2018年07月31日公開
2018年07月31日更新
千と千尋の神隠しのハクの正体と名前は?本名やその後・最後についてまとめ
宮崎駿監督が手がけた「千と千尋の神隠し」。その中に登場する少年・ハクは、映画を見た多くの女性の心を鷲掴みにしてしまったと思います。謎の多い千と千尋の神隠しの世界で、誰よりも主人公の千尋に寄り添っていたハクの正体とは一体何なのか。どうして千尋にそこまで寄り添い助けようとしてくれたのか。そして何より彼は元の世界で千尋と再会することができたのか。そんな気になる疑問について調べた情報をまとめてみました。
目次
千と千尋の神隠しのハクの正体と名前は?本名やその後・最後についてネタバレ!
宮崎駿監督が手がけたジブリアニメ「千と千尋の神隠し」。2001年に公開されたアニメ映画にも関わらず、今だ高い人気を維持している作品です。また、千と千尋の神隠しは日本映画の歴代興行収入で堂々の1位に輝いたことでも有名な作品です。
公開してから今年で17年を迎えようとしているのにも関わらず、いまだにこの記録は保持されたままというのもこの作品が名作であることを物語っています。さて、この千と千尋の神隠し。見どころがたくさんあるためどうしても目移りしてしまうことが多く、1回では全てを理解するのが難しいという人もいるようです。そして何より出てくるキャラクターの一人ひとりが個性的で、見ていてワクワクドキドキしてしまう作品でもあります。
千と千尋の神隠しとは?
千と千尋の神隠しはどんな作品?
まずはこの千と千尋の神隠しという作品のことについて簡単に説明します。この作品は主人公である荻野千尋(CV:柊瑠美)が家族と共に引っ越し先の街で迷子になってしまう所からスタートします。
迷い込んだ森の中にあるトンネル、車で行くことができないからと千尋と両親は徒歩でそのトンネルを通ります。そのトンネルを超えた向こうにあったのが、数々のお店。店内に誰もいない状態ですが、夜になるとそこは灯りがきらめき様々な料理を振る舞う飲食店となります。実はこの世界は神様たちが癒やしを求めて訪れる温泉宿の城下だったんです。それを知らない千尋の両親はここで神様に出すはずの料理を食べてしまうことに。
千尋はその料理には口を付けずに更に奥へ。そこにあったのは巨大な旅館でした。千尋はここで1人の少年に出会います。この少年こそが後に千尋の支えとなる存在・ハク(CV:入野自由)。ハクは千尋を元の世界に帰そうとします。しかし千尋が両親の戻った時には両親は豚に変えられていました。パニックになった千尋は一人でトンネルを目指し走ります。そして草原が広がっていた世界が、巨大な海へと姿を変えているのを発見します。
千尋はこの神様の世界で湯婆婆に本名である「荻野千尋」を奪われ、”千”という名前になります。しかし多くの出会いを果たし、様々な試練に立ち向かい、人として成長しながら両親を元に戻してもらい、自分たちのいた世界に戻れるように奮闘します。
千と千尋の神隠しには都市伝説が多い
千と千尋の神隠しで噂される都市伝説とは?
実は千と千尋の神隠し、ファンの間で人気が高まりすぎて様々な憶測が生まれました。そして誕生したのが「千と千尋の神隠しにまつわる都市伝説」。この都市伝説は様々な視点から作品を見たためにその数も多いとされています。例えば「千尋の家族は最初のトンネルの前で事故にあって瀕死」や「トンネルの前にあるダルマの正体は元は人間」とも言われています。
他にも千と千尋の神隠しでは、「湯屋の世界はあの世とこの世の境にある場所」とも言われています。その都市伝説の大きな理由として、千尋がカオナシ達を連れて乗った電車にあります。乗っている人は千尋と同じように人間に見えますが、皆顔が見えない上に黒いシルエットのように描かれていました。
そして何より面白いのが、千と千尋の神隠しに登場するハクの都市伝説です。千尋の事を守ろうとしてくれるハクには様々な憶測が生まれ、それがそのまま都市伝説へと繋がっている傾向があります。ではそういったハクの都市伝説を説明する前にハクという少年が一体何者なのかを知っておきましょう。
千と千尋の神隠しのハクはどんなキャラクター?
