【ジョジョリオン】最終回のネタバレと感想まとめ！8部のラスボスとラストは？

2021年8月に最終回を迎えた「ジョジョリオン」は、ジョジョシリーズの8作目で、M県S市杜王町を舞台に、記憶喪失の主人公・東方定助の活躍を描いたサスペンス・ホラーです。以下では、「ジョジョリオン」の最終回結末やラスボスのネタバレ解説や、タイトルの由来や伏線のネタバレ解説、ジョジョリオンが不評と言われる理由や、ジョジョリオンに関する感想などをネタバレ解説します。

「ジョジョリオン」ことジョジョ8部は、荒木飛呂彦先生の人気シリーズ「ジョジョの奇妙な冒険」の第8部で、2011年～2021年8月にかけて「ウルトラジャンプ」で連載され、単行本は全27巻で構成されています。

2011年3月11日に起きた大震災の影響で、M県S市杜王町に巨大な地形の隆起・壁の目が出現し、それから半年後に記憶喪失の青年・東方定助が発見されます。定助は自身の記憶を模索する過程で、岩人間を始めとするスタンド使いとの戦いや、等価交換で病を治す謎の果実・ロカカカの実を巡る争いに巻き込まれていきます。

10年に及ぶ連載期間を経て最終回を迎えたジョジョ8部ジョジョリオンは、ラスボスの以外な正体や厄災をの能力とするスタンド等、最後まで怒涛の展開が繰り広げられました。以下では、「ジョジョリオン」の最終回結末のネタバレ解説、ジョジョ8部のラスボスと能力をネタバレ解説します。

あらゆる病気を等価交換で治すロカカカの果実を巡り、岩人間との戦いに巻き込まれた東方定助は、全ての元凶でありラスボスと思われる明負悟との決戦に突入します。TG大学病院の院長であり、岩人間のボスとされる明負悟は、登場初期は不可解な行動が目立ったものの、後にその正体は、透龍のスタンド・ワンダー・オブ・Uの能力が生んだ存在と判明し、本物の明負悟は、透龍によって乗っ取られたことが判明します。

ジョジョ8部のラスボスで、岩人間である透龍のスタンド・ワンダー・オブ・Uは、明負悟のビジョンまたは透龍に対する敵意・追跡の意思があると認識された人物をターゲットに決め、偶然に起きた事故・不幸に見せかけた厄災を引き起こし、ターゲットを死に追いやる呪いにも似た能力です。スタンド自体は攻撃が出来ない一方、標的となると院長の幻影が見えたり、あらゆる手段で攻撃が繰り出されるなど、非常に厄介なスタンドです。

また、標的となった者が諦めることで厄災が中断されることがあるも、スタンド能力は、本体である透龍が死んでも「厄災」という形で生き残り、攻撃を仕掛けることも可能です。

特殊な能力を持つワンダー・オブ・Uは、スタンド使いでもその存在を察知することは難しく、院長の調査にあたった東方定助たちも、明負悟の正体がスタンド能力であることを見抜けませんでした。一方、ワンダー・オブ・Uは、遠隔操作型のスタンドであり、ラスボスが透龍と突き止めた定助はスタンド能力と、東方家にいた広瀬康穂は、スタンドの本体・透龍と対峙し、同時に2つの戦いが繰り広げられました。

ソフトアンドウェットを駆使して戦う定助は覚醒し、ジョースター家の血筋の証である星のアザから特異なシャボン玉を生みだす、ソフトアンドウェット ゴービヨンドを発動させます。このシャボン玉は、指からソフトアンドウェットを射撃した際の余波として浮きあがったもので、無限の細い線を爆発的に回転させることで見えないシャボン玉を生みだし、ワンダー・オブ・Uの理にも影響されず、よって厄災を乗り越えることが可能です。

ゴービヨンドは、本体の定助がコントロール出来ないデメリットがあるものの、康穂のペイズリー・パークと組み合わせることで、シャボン玉のコントロールを試みます。ペイズリー・パークの本来の能力は、行くべき方向を無意識に導くことであり、定助から康穂のスマホへの移動に成功したゴービヨンドは、向かうべき場所・ラスボスの透龍の元へ到達します。

