千と千尋の神隠しのキャラクター・登場人物一覧！名前や担当声優を紹介

「千と千尋の神隠し」と言えば知らない方はほとんどいないスタジオジブリのアニメーション映画です。千尋という名前の10歳の少女が主人公であり、成長し、前へ進んでいく姿が印象的です。国民的映画となった「千と千尋の神隠し」ですが、主要人物以外にも多くの個性豊かなキャラクターが登場します。キャラクターの名前や豪華声優陣の名前などを徹底調査していきます！

「千と千尋の神隠し」は2001年7月20日に公開し、興行収入は300億円を突破し今もなお破られることのない日本歴代興行収入第1位を記録しています。第52回ベルリン国際映画祭では金熊賞を受賞し、第75回アカデミー賞ではアカデミー長編アニメ映画賞を受賞しています。2016年にイギリスBBC(英国のテレビ・ラジオを一括運営する公共放送局)主催の投票で「21世紀の偉大な映画ベスト100」の第4位に選ばれました。

10歳の少女の荻野千尋は仲が良かった友人と別れ、両親と共に引っ越し先へと向かっていました。その道中で森に迷い込みトンネルを見つけます。両親はトンネルの先にどんどん進んで行き、千尋も慌ててそのあとを追います。トンネルを抜けると見たこともない世界が広がっており、ところどころに人ではない姿が見受けられます。いい匂いに誘われて両親は無人の店で呑気に食事を始めてしまい、いつの間にか豚の姿になってしまいます。

両親もおらず、帰り道もなくなりパニック状態に陥っているところに謎の少年ハクが手助けをしてくれます。「この街で働かなければ、父母のように豚に変えられてしまう」と街での生き方を教えてもらいます。「油屋」という名前の湯屋で働くため湯婆婆の元を訪れます。千尋は湯婆婆と契約を交わし「千」という名前だけ残して他の名前は取られてしまいます。様々な困難の中、元の世界に戻るために千尋は奮闘します。

当初、宮崎駿監督は米国で公開することにあまり積極的ではありませんでした。鈴木敏夫さんが何度も検討をし、宮崎駿監督のファンであるピクサー社のジョン・ラセターさんに協力を求めました。ラセターさんは度々ジブリを訪れ、面識がありました。ラセターさんが関係各所の説得をし北米での配給権を取得することに成功しました。

「千と千尋の神隠し」の英語版は「Spirited Away」に決まりました。意味は誘拐する、神隠しにする、忽然と連れ去ると訳されます。吹き替えに当たっては原作に忠実になるように製作されました。2002年9月20日小規模ながらも約1000万ドル(=日本円で約9憶円)の興行収入を記録し、ベルリン国際映画祭、アカデミー賞を受賞します。今もなお全世界で評価が高いアニメ映画作品です。

荻原家の一人娘の千尋は「千と千尋の神隠し」の主人公です。千尋のキャラクターモデルとなったのは宮崎駿監督の友人の日本テレビの映画プロデューサー奥田誠治の当時10歳の娘さんです。彼女を喜ばせたいと思い「千と千尋の神隠し」の制作に思い立ったそうです。千尋は茶色の髪に、ポニーテール、学校で仲の良かった友人にお別れの手紙と花束をもらい、ふてくされた顔で引っ越し先へと両親と共に向かいます。

その道中で森の中にあるトンネルを見つけ見知らぬ場所に迷い込みます。無人のお店で飲食をしていた両親が豚にされてしまい人間の姿に戻るため、元居た世界に戻るために湯婆婆が経営する湯屋「油屋」で働くことになります。働くために湯婆婆と契約し「千」を残し名前を奪われてしまいまいます。「千」となって働き始め、最初はおどおどしていましたがリンの協力もあり徐々に強く成長していきます。

