【金田一少年の事件簿】最高傑作・名作ランキング！事件のあらすじと犯人もネタバレ

新シリーズが開始された「金田一少年の事件簿」では、数多くの名エピソードが生みだされ、ファンを虜にしています。以下では、金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキングTOP10のあらすじと犯人をはじめ、シリーズで一番悲しい事件・狐火流し殺人事件のあらすじと犯人、名言や名セリフ、ドラマ版「金田一少年の事件簿」の主演キャストなどを、あらすじネタバレを交えて紹介します。

「金田一少年の事件簿」は、金成陽三郎・天樹征丸原作、さとうふみや作画による推理漫画で、1992年～2017年にかけて「週刊少年マガジン」で連載されました。また、2018年からは、講談社出版の漫画雑誌「イブニング」にて、「金田一37歳の事件簿」が移籍連載されています。

不動高校に通う金田一一は、祖父・金田一耕助譲りの推理力と鋭い洞察力を武器に、幼馴染の美雪や、剣持勇警部・明智健悟警視らと共に、数々の難事件を解決に導きます。

以下では、数あるエピソードの中で特に人気の高い、金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキングTOP10～4を、あらすじや犯人と共にネタバレ紹介します。

金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキング第10位は、タロット山荘殺人事件です。アイドル・速水玲香の父親が経営するタロット山荘に招待された金田一と美雪は、タロットカードに見立てられた殺人事件に巻き込まれます。被害者は芸能リポーター・伊丹吾郎、玲香の所属事務所の社長・赤間光彦、玲香の父親でタロット山荘のオーナー・速水雄一郎で、「運命の輪」「落雷の塔」「吊るされた男」に見立てられました。

事件の犯人は、玲香のマネージャー・小城拓也と判明するも、同時に、玲香と小城は、15年前に誘拐事件で生き別れた兄妹であり、その誘拐犯が速水雄一郎だったことが明るみに出ます。妹は「玲香」と名付けられ、人気アイドルに成長した一方、兄の方は、人生の歯車を大きく狂わされました。また、速水雄一郎も、事件の目撃者である伊丹から度々脅しをかけられており、伊丹の殺害に踏み切ったことが判明します。

衝撃の事実を次々と突きつけられた玲香は、ショックのあまり吹雪の中へ飛び出すと、目の前に雪崩が迫ってきました。しかし、間一髪のところで兄・小城に救出されるも、小城は命を落とします。その後は、自分の知られざる過去や、所属事務所が抱える問題等により、精神的に追い込まれてしまうも、ファンからの応援を糧に、アイドル活動を再開させました。

金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキング第9位は、魔神遺跡殺人事件です。宗像さつき先輩から遺跡発掘のアルバイトを依頼された金田一・美雪は、島根県魔陣村に向かいます。古い因習が残る村では、3つの建物、鏡の館・矛の館・宝玉の館しかなく、過去にあった銅鐸の館は原因不明の火事で焼失したことを聞かされた一行は、宝玉の館の住民・大和猛の遺体を発見します。

現場には、鏡の館に保管されていた宝玉のレプリカが散らばっており、銅鐸を除いた宝玉・七剣・銅鏡は盗まれたことが判明します。また、村の唯一の出入り口であるトンネル崩壊の衝撃で、港屋寛一が山寺の釣り鐘の下敷きとなり、銅鐸のレプリカが盗まれます。そして、3人目の被害者で、矛の館の住民・蘇我豊広は、犯人につながるダイニングメッセージを残し、村では凶鳥の命の祟りだと噂されます。

一方、金田一は村での不可解な現象・行動に注目し、凶鳥の命の正体がさつき先輩の母で、宗像家の家政婦・村西弥生と突き止めます。20年前に、宗像家に来た弥生は、当主の志郎と関係を持ち、子供を身ごもったことで、正妻の宗像今日子とトラブルを起こし、意図せず、今日子を殺害してしまいます。そこで、志郎のはからいにより、弥生は今日子との二重生活を送ることで、村に溶け込みます。

その後、志郎は発掘作業中の落盤事故で亡くなるも、その原因を作ったのが、事件の被害者である大和・蘇我と判明し、弥生は凶鳥命のお告げと称して復讐を決行します。そして、トンネルの崩落も、蘇我や港屋夫妻を村の外に逃がさないためでした。全てを暴かれた弥生は、その後記憶喪失に陥り、病魔に侵され余命半年の命と宣告され、静かに息を引き取りました。

