ジョジョの第8部・ジョジョリオンのスタンド！元ネタや第4部との違いは？

「ジョジョの奇妙な冒険」とは、1986年から2004年まで集英社の少年漫画『週間少年ジャンプ』に掲載され、2005年以降同じく集英社の青年向け漫画雑誌『ウルトラジャンプ』にて連載が開始された、長期連載作品です。シリーズの単行本は100巻をこえており、累計発行部数は1億部を超えています。

「人間賛歌」をテーマとした作品で、仲間たちとの絆や強敵との死闘など、少年漫画らしい内容になっています。ですが個性的な表現方法と作品全体を通して独自の世界観が築かれており、熱狂的なファンを生み出してきました。その独特な作風は「王道を行きながら実験的」とも評されています。過去、アニメ化やゲーム化、小説化などが行われてきました。

また、2017年には第4部『ダイヤモンドは砕けない』が山崎賢人主演で実写映画化を果たしました。第3部『スターダストクルセイダース』の主人公でもあった空条承太郎役を伊勢谷友介、同級生の広瀬康一役を神木隆之介、同級生の山岸由花子役を小松菜奈が演じています。連載開始から31年経った現在でも、ジョジョの奇妙な冒険の人気は衰えることがありません。

シリーズ第7部『スティール・ボール・ラン』よりも未来の話で、第4部『ダイヤモンドは砕けない』で舞台となっていた杜王町が今回も舞台となっています。大震災の当日の深夜に突然地面が隆起して現れたという壁の目と呼ばれる場所の地面から突然現れた主人公・東方定助を取り巻く物語です。

主人公自身が自分に関する記憶をなくしているという、何も分からない謎だらけな状態で連載が開始した『ジョジョリオン』ですが、第4部と非常に強いつながりがあることや第一巻のモノローグに記載されていた『これは「呪い」を解く物語―ー』という言葉の意味も非常に気になります。読み始めたら『ジョジョリオン』の世界に引き込まれてしまうと言われています。

第8部『ジョジョリオン』の主人公です。壁の目に全裸で埋まっていたところをヒロイン・広瀬康穂に発見されました。肩にはこれまでのジョースター家と同じく星型のあざがありましたが、その意味はまだ明らかになっていません。登場時自らに関する記憶を全て失ってしまっていたので、東方定助というのは仮の名前です。

記憶を失っている主人公は、『東方』姓を持つ家族に面倒を見てもらっています。また、『定助』という名前は、以下に紹介する広瀬康穂が一時的に付けた名前です。偶然の重なり合わせで『東方定助』と名乗ることになった主人公ですが、第4部の主人公の名前は『東方仗助』です。同じ読み方で違う漢字ということで、なにか偶然とは言い切れない理由があるように思えます。

杜王町に住む大学一年生で、震災でできた壁の目の近くを歩いていたところ、地面に埋まっていた東方定助を発見し、助けました。広瀬という苗字は第4部の主人公・東方仗助の友人である広瀬康一と同じです。また、広瀬康穂、広瀬康一と一文字しか違わない点も気になる点のようです。

第4部の広瀬康一は『矢』に貫かれてスタンド能力に目覚めますが、広瀬康穂も『歯型』がきかっけで無意識のうちにスタンド能力を発現させます。一文字違いというだけでなく、ふたりともスタンドが使えるという共通点があります。ここまでくると、このふたりに何も関係がないとは思えません。実際のところはどうなのか、これからのストーリー展開に注目です。

『ジョジョの奇妙な冒険』第4部にも登場した吉良吉影が、同名で第8部でも登場します。ですが既に個人になっており、首筋には定助と同じく星型の痣があったことが示唆されています。美しい手を持っているナルシストで、手に執着を持っていて切った爪を収集したり、モナ・リザの絵が好きな点など、第4部で登場した吉良吉影との共通点が見られます。

上記は第4部で登場した吉良吉影の画像ですが、同名で今回も登場しているということはなんらかの大きな役目を負っているのではないかと思います。第4部では非常に人気の高かった吉良吉影ですが、今回の『ジョジョリオン』での役割や、主人公とどういった関係があるのかなど、ぜひ漫画を読んで確認してみてください。

