会得している夏油傑によって返り討ちにされてしまうのでした。

老人の呪詛師はその際に意識を朦朧とさせ、走馬灯を見ます。夏油傑が猛者の老人を倒すことに成功するかっこいい名言・名シーンです。呪霊を操ることもできる夏油傑ですが、体術も相当長けているのです。セリフにも大きな余裕が感じられます。

『呪術廻戦』の0巻のセリフで、映画化もされたので、聴いた（観た）方も多いと思われる名言・名シーンです。呪詛師として高専にやって来た夏油傑。『劇場版 呪術廻戦 0』では、冷静でかっこいい笑みを浮かべており、夏油ファンを虜にしました。非術師（一般人）を巻き込む殺害「百鬼夜行」を五条や乙骨、呪術高専の関係者に対して宣言します。

「殺し合おう」と直接的で野蛮な言い方ではなく、「呪い合おう」と表現するところが賢い夏油傑らしくてかっこいいと言えるでしょう。呪術師を尊び、敬愛する夏油傑ならではの言い回しなのかもしれません。

天内理子に懸賞金が懸けられていた件も解決した夏油傑と五条悟。沖縄観光で楽しく過ごし、天元と天内がついに同化する時が訪れると、伏黒恵の父親・伏黒甚爾（ふしぐろ とうじ）の襲撃に遭います。五条が甚爾と戦っている間、夏油は天内と一緒に高専最下層「薨星宮（こうせいぐう）本殿」へ足を進めました。

夏油達は世話係だった黒井と別れた後、天内に天元と同化するまでのステップを解説し、同化しようとする際に、驚愕の提案をします。それは天元との同化をしないで黒井と共に家に帰るというものでした。天元と同化してしまうと、天内は人間ではなくなり、人としての生活ができなくなる、それを想定していた夏油と五条は、天内が同化を拒否したら、それを許諾することをあらかじめ話し合っていたのです。

そこまで読んで、たとえ天元と対峙しても良いと望んでいた2人の度胸と連係プレー、そして「私達は最強なんだ」というセリフを発する夏油傑が非常にかっこいいです。若いからこそ怖い者なしだったのかもしれませんが、大人でさえ諦めてしまいそうなことをやりきろうとする五条悟と夏油傑は本当に素晴らしいコンビです。

五条悟と共に天内理子を護衛していた夏油傑ですが、非術師の伏黒甚爾に天内が銃撃され、殺害されてしまいます。盤星教（ばんせいきょう）の人々（非術師）が天内の遺体を見て、笑顔で拍手を送る光景を見た夏油傑は、自らの呪術を用いて非術師を守る意義を見失い始めてしまいます。

また、五条悟が伏黒甚爾と戦ったことで戦闘力が爆発的に上がり、覚醒したことで「最強の二人」ではなく、五条だけが最強の時代が訪れ始めました。それもきっかけとなり、夏油傑は自身が呪術師として活動する意味が理解できなくなってしまいます。「私達は最強なんだ」と希望のあるかっこいいセリフを言っていた夏油傑とは全く別人のようです。

そのような切ないまたは衝撃的な経緯があったためか、夏油傑は任務で訪れた村の人間を100名以上も殺傷してしまいます。その後、呪詛師になった夏油は、五条悟と新宿で遭遇します。五条悟は、呪術師だけの世界を作りたいと願う夏油傑に反発しますが、夏油はこのセリフを言い放ち、五条を動揺させました。

夏油が1年前に説いた「弱者生存」のポジショントークを否定していた五条でしたが、いつの間にか自分がそれを指摘される側になっていたのです。とても皮肉で悲哀を感じさせる名言・名シーンだと言えるでしょう。

呪詛師になった夏油傑。処刑対象になった後、新宿の喫煙所に現れた夏油は、煙草を吸う家入硝子の前に姿を現します。夏油も家入も飄々とした態度で言葉を交わしました。呪術師だけの世界を作ると語った夏油に、家入は（その考えは）分からないと笑います。家入の所を後にすると、夏油を待っていたのは五条悟でした。盤星教の件で、一般人を殺害しようとしていた五条に対して、意味のない殺戮を制止していた夏油。