金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキング第8位は、金田一少年の決死行です。高遠遥一を追うべく、香港に向かった金田一でしたが、滞在先のキングドラゴンホテルとその周辺で起きた殺人事件の犯人と疑われてしまいます。濡れ衣を晴らすべく、現場を捜索する金田一は、防空壕跡に出現する巌窟王の噂や、謎多きホテルオーナー・王劉仁、中国人少年・周龍道から犯人像を導き出します。

そして、一連の事件の犯人は、巌窟王こと周龍道と突きつけ、12年前に、防空壕跡で起きた悲惨な事件の真相を聞かされます。周龍道こと日本人青年・狩谷純は、父・狩谷教授と共に、防空壕跡の金塊を探していたものの、欲にかられた父親と仲間との間で対立が起き、ある出来事により、狩谷父子が防空壕跡に閉じ込められてしまいます。

極限状態に陥る中、狩谷教授は死亡し、狩谷自身も少年のまま成長が止まってしまうも、金塊は防空壕跡に隠されていた噂は事実となり、狩谷は巨万の富を手に入れます。そして、自分たちを死に追いやった父の仲間・今回の事件の被害者に復讐するべく、キングドラゴンホテルのオーナーに就任し、自身は中国人少年・周龍道として生活していました。

金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキング第7位は、シリーズ屈指の難事件と評される、天草財宝殺人事件です。フリーライター・いつきから誘いを受けた金田一は、天草財宝の探索に参加するも、その土地で「白髪鬼」にまつわる不吉な噂を耳にします。その後、金田一の周辺では、白髪鬼の制裁に見立てられた殺人事件が立て続けに発生するも、犯人は参加者の1人・和田守男と判明します。

殺害の動機は、蔵元醍醐の遺産を独り占めするためでしたが、和田が殺人に手を染めた理由は、重い病に冒された娘の治療費を手に入れるためでした。和田の亡き妻は、蔵元醍醐の実子であったものの、2人の親子関係を証明する手段がないことや、余命僅かの娘を救うべく、相続権を持つ蔵元醍醐の4人の実子・赤峰藤子・中田絹代・最上葉月・赤門秀明の殺害を決行します。

しかし、真相を暴かれた直後、蔵元コンツェルンが多額の負債による倒産のニュースが舞い込み、和田の計画は無意味となりました。一方、無になったと思われていた天草財宝は、その後、何者かの手で発見され、それらは蔵元醍醐の血縁上の孫・和田の娘に贈られ、彼女の手術費用に充てられました。

金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキング第6位は、学園七不思議殺人事件です。不動高校では、老朽化した旧校舎の取り壊しが計画され、放課後の魔術師から取り壊し中止を求める脅迫状が届きます。その頃、ミステリー研究会に入部した金田一は、勧誘を受けたその夜、桜樹会長から電話を受け、美雪と共に旧校舎に向かうも、そこには桜樹の姿はありませんでした。

その後、用務員と共に旧校舎を見回る金田一は、桜樹をはじめ、ミステリー研究会のメンバーが七不思議に見立てられた方法で殺害された現場を目撃し、犯人が定年間際の物理教師・的場勇一郎と突きつめます。的場は、ミステリー研究会の顧問であり、放課後の魔術師でした。また、的場の正体は、旧校舎のあたりに社屋を置いていた高畑製薬の研究員であり、ある役目を担っていました。

旧校舎には、高畑製薬の新薬の人体実験で犠牲になった被験者・6人の遺体が隠されており、後に不動高校に寄付されました。しかし、犠牲者の遺体は旧校舎に残されたままで、この事実が世間にばれることを恐れた会社側は、的場を旧校舎の見張り番として送り込み、表向きは物理教師として働きながら、学園六不思議を作り上げることで、生徒たちを旧校舎に近づけないようにしていました。

そして、10年前、推理小説部の女子生徒が学園六不思議の真相や的場の正体を突きつめるも、不慮の事故で女性生徒は死亡し、的場は遺体を楽器室の壁の中に塗り込んで隠蔽。七不思議に仕立て上げます。その後、旧校舎は部室として活用され、音楽室はミステリー研究会の部室となり、事件の発覚を恐れた的場は、音楽室の壁に気が付いた生徒たちを殺害し、口封じをしていました。

