千と千尋の神隠しの声優一覧！神木隆之介や大泉洋など出演キャストまとめ

2001年に公開され、現在までに日本で公開された映画で一番の興行収入を得ているのが千と千尋の神隠しです。今でも高い人気があり、不定期ながらテレビでも何度も放送されています。その人気を支えているのが演技力抜群の声優陣です。

当時から第一線で活躍する声優、俳優さんはもちろん神木隆之介さんや大泉洋さんのように今作をきっかけに声優としても活動するようになった人も多く今でも一線で活躍する人が多いです。

声優を知った上で作品を見るとまた違った発見があったりします。今回は千と千尋の神隠しで活躍したキャラクターを振り返りつつ、その声優さんの一覧を紹介していきます。

スタジオジブリの長編アニメーション映画の11作目として公開された千と千尋の神隠しは、人間が来てはいけない神々の世界に迷い込んでしまった千尋が豚に変えられてしまった両親を助けて元の世界に帰るべく湯婆婆と契約して「千」として油屋で働きながら色々な出来事に巻き込まれつつ成長していく姿を描いた物語です。

どのキャラクターも非常に魅力的ですがその中心になるのは主人公でヒロインである千尋と千尋を助ける謎の少年、ハクです。初めて会った時からハクは千尋を助け、また千尋もハクを助けていきます。

もちろん千尋を助けるのはハクだけではありません。釜爺やリン、カオナシなど実に多彩なキャラクターが登場しその時々に千尋を助けてくれます。どのキャラクターも非常に魅力的なのが千と千尋の神隠しの魅力の1つです。

主人公である萩野千尋の声優は、女優である柊留美さんです。女優としての経験は千尋を演じた時点で確かでしたが声優としては千と千尋の神隠しがデビュー作になります。以降ジブリの作品では崖の上のポニョやコクリコ坂からなどにも出演しています。

声優としての活動はジブリ作品が中心で、基本女優業がメインとなっています。女優としては野ブタをプロデュースのいじめっ子役などで注目を集めた他、今でも精力的に活動しています。

ハクの声優を演じるのは声優の入野自由さんです。専業の声優として多数の作品に出演していますが、映画作としては千と千尋の神隠しでハクを演じたのが初作品です。ハク役はオーディションで勝ち取ったもので当時13歳でした。

元々子役として俳優をやっていた経験もあり、2018年現在で30歳ながら演者としては26年、声優に限っても既に23年もの声優歴を持っています。長い経歴を誇っている事もあり演じている役柄も主役級も多くなっています。

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。の宿海 仁太、終わりのセラフの百夜優一郎、アイシールド21の小早川瀬那などその時々の注目アニメなどでも主役を演じています。そのきっかけとなったのが千と千尋の神隠しでハクを演じた事と言えます。

出番は序盤とラストだけである千尋の両親。しかしその声優を務めたのはその出番の時間を考えるとあり得ないような豪華なお二人です。チョイ役も良い所ですがしっかりキャスティングされているので一覧として紹介していきます。

千尋の父親で物語のきっかけを作った荻野明夫の声優は俳優の内藤剛志さんです。1980年に映画デビューを果たして以来主にミステリー作品を中心に長く俳優として活動しています。

基本的な活動の軸は俳優業であり、声優を務めた作品は少ないですが、ジブリ作品には千と千尋の神隠しを始めとしてゲド戦記やコクリコ坂からなどにも出演しています。

千尋のお母さんは映画内では名前が分かっていませんが、公式パンフレットなどで荻野悠子と記されています。そんな荻野悠子の声優を務めたのが俳優の沢口靖子さんです。1984年に第1回東宝シンデレラでグランプリに選ばれて芸能界に入るとその年に映画で女優デビュー、以降も女優として活動しています。

基本的には女優業に専業しており、ドラマや映画での活躍がメインであり、声優を行ったのは千と千尋の神隠しでのこの母親役だけになっています。登場シーンこそ少ないもののそういう意味でも貴重なキャスティングです。

千と千尋の神隠しの面白さの1つが湯婆婆が経営し千尋が働く事になる湯屋「油屋」の個性的な面々です。ここでは特に千尋の成長を助けた2人のキャラクターの声優を中心に油屋の従業員に声を当てている声優を一覧で紹介します。