しかし、今の夏油は自分の非術師の両親ですら手にかけ、意味のない殺戮を行うようになってしまいました。非術師を疎むようになってから、夏油の思考では、このセリフから感じ取れるように、非術師の殺害は意義のあることになってしまっているのです。

純粋な高校生で、真面目な性格の夏油傑にとって、これまで非術師がやってきたことは、あまりにも非人道的なものでした。夏油傑の性格や考え方が変わってしまったことがよく分かる名言・名シーンです。

特級術師の九十九由基（つくも ゆき）から呪霊の生まれない世界はどうやって作るのか、その概念（非術師がいなければ呪霊は生まれない）を聞いた際に、夏油傑が発したセリフです。夏油も読者も思わずハッとさせられた名言・名シーンだと思われます。何の力も持たない弱者で、守られるだけの非術師のために、自分の呪術を使い、守ることを続けてきた夏油でしたが、その信念が大きく揺らぎ始めていたのです。

また、夏油傑は呪術操術を用いて呪霊を口から取り込む際に、毎回「吐瀉物を処理した雑巾」のような味を繰り返し感じる必要があり、それも大きなストレスとなっていました。そのため、自分が守りたいと思える相手以外に、呪術を使うことは無駄であるとも感じていたのかもしれません。九十九は、夏油が言った「非術師を皆殺しにすればいい」という意見に対して、反対意見を述べることはありませんでした。

やっと自分の本音を誰かに言えたこと、そしてその思考を否定されなかったことは、夏油傑にとって「救われた」と感じられたことなのかもしれません。九十九との会話は間違いなく夏油の非術師への対応を決めたトリガーだったと言えるでしょう。 

「百鬼夜行」という夢が実現する準備ができた夏油傑は、呪術高専に“家族”を連れて現れ、高専の面々に宣戦布告を行いました。乙骨や真希など生徒達が夏油の間合いに入っていた（呪霊に囲まれていた）ため、五条悟は動くことができず、夏油を捕らえることができませんでした。

京都・新宿で百鬼夜行は予定通り行われましたが、夏油傑の本当の狙いは乙骨勇太（おっこつ ゆうた）に憑いている特級過呪怨霊・祈本里香（おりもと りか）を体内に取り込むことでした。五条はその事実に気がつくと、すぐさまパンダと狗巻棘（いぬまき とげ）を高専にワープさせます。しかし、先に夏油と戦って重傷を負った真希のように、2人も夏油に倒されてしまいます。

乙骨を守るために流血し、死の危機に瀕する彼ら（呪術師）を見た夏油は、『呪術廻戦』の作中で一番ハイテンションな姿を見せ、このセリフを叫び、涙を流しました。あまり見たことない夏油傑の姿に驚く名言・名シーンです。呪術師が呪術師を守る姿は夏油が思い描く理想郷そのものだったのかもしれません。

『呪術廻戦』の0巻の第3話に登場した夏油傑の名言・名シーンです。夏油が招集した呪術師のメンバー達に比較的明るいテンションで発したセリフです。非術師のことは「猿」と呼んで侮蔑していた夏油でしたが、一緒に理想郷を作るために行動をする呪術師のことは「家族」と呼び、とても大切にしていました。夏油傑はただ悪の道に進んだのではなく、愛情を向ける対象が変わったと言えるのかもしれません。

それでは、極めて好意的な夏油傑に対し、“家族”達は彼をどう思っているのでしょうか？答えは「絶対的な信頼がある」です。特に枷場美々子（はさば みみこ）と枷場菜々子（はさば ななこ）の双子姉妹は夏油傑の「家族」として認識しやすいと思われます。

美々子と菜々子は、幼い頃に住んでいた村の住民達（非術師）から、壮絶な虐待やいじめを受けていたところを夏油傑に救われたため、彼に強く心酔している様子を見せています。彼女達にとっては、夏油が親代わりだと言ってもおかしくないため、「家族」という言葉もさらにしっくり来ると感じるでしょう。