定助・康穂のコンビプレーに追い込まれ、致命傷を負った透龍は、ロカカカの実で怪我の治療を試みるも、実が熟していないため効果が発揮されず、等価交換で回復を図ろうと康穂に近づきます。しかし、東方花都に妨害され、スペーストラッキングで隠されていたつるぎとの等価交換を余儀なくされます。既に進行が進んでいたつるぎの奇病を移された挙句、復活の道を閉ざされた透龍は無念の死を迎えます。

物語は1941年にさかのぼり、杜王町で起きた不可解な事件が世間をにぎわせていました。現場は、東方フルーツパーラーの一帯に通じる道路で起き、「ガガガガ」という奇妙な叫び声と、一瞬にして女性がガードレールに引き込まれたような光景、足の指と少量の血液が発見されたことから、ラヂオ・ガガ事件と呼ばれました。

時代は、スティール・ボール・ランの終了から50年が経過し、ジョ二ィ・ジョースターと親交のあったルーシー・スティールは、スピードワゴン財団の職員として働いていました。そして、1941年に地質調査のため杜王町へ来日したルーシーは、地元の青年・ジョセフ・ジョースターと共に、ラヂオ・ガガ事件に巻き込まれていきます。

また、「ラヂオ・ガガ事件」の回では、スティール・ボール・ラン終了後のジョニィ・ジョースターの足取りが明かされ、ジョジョ7部・8部のつながりが示されました。前代未聞の大陸横断レースの終了後、ジョニィは、ジャイロ・ツェペリの遺体と彼の愛馬を母国に届けるべく船に乗り込み、船内でノリスケ・ヒガシカタと再会します。

ノリスケは、ジョジョ8部に登場する東方家の祖先で、スティール・ボール・ラン準優勝の賞金を資金にフルールの輸入業を始めた人物で、事業の成功の影にはジョニィ・ジョースターの手助けがありました。一方、ジョ二ィは、ノリスケの娘・理那と結婚、ジョージⅢ世と娘に恵まれ、1901年には、日本政府の要請を受けて馬術指導者として来日します。

その頃のジョースター家では、理那が皮膚が石化する奇病に侵されており、ジョニィはアメリカで保管されている聖なる遺体を盗み出し、妻の呪いを解くことを試みます。聖なる遺体の効果で、理那は回復するも、等価交換の発動により奇病はジョージに移り、最終的にはジョニィの犠牲によって呪いを打ち消そうと試みます。

しかし、ジョニィの命懸けの行動もむなしく、皮膚が石化する呪いは、理那の実家・東方家の長男に降りかかります。ジョジョ8部では、4代目東方憲助と長男・常敏、孫・つるぎが、石化する呪いを受けるも、3人とも等価交換によって奇病を克服しています。

ジョジョ8部には、ノリスケ・ヒガシカタの子孫にあたる東方家が登場し、主人公・東方定助の養子先という設定になっています。また、劇中ではジョニィ・ジョースター家と東方家の家系図が記されており、地質調査のため来日したルーシーが出会ったジョセフは、ジョニィの孫にあたります。

ルーシーの病状悪化を受け、彼女をアメリカに送ったジョセフは、戦争の影響でそのままアメリカに留まり、後にスージーQという女性と結婚し、娘・ホリーに恵まれます。ホリーは成人後、日本人の吉良吉輝と結婚して、吉良・ホリー・ジョースターと名乗り、吉良吉影・虹村京を出産、息子・吉影は空条仗世文と融合して、東方定助として生まれ変わります。

吉影の半身からジョースターの血筋を受け継いだ定助にも、ジョースター家の血統を示す星型のアザがあるも、それらは吉良のものではなく、空条仗世文のものと判明します。しかし、劇中で示された家系図では、空条仗世文とジョースター家の血縁関係はなく、生前の仗世文の左肩に星形のアザがあったというセリフと矛盾します。

一方、ジョジョ8部では、ジョニィが聖なる遺体を用いて、ジョージを救おうとした際、身元不明の幼児を保護したとの伝承があり、その幼児の正体が空条仗世文の祖先だったと考察できます。また、仮に仗世文がジョースターの血筋だった場合、吉良吉影との融合は、2人の人間が1人になっただけでなく、二手に分かれたジョースター家の血筋を1つに戻したことを表しているとも捉えられ、自分の運命を切り開く定助の決意となったでしょう。

