【転スラ】シズ（井沢静江）の抗魔の仮面とは？能力・正体や割れた理由もネタバレ

転スラでも重要なキャラクターの1人として登場するのがシズです。今回はそんなシズとシズの持っていた抗魔の仮面の仮面についてまとめて紹介していきます。

シズが活躍する転スラ（転生したらスライムだった件）とは2013年から2015年まで小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載されていた「なろう系」と言われる作品です。異世界転生ファンタジーが多いなろう系の中でも特に魔物に転生してしまう「魔物転生系」の代表的な作品として高い人気を集めている作品になっています。

2014年にCGノベルズから書籍化されたのを皮切りにメディアミックス展開も行われ、2015年からは月刊少年シリウスにて漫画化が行われたのを皮切りに、世界観を生かしたスピンオフ漫画の展開、さらには2018年にはアニメ化も行われました。2021年にはアニメ2期も展開され、さらには2022年秋には劇場版映画も展開される事が発表されている作品になっています。

現代の日本でオタク文化を楽しみながらサラリーマンをしていた主人公は通り魔に刺されて死亡してしまい異世界に転生、スライムになってしまいます。暴風竜ヴェルドラに出会い、「リムル」と名付けられた主人公は少しずつ仲間を増やし魔物の街をつくり始めます。そんなリムルの街を訪れる形で出会う事になるのが今回紹介するシズです。

シズ（井沢静江）とは転スラの序盤で登場するリムルから見ると先輩異世界人です。元々は人間でしたが、精霊を宿した事で魔人となりました。見た目は高校生くらいの美少女ですが、それは魔人化した影響で実年齢は70歳を超える老齢だったりします。過去の活躍から転スラ作中の世界では「爆炎の支配者」としても知られています。

シズは長く冒険者として活躍していた事もあり多数のスキルを所持しています。特筆すべきなのはユニークスキル「変質者」でこれにより融合と分解能という性質を持った能力を持ち合わせており、これがイフリートと融合する媒体となっています。このイフリートとの融合により操る炎の威力はシズが訪れた際の村と呼べる程度だったテンペストをたやすく吹き飛ばしてしまう程の威力を誇っていました。

シズが基本的にずっと付けている抗魔の仮面とはその名前の通り魔力に対しての抵抗力を持っています。具体的にはスキル「魔力抵抗」の他、「毒中和」「呼吸補助」「語感増強」の4つの効果を持った仮面で、またこれらの能力によって精霊イフリートを宿すシズにとってはイフリートの力を制御する為に欠かす事の出来ない仮面でした。同時にこれらの能力はシズが冒険者として活躍するのにも役立っています。

またこの下面は後述するようにクロエの元に渡る事になりますが、そのクロエと共に時渡りを行っている為、「ある時点まで存在が保持される」という性質を持っています。これが転スラ作中では「無限の時間圧」と呼ばれているもので、この効果から原初の黒「ディアブロ」の攻撃にも抗魔の仮面が割れる事はなく逆にディアブロの片腕を破壊する程でした。

基本的には破壊する事が出来ない抗魔の仮面の仮面ですが、転スラ作中ではこの仮面が割れるシーンがあります。それがリムルの前での出来事です。これはリムルが抗魔の仮面が「無限の時間圧」に取り込まれる前の創造に関わった関係者だからだとされています。実際に転スラ作中でもリムルはひび割れる抗魔の仮面の修復をしており、抗魔の仮面を操作出来るのは間違いありません。

リムルの能力で割れる事のないはずの仮面は「シズの形見」として修復され再びクロエに渡されるというループに組み込まれた事だからこそ出来る事です。ちなみにこの抗魔の仮面が割れるシーンはディアブロがリムルに興味を持つきっかけの1つという側面も持っています。

転スラ作中では最初抗魔の仮面はシズが所持していました。暴走したシズを止める中で抗魔の仮面は割れるシーンもありますが、最後にはシズの願いでリムルに託される事になります。リムルは自身の能力を用いてこの仮面を修復、以後大切に保持するようになります。

その後リムルはシズのやり残しとしてイングラシアに渡り、シズの最後の生徒達に教鞭をとる事になります。その別れ際にリムルからクロエに抗魔の仮面が渡される事になるのです。この時、何故か両者とも仮面を渡し受け取るのが自然な事であると捉えていました。余談ですが、このシーンだけはタイミングがズレる事もあるようでクロエが経験した過去の世界では東の帝国との決戦直前に渡された事もあるようです。

その後ヒナタが命を落とすのをきっかけにしてクロエとヒナタの魂が抗魔の仮面と共に2000年程前の過去に飛ばされる事になります。この過去への時間逆行が抗魔の仮面が割れる事のない仮面になっている要因です。