千と千尋の神隠しのイケメン枠のハク
千と千尋の神隠しの中でもなかなかイケメン枠にいるのがハクです。多くの女性が彼に心を奪われながらもどうしてこの少年が湯婆婆の元で働いているのかと考えていたようです。また、様々な場面で重要なポジションにいるハクについて細かく説明していきます。
湯婆婆の弟子だった
多くの千と千尋の神隠しの視聴者が最初の千尋を助けてくれた印象から、ハクを好きになった方も多くいるようです。しかし実はこの少年、この湯屋の支配人である湯婆婆の弟子です。その上湯屋の帳場を預かる仕事まで任せられています。
「帳場を預かる」と言われてもピンと来ない人もいるかもしれません。今の会社に言い換えると、総務や経理の仕事になります。職場環境の整備、従業員の管理監督や世話、また職場の適正な人員配置や人員調整。そして仕入れ、売上の集計と記載などを行っているようです。
これらの仕事をしているだけでも立派な少年です。しかも湯婆婆の弟子ということもあり、従業員たちにも厳しく対応しているようです。千尋の先輩になるリン(CV:玉井夕海)が千尋からの質問に「あいつは湯婆婆の手先だから気をつけな。」と注意されています。
千尋には優しい
そんな千と千尋の神隠しのハクですが、千尋にはとても優しい面を見せてくれます。その一つが働くことが決まった日のお昼でした。寝ている千尋にそっと声をかけ、こっそりと両親に会わせてくれました。
また、千尋の荷物を持ってきてくれて隠しておくように伝えます。この時千尋が引っ越しの際にもらったお別れカードもあり、そこから千尋は自分の本名を思い出します。ハクはこの時に微笑みながらこう説明してくれます。
「名を奪われると、帰り道が分からなくなるんだよ。私はどうしても思い出せないんだ。」
「でも不思議だね。千尋のことは覚えていた。」
やはりハクも湯婆婆に本名を奪われていました。しかしその事については全く触れず、微笑みながら元気になる呪い(まじない)をかけたというおにぎりを千尋に食べさせてくれます。こういった面がハクの優しさを感じる瞬間なのかもしれません。
千と千尋の神隠しのハクの正体と名前は?
千と千尋の神隠しのハクの正体は?
千と千尋の神隠しで、千尋のために色々なことをしてくれるハク。でもやっぱり気になるのは彼の奪われてしまった名前とその正体です。人ならざるものが集まるこの世界での彼のもう1つの正体を明らかにしていきましょう。
ハクの正体は川の神様
千尋に優しくしてくれるハク。でも一番最初にも言いましたがここは神様が来る世界です。多くの従業員もその正体はカエルやナメクジの化身なのです。ボイラー室にいたカマジイの正体は見た目からも分かる蜘蛛。人の姿に一番近いリンですら狐の化身と言われているくらいです。ではもちろんハクも人間ではありません。実はハクの正体は千尋のいた世界にある小川の神様なのです。そしてハクのもう一つの姿はとても美しい白い竜です。
千と千尋の神隠しのハクの本名は?
さて、気になるのがハクの本名。千尋ですら本来の自分の名前を取られ”千”と名乗っていました。そして、ハク自身「どうしても思い出せない」と千尋に伝えています。しかし、ストーリーが進んでいくに連れて、千尋がハクの本当の名前を思い出すヒントを思い出すのです。千尋は幼い頃靴を撮ろうと川に入り、溺れてしまった過去がありました。本人は覚えていないと言っていますが、記憶がフラッシュバックするシーンがあります。
この時に千尋が伝える川の名前が「琥珀川」。その瞬間ハクは自分の記憶と名前を思い出しました。白竜の姿から人の姿に戻りながらも、その神力はそのまま。そのおかげで千尋とハクは空を飛ぶような形になりました。そしてハクは嬉しそうに笑いながら千尋に言います。
「千尋、ありがとう。私の本当の名は、ニギハヤミコハクヌシだ。」
そう、実は千尋とハクは1度会っていたのです。千尋は記憶が薄れるほど小さな時、ハクはまだ小川で神をしていた時に。そんな2人がこうやって再会する事ができた事で、ハクは自分の本名を取り戻せました。しかしそうなるとどうしても気になるのが2人のその後でしょう。
千と千尋の神隠しのハクのその後は?
千と千尋の神隠しのハクのその後のストーリーとは?
様々な事を考えさせられ、また感動を与えてくれた千と千尋の神隠し。しかしその千と千尋の神隠しの感動の裏に隠れている様々な憶測は解決されていません。そのため、膨れ上がる憶測がたくさん残っている状態です。その中でも「ハクのその後」はとても気になるところでしょう。ここではその点についてまとめてみました。
千と千尋の神隠しで、千尋と別れた後ハクは無事に帰れたのか?