金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキング第5位は、金田一一と高遠遥一の因縁の始まりとなった、魔術列車殺人事件です。警視庁の元に届けられた脅迫状、送り主は「地獄の傀儡師」と名乗り、4月28日に北海道死骨ヶ原湿原を通る列車「銀流星」での犯行予告が記されていました。剣持警部の依頼で北海道に向かった金田一は、銀流星号・終点の死骨ヶ原ホテルで殺人事件に遭遇します。

被害者は、幻想魔術団の団長及びメンバーであり、中にはショーと見せかけて殺害された者もいました。一方、被害にあった幻想魔術団には、あらぬ噂がささやかれており、彼らの前身・近宮マジック団で起きたある事故が、事件の引き金になったと推理されます。そして、事件の犯人である地獄の傀儡師の正体は、幻想魔術団のマネージャー・高遠遥一であり、殺害動機は幻想魔術団に殺害された母・近宮玲子の復讐でした。

近宮玲子は、高遠が幼少期に分れた実母であり、彼がマジシャンを目指すきっかけとなった女性でした。その後、練習中の不慮の事故で亡くなり、高遠の元へ母親のマジックノートが贈られました。その後、母の弟子達のショーを見に行った高遠は、披露されたマジックの数々が、実は近宮玲子の盗作であることに気がつき、母の死は、弟子達が仕組んだ計画犯罪だったことを突き止めます。

その後、幻想魔術団のマネージャーとして加入した高遠は、母親の復讐の機会をうかがい、犯行を決行するも、僅かなミスを金田一に発見されたことで、おとなしく逮捕されました。その後、脱獄した高遠遥一は、理不尽な境遇に陥った人々の復讐を手助けする、地獄の傀儡師として暗躍していきます。

金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキング第4位は、高遠遥一に並ぶ凶悪な殺人犯が登場した、異人館村殺人事件です。クラスメイト・時田若葉の結婚式に出席するべく、青森県六角村を訪れた金田一は、教会を中心に6つの洋館がダビデの星のように建つ奇妙な光景を目の当たりにします。一方、花嫁・若葉の家の地下室にて、首のないミイラが発見されます。

その夜は、村のしきたりに従い若葉は教会に閉じこもることになりましたが、葬式の時だけ鳴る教会の鐘が響き渡り、内部では首無し遺体となった若葉が横たわっていました。その後、村では、立て続けに殺人事件が起きるも、捜査を進めるうちに六角村に隠されたある事実が明るみにでます。実は、六角村は、牧師夫妻の主導の元、大麻の栽培・密売によって得た富を元に築かれた集落だったことが判明します。

その後、養女たちの成長ぶりから、大麻に手を染めることに次第に罪悪感を覚えた牧師夫妻は、大麻から手を引くことを主張し始めます。大麻で巨万の富を得ていた館の住民たちは反発し、27年前に牧師夫妻と7人の養女を惨殺、遺体は、証拠隠蔽と村人たちの共犯者意識を保つために、各館で保管されました。しかし、牧師一家にて、六星詩織だけが運よく一命を取り留めており、彼女の息子が今回の事件の犯人でした。

六星詩織の息子は、六星竜一といい、不動高校では小田切進と名乗っていました。実母から、格闘の手ほどきを受けていた六星竜一は、一族の復讐を果たすべく、本物の小田切を殺害して彼に成りすまし、六角村出身の女子生徒・時田若葉に近づき、六角村の住民たちを手にかけていきます。金田一に真相を暴かれた後も、抵抗を続けるも、彼の実父・風祭淳也の手で射殺され、事態は収束を迎えました。

以下では、華麗なアリバイ工作や、犯人の知られざる苦悩にも焦点が当てられた、金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキングTOP3のあらすじと犯人をネタバレ紹介します。

金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキング第3位は、悲恋湖伝説殺人事件です。美雪の従兄・橘川の依頼で、長野県悲恋湖に建設予定のリゾート地の会員権をかけたツアーに参加した金田一一行は、長野の収容施設から凶悪犯・刀丸猛人脱走のニュースを聞かされます。翌日には、1人目の犠牲者が発見され、その後見つかった犠牲者の変わり果てた姿から、脱獄した刀丸による犯行ではと推測されます。