『呪術廻戦』0巻の第4話に登場した切なくも美しい名言・名シーンです。乙骨憂太との戦いに敗れ、破損した体を庇いながら歩き、壁に背をつけて座り込む夏油傑。次こそは…と意気込むも、そこに五条悟が現れ、夏油は早々に自分の死を受け入れます。五条に何か言い遺すことはないかと言われた夏油は、非術師（猿）はやはり嫌いだが、高専の関係者まで嫌いだったわけではないと言いました。

夏油は、ただこの世界では心の底から笑えなかったと、苦しそうに答えます。まさに夏油の葛藤が垣間見れるセリフだと言えるでしょう。その後、五条は夏油に目線を合わせるために屈み、彼に対して何かを伝えました。すると夏油は無邪気そうに笑い、この名言（セリフ）を口にしたのです。

夏油が五条から何を告げられたのかは公式で発表されていませんが、夏油のびっくりしたような反応を見る限りだと、きっと情の込められた言葉をかけられたのではないかと予想できます。嬉しそうな夏油の表情が逆に切なくなる名シーンです。

『呪術廻戦』で夏油傑役を務める櫻井孝宏（さくらい たかひろ）さんは、日本や世界でも人気を集めている声優です。アニメ声優以外にも、ナレーターやラジオパーソナリティなども務めています。1974年6月13日生まれ、愛知県岡崎市出身。櫻井さんは、同じく声優の鈴村健一さんが代表取締役を務めるインテンションという事務所に所属しています。

25歳を迎える頃に声優を辞めるかどうかの瀬戸際に立たされていましたが、『デジモンアドベンチャー』などでレギュラー作品を獲得し、『ゲートキーパーズ』で初主演を勝ち取ったことで、声優として活動を続けることができました。アニメ以外にも吹き替え声優も務めており、『トワイライト』シリーズや『TENET テネット』などのロバート・パティンソン役を担当する主な声優として活躍しています。
 

岸部露伴（きしべ ろはん）はジョジョの奇妙な冒険 第4部「ダイヤモンドは砕けない」に登場するキャラクターです。職業は漫画家。露伴の「だが断る」という名言（名シーン）を聞いた（観た）ことがある方も多いと思われます。ジョジョ4部に登場した際の年齢は20歳でしたが、作品ごとに年齢が変わることもあります。一見ペンネームに思える名前ですが、本名は岸辺露伴そのままです。

漫画を描くためなら、常軌を逸した行動も厭わず、その執念は恐ろしく感じられます。声優が櫻井孝宏さんなので、かっこいい爽やかボイスをしている露伴ですが、時に狂気を感じさせる声も聴けるので、良い意味でゾクッとするでしょう。

御幸一也（みゆき かずや）は『ダイヤのA』に登場する主要キャラです。飄々としていて、抜け目のないキャッチャーで、公式イケメンでもあります。声優・櫻井孝宏さんの悪戯っぽいお茶目な声や真面目でかっこいい声まで聴ける欲張りセットなキャラです。

櫻井さんが御幸の声優だった歴史は長く、『ダイヤのA』のテレビアニメが始まった2013年10月6日から、新たなシーズン『ダイヤのA -SECOND SEASON-』、そして続編『ダイヤのA actII』の2020年3月31日まで、御幸一也の声優として出演していました。

『ダイヤのA』の声優陣が出演するイベントにも積極的に参加していたため、原作・アニメ・声優ファン全員から高い支持を受けていました。また、御幸一也はかっこいいので元々人気があるキャラでしたが、アニメ化されて、声優が櫻井さんになったためか、作中で一番と言って良いほどの人気を得ています。

櫻井孝宏さんが『鬼滅の刃』で声優を務める冨岡義勇（とみおか ぎゆう）は、鬼を退治する鬼殺隊の剣士で、その中でも圧倒的な強さを誇る“柱”の「水柱」の称号を得ている人物です。主人公・竈門炭治郎（かまど たんじろう）が最初に出会った柱・鬼殺隊士でもあります。鬼と化した竈門禰豆子（かまど ねずこ）と炭治郎の兄妹の絆を信じ、生かすという選択を取った義勇。