異色のジョジョシリーズとなったジョジョリオンは、物語の難解さやストーリーの長さから、ファンの間でも評価が分かれやすく、打ち切り終了の噂もささやかれています。以下では、「ジョジョリオン」の打ち切りの真相やアニメ化について考察しました。

10年に及ぶ連載期間や、複雑かつゴールの見えないストーリー展開からジョジョシリーズの問題作とも評された8部ジョジョリオンは、ジョジョファンの間でも評価が分かれやすく、最終回は打ち切りだったとの噂もささやかれています。しかし、掲載誌「ウルトラジャンプ」での発行部数はトップであったことや、後半にかけてジョジョリオンの評価を見直す動きも見られたことから、打ち切り終了説は否定的な見方が強いでしょう。

文庫版の発売は、通常コミックス版との重複を避けるため、通常版の絶版後に刊行されるケースが多いです。そのため、最終回を終えたばかりの「ジョジョリオン」は、通常コミック版としての流通が継続されるため、文庫版の販売は早くても最終回から数年後に刊行されると予想されます。

「ジョジョリオン」のアニメ化や実写化は、2021年10月時点で公式発表はありません。一方、2021年8月に、ジョジョ6部ストーンオーシャンのアニメ化が発表され、同年12月にNetflixでの先行配信と、2022年1月にテレビアニメの放送が予定されているため、「ジョジョリオン」もアニメ化される可能性は高いでしょう。

以下では、「ジョジョリオン」のタイトルの由来や、未回収となった伏線、ジョジョ8部のテーマである「呪い」の意味について、考察を交えながらネタバレ解説しました。

ジョジョ8部のタイトル・ジョジョリオンは、主人公の愛称「ジョジョ」と、祝福されるものや福音を意味する「lion」を組み合わせた合成語です。「ジョジョリオン」とは、ジョジョこと東方定助がこの世に存在することを意味し、単行本2巻の表紙カバーに掲載された荒木先生のコメント欄で明かされました。

ジョジョ史上最大の問題作とも評された「ジョジョリオン」の最終回は、ラスボス・透龍を倒し、東方家の一員となった定助が、退院した憲助のためにケーキを選ぶ感動のラストで締めくくられました。しかし、ジョジョリオンには、最終回までに未回収となった伏線もいくつか指摘され、それらの謎について様々な考察が飛び交っています。

未回収伏線の1つ目は、定助が発見された壁の目の存在が挙げられ、劇中では大震災の影響で地形が隆起したものと説明されるものの、壁の目が等価交換の能力を持つ理由については言及されておらず、一部では、ジョジョ7部の悪魔の手と同じと考察されています。一方、壁の目は、定助・康穂・常秀が謎の歯型を付けられ、スタンド能力に目覚めるきっかけとなった場所にもなっています。

しかし、スタンドの発現について、3人ともスタンドの素質が備わっており、歯型に噛まれたことでスタンドに目覚めたとは考えにくいとの見方もでき、歯型の正体は不明とされています。未回収伏線の2つ目は、笹目桜二郎戦で登場したフラッシュバックの男（記憶の男）に関するもので、重要人物とも思われながらも、その後の展開で一切登場しなくなった経緯から、その存在自体が謎とされています。

3つ目は、東方家の地下室にまつわるもので、当初は、東方家の長男の奇病を治すための部屋と説明されるも、後に、東方家の改修工事を依頼された八木山夜露が使っていた部屋と判明します。しかし、東方家の長男の奇病は、憲助・常敏共に二本松の祠で治した経緯から前者のセリフは矛盾が生じ、地下室に残された服から、夜露が使っていた可能性も疑問視されます。

4つ目は、明治時代に二本松の根元へ漂流した謎の幼児の存在、5つ目は吉良吉影の母・ホリーが、ロカカカの実験室を作った経緯、6つ目は、八木山夜露の目からラップを出す能力が挙げられ、いずれも未回収で終わっています。未回収伏線の多さについて、一部では、連載の途中でストーリー構成の変更が行われた結果、不要となった設定が回収されることなく、置き去りにされてしまったのではと考察されています。

