【涼宮ハルヒの憂鬱】キョンの正体は異世界人？性格やハルヒの出会いを考察

「涼宮ハルヒの憂鬱」は谷川流のライトノベル「涼宮ハルヒの憂鬱シリーズ」を原作とする日本のテレビアニメです。原作である「涼宮ハルヒの憂鬱シリーズ」は現在12巻発売されており、2020年11月には9年ぶりとなる新作「涼宮ハルヒの直感」が発売されたばかり。アニメは全28話＋劇場版アニメで構成されており、このほかにも漫画やラジオ、ゲームなど様々なコンテンツ展開がされています。

「涼宮ハルヒの憂鬱」は、今まで一部の人の趣味だった深夜アニメの常識を一気に覆した歴史的作品です。「涼宮ハルヒの憂鬱」の大ヒットによって、現在のようなアニメ文化や深夜アニメの増加の文化をつくったといっても過言ではありません。また、2006年にアニメーション神戸作品賞、2007年に東京国際アニメフェア優秀作品賞を受賞するなど作品そのものの評価も非常に高いです。

平凡で冷静沈着なキョンが出会ったのはエキセントリックで破天荒な性格のハルヒ。席が近いこともあり話す仲になる2人ですが、キョンはハルヒのつくった「宇宙人や未来人、超能力者を探して遊ぶこと」を目的とした非公式部活動に無理やり誘われてしまいます。未来人である朝比奈みくる、宇宙人である長門有希、超能力者の小泉一樹と共に、キョンの非日常が幕を開けます。

キョンは本作の主人公であり語り手です。県立北高校の男子生徒でありSOS団の団員、身長は170センチです。「キョン」というのはあだ名ですが本名は不明で、本人は本名で呼ばれないことを快く思っていません。家族構成は両親と妹で、家族仲は普通に良い様子。

キョンの性格は一言で言うなら「事なかれ主義」。周りを俯瞰して理屈っぽく愚痴をこぼすことが多々ありますが、自分では人付き合いはよくお人好しでつつましく生きている常識人だと自認しているようです。朝比奈みくるや長門有希といった異世界人、未来人と出会ってもそこまで動じないことから危機的状況に陥っても冷静でいられるという一面があるようです。

キョンの語りから、古今東西の故事や歴史、宗教に映画、文学、化学分野の専門用語などさまざまな知識に通じていることが分かります。それにも関わらずSOS団では最も成績が悪く、定期試験の結果は毎回赤点ギリギリとなっています。

キョンとハルヒの出会いは高校の入学式。自己紹介の際に「この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者が居たら私のところに来なさい！」と宣言したハルヒはクラスメイトから遠巻きにされてしまいます。しかし、ハルヒの前の席だったキョンはハルヒの容貌に一目ぼれをし、つい話しかけてしまいました。自分の突飛な話を否定せず、かといって媚も売ってこないキョンに、ハルヒは次第に好感を持ち始めます。

しかし、ハルヒは自己紹介の初めに「ただの人間には興味ありません」とも宣言しています。語りのなかでキョンが平凡な人間であることは何回も示されているにも関わらず、なぜ平凡なはずのキョンにハルヒが興味を持ったのか、ということは謎のままです。もしかしたら、キョンが自認しているだけで、ハルヒにとってキョンは「ただの人間」ではなく、その正体は宇宙人や異世界人や未来人、超能力者の類なのかもしれません。

キョンの正体が異世界人だと言われる根拠は、冒頭のハルヒの「この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者が居たら私のところに来なさい！」という台詞。物語内の世界はハルヒの願い通りに動くため、宇宙人として長門有希、未来人として朝比奈みくる、超能力者として小泉一樹がSOS団に集結しましたが、物語の最後まで異世界人は現れませんでした。これがキョンの正体が異世界人なのではないかと言われる最も有力な根拠です。

また、キョンは「涼宮ハルヒの消失」において、ハルヒと共に創造されかけた新世界や長門の改編で生まれた時空から帰還しているという経験もあり、そういった意味でキョンの正体は異世界人なのではないかという根拠も存在します。異世界人というのは異世界から来た人、という意味ですから、何度か異世界と現実世界を行き来しているキョンの正体は異世界人の条件に当てはまると言えるでしょう。

キョンは涼宮ハルヒの憂鬱シリーズの主人公でありながら本名が明らかになっていません。本人曰く、キョンの叔母が名前をもじって呼んだことが始まりだそうです。

そのため、名字については全く手掛かりがない状態ですが、入学式の日の席順が明らかになったことである程度絞り込むことが可能です。点呼の場面から、キョンの名字は「榊（さかき）」から「谷口（たにぐち）」の間にくると予想できます。この間の名字で一般的なものだと「鈴木」や「田中」などが思いつきますが、如何せん候補が多すぎるため断定することは不可能です。

キョンの名前については、キョンの妹についても名前が出ず「キョンの妹」と呼ばれているため関連性などから予想することは難しいです。しかし、公式から「読み方からキョンというあだ名を連想できないが、文字は連想できどことなく高貴で壮大なイメージ」という発言が。そのため、「きょう～」という名前ではないということが分かります。

名付け親が叔母さんであることからもあまり複雑な経緯ではないだろうと予想され、ファンの間では「貴洋（たかひろ）」を音読みで読んで「き・よう」→キョン、となったのではないかと言われていますが、決定的な根拠はない状況です。もしかしたら、キョンが本名を公開しない理由もキョンの異世界人説に関係しているのかもしれません。

キョンの声を担当するのは声優杉田智和。数々の人気アニメに出演されている人気声優です。また、声優事務所ARGSの代表取締役社長をつとめていることでも有名です。

杉田智和はコロナ渦においてハルヒ役の平野綾がはじめた「#お家で全力ハレ晴れユカイ」にも参加し、魅力の一つである無茶苦茶なダンスを披露しました。今も涼宮ハルヒの憂鬱シリーズを大切に思っていることが伝わります。

杉田智和の代表作としては、「銀魂」坂田銀時役、「ジョジョの奇妙な冒険」ジョセフ・ジョースタ役などが挙げられます。特に銀魂は誰もが知っている大人気ご長寿アニメでした。今期も「無職転生」での主人公兼ナレーターを務めており、その活躍は健在のようです。

キョンの異世界人説や本名について考察したところで、キョンの異世界人説への感想や評価について見ていきましょう。

やはりハルヒの冒頭の台詞、「この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者が居たら私のところに来なさい」をキョンの異世界人説の根拠にしている方が多いようです。もしキョンが異世界人でSOS団に入ったことで宇宙人、未来人、超能力者、異世界人がそろったのだとしたら納得です。

さすが深夜アニメの先駆けなだけあって、テレビアニメ放送から10年以上経った今でも根強い人気を誇っているようです。

キョンの本名についてはこれからも明かされないという認識があるようです。キョンの妹など、キョンの周りの情報すら最低限しかないところに徹底さを感じます。

今回は「涼宮ハルヒの憂鬱」の主人公キョンについて、本名や異世界人説を考察していきました。9年ぶりの新作となる「涼宮ハルヒの直感」が発売されたこともあり、キョンの本名や異世界人説が今後明らかになることがあるかもしれません。特に本名についてはファンの間で仮説が出ている以上答えが出るとスッキリします。これからも涼宮ハルヒの憂鬱シリーズに注目していきましょう。