しかし、今回のツアー参加者から、事件の被害者は、3年前のオリエンタル号・処女航海の沈没事故の当事者、本名のイニシャル「S.K」という共通点を見いだします。そして、犯人は「S.K」に該当しない人物で、代役として参加した金田一・美雪を除いた遠野英治が該当します。遠野は事件の3人目の犠牲者とされていましたが、実は殺害されたのは橘川であり、遠野英治が犯人であることが突き止められました。

遠野の殺害動機は、数年前に起きたオリエンタル号の沈没事故にて、最愛の女性・小泉螢子を失ったことでした。助けを求める螢子に対して、救命ボードに乗っていた人々は転覆を恐れて、彼女の手を払いのけてしまい、結果的に彼女を見殺しにするような形になってしまいました。螢子の復讐に燃える遠野は、彼女が死の間際に持っていた「S.K」のプレートを元に標的をしぼり、しらみつぶしに犯行に手を染めました。

一方、ツアー参加者の中には、小泉螢子の死を原因を作ってしまった人物もおり、彼らも、自分の安全を優先するあまり、助けを求めてきた女性を見殺しにしてしまったことに、罪悪感を抱き続けていました。

金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキング第2位は、首吊り学園殺人事件です。金田一と美雪が通い始めた予備校・四ノ倉学園は、徹底した授業プログラムが評判を呼ぶ一方で、過酷すぎる授業形態から精神を病んだ末、自ら命を断つ生徒が後を絶たないことから、「首吊り学園」とも呼ばれていました。そんな中、不良トリオと称される男性生徒・3人の自殺が相次いで起きるも、後に3人の死は他殺と判明します。

犠牲となった男性生徒・3人は、四ノ倉学園では有名ないじめグループであり、過去の受講生の中には、彼らからのいじめを理由に自ら命を絶った生徒もいました。そして、不良トリオを殺害した犯人は、彼らのいじめに深い恨みを持つ予備校講師・浅野遙子と判明します。事の発端は、不良トリオによる深町充のいじめを目撃し、深町の相談に乗ってあげたことがきっかけでした。

相談に乗るうちに、浅野は深町との禁断の恋に足を踏み入れそうになった矢先、深町の訃報を聞きます。後に、深町の死因は自殺ではなく、不良トリオによって殺害され、首吊りに偽装させられたことを知ります。全てを知った浅野は、絶望と憎悪を糧に不良トリオへの復讐を決行します。

完璧な犯罪計画だけでなく、金田一の推理力を利用して、誤った真相に誘導させるなど、非常に頭の切れる浅野との頭脳戦は、一歩間違えれば金田一一が負けていたとも言われています。

金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキング第1位は、シリーズ第1話のエピソード・オペラ座館殺人事件です。美雪から不動高校演劇部の音響を依頼された金田一は、演劇部の合宿に参加するべく、伊豆沖の孤島・歌島に向かいます。合宿の一ヵ月前、演劇部では主演女優の月島冬子が不可解な死を遂げており、不穏な空気が漂う中、合宿先であるオペラ座館に辿り着いた一行は、殺人事件に巻き込まれます。

被害者は、演劇部2年の日高織絵、舞台「オペラ座の怪人」メグ・ジリー役の桐生春美、演劇部の顧問・緒方夏代の3人で、緒方は犯人のトリックの鍵を見つけたことで殺害されました。また、オペラ座館では、歌月と名乗る謎の人物が現場付近をうろついており、その正体は演劇部・大道具係の有森裕二と判明します。有森が殺人に至った経緯は、恋人であった月島を死に追いやった女性生徒3人への復讐でした。

合宿の1ヶ月前、舞台「オペラ座の怪人」にて、主役・クリスティーヌ役に、月島冬子が選ばれました。しかし、月島に嫉妬する日高・桐生・早乙女は、いたずら目的で硫酸を浴びせ、月島は入院を余儀なくされます。事故後、病院へ見舞いに訪れた有森は、偶然、日高たちの話を盗み聞きし、彼女たちが月島に行った行為を反省するどころか、悪びれることすらしない様子に、有森は怒りを覚えます。

しかし、その時は月島に止められたため、怒りを抑えていたものの、翌日に月島の訃報を聞いた有森は、日高たちへの復讐を決心します。そして、オペラ座館にて、異常殺人鬼・歌月として、日高・桐生に手をかけていき、トリックの種を見つけた顧問・緒方も口封じとして殺害しました。その後、自分の行為は、結局、早乙女たちと同じであることを実感した有森は、自ら命を断ち、後日、金田一と美雪がお墓参りに訪れました。