彼のこの選択がなければ『鬼滅の刃』のストーリーは始まらなかったと言えるでしょう。かっこいい名言・名シーンが印象的なキャラでもあり、声優を担当した櫻井さんがセリフを発することで、より魅力が深まりました。しかし、名言と同じくらい迷言も多いので、ツッコミ所が多い真面目天然キャラでもあります。
 

負かせた呪霊を自らの肉体に取り込み、コントロールできる術式です。一見強くて便利そうですが、それに見合ったデメリットもあり、球体状になった呪霊を口から取り込む必要があります。呪霊を取り込む（飲み込む）時の味は「吐瀉物を処理した雑巾」のような味で、精神的苦痛を伴うのです。2級以上の差を有する呪霊だと、負かせる必要はないようで、無条件で体内に取り込めます。

また、使役可能な呪霊の階級には制限がありません。そのため、一級も特級呪霊も自由に操ることが可能なのです。今のところ、使役できる呪霊の上限は明記されていませんが、およそ6500体の呪霊を体内に宿していたと考えられています。

さらにそれらの呪霊が持つ術式を自由に操ることが可能なので、夏油はいくつもの術式を使うことができました。呪霊を取り込む際は精神的ストレスを伴いますが、複数の術式を使えることは、戦う際の大きなメリットになると言えるでしょう。

呪霊操術 極ノ番（じゅれいそうじゅつ ごくのばん）『うずまき』は、自身の体内に取り込んだ呪霊を融合させ、敵にありったけの呪力をぶつけることができる術式です。どのくらい強いレベルの呪霊を混ぜてぶつけるのか、ということが重要となる技でもあります。何故なら、それで攻撃力が変わるためです。

例えば、特級呪霊を多く組み合わせて、うずまきを発動させた場合は、並みの呪霊でうずまきを発動した時とは比べものにならないほど、凄まじい破壊力を誇ります。しかし、その時に所有していた呪霊を手放す羽目になるため、良いことばかりではなく、それなりにデメリットもあると言えるでしょう。大きな黒いうずまきが出現する様子は、おどろおどろしいですが、同時に全てを操る夏油の姿はかっこいいと感じられます。

夏油傑が所有している呪霊は禍々しいものばかりで、化け物染みているところが強調されています。特級呪霊に分類される特級仮想怨霊「化身玉藻前（けしんたまものまえ）」。伏黒甚爾がかつての所有していた、体内に呪具を隠し持っている「武器庫呪霊」。

夏油が高専にいた頃に捕らえた最強の硬度を持つ呪霊「虹龍（こうりゅう）」。天然痘を恐れる気持ちから生まれ、領域展開もできてしまう特級特定疫病呪霊「疱瘡神」など、以上が夏油の所持する呪霊です。

夏油傑の所有する呪具は、三節棍（さんせつこん）の形をした「遊雲（ゆううん）」や、箱の形をした「獄門疆（ごくもんきょう）」などがあります。游雲（ゆううん）は、『呪術廻戦』の前日譚にて使用されていた呪具で、現在は禪院真希が持ち主として使用しています。そして、もう1つは五条悟を封印したことで有名な獄門疆（ごくもんきょう）という特級呪具です。掌くらいの大きさが特徴的です。

夏油傑には特にこれといった弱点は存在しません。しかし、乙骨憂太＆祈本里香と戦った際は、大義を示して全力で彼らの“愛”に立ち向かいましたが、結局勝利には至りませんでした。

“2人で最強”と考えていた高専時代の夏油傑と五条悟。意見・思考はあまり噛み合わない2人でしたが、敵との戦いを迎えると、息の合ったコンビネーションプレーを見せました。しかし、星漿体（せいしょうたい）の天内理子を護衛する任務に就いて、2人の思想は完全に別れてしまい、強さの程度も大きく差が開いてしまいます。

夏油は地図にも載ってないような村で呪霊を祓う任務に就いた時、双子の姉妹が村人達（非術師）に監禁され、虐待・いじめを受けている姿を見ると、何かがプツンとキレたように、村人全員を殺し、呪詛師としての道を歩き始めました。親友の五条と段々と疎遠になってしまったことが、夏油の心の闇を増大させてしまった原因なのかもしれません。