時にはくじけそうになるのですがハクが元気づけ、徐々に親しくなっていきます。ハクが湯婆婆の指示で銭婆から契約印を盗み出そうとした時に重傷を負った際にニガダンゴを食べさせたり、暴れるカオナシを鎮めたり、魔法にかけられた坊の世話をしたりと劇中では千尋が成長した姿が各所に見られます。そんな千尋のキャラクターに皆が深く共感し、1人孤立していたはずがラストでは皆が味方になっていきます。

ちなみに湯婆婆と契約した際に「荻原千尋」と名前を書きますが、この時「荻」の字が間違っているのです。本来"火"と書かなければならないところを"犬"と書いています。名前を湯婆婆に奪われてしまうと、帰り道が分からなくなり世界に縛られてしまいます。書き間違えたことにより契約は成立せずきちんと自分の世界に帰ることができたのです。今度映画を観る際は名前を書くシーンに注目してみてください。

荻原千尋の声優は柊瑠美(ひいらぎるみ)さんです。1993年から活動を開始している女優です。6歳から子役として活動し、1999年NHK連続テレビ小説「すずらん」では主人公の少女時代を演じました。2001年に「千と千尋の神隠し」で主人公の千尋の声を務めた後は、2005年「野ブタ。をプロデュース」でいじめ役を演じ話題となりました。2009年から2013年までNHK Eテレにて放送の「ニャンちゅうワールド放送局」の3代目おねえさんを務めました。

「千と千尋の神隠し」の後もジブリ作品では声優として出演しています。2008年公開の「崖の上のポニョ」では婦人役、2011年公開の「コクリコ坂」では広小路幸子役を演じています。近年ではドラマの脇役としても出演しており、2017年「コウノドリ」では三上いづみ役、LIXILのCM「エコカラット」、2018年「コンフィデンスマンJP」などに多数出演しています。

「千と千尋の神隠し」のもう一人の主要キャラクターはハクです。謎の美少年で千尋が困っていると必ず手を差し出してくれます。見た目の年齢は12歳で、湯婆婆の弟子です。番頭として湯屋の帳簿も預かっており、油屋の従業員の中では比較的上の立場にいるようです。千尋同様忽然と現れ、釜爺など周囲は反対したものの聞き入れず、湯婆婆の元に付き従い、手先として利用されることとなります。

千尋には優しく接するものの、リンなどの従業員には冷淡で嫌われています。湯婆婆の手先として、白竜の姿になり銭婆から契約印を盗み出そうとして深手を追いますが、千尋がその正体をハクだと気付き救われます。ハクは自分の名前を思い出すことができずにいますが、千尋に助けられたことによってようやく自分の正体を自覚します。ハクの本当の名前は千尋が以前住んでいた家の近くに流れていた「コハク川」という川の神様でした。

コハク川の神様の本当の名前は「ニギハヤミコハクヌシ」(英語版ではKohaku Riverのまま)であり、以前千尋が川に落ちたことがあり、その時に千尋を救い出し両親の元に送り届けたのがハクなのでした。最後は千尋のおかげで湯婆婆から解放され、元の世界に戻ることを約束しました。また余談ですが、ネット上では「元祖壁ドン」と噂されているようです。色々と都市伝説もあるようですが、かっこいハクには要注目です。

ハクの声優は入野自由(いりのみゆ)さんです。1992年頃から活動をはじめ、「千と千尋の神隠し」の声優を務めた時は声変わりの15歳であり今はもうできないとのことです。4歳から2006年3月まで劇団ひまわりに所属し、その後はジャンクションに移籍します。メインキャタクターのハク役を務めた後、パラッパラッパーの初代主人公を務め、2002年「キングダムハーツ」のソラ役で更に知名度を上げました。

声優業の他、2009年にKiramuneレーベルから歌手デビューを果たし、2016年「好きな人がいること」では俳優として月9デビューします。主なアニメ出演作品は「D・N・ANGEL」の丹羽大助役、「機動戦士ガンダム00」の沙慈・クロスロード役、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」の宿海仁太役、「おそ松さん」の松野トド松役などが挙げられます。引っ張りだこの人気声優です。