『ジョジョの奇妙な冒険』第3部で登場して以来、シリーズでは必ず登場する「スタンド」ですが、「パワーを持った像（ヴィジョン）」と定義されています。持ち主の傍に出現し、他人を攻撃したり持ち主を守ったりと、様々な能力を発揮します。人間そっくりの姿形のものから動物や怪物のような姿のものまで、その姿は千差万別です。

また、洋楽好きな作者の荒木飛呂彦先生はスタンド名に実在のアーティストや楽曲名を使用することでも有名です。第8部でも、これまでと同様にアーティストやその楽曲名を使用されているようです。スタンドの恰好良さも必見ですが、何が元ネタになっているのかにも注目です。以下に、第8部に登場する代表的なスタンドとその元ネタについての情報をまとめてみました。

主人公・東方仗助が操る、身体の中央に碇マークの入ったロボットのような見た目のスタンドです。指先、または星型の痣から出るシャボン玉が物体に触れて割れると、その物体から音や視力、水分、摩擦など物理的な何かを一時的に奪うことができます。自分自身にこの能力を使うことはできませんが、シャボン玉を割れないようにして傷口に当て、止血することも可能です。

ソフト＆ウェットのビジュアルは賛否が分かれているようですが、これまでのスタンドに比べるとシンプルで優しそうな表情をしているような気もすると言われています。

作者の荒木飛呂彦先生が「好きなアーティスト」として公言されているというアメリカのミュージシャン・プリンスの楽曲「Soft And Wet（ソフトアンドウェット）」が元ネタになっています。

ヒロイン・広瀬康穂の操る全身に地図が描かれた女性型のスタンドです。遠隔操作することができますが、パワーがなく人の脚を折ることくらししかできません。携帯などの情報システムを利用して対象者の僅かな痕跡を探し出し、情報収集を行うスタンドです。女性型で、ここまでボディラインのはっきりしたスタンドは珍しく、読者人気も高いようです。

こちらも荒木飛呂彦先生のお好きなプリンスの楽曲「ペイズリー・パーク」が元ネタになっています。荒木飛呂彦先生のプリンス好きが窺えますが、残念ながらプリンスは2016年4月21日、57歳の若さでこの世を去りました。

『ジョジョの奇妙な冒険』第4部、第8部の両方に登場するスタンドです。触れたものを爆弾に変えるという点は第4部と同じですが、第8部のキラー・クイーンは触れると爆発する「シャボン玉」を生成することができます。

イギリスのロックバンド・クイーンが発表した「キラー・クイーン」が元ネタになっています。第4部に登場したキラー・クイーンの能力のひとつ「シアーハートアタック」や、同じく能力のひとつである「バイツァ・ダスト」も同じくクイーンの楽曲です。

どれも格好いい名前ばかりですが、アーティストや楽曲の名前が付けられているといった元ネタを知ると、二倍楽しめること間違いなしです。気になった方は、ぜひ元ネタの楽曲も聞いてみてください。

第4部でも物語の舞台となっていた「杜王町」ですが、第8部では場所は同じながらも大震災後という設定になっています。ちなみに、杜王町のモデルとなっているのは、作者の荒木飛呂彦先生の故郷でもある宮城県仙台市です。

第4部では『震災後』という話は出てこなかったので、第8部は第4部の数年後の話なのかもしれません。もしくは、パラレルワールドという可能性もあります。何もかもが謎ですが、第4部と全く同じというわけではなさそうです。どこが違うのか、ぜひその目で確かめてみてください！

映画化やアニメ化など、長期連載にも関わらず人気の衰えない『ジョジョの奇妙な冒険』シリーズですが、最新作『ジョジョリオン』も必見です。現在17巻まで発売中ですので、まだ読んだことがないという方は『ジョジョリオン』単体を読むのも、シリーズ1作目から読むのもおすすめです。まだまだ謎だらけの『ジョジョリオン』、今後の展開に期待が高まります。