乙骨憂太に敵わず、完全敗北した夏油傑は、負傷した体を支えて、引きずるように歩きながら、陽の当らない狭い道を歩いていました。岩壁に背をつけて座り、左を向くと、近くに五条悟が立っていました。夏油はその瞬間驚いた様子を見せず、自分が迎える最期を受け入れ、冷静に構えている様子を見せます。

五条が何か言い遺すことはあるかと聞くと、夏油は「非術師は嫌いだが、高専の人々は嫌いではない」と言い、「この世界では私は心の底から笑えなかった」とも言いました。すると、五条は夏油の近くに寄り、座っている彼と目線を合わせると、“何か”を告げました。すると、夏油は少しポカンとした（驚いた）表情を見せた後、嬉しそうに笑い出します。そして、そのまま親友・五条の手で葬られるのでした…。

渋谷を訪れた五条悟の前に現れたのは、自らが殺害したはずの親友・夏油傑でした。この世にいるはずのない夏油でしたが、五条の「六眼」などは彼を本物の夏油であると認識します。しかし、五条の魂はそれを否定し、目の前の人物が夏油ではないと判断しました。

この夏油は五条の魂が示した通り、本物の夏油ではなく、偽物の夏油だったのです。偽夏油の正体は、史上最悪の呪術師・加茂憲倫（かも のりとし）かと思われましたが、実は彼も被害者の1人にすぎず、本当の黒幕は羂索（けんじゃく）という人物だったことが判明しました。 

偽夏油は何らかの目的があり、最強の呪術師・五条悟がいるとその計画に支障が出るため、渋谷事変を実行しました。亡くなった親友・夏油傑の姿で登場することで、五条悟の脳内時間を巧みに加速させ、閉じ込める対象を半径4m以内に（脳内時間で）1分間留めること、という獄門疆の発動条件をクリアしたのです。絶望的なことに最強の呪術師である五条悟は獄門疆の中に封印されてしまい、偽夏油の手中に収まってしまいました。

夏油傑は、非術師に対して表向きは親切ですが、裏では汚物や臭いもの扱いをしています。天内理子の件や美々子・菜々子が受けた虐待などを見てきた夏油は、非術師に何も期待していません。その代わり、呪術師には優しく、とてもフレンドリーで距離感が近すぎるところがあって、ギャップが愛しいです。

原作漫画でも、ただでさえかっこいい夏油傑の魅力をさらにパワーアップして引き出しているのが声優・櫻井孝宏さんです。漫画『呪術廻戦』の方で夏油をあらかじめ知っていた方も、アニメで初めて夏油を知った方も、櫻井孝宏さんが夏油の声優を務めたことで、もっと彼を好きになったというファンも少なくありせん。声優さんは大切な存在です。

夏油傑は無駄に強がったりしないで、作中で自分の弱さを吐露していた様子が覗えます。親友の五条悟に悩みを打ち明けられず、擦れ違っていく様子を観ていくと切ないです。五条と夏油の関係性は悔やまれますが、今後の展開次第で、偽夏油から本物の夏油を救うことができたら、五条もやっと安心できるかもしれません。

この記事では『呪術廻戦』の登場キャラ・夏油傑のかっこいい名言・名シーンを紹介しましたが、いかがでしたでしょうか？かっこいいだけでなく、切ない名シーンも数多くあり、ファンの心を捉えて離さないところも、夏油傑が『呪術廻戦』ファンから愛されている理由なのかもしれません。

非術師に対する不信感が募っていく過程を描いたセリフや、五条悟への複雑な感情を表したセリフなど、観ていて悲しくなったり、胸が苦しくなる名言・名シーンは、夏油傑の人生の変化を繊細に残酷に描いています。夏油傑のことが気になった方は、是非『呪術廻戦』の原作漫画やアニメ、映画を観ることをおすすめします。夏油傑のかっこいい活躍シーンが観られるので、夏油ファンは必見です！