油屋の最下層にあるボイラー室で名前の通り釜炊きの仕事に従事しているのが釜爺です。6本の自在に伸びる腕が特徴的なキャラクターです。仕事に対するこだわりなどを持ち厳しい面も持ちながら、ボイラー室で寝てしまった千尋をかけてやるなどの優しさも併せ持っており、作中何度も千尋、そしてハクを助けています。

釜爺の声優を務めたのは俳優の菅原文太さんです。劇団、映画、テレビドラマと演じる事を追求してきた方で、1956年にデビューして以来、代表作と言えるロングシリーズ映画「仁義なき戦い」を始めとした映画、「武田信玄」や「徳川慶喜」などの大河ドラマなど数多くの作品で主演や助演を行っています。

やはり俳優業がメインで声優として出演した作品は限られますが、ジブリ作品だとゲド戦記にも出演しています。千と千尋の神隠しにて釜爺を演じた時、既に68歳とご高齢であり、2014年11月28日に享年82歳で既に死去されています。

序盤油屋の従業員のほとんどが千尋に対して冷たく接する中で、釜爺を除いて唯一優しく接したのがリンです。釜爺からの頼みがあった物の湯婆婆の元に千尋を案内したり千尋の先輩として仕事のイロハを教えたりと油屋で働く従業員の中で一番長く千尋の側にいたキャラクターです。

そんなリンを演じたのが歌手で女優の玉井夕海さんです。元々は監督である宮崎駿が主催するアニメーション演出講座を受けたのがきっかけとなってリン役に抜擢された方です。その後も声優としていくつかの作品に出演する他、舞台や音楽制作などマルチな活動をしている方です。

ジブリ作品にはその作品をきっかけとして声優として活躍する人も多いですが、玉井夕海さんは比重を歌手においており、出演作品自体はあまり多くないですが、主役を演じた事もある方です。

油屋の数多くいる従業員の取りまとめ役であるのが父役、兄役、番台蛙の3人です。彼らはそれぞれ湯婆婆、ハクに次ぐNo3とNo4の地位にいます。立場に弱く、上には弱く下には強いという典型的なキャラクターとして描かれています。

その中のNo3である父役の声優を務めるのが俳優の上条恒彦さんです。紅の豚やもののけ姫などそれまでのジブリ作品にも多数出演されている方ですが、声優としての活動は千と千尋の神隠しを最後に行っておらず、以降は本業である俳優としてテレビや映画、舞台に出演されています。

父役に次ぐ地位を持ちながら、カオナシのおもてなしとして幇間を行うなどもしていた兄役の声優を担当したのは小野武彦さんです。

小野武彦さんも俳優業がメインであり、声優として声を当てたのは千と千尋の神隠しだけになりますが、本業の俳優としてはドラマにテレビに多数の作品で活躍している俳優さんです。

油屋の下っ端として登場するのが青蛙です。青蛙に関しては、その姿としてのイメージよりもカオナシに丸呑みにされるシーンを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか？カオナシは人の声を借りて喋る必要がある事から、飲み込まれている最中もその声を聞く機会が多かったキャラクターです。

青蛙、そして青蛙を飲み込んでいる時のカオナシの声優を務めたのが俳優を始めとしたマルチな場面で活躍する我修院達也さんです。ジブリ作品ではハウルの動く城のカルシファー役も務めている他、俳優としてのドラマや映画への出演、ゲーム作品にも声を当てるなどしています。

千と千尋の神隠しは舞台が人間の世界ではない事もあって奇妙な容姿のキャラクターも多数登場しますが、その中でも物語の軸の1つになり、有名なキャラクターがカオナシです。相手の望む物を生みだす力を持っており、千尋に興味を抱くと執拗に後を追うようになります。

不思議なキャラクターであるカオナシですが本来会話によるコミュニケーション能力は非常に乏しいです。「あ……」「え……」という言葉しか話す事が出来ず、作中では油屋の従業員である青蛙を丸呑みする事で会話能力を得ます。それ以外のシーンでのカオナシの声優を務めているのは俳優の中村彰男さんです。

舞台俳優をメインにしている中村彰男さんは演じている映画やアニメへの出演作品こそ少ないもののシェークスピアの舞台劇など数多くの舞台作品に出演した実績を持つ高い演技力を持った俳優さんです。

