金田一少年の事件簿の歴代の事件やトリックをネタバレ！過去最強の犯人は？

今回の記事で紹介する人気作品｢金田一少年の事件簿シリーズ｣は、1992年から2019年現在まで不定期連載やタイトル変更といったマイナーチェンジを繰り返しながらも連載が続いているミステリー漫画になります。人気作品｢金田一少年の事件簿｣は、原作漫画の人気から度々アニメ化が行なわれているほか、主演キャストを変更しながら4期にわたってテレビドラマ化が行われています。

このテレビドラマ化については、主演キャストにいずれもジャニーズ事務所所属のタレントを起用しており、大きな話題となっています。ちなみに、初代は堂本剛、二代目は松本潤、三代目は亀梨和也、四代目は山田涼介が起用されており、特に人気の高かった堂本剛主演の実写版｢金田一少年の事件簿｣は映画化も行われています。

人気作品｢金田一少年の事件簿シリーズ｣は、名探偵･金田一耕助を祖父に持つ主人公･金田一一(きんだいち はじめ)が、遭遇する様々な事件を類まれな洞察力と推理力を駆使して真相へ導いていくミステリー作品であり、大人から子供まで楽しめる奇想天外なトリックが描かれたエンターテイメント作品でもあります。

尚、人気作品｢金田一少年の事件簿｣に描かれる様々な事件は、クローズド･サークルと言われる｢隔絶された状況下｣を舞台にした事件が多く、原作漫画においては真相を解明していくパートの前までに真相に至る全ての証拠が描かれるという形式をとっています。

アニメ｢金田一少年の事件簿｣は、1996年に第1弾となる劇場版が公開され、その後1997年から2000年にかけてテレビアニメ版｢金田一少年の事件簿｣が製作･放送されています。その後、2007年にスペシャルアニメが放送されたアニメ｢金田一少年の事件簿｣は、2014年に｢金田一少年の事件簿R(リターンズ)｣として再びアニメ化が行われています。

次章からは、人気作品｢金田一少年の事件簿シリーズ｣で描かれた人気の高い事件を中心に、簡単なあらすじとポイントとなるトリックのネタバレを紹介します。金田一少年の事件簿シリーズに描かれるトリックは、1つの事件に｢密室トリック｣や｢アリバイトリック｣、｢死体消失トリック｣など、複数のトリックが描かれることが多いのですが、今回の記事では｢密室トリック｣などの重要なトリックに厳選して紹介します。

オペラ座館殺人事件のあらすじを紹介します。主人公･金田一一(以下、金田一)は、幼馴染である七瀬美雪(以下、美雪)と共に孤島にあるホテル｢オペラ座館｣を訪れ、演劇部の合宿に参加する事になります。滞りなく演劇部の合宿が進む中、突如｢オペラ座の怪人｣に見立てられた連続殺人事件が発生し、事件に巻き込まれた金田一は事件の真相を解明するべく推理を始めます。

3人を殺害した怪人｢歌月｣こと有森裕二が用いた密室トリックを解説します。窓枠にワイヤーを設置した上で対象に電話をかけ、窓に顔を出した対象をワイヤーを用いて絞殺、ワイヤーを伝って階下にある対象の部屋へと侵入し、対象の靴を履いて対象を背負い、わざと足跡を残して別の場所に対象を吊るし上げます。犯行後は足跡を残さないように裸足で草むらを戻り、対象の遺体と足跡しか残らない状況を作る、というトリックが描かれています。

異人館村殺人事件のあらすじを紹介します。同級生･時田若葉(以下、若葉)が結婚する事になり、式に参加す為青森県･六角村を訪れた金田一と美雪は、ここで怪人｢七人目のミイラ｣による連続殺人事件に巻き込まれていきます。

8人を殺害した怪人｢七人目のミイラ｣こと六星竜一が用いたアリバイトリックを解説します。若葉の婚約者である六星竜一は、若葉を炊きつけて霧子を殺害させ首を切断させます。その後若葉を同様の状況になる様に殺害した六星竜一は、首の無い2つの遺体をすり替える事で巧みに自身のアリバイを確保します。その後残った霧子の遺体をさらに解体し、同様にバラバラに殺害した別の遺体と混ぜる事で霧子殺害の痕跡をもカモフラージュします。