ここまで、金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキングとそのあらすじを紹介してきましたが、金田一少年と言えば、シリーズで一番悲しいと評された「狐火流し殺人事件」は外せません。以下では、金田一少年の事件の一番悲しい事件・狐火流し事件のあらすじと犯人とネタバレ紹介します。

部屋を掃除中、金田一と美雪は、6年前に撮られたカブスカウトの写真を発見し、当時の思い出を懐かしむ中、一通の電報が届きます。内容は、カブスカウトの仲間だった月江茉莉香の訃報であり、彼女の葬儀に出席するべく、金田一は単身で白狐村に向かいます。村にはカブスカウトの元メンバー達が集まっており、その内の1人・霧谷凛は、茉莉香の死について、2ヶ月前に何者かに殺害されたことを話します。

同時に、茉莉香の死は、発見時の様子から「狐の嫁入り」の祟りだという噂も立ち、村ではろくな調査が行われなかったことを聞かされます。そして、村の祭・狐火流しが行われたその後、白狐村では、それらに見立てられた殺人事件が発生します。被害者は、かつて金田一や茉莉香のカブスカウトの仲間だった、乾光太郎・霧谷凛と判明し、推理を進める金田一は、ある人物を突き止めます。

月江茉莉香の死を発端とする、白狐村で起きた事件の犯人は、カブスカウト仲間・神小路陸と判明します。6年前、陸の家庭は経済的に厳しかったものの、母親のおかげでカブスカウトのキャンプに参加することができ、新しいスニーカーも買い与えられました。そのため、キャンプ中に遭難にあった際も、母親の想いを大切に想うあまり、靴紐を渡すのを嫌がっていました。

しかし、陸の事情を知らない茉莉香たちは、生きたスズメバチを陸の水筒に入れる悪戯を仕掛けます。水筒は陸が帰宅するまで開けられることなく、偶然、水筒を開けてしまった陸の母親は、スズメバチに刺されたことでアナフィラキシーショックを起こし、亡くなります。一方、事情を知らない陸の父親は、息子の仕業だと誤解、その後は酒浸りの荒れた生活を送ることになり、陸も荒れるようになり、家庭は事実上崩壊していきました。

そして、物語の半年前、陸の父親は肝硬変で死亡し、母親の死の真相を聞かされた陸は、6年前の遭難事件とスズメバチから、母親を死に追いやった犯人が茉莉香たちではないかと推測し、白狐村に向かいます。再会した茉莉香は、まさか自分たちのイタズラが誰かを死に至らしめたことなど、知る由もなく、昔のことを根に持つ陸をバカにした態度を取ります。

何かが切れた陸は、持っていたナイフを振りかざし、抵抗する茉莉香を殺害します。茉莉香は、陸の返り血がついた服を脱がされ、白い布と狐の面をかぶせて「狐の嫁入り」に見立てられます。陸は、次の標的をおびき寄せるべく、茉莉香の訃報を装って電報を送り、凜・光太郎を殺害しました。真相解明後、金田一の勧めで陸は警察に自首し、真相は金田一と警察の内に秘められることになりました。

以下では、「金田一少年の事件簿」の名言や名セリフ集を、あらすじネタバレを交えながら紹介します。

金田一少年の事件簿の名言・名セリフ1つ目は、「秘宝島殺人事件」にて、洞窟内に閉じ込められ、絶望に陥った仲間を励ます金田一の励ましの言葉です。諦めムードが漂っていた洞窟内の空気は、金田一の鶴の一声で一変し、犯人も加えた金田一一行は、洞窟からの脱出に成功しました。

金田一少年の事件簿の名言・名セリフ2つ目は、「怪盗紳士の殺人」の犯人・和泉さくらの死を目の当たりにした金田一一の名言です。父親を死に追いやった蒲生剛三とその愛人へ復讐を果たしたさくらでしたが、最終的には、罪の意識に耐えきれず、金田一の推理後に自ら命を断ちました。また、和泉さくらは、金田一の推理に食らいつくことのなかった唯一の犯人であり、金田一にとっても、桜の死は惜しい出来事だったでしょう。