元々転生者であるこの2人はそれぞれが召喚されるまでしか存在する事が出来ません。先に召喚されるのはクロエなので、抗魔の仮面はクロエの身体を引き継ぐ事になるヒナタに渡る事になります。つまりシズの視点でいう「女勇者」とはこのヒナタという事になります。

そしてヒナタはレオンの居城にてシズを救出、その後抗魔の仮面の仮面がシズに渡される事になります。そしてそれから長くシズが保持した後、またリムルと出会ってシズからリムルの元に渡る事になるのです。以上のループを繰り返しているのが抗魔の仮面なのです。

10歳でヤンチャな様子を見せていたのがケンヤ・ミサキです。シズを強く慕っており、結果的にリムルに対しても教え子の中でも1番噛み付く存在となります。召喚者特有の死期を克服するべく、リムルによって上位精霊を宿らせる事にした際には唯一「光の上位精霊」を宿らせる事に成功し、将来は勇者になる資格を得る事になりました。

ケンヤと同じく初登場時点で10歳で大人しい見た目をしているのがリョウタ・セキグチです。普段は大人しいですが、戦闘になると急に凶暴性を発揮するといった二面性を抱えたキャラクターです。擬似上位精霊の水風の精霊を宿しており、成長した暁にはこの2種類の魔法を上手く使い分けて戦うスタイルを確率しています。

シズの最後の教え子の中でも最年少の9歳だった少女がアリス・ロンドです。元々物質を操る力を持っており、人形を操り攻撃するといった特異性を見せていました。擬似上位精霊は空の精霊を宿し、成長すると人形使役者（ゴーレムマスター）として魔銅製の人形や大量の剣を操作して戦う戦法を身に着けています。

残っていた5人の生徒の中で最年長だった11歳の少年がゲイル・ギブスンです。魔力を凝縮して魔力弾として打ち込む攻撃を得意としています。擬似上位精霊では地属性の上位精霊を宿す事に成長し、成長すると盾と剣と土の精霊魔法を使って鉄壁の防御を構築する魔法剣士になっています。

元はシズの生徒の1人として登場した少しおませで恥ずかしがり屋な1面を持っているのがクロエ・オベールです。他の教え子と共に精霊を宿そうとした際に膨大なエネルギーをもった何かを宿す事になってしまいます。上記でも紹介したように別れ際にはリムルから抗魔の仮面を譲り受けています。この時点では他の生徒と変わりませんでしたが、実は物語のキーパーソンとして運命に巻き込まれていく事になるのでした。

異世界に転生する前のシズ（井沢静江）は現代の日本人ではありません。大空襲が降り注ぐ中、当時8歳だった井沢静江は母と炎の中を逃げていました。大火傷を負いながらも逃げていた井沢静江でしたが、魔王レオンに召喚される事になります。この時魔王レオンはとある目的の為に異世界人の召喚を試みており、その結果の一貫として呼ばれたのが井沢静江でした。

召喚された時点で既に瀕死とも言える状態だった井沢静江ですが、転生前に大火傷を負いながら転生した事で炎の耐性を獲得していました。それを見抜いた魔王レオンによって炎の精霊イフリートを憑依される事になります。これにより井沢静江は魔人へと進化して一命を取り留める事になると共に召喚者特有の短命からも解放される事になります。

ちなみにその後も名乗り続ける事になるシズという名前を与えられたのもこのタイミングです。召喚された直後、名前を問う魔王レオンに対し、状況が飲み込めずまたやけどの影響もあり上手く井沢静江という名前を名乗れずかろうじて「シズ」とだけ名乗れたのがシズという名前の由来になっています。シズもこの名前を受け入れており以降シズと名乗るようになるのです。

なんとか一命をとりとめたシズですが、当初はイフリートの力を上手く制御する事は出来ませんでした。それどころか憑依された当初は意識すら乗っ取られている状態でした。しかしなんとかイフリートから意識を取り戻した事でシズは魔王レオンに仕える事になります。

しかしイフリートの力を完全に制御出来たわけではなりませんでした。その為、シズはイフリートの炎ではなく剣を学び戦う術を身に着けます。そんな中で出会ったのがピリノとピズという魔物でした。こちらの世界に来て初めての友達が出来るシズですが、そこでイフリートが暴走してしまい2人を焼き殺してしまうという経験をしてしまいます。

その後しばらくの時が流れ、魔王レオンの居城が勇者によって攻められるという事件が起こります。魔王レオンはシズに殿を務めるように命じ城を放棄します。勇者と対峙したシズですが、圧倒的な力を持つ勇者に敗北する事になります。しかし勇者はシズを保護し、抗魔の仮面を授ける事でシズはイフリートの力を完全に制御出来るようになるのです。

イフリートの力を制御出来るようになったシズは勇者によって一時的にブルムンド王国に預けられ世界について知った後、勇者と共に冒険者として旅をして活躍する事になります。その活躍はイフリートの炎を自在に操る事から「爆炎の支配者」と呼ばれる程でした。その後勇者と離れてからも勇者を目標に冒険者として活動を続けていく事になるのでした。