雪夜叉伝説殺人事件のあらすじを紹介します。ひょんな事からドラマにエキストラ出演する事になった金田一は、北海道の山荘で行われるドラマ撮影に参加します。そこで、怪人｢雪夜叉｣による連続殺人が起こった事から、金田一は雪夜叉の正体に迫るべく推理を展開していきます。

4人を殺害した怪人｢雪夜叉｣こと犯人･綾辻真理奈が用いたアリバイトリックを解説します。北海道の山奥での撮影という状況を最大限に利用した綾辻真理奈は、本来は遠回りしなければならないはずの谷に氷で作った橋を架け、移動時間を削減した上で殺人を行います。そして、現場を立ち去った後に橋は燃やして痕跡をなくします。こうして犯行不可能な時間内に殺人を行った綾辻真理奈は、鉄壁のアリバイを手に入れます。

学園七不思議殺人事件のあらすじを紹介します。金田一や美雪が通う高校には｢学園七不思議の七つ目を知ると、放課後の魔術師に殺される｣という都市伝説があり、この都市伝説の解明に乗り出したミステリー研究会と金田一たちは放課後の魔術師による凄惨な事件に巻き込まれていきます。

3人を殺害した怪人｢放課後の魔術師｣こと犯人･的場勇一郎が用いたアリバイ密室トリックを解説します。電話で金田一らに｢死の儀式｣を行うと予告した的場勇一郎は、狭い廊下に鏡を設置する事で予告していた部屋とは別の部屋で行った殺人を鏡の反射を利用してあたかも予告通りに行っているように見せかけます。こうして予告通りの犯行を偽装した的場勇一郎は、アリバイを確保すると共に心理的な密室状況を作り上げています。

秘宝島殺人事件のあらすじを紹介します。普段は出不精な金田一ですが、美雪から誘われた日向灘にある秘宝島での財宝発掘ツアーにはお金に目が眩んで飛びつきます。こうして財宝発掘ツアーへと参加する事になった金田一らでしたが、怪人｢招かれざる客｣による連続殺人事件が発生し、事態は犯人探しツアーへと変貌していきます。

6人を殺害した怪人｢招かれざる客｣こと犯人･佐伯航一郎が用いたアリバイトリックを解説します。殺害対象の宿泊先にコテージを割り当て盗聴器を事前に仕込んでおき、対象にのみ財宝の謎を解くヒントを与えます。そのヒントには、短時間で犯行に及べる鳥居への誘導が暗に書き記されており、財宝に目を眩ませて鳥居へとやって来た対象を殺害します。

その後、直ちに自身の宿泊先へと戻りアリバイを確保しつつ、時間の経過を待って現場に戻り遺体をバラバラにして対象の宿泊先へと運び込みます。こうした一連の作業で殺人を行いアリバイが無いという事態を回避します。こうして対象を次々と殺害していった佐伯航一郎は、主人公･金田一をもって｢かなり頭が良い｣と言わしめています。

魔犬の森の殺人のあらすじを紹介します。ひょんな事から山梨県を訪れる事になった金田一らは、大学のオカルト研究会の面々と知り合う事になり、この出会いをキッカケに伝説の魔犬｢ケルベロス｣を彷彿とさせる凶悪な殺人事件に巻き込まれていきます。

3人を殺害した怪人｢ケルベロス｣こと犯人･千家貴司が用いた犯人偽装トリックを解説します。事前に｢ケルベロス｣の名札が掛けられた巨大な檻を用意した千家貴司は、金田一らにケルベロスという存在を印象付けます。その上で、殺人現場には獣のものと思われる爪痕などを残します。その後、犬笛を使用して犬に自身を襲わせた千家貴司は、犬に怯える自身を演出し、こうする事で容疑者から自身を外すように周囲を誘導していきます。

銀幕の殺人鬼のあらすじを紹介します。他校の映画研究会が製作する自主映画の製作に参加する事になった金田一と美雪は、映画製作に協力する中でホラー映画のような殺人事件に巻き込まれていきます。