金田一少年の事件簿の名言・名セリフの3つ目は、「蝋人形城殺人事件」の犯人・多岐川かほるが目を覚ますきっかけをもたらした金田一のセリフです。仲間の裏切りに遭い、死んでいった狭山恭次の無念を晴らすべく、多岐川は、芸術犯罪として被害者に手をかけていきます。しかし、最終的には、金田一の一言を受け自ら命を断ち、物語は更なる悲しい結末を迎えました。

金田一少年の事件簿の名言・名セリフ4つ目は、誰もが一度は聞いたことのある金田一一の決め台詞です。じっちゃんとは、探偵・金田一耕助を指し、名探偵の孫としてのプライドや事件を解決に導く決意を感じさせます。また、「金田一少年の事件簿」の連載初期では、金田一耕助に「じっちゃん」のルビが降られていましたが、諸事情により「じっちゃん」へ表記変更されました。

ドラマ版「金田一少年の事件簿」では、ジャニーズ事務所の人気タレントが主演・金田一一役を演じており、シリーズごとに、様々な金田一一が登場し、人気を集めています。以下では、金田一少年の事件簿のドラマの歴代主演キャスト一覧を紹介します。

初代金田一一役を演じた堂本剛さんは、男性デュオ・kinki kidsのメンバーで、ドラマ「金田一少年の事件簿」には、1995年～1997年にかけて出演しました。原作に準じた設定や、堂本剛さんのキャラクター性もあり、原作にもっとも近い金田一と評価されています。

2代目金田一一を演じた松本潤さんは、人気アイドルグループ・嵐のメンバーで、ドラマ「金田一少年の事件簿」では、2001年版に出演しました。松本潤さん演じる金田一一は、原作や初代のイメージを一新させたクールな性格となっており、美雪以外の人間とは距離を置くなど、新たな金田一像が誕生しました。

3代目金田一一を演じた亀梨和也さんは、KAT-TUNのメンバーで、ドラマ「金田一少年の事件簿」へは、2005年版に出演しました。事件に対して消極的だったり、祖父・金田一耕助を嫌うなど、原作とは対照的なキャラクター設定が目を引く、異色の金田一一が話題を呼びました。

4代目金田一一を演じた山田涼介さんは、「Hey! Say! JUMP」のメンバーであり、2013年～2014年にかけてドラマに出演しました。2013年からは、タイトルを「金田一少年の事件簿N」に改題され、金田一のキャラクター性も、原作に準じた設定に加え、プロ顔負けの運動神経の高さが発揮されました。

シリーズを通じて、数多くの名推理が披露された「金田一少年の事件簿」ですが、ランキングで紹介したエピソードは、金田一シリーズを代表する推理としてファンに支持されています。以下では、金田一少年の事件簿に関する感想や評価をあらすじネタバレを交えながら紹介します。

「名探偵コナン」に比べて、「金田一少年の事件簿」は過激な描写や複雑なトリックが多い一方で、1人の人間によるアリバイ工作とは思えない、練り込まれた犯行計画がファンをうならせています。特に、初期のエピソードでは、余りにも巧妙なアリバイ工作から、本当に怪人の仕業ではないかと思わせる場面も多く見られ、予測不可能なストーリー展開が根強い人気を集めています。

傑作・名作エピソードのあらすじにて紹介したように、「金田一少年の事件簿」で描かれた犯人の動機は、被害者に対する復讐が目的とされています。しかし、犯人が殺害に至った経緯を辿ると、どのエピソードも被害者との壮絶な過去や因縁が隠されており、事件によっては被害者が過去に、加害者だったという以外な真相も明らかになり、両者の複雑な人間関係も作品の魅力でしょう。

犯人に対して、思わず同情してしまうエピソードの多さも、「金田一少年の事件簿」の人気の理由であり、園中でも、狐火流し殺人事件は、シリーズでもっとも泣ける回として、高い支持を集めています。今回あらすじを紹介した狐火流し事件は、子供のイタズラが大きな悲劇の火種となってしまい、悲惨な人生を送って来た犯人の苦労は、涙無しでは見ることができないと言われています。

金田一少年の事件簿の最高傑作・名作事件ランキングTOP10のあらすじと犯人のネタバレ、シリーズでもっとも悲しい事件・狐火流し事件のあらすじと犯人、名言・名セリフ、ドラマ版の主演キャスト等を、あらすじネタバレ紹介しました。推理だけでなく、事件の背景に隠された人間関係など、細部にわたって練り込まれた「金田一少年の事件簿」は、読み応えのある作品として、高い人気を誇っています。