千尋の父親の名前は荻野明夫です。千尋の父親のモデルは日本テレビの奥田誠治さんで、食事の仕方や運転のシーンなどは奥田さんの個性が反映された形となっています。荻野明夫は建築会社に勤務するサラリーマンで体育会系な性格です。劇中でも分かるように車の運転は荒く豪快で、道を確認せずにどんどん進んで行ってしまいます。ちなみに愛車はアウディ・A4クアトロです。

豪快な性格のためか、トンネルを見つけた時も気にせず進み続けます。不思議な街に出た際もお金は後で払えばいいと良い匂いのする無人のお店で勝手に食事を始めてしまい、豚の姿に変えられてしまいます。元の姿に戻った時には、豚になっていた時の記憶は残っていませんでした。とある小学生が送った質問にスタジオジブリが丁寧に返信していることが一時大きな話題となりました。

両親が食べているのは「お客様(神様)の食べ物」であると同時に「迷い込んだ人間を待ち受ける罠」かもしれないと手紙には書かれていたようです。ここからは考察ですが、勝手にお店の物を食べ始めた非常識な行動は、トンネルを見つけた時点で、不思議な空間に入り込み一種の魔法にかかり普通ではない状態に陥っていたのではないかと思います。でなければあのような衝動的な行動は取らないだろうと思うのです。

荻野明夫のキャラクターの声優は内藤剛志さんです。1978年から活動を始め俳優業だけでなく、司会者なども務めています。80年代には刑事ドラマの犯人役を多く演じ、90年代に入ってからは犯人役以外に多くの役を演じることになります。「家なき子」では凶暴な父親役を演じ知名度を一気に上がりました。千尋の母親役は沢口靖子さんですが、彼女との共演も非常に多いです。

千尋の母親の名前は荻野悠子で、モデルはジブリ出版部に勤務している女性とのことです。夫の明夫と共に行動し豚の姿に変えられてしまいます。湯婆場が坊に対して過保護であるのに対し、悠子は千尋に対してはドライに振舞います。ドライな理由はいくつか諸説があり、その中に最近は共働きで親子関係が淡白になっている様子が描かれているのではないか？または母親がまだ子どもで大人になりきれてないのでは？と言われています。

夫の明夫同様千尋によって元の姿に戻ることができました。千尋の母親である荻野悠子役は沢口康子さんです。1984年から活動を始め、有名な作品では「科捜研の女」ではないでしょうか。1984年に第1回「東宝シンデレラ」にてグランプリに選ばれ芸能界入りを果たし、同年「刑事物語3」で女優デビューします。同年の「ゴジラ」では日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞します。

湯婆婆は湯屋「油屋」の経営者で強欲な性格です。経営のノウハウなどはあるものの悪賢く意地悪な部分が劇中でところどころで現れています。ですが一人息子の坊には溺愛しており、いないことで酷く取り乱してしまいます。油屋が閉まる時間帯になると、湯バードとともに飛び去り偵察も兼ねてどこかへ行ってしまいます。銭婆の契約印を盗むためハクに魔法をかけて悪事を行わせたりします。

一方で、千尋が神様の穢れを綺麗にし砂金を手に入れた際は称賛し、見習うように他の従業員に指導をしています。横暴な客には湯婆婆自ら撃退したりと油屋の経営に関しては右に出る者はいません。ですが、従業員からは恐れられる一方であり、双子の姉の銭婆との仲もあまりよくないようです。強欲な部分があるものの完全なる悪という形ではなく、人間らしいといえるかもしれません。

「千と千尋の神隠し」のキャラクター湯婆婆の声優は夏木マリさんです。1971年から活動をはじめ、女優業の他歌手としても活動しています。1971年に本名の中島敦子名義で歌手デビューし、1973年に夏木マリとして「絹の靴下」を発表し大ヒットしました。代表作として「ピンポン」の田村(オババ)役で日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞、「野ブタ。をプロデュース」では佐田京子教頭役、「医龍シリーズ」などがあります。