4人を殺害した怪人｢スコーピオン｣こと犯人･遊佐チエミが用いた睡眠薬を飲まないトリックを解説します。雑用係として映画製作に参加していた遊佐チエミは、積み重ねられた紙コップの全てに睡眠薬を仕込み、映画製作に関わる面々に飲み物を配ります。この時、一番下の紙コップにだけは睡眠薬が仕込まれておらず、雑用係として最後に飲み物を飲む遊佐チエミの紙コップにだけ睡眠薬が無いという状況を作り出しています。

天草財宝伝説殺人事件のあらすじを紹介します。お金にがめつい一面がある金田一は、以前似た様なツアーに参加して苦い経験をしているにも拘らず天草諸島に眠る財宝発掘ツアーに参加します。しかし、ツアー参加者が次々に殺害されるという惨劇が起こり、金田一はまたもや財宝ではなく犯人を発掘することになります。

4人を殺害した怪人｢白髪鬼｣こと犯人･和田守男が用いたアリバイトリックを解説します。対象Aの腕時計を15分進め、対象Bの腕時計を10分進めます。そして、対象Cの腕時計を5分進める事で、3人が5分づつずれた時間に目的地に着くように仕組んだ和田守男は、僅かな間隙を掻い潜り対象Bを殺害します。こうする事によって対象Aと対象Cにのみ犯行が可能な状況を作り上げ、自身は鉄壁のアリバイを手に入れています。

雪影村殺人事件のあらすじを紹介します。旧友の葬儀に参加する為に秋田県にある漁師町を訪れた金田一は、そこで旧友たちの行き違いが発端となった悲しくも凄惨な殺人事件に巻き込まれていきます。

2人を殺害した怪人名の無い犯人･島津匠が用いた不可能犯罪トリックを解説します。殺害対象となる人物の靴を手に入れ、靴の形を型どった箱を製作。この箱を用いて靴の形に塩をまき、この塩で形作られた足跡の先で対象を殺害、その後雪が降り始めるのを待ちます。雪が降り出し、自身や対象の足跡が消失していく中で塩で形作られた対象の足跡だけが残ります。この様にして島津匠は犯罪不可能な状況を作り出しています。

露西亜人形殺人事件のあらすじを紹介します。人気ミステリー作家の死去に伴って開かれた｢遺産相続ゲーム｣に参加する事になった金田一は、遺産相続ゲームが行われる北海道の洋館を訪れます。そして、遺産相続ゲームが始まると参加者たちが遺産相続ゲームの暗号をなぞるように次々と殺害されていきます。突如巻き込まれた連続殺人事件に困惑する金田一は果たして犯人を突き止めることが出来るのでしょうか？

3人を殺害した怪人｢指揮者(コンダクター)｣こと犯人･桐江想子が用いた睡眠薬を飲まないトリックを解説します。メイドという立場を利用して対象に睡眠薬を飲ませた桐江想子のトリックは、実にシンプルなものです。シュガーポットに予め睡眠薬を混ぜておいた桐江想子は、対象に飲み物と共にシュガーポットを渡し眠らせる事に成功します。一方、桐江想子はミルクココアを飲む事で、表面を覆う牛乳の膜を利用して睡眠薬を除去しています。

吸血鬼(ヴァンパイア)伝説殺人事件のあらすじを紹介します。金田一少年の事件簿Caseシリーズ以降旅に出ていた金田一は、ひょんな事から秋田県のさびれたペンションに滞在する事となり、美雪と剣持警部(以下、剣持)を秋田県へと呼び出します。そんな中、金田一らが滞在するさびれたペンションで吸血鬼を想起させるような残忍な殺人事件が起こり、金田一らは事件に巻き込まれていきます。

2人を殺害した怪人｢吸血鬼(ヴァンパイア)｣こと犯人･湊青子が用いた密室トリックを解説します。さびれたペンションのスタッフとして働く湊青子は、美雪が着座する椅子の背もたれに血液を仕込み、金田一らを朝食へと誘導します。その後、美雪の宿泊する室内に大量の血液を送り込みます。朝食を終えて椅子から立ち去った美雪の背中には大量の血液が付着しており、それに気づいた美雪は着替えを行うために自室へと直行します。