ジョジョ8部ジョジョリオンは、第1話にて「呪いを解く物語」であるとされ、劇中では、東方家の長男の奇病や、ラスボス・透龍のワンダー・オブ・Uなど、呪いを彷彿させる設定・能力が登場し、不気味な世界観が展開されました。そして、ジョジョリオンのテーマである「呪い」とは、ワンダー・オブ・Uの能力である「厄災」を意味すると考察されています。

ラスボスの能力にもなった「厄災」について、荒木先生は、一見不条理に見えながら、実は人を選ばず平等にやってくる最強で最恐なものと説明しています。そして、ジョジョリオンの後半以降は、透龍による厄災で、東方家の人々は思わぬトラブルに遭遇し、時には命の危機にも晒されました。

しかし、定助や康穂の尽力により透龍は倒され、厄災を乗り越えることが出来き、この行為こそジョジョ8部のテーマである「呪いを解く」ことの意味を表しているでしょう。また、厄災を乗り越えることは、厄災によって奪われた日常を取り戻すことであり、それは東方家の平穏な日常だけでなく、定助が1人の人間として人生を始めることも表しているでしょう。

シリーズでもっとも難解かつ長編ストーリーとなった「ジョジョリオン」は、筋金入りのファンの間でも評価が分かれた作品で、一部ではストーリーが理解できなかったなど、厳しい意見が寄せられています。以下では、「ジョジョリオン」の不評の理由について、ネタバレ解説を交えながら考察しました。

10年に及ぶ連載期間を経て最終回を迎えた「ジョジョリオン」は、矛盾の多さも指摘され、それらがストーリーを複雑にしているとも言われています。例えば、仗世文が生まれた時代と照らし合わせると、仗世文の母親が息子の赤ん坊の頃の写真を携帯に保存している点は時代に合わず、母親が新しい家庭を築いていることを仗世文が知らないこともおかしいでしょう。

また、ジョジョリオンの矛盾は、吉良吉影の嗜好や、東方憲助の言動からも挙げられ、特に憲助に関しては、定助を敵視するかのような行動を見せたり、後半以降では良き理解者として定助に協力するなど、不自然な動きが指摘されます。劇中のある程度の矛盾は、長期連載ではよくある光景ですが、憲助の立ち位置など明かな変化は珍しく、ジョジョリオンの物語をより複雑にしてしまったでしょう。

その理由について、岩人間の登場によってジョジョリオンの初期の構想を変更せざるをえず、それらの辻褄合わせをした結果、不要となった設定の置き去りや変更が施され、矛盾の発生につながったと考察されます。そして、憲助の初期の不可解な言動も、当初は定助の敵キャラとして描いていたためと考えると、後半の憲助との矛盾に納得がいくでしょう。

ジョジョリオンのストーリーの難解さは、ジョジョシリーズでダントツとも評され、筋金入りのジョジョファンからも、ストーリーが分かりにくいと言われています。ジョジョリオンが難しいと言われる理由は、劇中の説明不足や、敵か味方か分からない登場人物の曖昧な立ち位置や、ラスボスにつながる伏線の少なさ、最終回までまったく予想がつかない展開等が挙げられます。

ストーリーが分かりにくいと感じる原因は、明確な時系列が示されていない点や、物語の転換点となるイベントの発生によるインパクトの弱さ、スタンド能力の複雑さ・説明不足等が指摘されます。また、ジョジョシリーズでは、物語中盤までに各部のラスボスが言及されている一方、ジョジョリオンでは、ラスボスはおろか、それらにつながる伏線もなく、主人公が目指す目的の分かりにくくしています。

また、ジョジョリオンでは、後にラスボスとのつながりが判明する敵組織・岩人間との戦いがクローズアップされるも、彼らに関する情報は秘めたままストーリーが展開され、読者が知りたいと思う謎をあえてスルーする展開も、不評の要因となったでしょう。最終回までの道筋が見えないことは、物語がどの程度進行しているのかを把握できず、結果、ストーリーが分かりにくいと感じてしまうでしょう。