クライマックスでは千尋が湯婆婆のクイズに正解して、湯屋で働くという誓約書を破棄することに成功しました。このおかげで千尋は元の世界に戻ることができるようになりましたが、その時別れてしまったハクのその後は描かれていません。その大きな理由が「ハクはまだ湯婆婆と契約している」ことにあります。そして何よりハクは千尋と両親を元の世界に返してほしいという願いを受け入れてもらうために湯婆婆の言葉で受託しています。
この世界では何よりも”誓い””約束”が重要になってきます。そのため、口約束でも成立してしまうようです。現に銭婆婆ですら「あたしにはどうすることも出来ないよ。この世界の決まりだからね。」と言って、千尋に今後のことは自分でどうにかするしか無いと説明している場面があります。しかし作中の中で、ハクを操るという虫は千尋によって踏み潰され、ハク自身も本名を取り戻した状態で作品は終わります。
しかし別れ際にハク自身が「名前を取り戻しているから大丈夫」と千尋に伝えています。この点から、あの契約はあくまで『ハク』が行った契約で、本名である『ニギハヤミコハクヌシ』では無効になると言うことなのでしょうか。こういった謎も含めた状態で千と千尋の神隠しは幕を閉じました。しかしこれだけの反響を生んだ作品にも関わらず、この作品のその後というものはいまだ発表されていません。
千と千尋の神隠しのその後の都市伝説について
なかなか意味深なクライマックスを迎えた千と千尋の神隠し。特に千尋が元の世界に戻ったその後などがとても気になるところでしょう。そのため、千と千尋の神隠しファンの間では多くの疑惑や憶測が飛び交うようになります。そしてそんな話が積もり積もって、都市伝説が生まれてしまったほどです。
湯婆婆の手による八つ裂きの刑
やはりこの説が1番濃厚とされています。その大きな理由が先にも伝えた「湯婆婆との口約束」です。そして湯婆婆はその約束を果たし、条件をつけましたが千尋と両親を元の世界に戻してくれました。そうなるとハクもその約束に習って八つ裂きにならなくてはいけないのでしょうか。しかしどうしても罰が重いと感じてしまいます。ですが、実はハクはこの世界で大きな罪を犯しています。それは「銭婆婆の契約印」を盗んだ事です。
この湯婆婆と銭婆婆、この世界では神様と並ぶほどのチカラを持っていると推測されます。そのため、湯婆婆は人から本名を奪い、別の名前を与え支配するという大きなチカラが使えると考えられています。ハクはこの世界の重役とも呼べる相手から物を盗んだことになります。現に銭婆婆は式神で姿を表した時、「ハンコには守りの呪い(まじない)が掛けてあるからね、盗んだものは死ぬようにと…」と言っていました。
この呪い自体は千尋がハクの体内から契約印を吐き出させた結果、死に至らしめることはありませんでしたが、これだけを見ても重罪だと言うことがわかります。また、千と千尋の神隠しが公開されて間もない頃、ジブリの公式ブログでは「ルールには潔く従うべきという世界観から、ハクは湯婆婆からの八つ裂きの刑を受ける覚悟があった」と書かれていました。この事からこの八つ裂き説が濃厚になってしまったのです。
千と千尋の神隠しの、千尋の髪留めの光はハクの涙
この八つ裂き説を大きくさせたのはラストシーンの千尋の髪留めが光る場面です。多くのファンの間ではこの光は「八つ裂き刑を受けているハクの涙」と言われているのです。
ハクは別れ際に千尋に必ず会いに行くと約束しました。この世界では約束は何よりも大事なこととされています。そのため、この約束の時にはきちんと覚悟を決めたハクが、魂となっても必ず千尋に会いに行くという決意の現れのようにも感じ取れるようです。
助かったハクは千尋のストーカーになっていた
上でも説明した通り、ハクは千尋に必ず会いに行くと約束していました。この事から一部のファンの間ではハクはその後ハクは千尋のストーカーになっているという推測が浮かび上がりました。「嘘でしょ?」と思うようですが、先程も言ったようにこの世界では約束がなによりも大事になります。
また、この時点でハクは自分の本名を思い出し名前を取り戻しています。湯婆婆と契約したのはあくまでも「ハク」と考えると千尋に会いに行くと伝えた「ニギハヤミコハクヌシ」は死ぬ必要がないからです。そして彼の正体は神様です。人間のように60年で生を終える生き物ではありません。そのため、千尋のそばで千尋が死ぬのを待っているとも言われています。そうする事で千尋の魂と共に永遠の時を生きる事ができるからです。
しかしこれらはあくまでも千と千尋の神隠しファンの間で囁かれている噂です。真相を知るのは、宮崎駿監督と千と千尋の神隠しの制作に携わったスタッフ一同だけです。
千と千尋の神隠しのハクの正体ネタバレまとめ!
千と千尋の神隠しの謎を楽しみながら作品を観てみよう!
様々な疑問や謎が隠されている千と千尋の神隠し。ファンの間でも多くの憶測が広がり、その後を考える人も多かったようです。宮崎駿監督や制作スタッフのインタビューなどのコメントも、こういった都市伝説に拍車をかけているようです。1人の少女の成長を描いた作品でいつも少女の手助けをしてくるヒーロー的存在。そういった描き方をされているハクだからこそ、幸せであってほしいと願ってしまうのがファンの心なのでしょう。
しかしその一方で、「約束したことは守らなければならない」という強いメッセージ性もこの千と千尋の神隠しには含まれています。宮崎駿監督もこの千と千尋の神隠しの映画が上映されていた当時に、この千と千尋の神隠しに込められている思いをインタビューで数多く答えていました。そういった点を頭の片隅に入れながら再度観てみるとこの千と千尋の神隠しも一味違う作品になるかもしれません。