坊(ぼう)は、湯婆婆の溺愛する息子です。巨大な赤ん坊で赤い腹掛けが特徴的なキャラクターです。かなりワガママな性格で、何か不満があると癇癪を起します。銭婆の魔法により小太りのネズミ姿に変えられたときに湯婆婆と会うものの気付かれず怒ります。千尋により外の世界に触れ、精神的に成長し、途中で魔法が解け自力で元に戻れるようになっても千尋とともに行動し、最後まで千尋を見守っていました。

坊の声優は神木隆之介さんです。ジブリ作品では「ハウルの動く城」、「借りぐらしのアリエッティ」など常連です。声優業の他にも俳優業も多くこなしています。代表作として声優業は「サマーウォーズ」の小磯健二役、「君の名は。」の立花瀧役、俳優業では「3月のライオン」の桐山零役、「バクマン。」の高木秋人役などを演じています。マルチにこなし幅広い分野で活躍しています。

2006年「妖怪大戦争」で日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞、2017年「君の名は。」で声優アワード主演男優賞を受賞しています。神木隆之介さんの出演、主演を務める作品にはほぼ外れがなく数々の人気作品に登場しています。高校1年生の時に「神のみぞ知るセカイ」を読んだことがきっかけでライトノベルにはまり漫画も好きだと公言しています。また家訓を心に留め生活をしているというエピソードもあります。
 

湯婆婆に使える緑色の中年男性のような容姿の頭だけのキャラクターは頭(かしら)と言います。常に三つ一緒に行動し、飛び跳ねたり転がりながら移動します。言葉は「オイ」としか発することしかできません。銭婆の魔法によって坊の姿に変えられてしまいます。声優が誰なのか気になり調べてみましたが残念ながら公表されていませんでした。

湯婆婆と行動を共にしているカラスのようなキャラクターは湯バードです。顔は湯婆婆であり、体はカラス、言葉は発せずカラスのような鳴き声が特徴的です。その後、銭婆の魔法によりハエのような小さな鳥の姿にされてしまいます。千尋とネズミの姿になった坊と一緒に外の世界に触れます。ネズミの坊を掴んで運ぶこともできますが、重いのかたまに疲れるようです。魔法が解けた後も元に戻らずハエドリの姿のままでした。

湯婆婆の双子の姉の名前は銭婆(ぜにーば)といい、妹と同じく魔法使いですが沼の底という町外れの田舎町に住んでいます。自分自身に害をもたらすものは容赦せず、ハクが契約印を盗みに来たときも攻撃をし酷く痛めつけますが、実際は心優しく理解のある人物です。銭婆は「私たちは2人で1人前」という言葉を発していることから、湯婆婆が強欲、銭婆は善であり、人間の表裏一体の部分を表しているのかもしれません。

ハクに代わって契約印のことで謝りにきた千尋や、カオナシ、魔法にかけられた坊や湯バードを快く家に迎え、もてなした上分け隔てなく優しく接していました。千尋に髪留めを送り、迎えに来たハクを許し、共に湯屋に送り出します。その後、カオナシと共に暮らし面倒をみます。またラストシーンで銭婆からもらった髪留めは残り続けていたことにお気付きでしょうか？声優は湯婆婆と同じく夏木マリさんです。

千尋を終始サポートしたり、ハクを気にかけたりと見た目とは裏腹に面倒見の良いキャラクターは釜爺と言います。油屋のボイラー室で部下のススワタリたちと一緒に働いています。釜爺は6本の手足を自在に操り蜘蛛のような姿をしています。主に油屋で使われる薬湯の調合をする仕事をし、ススワタリは石炭を運んでいます。千尋の靴を運んだりなど、釜爺をサポートしています。

声優は菅原文太さんです。2014年に亡くなってしまいましたが渋く味のある俳優であり、映画、ドラマ、劇場アニメなど様々な分野で活躍していました。「千と千尋の神隠し」の他、「ゲド戦記」、「おおかみこどもの雨と雪」でも声優を務めていました。1980年「太陽を盗んだ男」で最優秀助演男優賞を受賞、「仁義なき戦い」や「トラック野郎シリーズ」でも数々の賞を受賞しています。