10年間に及ぶ連載期間を経て最終回を迎えた「ジョジョリオン」は、ジョジョシリーズ最長の作品となった一方、ストーリーが長すぎるとの不評も見られます。その原因について、一部では「週刊少年ジャンプ」での連載時の名残ではないかと指摘されます。1ヶ月あたりの話数が多い週刊誌に比べ、1年あたりの話数が限られる月刊誌では、ペース展開が早くするため、1話で状況が2転3転することも珍しくありません。

しかし、ジョジョリオンは、月刊誌での連載にも関わらず、1話あたりのペース展開が非常に遅いと指摘されています。また、ストーリー全体を見ても、主人公と敵のスタンド使いとの戦いが圧倒的に多く、主人公の目的や物語の進行が見えにくい点が読者へマンネリを感じさせ、ストーリーが長すぎると感じる要因となったでしょう。

ジョジョリオンの作画に対する不評は、ジョジョ7部スティール・ボール・ランの頃からすでに見られ、その背景には、「週刊少年ジャンプ」から「ウルトラジャンプ」への移籍の影響が大きいと推測されます。ダイナミックかつエネルギッシュな作画や、ジョジョ立ち、音楽から着想を得た独特の擬音は、ジョジョシリーズの代名詞とも呼べる要素で、ホラーサスペンスでありバトル漫画という異色の作風が人気を呼びました。

そんな中、荒木先生の少年漫画としてジョジョを描き続けることへの限界や、新たな作品を生み出したいとの意欲から、2005年に「ウルトラジャンプ」へ移籍し、絵柄の変化は、青年漫画に適したスタイルに変えた結果と推測されるでしょう。しかし、ファンからは、全体的に淡泊になり、ジョジョの「凄み」を感じられなくなった、絵が複雑すぎて読みにくいなど、作画の面でも好みが分かれやすいでしょう。

1ジョジョシリーズ史上最長の連載期間に、ファンからは作者・荒木飛呂彦先生に対するねぎらいのメッセージが寄せられる一方、ジョジョ8部の巻末で発表されたジョジョ9部のタイトルにも、多くの注目が集まりました。以下では、最新シリーズへの期待が高まる、ジョジョリオンの続編・ジョジョ9部JOJOLANDSについて考察しました。

ジョジョ8部・ジョジョリオンの最終回には、作者・荒木飛呂彦先生による巻末コメントも掲載され、次回作が「JOJOLANDS（仮）」であることが発表されました。同時に、荒木先生のコメントからは、すでに続編・9部の構想が練られているとも推測され、「JOJOLANDS」の連載開始も近いと思われます。

1部ファントムブラッドから始まったジョジョシリーズは、7部スティール・ボール・ランから世界観が変更され、パラレルワールドを舞台にした物語が繰り広げられ、続編・9部JOJOLANDも、それらを踏襲した物語になると推測されます。一方、7部以降の世界観は、1～6部までの世界観とは異なる平行線上の物語と言われ、パラレル突入前と後の世界を比べると、微妙なずれが生じています。

それは、8部の主人公・東方定助と4部の主人公・東方仗介が同姓同名であるが、外見や性格は似ていないことのように、過去のキャラを彷彿させながらも、性別や見た目・性格が全く異なる点に見られます。一方で、吉良吉影と空条仗世文の融合は、かつてのジョナサンとディオの融合からヒントを得たと思われるなど、過去のジョジョと似て非なる世界観は、JOJOLANDでも描かれると予想されます。

このように、ジョジョ7部以降の世界が、過去のジョジョとは似て非なる世界観になってしまった原因は、パラレルワールドに突入する前に起きた、ある出来事が関係しています。パラレルワールド以前の世界・ジョジョ6部は、空条徐倫とラスボス・プッチ神父の戦いであり、戦いを制したプッチ神父のスタンド・メイドインヘブンによって、彼の理想とする世界の創造が開始しました。

その後、戦いを生き抜いたエンポリオ少年の反撃により、プッチ神父の世界の創造は失敗に終わったものの、ジョジョの世界はパラレルワールドに突入し、新たな平行世界に到達したエンポリオは、その先で徐倫と出会います。しかし、その女性はアイリンと名乗り、徐倫本人でないことが示唆されます。