それから長らく冒険者として活躍し英雄視すらされるようになったシズですが、年々精神力が衰えていった事でイフリートの制御を上手く行えなくなっていきます。この事実によりシズは冒険者を引退しイングラシア王国にて新人に基本的な戦闘術を教える教導官となります。

その後、長く教導官をしていたシズですがいよいよ自身の寿命を悟ります。しかしシズには1つ心残りがありました。それが魔王レオンです。レオンに対して複雑な思いを抱えていたシズは最後にレオンに会うべく最後の旅を始めます。エレン・ギド・カバルとパーティーを組みレオンの居城に向かう道中、その道すがらにあるという事で立ち寄る事になるのがテンペストでそこで出会う事になるのがリムルでした。

リムルにとってこちらの世界で会う初めての異世界人であり交友を持ちますが、そこでイフリートが暴走、リムルによってイフリートが引き剥がされる事になります。イフリートを失った事で死期は免れなくなってしまうのでした。余談ですがヴェルドラ曰く、シズとイフリートが上手く共鳴していればシズはもっと長く生きる事が出来たとされています。

シズを含む召喚者は転生する際に2つの呪いにかかっている状態で転生する事になります。1つ目の呪いが転生の際に魂にそれまでなかった魔素を無理矢理取り込む事になる為、魔素の制御が出来ずに転生から一定の年齢を経過すると消滅してしまうという呪いです。この呪いは魔素を制御する存在として精霊を体内に宿す事で解消する事ができ、シズがイフリートを宿していたのを例にしてリムルがシズの教え子達に精霊を宿しています。

そしてもう1つの呪いが「召喚者に逆らう事が出来ない」という事です。異世界から呼ばれた時点でその魔法の中に組み込まれているものでこれには召喚者が兵器として運用する事を想定しているという事もあります。

転スラの物語作中リムルの運命の人であるとされ登場したものの、まさかの序盤で退場となったシズ。この事から転スラファンの間ではなんらかの方法でシズが復活するのではないかとも考えられていました。しかしシズの肉体はリムルによって捕食されており取り込んでいる事から、単純な復活は難しいだろうと考えられています。

アニメ転スラにてシズの声優を担当したのが花守ゆみりさんです。2013年にデビューした声優さんでデビュー当時は中学生でした。高い演技力を持つ声優さんで、おっとり系女子から凛とした少女、少年役までこなす事が出来る声優さんです。作中で不幸になるキャラクターやシズのような作中で死亡するキャラクターを多く演じるなど悲惨な運命を辿るキャラクターの声優さんという印象が強くなっているとされています。

花守ゆみりさんがこれまでに演じたキャラクターとしては「結城友奈は勇者である」の三ノ輪銀役、「魔法少女育成計画」のねむりん/三条合歓役、「ゆるキャン△」の各務原なでしこ役、「東京喰種」のミザ役、「ランウェイで笑って」の藤戸千雪役、「たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語」のロイド・ベラドンナ役、「映像研には手を出すな」の百目鬼役などがあります。

ここからは既に転スラを視聴した人のシズに関しての感想を紹介していきます。シズはリムルにとっての運命の人という前フリで登場したので序盤であっさり死亡して退場するという展開に驚愕したというファンが非常に多いキャラクターになっています。やはりショックを受けたという声が多く、再登場を期待する声が多いキャラクターにもなっています。

しかもシズの場合、やられ役というわけではなく死後も転スラの物語にしっかり関わっているのが明らかになるキャラクターであり、また登場から死ぬまでの間にしっかりリムルを含むキャラクターとの関係性が構築されているのが凄いという声が多いです。

特にヴェルドラ日記側で描かれたシズに対してのイフリートの思いなどは涙なしでは見れなかったという声が多くなっています。まさかイフリート視点でシズの過去が描かれる事になるとは思わなかったという声も多く、その心境の複雑さを見事に表現していたとする声も多くなっています。

転スラでシズが持っていた抗魔の仮面とはシズからリムル、そしてクロエへと引き継がれる事になる割れる事のない仮面で、イフリートを抑え込む能力を持った仮面です。何気なく登場したアイテムながらその後の転スラの中でかなり大きな意味を持つキーアイテムとなっており、同時に割れる事のない特性も生かして何度も過去に戻っては同じキャラクターの元を巡っている仮面です。

抗魔の仮面のエピソードは転スラの中でもかなりの大枠で展開されており、1つのエピソードではないだけに様々なキャラクターの思惑が絡んでいるものにもなっています。まだ転スラを視聴していないという人は割れる事なく巡り続ける抗魔の仮面にも注目しながら視聴してみてはいかがでしょうか？