リンは湯屋で働く先輩として千尋に色々と教えていました。外見は大人っぽいですが年齢は14歳、サバサバとした性格でテキパキと仕事をこなします。上司であるハク、父役などにもため口で話したりと口調はキツイですが面倒見は良い姉御肌です。湯屋で働くことは仕方なくであり、いつか海の向こうの街に行くという夢を持っています。人間ということで他の従業員は千尋を嫌っていますが、リンは対等に扱います。

リンの声優は玉井夕海(たまいゆうみ)さんです。宮崎駿主催のアニメーション演出講座を修了したことがきっかけで「千と千尋の神隠し」のリン役に抜擢されます。声優や舞台で活躍する一方、「渋さ知らズ」のヴォーカリストとして知られています。またソロアルバムも出し、彼女の歌を引き立たせるようにバックには渋さ知らズがサポートとして支えています。

湯屋の従業員であるアオガエルは一度聴いたら忘れられない声が特徴的です。千尋がオクサレ様より受け取った砂金が残っていないかどうか夜にこっそり浴場に忍び込み広い集めるほど金には目がないようです。その後カオナシに喰われてしまいますが、無事に吐き出され助かります。

アオガエルの声優は我修院達也さんです。アオガエルの声を聴いて気付いた方も多くいるかと思いますがジブリでは2004年「ハウルの動く城」でカルシファー役も務めました。我修院さんといえば、両津勘吉のようなつながった眉が特徴的で、声優業、俳優業、音楽プロデューサーと様々な顔を持っています。ドラマでは「謎解きはディナーのあとで」、「コンフィデンスマン」などにも多数出演しています。

まるで「となりのトトロ」のまっくろくろすけのようなススワタリですが、彼らには手足が生えています。黒いイガ栗のような形をしており、魔法の力によって煤(すす)から生まれたようです。釜爺の元、重い石炭も軽々と持ち上げ、ボイラー室の炉に放り込みます。金平糖が与えられると大いに喜びます。ネズミ姿の坊と、ハエドリ姿の湯バードとともに遊ぶ姿は微笑ましいものでした。

湯屋「油屋」の従業員でハクのように上の立場にいます。人間に近いものの、顔はどことなく蛙を連想させます。ハクの下に付くのが父役、その下が兄役です。威張る態度をとり、最初は薬札を渡さないなど嫌がらせをし千尋を嫌っていましたが、千尋がカオナシを追い払ってからは湯婆婆から彼女を庇うなど心境に変化が見られました。ちなみに番台蛙は「声の良さで番台に座ることを許された」という設定があるようです。

父役の声優は上條恒彦(かみじょうつねひこ)さんです。ジブリシリーズでは他に「もののけ姫」のゴンザ役、「紅の豚」のマンマユート・ボス役を演じています。ドラマでは「3年B組金八先生シリーズ」の服部先生役で出演していました。兄役は小野武彦さんです。有名な出演作では「踊る大捜査線」のスリーアミーゴの1人袴田健吾役を演じ、多くの作品に出演してきた大ベテラン俳優です。

番台蛙役の声優は大泉洋さんです。ジブリ作品では「ハウルの動く城」にも出演し、また三鷹の森ジブリ美術館で限定公開された「星をかった日」でも声優を務めています。また「茄子 アンダルシアの夏」にて主人公のペペ・ベネンヘリを演じ、レイトンシリーズでも活躍しています。大泉さんは「TEAM NACS」が有名で、「水曜どうでしょう」を見た視聴者も多いのではないでしょうか。

「千と千尋の神隠し」の物語の重要なキャラクターであるカオナシは不気味なお面を付け、全身は黒い影で「ア」というか細い声しか発することができません。声を発する際は、対象物を飲み込んで声を借ります。通常時は細くゆっくり歩きますが、アオガエルを飲み込んだ際には4足歩行で高速で移動します。千尋に優しくしてもらい、彼女を手に入れたいと思うようになります。