そして、ジョジョの世界は、パラレルワールドを舞台に7部・8部へと繋がっていることが判明し、ジョジョ9部JOJOLANDも、8部以降の世界が舞台と予想されます。ジョジョ9部では、岸辺露伴など再登場を待つキャラの誕生も期待され、6部のプッチ神父にあたるキャラによる世界の創造によって、次はパラレルワールドから元の世界線への到達するストーリーが考えられるでしょう。

以下では、ジョジョ8部ことジョジョリオンに関する感想や評価を、作品のあらすじネタバレ解説を交えながら紹介します。

ネタバレ解説で紹介したように、ジョジョリオンは複雑な設定やストーリー展開から一部では厳しい意見が目立つ一方で、これまでのジョジョシリーズにはない独特過ぎる展開が面白いとも評され、ジョジョ8部を称賛する感想も多く見られます。また、ファンの中には、最終回のその後のエピソードも読みたいとの感想も寄せており、ジョジョリオンの人気の高さがうかがえるでしょう。

遠隔操作で定助・康穂が追い込まれたラズボス戦は、透龍のワンダー・オブ・Uは、ジョジョ史上最も攻略が難しいスタンドとも評され、最終回が近づくにつれ定助の敗北も予想されました。しかし、これまで定助と敵対関係にあると思われていた東方花都の機転により、透龍との形勢逆転とラスボスを倒すことに成功し、以外なキャラクターの活躍に驚いたとの感想が見られます。

ジョジョリオンの最終回は、ジョジョ7部・8部の間に起きた過去編と、憲助の退院祝いのケーキ選びを任された定助の姿で締めくくられ、過去編での懐かしいキャラクターの登場や、東方家の一員として迎え入れられた定助の最後は、多くの涙を誘いました。ネタバレ解説で紹介したように、一部では不評も見られたジョジョリオンでしたが、きれいに締めくくられた最終回に感動したとの感想も、多く寄せられています。

ジョジョリオンが不評と言われる理由の中には、定助や透龍のスタンド能力の複雑さも挙げられ、能力を理解する難しさも、ジョジョリオンの評価を分ける要因となったでしょう。一方、ファンの中には、意味が分からなすぎる点が面白いという評価も見られ、ストーリーを細部まで理解できなくても、作品としては非常に面白かったとの前向きな感想も見られます。

ジョジョリオン最終回のラストは、東方憲助の退院祝いのケーキ選びで締めくくられ、憲助の好きなサクランボのケーキにしようか、それともいちごショートにしようか、ケーキ選びに迷う東方家の幸せな日常が描かれました。また、ジョジョリオンに関する感想の中には、最終回を読み返すたびにケーキが食べたくなるとの声や、定助が選んだケーキについて様々な予想が飛び交っています。

ネタバレ解説で紹介したように、複雑かつ先の読めないストーリー展開から不評も多かったジョジョリオンでしたが、東方家の一員となった定助の最後や感動の最終回は多くの涙を誘い、作者・荒木飛呂彦先生へのねぎらいのメッセージも寄せられました。ジョジョリオンは、ファンの間での好みが分かれやすい作品でしたが、ジョジョ8部も好きという好意的な感想も見られます。

「ジョジョリオン」の感想や評価の中には、2周目を読み始めて物語の面白さに目覚めたとの声も見られ、ジョジョリオンに対する評価を改める動きが見え始めています。ジョジョリオンの2周目を読むメリットは、初見でストーリー全体の流れを把握しているため、つぎに起きる展開を予測しやすいことや、ネタバレを知った上で読み進めることで物語を理解しやすい点などが挙げられます。

「ジョジョリオン」の最終回結末のネタバレ解説とラスボスのネタバレ解説、タイトルの由来や伏線のネタバレ解説と考察、ジョジョ8部が不評と言われる理由や感想・評価などをネタバレ解説しました。ジョジョリオンは、「呪いを解く」と同時に、東方定助が自分の人生を歩き始めるまでの物語とも捉えられ、不評とも言われた「ジョジョリオン」に対する評価も見直されつつあります。