そこには、先ほど流し込んでいた大量の血痕が残されており、美雪は大混乱の後に部屋を駆け出していきます。美雪が部屋を走り去ったことを確認した湊青子は、空き部屋に隠しておいた遺体を美雪の部屋へと運び込み、まんまと美雪に犯行を擦り付けます。こうして、美雪の部屋であたかも殺人が起こった様に仕向ける事で擬似的な密室を作り上げた湊青子は、その後も更なる犯行を重ねていきます。

オペラ座館･第三の殺人のあらすじを紹介します。かつて凄惨な殺人事件が起きたオペラ座館。ついに閉館の決まったオペラ座館を再び訪れることになった金田一らは、そこで再び連続殺人事件に巻き込まれていきます。

3人を殺害した怪人｢ファントム｣こと犯人･湖月レオナが用いた犯行偽装トリックを解説します。湖月レオナは、自身に好意を寄せる対象を金田一らとは別ルートで本館へと誘導し、オペラ座館と本館の中間地点で殺害します。殺害後対象の手首を切り落とした湖月レオナは、手首を隠し持ったまま自室へと戻ります。

その後、対象の捜索が始まると隠し持っていた手首を犯行とは関係の無い場所で落とし、あたかも今発見したような演技を行います。これによって犯行を偽装した湖月レオナは、更なる凶行に及んでいきます。

獄門塾殺人事件のあらすじを紹介します。｢犯罪芸術家｣を自称し、金田一の最強の敵とも言われている｢地獄の傀儡師｣から犯行を示唆する手紙を受け取った金田一らは、手紙に記された学習塾へと潜入します。すると、危惧していた通りの凄惨な連続殺人が引き起こされ、金田一らも事件に巻き込まれていくことになります。

6人を殺害した怪人｢スパロウ｣こと犯人･氏家貴之と濱秋子が用いたアリバイトリックを解説します。全く同じ作りとなっている太陽荘と月光荘を合宿の舞台にし、月光荘に宿泊する生徒たちを夜の散歩へと誘導、その後散歩ルートを巧みに操作し月光荘に戻るところを太陽荘へと誘導します。そして、散歩直後の授業が行われる間に月光荘に残された生徒たちの荷物を太陽荘へと搬入します。

そして、授業の流れの中で対象を廊下へと誘導し、待ち構えていた一人が殺人を行います。こうして、月光荘だとみんなが思っている太陽荘で殺人を行った2人は、同様の手順で2日目の夜に本当の月光荘へと戻り、太陽荘での殺人など誰にも行えないという状況を作り上げます。こうして完璧なアリバイを捏造した2人は、その後も様々なトリックを用いて犯行を続けていきます。

雪霊伝説殺人事件のあらすじを紹介します。突然高額な遺産相続の権利を得た金田一は、相続の条件の為に他の権利者らと共に雪山のロッジに泊まる事になります。しかし、高額な遺産相続に浮かれる金田一に待っていたのは凶悪な殺人事件だったのです。

3人を殺害した怪人｢雪霊｣こと犯人･黒沼繁樹が用いた密室トリックを解説します。対象を殺害し、屋外に放置する事で遺体に残る体温を急激に下げさせます。さらに遺体に液体窒素を掛けることで造作も無く遺体をバラバラに解体します。その上で、鉄格子のある窓から胴体以外を対象の室内へと運び入れます。

残った胴体部分は灯油タンクの中に入れて第三者の手で対象の部屋へと運び込ませます。こうして全ての部位がバラバラの状態で対象の部屋に揃ったのを確認し、鉄格子のついた窓から灯油タンクに入れられた胴体を取り出し、バラバラの遺体に液体窒素を掛けることで接着させ、遺体をバラバラな状態から一つの遺体へと復元します。こうして、一度も対象の部屋に入る事無く完璧な密室トリックを完成させています。