カオナシという限られた言葉しか発する事が出来ないキャラクターの感情をしっかりと表現した事で千と千尋の神隠し公開当時はニュースでも取り上げられる程に話題になりました。声優としては他に「精霊の守り人」でジュロ役、「交響詩篇エウレカセブン」でマシュー役を務める他、役名こそないもののジブリ作ではもののけ姫にも出演しています。

ここまで一覧として紹介したキャラクターの声優陣でも十分に有名な人が目白押しな千と千尋の神隠しの声優陣ですが、他に御有名な方がいらっしゃいます。当時の知名度はもちろん千と千尋の神隠しでの声優をきっかけとして飛躍された人も多いです。千と千尋の神隠しを語る上でも忘れてはいけない3人のキャラクターの声優を一覧として紹介します。

千と千尋の神隠しにおいて暴れん坊と言えばカオナシと坊をイメージする人が多いのではないでしょうか。湯婆婆の息子で甘やかされて育った為にわがままの癇癪持ちだった坊ですが、千尋と共に外の世界に触れる事で大きく成長したキャラクターの1人でもあります。

そんな坊の声優を演じるのが当時俳優をしていた神木隆之介さんです。声優としてのデビュー作はこの千と千尋の神隠しの坊役で、以降は俳優と声優の二足のわらじを履いて活躍しています。ジブリ作は以降に公開されたハウルの動く城でマルクル役、借りぐらしのアリエッティで翔役で登場するなどジブリ作品とも関係が深くなっています。

近年では爆発的な人気を集めた「君の名は。」で主人公の立花瀧役も演じており、2018年現在、歴代邦画興行収入ランキングでトップ3に入る「千と千尋の神隠し」「ハウルの動く城」と合わせて全ての作品に出演しているというある種の偉業も達成しています。

上記の3作を除いてもその他に神木隆之介さんが声優として出演している作品にはサマーウォーズやドラえもんのび太の恐竜2006など有名な作品が多く、神木隆之介さんファンの中には神木隆之介さんがが出演する映画は売れるとさえ言う人もいる程に抜群の演技力を誇っています。

ちなみに2018年現在、神木隆之介さんはまだ25歳で、千と千尋の神隠し公開当時は8歳だったというから驚きです。3歳から子役として活躍していたので芸歴でいえば5年と決して新人とは言えませんが、この抜擢によってジブリ以外の作品でも声優として声を当てている作品が多くなっています。

神木隆之介さんは自身の成長と共に声優としての成長も分かりやすくなっており、2006年13歳で「ドラえもんのび太の恐竜2006」で準主役と言えるピー助の声を、2009年16歳で「サマーウォーズ」で主人公の小磯健二を演じるなど着実にステップアップしています。

もちろんこれは声優神木隆之介としての実績だけでなく、俳優神木隆之介としても探偵学園Qで主人公のキュウを、映画バクマンではW主演として高木秋人を、3月のライオンで桐山零など主人公を演じる機会も多く、どちらでもしっかりとした実績を積み重ねています。

油屋の実務を取り仕切る3人のキャラクターが父役、兄役、番台蛙ですがその中の番台蛙を演じているのが俳優の大泉洋さんです。ドラマにバラエティにと活躍する大泉洋さんですが、声優デビューもしており、そのデビュー作が千と千尋の神隠しです。

大泉洋さんは俳優としては「探偵はBarにいる」を始めとした多くの映画で主演を務めている他、「アイアムヒーロー」「鋼の錬金術師」「東京喰種トーキョーグール」などのコミック原作の実写映画などにも多数出演しています。ドラマでも大河ドラマ「真田丸」で主人公真田幸村の兄真田信之を演じるなど作品を選ばず実に多彩な作品でそれぞれの役どころをしっかり演じています。

俳優としても数々の賞を受賞するなど活躍が目立つ大泉洋さんですが、千と千尋の神隠しで声優デビューしてからは声優としても多くの作品に関わっています。ジブリ作品だと猫の恩返しやハウルの動く城でカブ役、またジブリ美術館で限定公開された星のかった日などにも登場しています。