欲する気持ちから、千尋が喜ぶかと思い砂金を手渡しますが断られ暴徒化してしまいます。次々に従業員を飲み込んでいきますが千尋が持っていたニガダンゴを食べさせられ、飲み込んだものを掃き出した後は通常のカオナシに戻りました。その後は千尋と共に行動し、銭婆のところへ一緒に行き、最終的には居場所のないカオナシを銭婆が引き取り面倒を見てもらうことになります。

カオナシの声優は中村彰男さんです。主に舞台俳優として活動し、声優としても活躍しています。ジブリでは「千と千尋の神隠し」の他「もののけ姫」にも出演しています。2005年「交響詩篇エウレカセブン」ではマシューの声を演じています。舞台公演では1980年代から活躍し「オセロー」や「ロミオとジュリエット」に出演しています。

真っ白いふくよかな大根の神様はおしらさまといいます。感情を表に出すことはないものの神様らしく千尋を湯婆婆の元に導き優しく送り出します。エレベーターに乗るとほかの者は乗れないほどの巨体であり、油屋の中では扇子を持って楽しそうにするなど満喫している様子です。ラストシーンでは正装し千尋を最後まで見届けます。

おしらさまの声優は安田顕さんです。大泉洋さんと同じく「TEAM NACS」のサブリーダーです。ジブリ作品では「ハウルの動く城」に兵士役としても出演しています。数多くの主演作品があり「家に帰ると妻が死んだふりをしています。」やドラマ「満願」第2夜「夜讐」では柳岡役を務めるなどタレント、俳優など幅広く活躍しています。

オサクレ様は千尋が担当した神様であり、最初は様々なゴミが混じったヘドロのような状態で耐えがたいほどの悪臭を放っていました。リンが持っていた食事が一瞬で腐るほどの悪臭でしたが、千尋が薬湯を用意し、その後体に埋まっていたゴミを引き抜くと、一気にあふれ出しもがく千尋を助け出しました。身体がゴミに埋もれていましたが千尋のおかげで本来の綺麗な姿を取り戻し、ニガダンゴと砂金をもたらし去っていきました。

オクサレ様の声を担当したのは作曲家のはやし・こばさんです。2016年80歳で亡くなってしまいましたが、様々なCM、アニメ音楽などを手掛けます。「新グロモント」や「スズキ」、「ライオン」またサウンドロゴでは「ミスタードーナツ」、「日本マクドナルド」などが挙げられます。オサクレ様はCMディレクターの市川準さんとの縁により出演することが決まったそうです。

神様を持て成す湯屋だけあって様々な神様が登場します。まずはヒヨコの神様のオオトリ様です。大所帯でお風呂に入る姿はカワイイもので、卵から成鳥になれなかったヒヨコが神様になったものです。その愛くるしい姿は視聴者を虜にし、人気の高いキャラクターで「崖の上のポニョ」にも出ていたりします。湯に漬かるときは頭にタオルをかけていますが普段は葉っぱのようなものを被っています。

その他にも春日大社の面を付け、朱色の衣に身を包んだ神様は春日様と言います。オオトリ様とおしろさまと共に扇子を持ち湯屋ではしゃぐ姿が見られます。子どもが泣いてしまいそうな容姿の神様は牛鬼といい、角を生やし厳つい鬼の姿をしています。最後はおなま様は葉っぱの服を着て、包丁を持っている神様で、なまはげのことです。

「千と千尋の神隠し」の登場人物・声優について一覧でご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。意外な方が声優を務めており驚いたのではないでしょうか。今でも抜かれない日本記録を持ち、金曜ロードショーで毎回放送されるも高視聴率でどの世代にも心に響く作品なのだと言えます。次回観るときには細かい部分もしっかり見て観てはいかがでしょうか？今まで知らなかったことを知ることができるかもしれません。