黒魔術殺人事件のあらすじを紹介します。旧友から連絡を貰った金田一は、旧友の居る軽井沢のペンションを訪れ楽しいひと時を過ごします。しかし、金田一が赴いた先で何事も起こらないわけも無く、案の定黒魔術を用いたかのような凄惨な殺人事件に巻き込まれていきます。

3人を殺害した怪人｢黒魔術の呪い｣こと犯人･井沢研太郎が用いた第三者利用トリックを解説します。黒魔術を信じる第三者をそそのかし｢呪いの人形を用いた黒魔術｣を行わせた井沢研太郎は、その後 その第三者が行った｢呪いの人形を用いた黒魔術｣と酷似した状況下で対象を殺害し、そそのかした第三者が自身で行った黒魔術によって人が死んだと思い込ませることに成功し、自身のアリバイを手に入れています。

人喰い研究所殺人事件のあらすじを紹介します。中学時代の旧友に招待されて青森県の国立エネルギー研究所を訪れた金田一らは、そこで国立エネルギー研究所が｢人食い研究所｣という恐ろしげな名称で囁かれている事を知ります。そうした中で、国立エネルギー研究所に宿泊していた人間が不審な死を遂げていきます。果たして殺人事件なのでしょうか？理解不能な自殺なのでしょうか?金田一の推理が真相を描き出していきます。

3人を殺害した怪人｢ヒトクイ｣こと犯人･中神深志が用いた密室トリックを解説します。薬で眠らせた対象の首に輪っかにしたロープを掛けて、ドアの開閉時に死角となる場所に放置します。その後、対象の様子を見に来た金田一らがドアを開けて室内に入って来たタイミングで上手く入れ替わった中神深志はあたかも遅れて到着してきたかのように振舞います。

そして、様子を見に来た対象が部屋に居ないことを確認した金田一らを早々に室外へと連れ出すと、中神深志は対象の首にかかったロープをドアノブに引っ掛けて扉を施錠します。その後、金田一らの隙をついて室内に二酸化炭素を大量に流し込んだ中神深志は、対象を殺害し、あたかもドアノブで自殺を行ったような状況を作り上げています。

香港九龍財宝殺人事件のあらすじを紹介します。美雪がファッションショーのモデルに選ばれたことをキッカケに香港を訪れた金田一は、そこで美雪に瓜二つな少女･ランと出会います。そんな中、美雪が誘拐されるという事件が起こり、金田一とランは美雪の捜索に乗り出すのですが…。

2人を殺害した怪人｢毒龍｣こと犯人･楊蘭(ラン)が用いた死体移動トリックを解説します。対象の自宅マンションと衣装室のそれぞれに設置した透明なワイヤーを屋外で結びつけます。その後対象を衣装室で殺害し、対象のベルトバックルにワイヤーを通して衣装室から屋外へと放り投げます。すると簡易的なロープウェのごとく対象の遺体は対象の自室へと運び込まれます。その後ワイヤーを切断して回収し、死体移動が完成します。

暗黒城殺人事件のあらすじを紹介します。ひょんな事から話題のイベント｢暗黒城～ミッドナイト･キャッスル～｣に美雪と共に参加する事となった金田一は、そのイベントで視覚･嗅覚･聴覚を封じられた完全な暗黒空間へ誘われ、そこで殺人事件に巻き込まれます。完全な暗黒空間の中で犯人はどのように対象を見つけ殺人を行なったのでしょうか？

1人を殺害した怪人名の無い犯人･桐森蘭の用いた暗黒空間での殺害トリックを解説します。桐森蘭は対象の胸ポケットに携帯電話を入れさせておき、対象の携帯電話を鳴らす事で自身のみが聞き取れるモスキート音を検知して対象に接近、注射針を用いて無音の中で殺人を完遂しています。

薔薇十字館殺人事件のあらすじを紹介します。｢犯罪芸術家｣を自称し、金田一の最強の敵とも言われている逃亡中の犯罪者･高遠遙一(以下、高遠)から接触を受けた金田一は、高遠に挑戦状を送りつけてきた｢ローゼンクロイツ｣と名乗る謎の人物から高遠の異母妹を守る為に｢薔薇十字館｣を訪れます。果たして金田一と高遠は、高遠の異母妹を守りぬくことが出来るのでしょうか?そして、ローゼンクロイツと名乗る謎の人物の正体とは?