ジブリ以外の作品だとブレイブストーリーのキ・キーマ役、バケモノの子の多々良役、ドラえもんのび太の宝島のキャプテンシルバー役などを演じている他、ゲームレイトン教授シリーズでは主人公のレイトン教授役としてシリーズ全ての作品に登場するなどもしています。

大泉洋さんの演技力の高さは高く評価されていますが、声優だけに絞ってもその評価はかなり高いです。俳優としての大泉洋さんは役柄に合わせて色々なキャラクター性を見せてくれるのが特徴の1つですが、声優としてもその特徴をしっかり持ち合わせています。

上記でも紹介したように大泉洋さんの演じるキャラクターにはその作品の主役、準主役のキャラクターも多く、総じてセリフも多くなります。しかしそのキャラクターの特徴を見ていくとまったくと言っていいほど一貫性はないです。

どちらかと言えばいい加減さが目立つ千と千尋の神隠しの番台蛙やバケモノの子の多々良のようなキャラクターを演じる機会が多いですが、レイトン教授のような落ち着いた声もしっかりこなします。大泉洋さんのその演技の幅の広さは専業声優さんの中に混ざっても遜色ないと言われる程高い評価を得ています。

千と千尋の神隠しで忘れてはいけないキャラクターは湯婆婆です。油屋の経営者であると同時に魔女でもある湯婆婆が千尋の両親を豚へと変え、千尋の名前を奪って千と名付けた張本人でもあります。経営者としても魔女としても一流な作中屈指のキャラクターで、まさに千と千尋の神隠しを象徴するキャラクターの1人と言えます。

そんな湯婆婆の声優を務めたのが歌手で俳優の夏木マリさんです。元々歌手としてデビューした夏木マリさんでしたが、舞台演出なども行うなどマルチに活動する傍らで多数のドラマや映画に出演しています。声優としても千と千尋の神隠しのような映画作品だけでなく「メタルギアソリッド4」のようなゲーム作品にも声を当てるなどしています。

ちなみに湯婆婆の姉であり、瓜二つの姿をしている銭婆もまた夏木マリさんが1人2役で演じています。姿が一緒とはいえ、性格の大きく異なる2人それぞれに合わせた声を当てた事が高く評価されています。大泉洋さんと同じく本業の声優さんではない芸能人の中で声優が上手い人に夏木マリさんの名前が挙がっている程です。

ジブリ映画は今現在でも本業の声優さんよりも俳優さんや無名の人を起用するような事が多いですが、現在でも活躍するような人が多いのが特徴です。特に出演の少ない脇役や表現の難しい役どころにベテランの俳優さんを起用する事で、初めてで不慣れな人を支えるような形が出来上がっています。

千と千尋の神隠しは公開されたのが2001年で既に公開から15年以上が経過する作品です。それでも現在に至るまで高い人気を誇っているのは話の面白さはもちろん、今回の一覧を見て分かる豪華な声優陣によるまさにそのキャラクターをイメージ出来るようなセリフの数々にあるのではないでしょうか。

名前だけ見ても2018年に公開された映画やドラマにも出演しているような豪華なメンバーが揃っている千と千尋の神隠し。多くの人が今も第一線で活躍し、主役を演じる事も多くなっています。同時に千と千尋の神隠しでの声優陣デビューをきっかけに飛躍した人も多いです。元々俳優として活躍していた神木隆之介さんや大泉洋さんなどは或いは千と千尋の神隠しが無ければ声優としての活動はなかったのではないかとも言えます。

このようにして千と千尋の神隠しに出演した声優さんを一覧にしてみると意外と多いのがこの千と千尋の神隠しが声優デビューである方です。ヒロインの千尋を演じた柊瑠美さんを始め、リンを演じた玉井夕海さん、坊を演じた神木隆之介さんや番台蛙を演じた大泉洋さんも今作が声優デビュー作になっています。

もちろん声優としては初めてでも俳優としての実績がある方も多いですし、どの役どころもその役どころに相応しいキャスティングがされていると言えます。声優としての知名度にこだわらないこのキャスティングがそれぞれのキャラクターの良さを引き出し千と千尋の神隠しをより面白い作品にしているのではないでしょうか？

千と千尋の神隠しは公開以降毎年のようにテレビでも放映される程に高い人気を誇る作品です。次回放送時にはこれら豪華な声優陣の声の一覧を眺めつつ視聴してみてはいかがでしょうか。