4人を殺害した怪人｢ローゼンクロイツ｣こと犯人･月読ジゼルが用いたアリバイトリックを解説します。元々地下室が地上階に比べて若干反時計回りに傾いて設計されている、そして南端の部屋と思われている部屋が実は｢離れ｣であり、別に本当の南端の部屋がある。そんな薔薇十字館の特性を活かし、対象を｢離れ｣で殺害した月読ジゼルは、金田一らに本当の南端の部屋で事件が起きたと錯覚させてアリバイを手に入れています。

雪鬼伝説殺人事件のあらすじを紹介します。モニター兼アルバイトとして東北地方にある｢スノーゴブリン･スキーリゾート｣を訪れた金田一らは、そこで雪鬼にまつわる都市伝説を知ります。そんな中、モニターとして金田一らと共に参加していた一人が突如失踪する事件が起こり、これをキッカケに惨劇が始まっていくことに…。

2人を殺害した怪人｢雪鬼｣こと犯人･月見里光が用いた死体消失トリックを解説します。対象を殺害した月見里光は遺体を棺おけに隠します。この棺おけは二重底の仕掛けがされており、横倒しにして棺おけを開けると側面の板が底板のようになり、遺体が見つからないようになっています。この加工された棺おけを使って遺体を隠した月見里光は、一時的にアリバイを確保しています。

亡霊校舎の殺人のあらすじを紹介します。廃墟探索ツアーに参加する事になった金田一らは、孤島･黄金島を訪れます。黄金島がかつて金の産地だった事を知り浮かれる金田一でしたが、ツアーが始まると参加者が次々と殺害されるという連続殺人事件が発生します。事件に巻き込まれていく金田一は、最強の敵とも言われる高遠が絡んでいることを知ります。

3人を殺害した怪人｢亡霊教頭｣こと犯人･遠間もえぎが用いたアリバイトリックを解説します。廃墟となった校舎を探索する際に配る地図に、熱で消えるペンを用いて｢廊下の床が抜けている箇所｣を記した遠間もえぎは、さらに水に溶ける紙に廊下の床の柄を複写し、その紙で床が抜けている箇所を塞ぎます。

そうとは知らずに呼び出された対象は、お湯を注いだカップ麺の上に地図を置き、地図を確認しながら遠間もえぎに呼び出された場所へと向かいます。当然、注意書きは熱で消えており、対象は床の柄が複写された紙を踏みつけ階下へと落下してしまいます。この時カップ麺に注がれたお湯が紙を溶かし、遠間もえぎは完全なアリバイを手に入れています。

狐火流し殺人事件のあらすじを紹介します。小学生時代の旧友が死亡したという一報を受けた金田一は、旧友の葬儀に参加する為白狐村を訪れます。そこで、金田一は旧友が実は２ヶ月も前に死んでいたこと、そして殺されていたという事実を聞かされます。犯人探しを決意する金田一でしたが、更なる殺人事件が発生し、犯人が旧友達の中にいる可能性が高くなり…。

３人を殺害した怪人｢白狐｣こと犯人･神小路陸の用いたアリバイトリックを解説します。対象を殺害し、その上で衣装を整え障子のそばに座らせた神小路陸は、いったんその場を離れ、金田一らと行動を共にします。

その後、金田一らが対象を座らせた場所の方へ向かう様に仕向けた神小路陸は、金田一らが通りかかるタイミングにあわせて先回りをし、穴を開けた障子から手を振ることで対象がこの瞬間まで生きていたと錯覚させることに成功します。こうしてアリバイを手に入れた神小路陸は更なる犯行へと及んでいきます。

蟻地獄壕殺人事件のあらすじを紹介します。友人から高額バイトを紹介された金田一は、流砂が点在する砂漠の様な場所に建てられた、かつての軍の収容施設、通称･蟻地獄壕を訪れ、心理実験のモニターとして実験に参加する事になります。しかし、外界から隔絶された蟻地獄壕の中で殺人事件が発生し、金田一は事件に巻き込まれていく事になります。

２人を殺害した怪人｢蟻地獄｣こと犯人･舞谷かえでが用いた密室トリックを解説します。鎮静剤を飲んで自身のバイタル変化を抑えた上で対象を殺害し、殺害現場となった部屋の中で遺体を一時的に隠し、自身が対象に成りすまし遺体のフリをします。

この時事前に殺害しておいた別の遺体が発見されるように仕向けており、そちらに目が行っている隙に隠していた遺体を戻し、自身は身だしなみを整えた上で一同に合流します。こうする事で２つの殺害事件の時系列までも錯覚させることが出来、舞谷かえでは心理的な密室を作り上げることに成功しています。

吸血桜殺人事件のあらすじを紹介します。過去に起きた猟奇殺人事件を調べる為に金田一らは夜桜亭という西洋旅館を訪れます。夜桜亭の傍には｢治水桜｣と呼ばれる美しい桜があったのですが、実はこの治水桜にも猟奇殺人の伝説があり、｢血吸い桜｣という別名がある事を聞かされます。そんな中、夜桜亭の宿泊客の一人が血吸い桜の伝説になぞらえて殺されるという凄惨な事件が起こり、金田一らも事件に巻き込まれていきます。

２人を殺害した怪人｢血吸い桜｣こと犯人･葉崎栞が用いた密室トリックを解説します。対象Aを殺害した葉崎栞は、殺害状況を隠蔽する事無く現場を立ち去ります。その様子を見ていた対象Bは、指紋をふき取るなど隠蔽工作を行った上で、桜の枝に鍵を絡みつかせ、対象Aの腹部に突き立てます。その後、窓から脱出した対象Bは、対象Aの殺人が露見すると、｢対象Aの部屋の鍵は掛かっていた｣と嘘の証言をします。

その後、葉崎栞に腹部を刺された対象Bは葉崎栞を部屋から追い出すと、葉崎栞の痕跡を全て消し去った上でドアの鍵を閉め、自身の腹部に桜の枝を突き立てます。こうして、葉崎栞は完全な密室トリックを完成させます。しかし、ご覧の通り葉崎栞がトリックを行ったのではなく、葉崎栞に強い思い入れがある対象Bによって密室トリックが作り上げられており、今回の事件においては二重構造による密室トリックが描かれています。

金田一少年の事件簿の最強の犯人ランキング3位は、高遠遙一です。今回の記事でも触れている通り、｢犯罪芸術家｣を自称する高遠遙一は、金田一一の最強の敵として自身の手を汚す事無く様々な殺人事件を誘発させています。高遠遙一の最強たる所以は、殺人衝動を持った人間を見抜く能力と、その人間がかろうじて殺人衝動を押さえ込んでいる理性を自在に操る点にあり、金田一も高遠遙一には敵ながらも一目置いています。

金田一少年の事件簿の最強の犯人ランキング2位は、佐伯航一郎です。秘宝島殺人事件の犯人である佐伯航一郎は、今回の記事でも紹介している通り、金田一に｢かなり頭が良い｣と言わしめており、人身掌握術や心理操作こそが佐伯航一郎の最強の犯人たる所以となっています。

尚、多くの犯人が最強の犯人の一人である高遠遙一の殺人計画を利用している中、佐伯航一郎は独自の殺人計画を実行しており、この点も最強たる所以の一つとなっています。ちなみに、佐伯航一郎はアニメ｢金田一少年の事件簿シリーズ｣で生存したまま逮捕された最初の真犯人です。

金田一少年の事件簿の最強の犯人ランキング1位は、浅野遙子です。浅野遙子は、首吊り学園殺人事件という凄惨な事件を引き起こした最強の犯人であり、金田一をもってして｢恐ろしく頭のキレる奴｣と言わしめています。浅野遙子の最強たる所以は、わざと逮捕されながらも周到に用意された計画によって早々に釈放されている点や、その結果真犯人であるにも拘らず最も犯人から遠い存在になっている点にあります。

さらに、浅野遙子が最強の犯人である所以としてあげられるのは、最強の犯人の一人である高遠遙一の殺人計画を利用していない点にあります。また、浅野遙子は金田一を利用してミスリードさせた数少ない犯人という点も最強の犯人である所以の一つです。

今回の記事では、この3人を最強の犯人TOP3として紹介しましたが、この他にも数多くの犯人が登場していますので最強の犯人に興味が沸いた方はぜひ一度｢金田一少年の事件簿シリーズ｣を視聴してみましょう!

｢金田一少年の事件簿外伝－犯人たちの事件簿－｣には、本編となる金田一少年の事件簿シリーズに描かれた犯行を犯人の視点から描いたエピソードが描かれており、本編とは異なりコメディ職の強い作風で描かれています。ちなみに、スピンオフ作品であるにもかかわらず、｢金田一少年の事件簿外伝－犯人たちの事件簿－｣は｢王様のブランチ｣に取り上げられており、高い人気を誇っています。

｢金田一少年の事件簿外伝－犯人たちの事件簿－｣に描かれたエピソードの中でも特にお勧めなのが下記の3エピソードになり、本編で描かれた殺人トリックや犯行に伴う苦労を犯人自らが面白おかしく赤裸々に語っています。

｢金田一少年の事件簿外伝－犯人たちの事件簿－｣のオペラ座館殺人事件編を振り返るエピソードでは、犯人･有森裕二が、体を張ったトリックの準備について｢SASUKEに出れるわっ｣と発言しているほか、最終的に金田一に敗れて死亡してしまった点について｢金田一を孫だと侮った｣と赤裸々な心境を語っています。

｢金田一少年の事件簿外伝－犯人たちの事件簿－｣の悲恋湖伝説殺人事件編を振り返るエピソードでは、犯人･遠野英治が犯行の苦労を面白おかしく語っており、本編で描かれたシリアスな遠野英治とは180度違ったキャラクターが楽しめます。

｢金田一少年の事件簿外伝－犯人たちの事件簿－｣の金田一少年の殺人編を振り返るエピソードでは、犯人･都築哲雄が衝動的に起こしてしまった数々の犯行を振り返っていくのですが、衝動的な犯行だったからこその焦りや苦労、行き当りばったりな様子ををギャグ満載で語っており、｢金田一少年の事件簿外伝－犯人たちの事件簿－｣に描かれたどのエピソードよりもコミカルなエピソードになっています。

この章では、金田一少年の事件簿を読んだ人の感想や評価を簡単にまとめて紹介します。金田一少年の事件簿を読んだ人の感想や評価として多く見受けられるのは、｢面白い｣｢好き｣といった好意的なものであり、多くの読者が推理やトリックを楽しんでいることが伺えます。

また、金田一少年の事件簿シリーズの特徴でもある、｢犯人の動機が丁寧に描かれている｣という点や、｢作画が怖さや迫力を持っている｣といった点を評価する声が多く見受けられます。一方で、否定的な感想や評価もそれなりに有るようで、絵が嫌いとする感想や話が重いといった感想などが目に付きます。こうした事から、金田一少年の事件簿シリーズは、ある程度好き嫌いが分かれる漫画作品だといえそうです。

尚、前章で紹介した金田一少年の事件簿外伝については、好意的な感想や評価ばかりが発信されており、金田一少年の事件簿を知らない方にも読みやすい作品と評価されているようです。まだ、金田一少年の事件簿シリーズを読んだ事の無い方は、ネタバレばかりではありますが｢金田一少年の事件簿外伝｣から読み始めてみるのも良いかもしれません。

今回の記事では、人気作品｢金田一少年の事件簿｣で描かれた歴代の事件について、簡単なあらすじと共にトリックをネタバレで紹介してきましたが如何でしたか?金田一少年の事件簿シリーズは、現在大人になった金田一の視点で描く新たなストーリーが展開していますので、かつて金田一少年の事件簿シリーズを読破し、現在は大人になっている方などは、今一度｢金田一少年の事件簿｣の世界へ触れてみても良いかもしれません。