【Fate/stay night】ライダーは間桐桜が召喚したサーヴァント！正体や真名は？

TYRE-MOONのアニメ映画『Fate/stay night [Heaven's Feel]』でも大活躍をみせたサーヴァント「ライダー」をみなさんご存知でしょうか？『Fate/stay night』のヒロイン「間桐桜」との関係が深い「ライダー」の正体や強さについて今回は深掘りしていきましょう！ライダーの宝具はどんなもの？アニメ『Fate/stay night』のライダーの声優さんは誰？ライダーたる所以と真名は？など気になる話題に迫ります。

ライダーの正体に迫る前に、ライダーが登場するTYRE-MOONの『Fate/stay night』についておさらいしていきましょう。

『Fate/stay night』とは武内崇先生と奈須きのこ先生によるクリエイタープロダクション「TYPE-MOON」の代表的な作品のひとつでのちに「Fateシリーズ」と呼ばれることになる伝奇活劇ビジュアルノベルの商業デビュー作品となる１作目にあたります。「Fate」はシリーズによって人数は変わりますが「聖杯戦争」と呼ばれる事象を中心にしながら、基本的に７名の魔術師と７名の英霊（サーヴァント）の群像劇が繰り広げられます。

2004年にWindowsのパソコン向けに発売されて以降、2006年には西脇だっと先生によってコミカライズ化、2007年には家庭用ゲーム機への移植がなされ、2006年にはスタジオディーンによって1度目のアニメ化もなされました。

『Fate/stay night』の舞台は2004年（諸説あり）の架空の都市「冬木市」です。「穂群原（ほむらばら）学園」の2年C組に在籍していた主人公「衛宮士郎（えみやしろう）」は、後輩である「間桐桜（まとうさくら）」と共に日々を送っていましたが、ある日放課後に学校で赤い槍をもった謎の槍兵を目撃し、「遠坂凛（とおさかりん）」を助けるために間に入ったことで襲われ「聖杯戦争」なるものに巻き込まれていくことになります。

「ライダー」とは『Fate/stay night』における「第５次聖杯戦争」で「間桐桜」に召喚され、間桐桜の兄で衛宮士郎の友人でもある「間桐慎二」が代理マスターとして契約しているサーヴァントです。身長172cmという大きくてグラマラスな身長と、常に目を覆う形でつけているマスクが特徴的で、ルートによっては正体やライダーとしての能力が読みづらいサーヴァントでもありました。

正体や、真名、宝具についてはのちの章で詳しく解説しますが、「桜ルート」と呼ばれるルート以外では序盤の越えるべき敵として衛宮士郎と敵対することになります。アニメ版では声優がつき、「浅川悠」さんの冷静さと内に秘めた激情が見え隠れする演技が話題になりました。今回の記事ではこの第５次聖杯戦争における「ライダー」について解説していきます。

ライダーと間桐桜の関係は、実はというと先ほどの章で少し触れたのですが、ライダーを召喚した本当のマスターとサーヴァントという関係にあります。これには魔術回路が関係しており、兄の間桐慎二は自己顕示欲から聖杯戦争に参加する意志はあるもののサーヴァントと契約をし制御しながら最大限活躍させるだけの魔術リソースである魔術回路を持ち得ない人物でした。

それに対して、間桐桜は聖杯戦争に深く関わる御三家のひとつ「間桐家」が失われつつある魔術回路を拡張するために養子として外から連れてこられ、生まれながらに魔術の器として「刻印蟲」を使用して作り出したいわば魔術兵器であり、ライダーの召喚も桜の意志とは関係なく祖父「間桐臓硯」による必然として行われています。しかし、桜には戦う意志がなかったため、間桐慎二にライダーは預けられることになりました。

代理マスターである間桐慎二とはライダーは仲があまりよくなく、絆を築くことも特性を上手く理解することも出来ずに各ルートでは敗北しライダーを失うことになります。また、余談ながら史実上ライダーの正体ことある英霊を殺すことになる勇者ペルセウスと間桐慎二はよく似ているとライダーは証言しています。

そんなこともあり、ライダーは代理マスターの間桐慎二ではなく、自分を召喚した間桐桜に気を配り心を開く傾向があり、後述の「桜ルート」などでは身を挺して桜のために奔走し立場上は敵勢力のマスターである衛宮士郎と共同戦線を組むなどなりふり構わない執心をみせています。

これは、ライダーの正体と生前の逸話に大きく関わっており、これについては次の章で詳しく触れますが、間桐桜の境遇に自分の生前の境遇を重ね、「自分と同じように化け物になって世界の敵になり殺されるような結末にはなってほしくない」という願いが込められていることがのちに明らかになります。それではこの点を踏まえて、次の章で詳しく真名と正体について解説していきましょう！

第５次聖杯戦争のライダーの真名はギリシア神話に名を刻まれた反英雄にしてゴルゴン姉妹の末妹にあたる「メドゥーサ」がそれにあたります。ではなぜライダークラス（騎兵）なのかというと、これはメドゥーサの死に関する逸話から派生しています。メドゥーサはヘルメスとアテナによって遣わされた英雄ペルセウスによって討伐されますが、その血から天馬ペガサスが産まれたという逸話があるのです。

ペガサスの語源でもある「オーケアノスの源」とは、ゴルゴン姉妹が住んでいた「形のない島」だと言われており、またメドゥーサの伝承の中にはオーケアノスの海を制する神「ポセイドン」との関係が語り継がれています。そんな繋がりから、Fateのメドゥーサは自分の血から天馬などの魔獣たちを呼び出し史実のペルセウスのように自由に乗りこなす能力が備わっているのです。

『Fate/stay night』は実はというともともとはレーティングが大人向けの恋愛ゲームの要素もあり、ライダーも例に漏れずどんな性的指向をもっているかの言及がされています。それによると、ライダーは「両性愛者」であり、真名の通り史実でもポセイドンとの肉体関係があるとも文献によってはされるメデューサですが、『Fate/stay night』の世界では桜との関係性には情愛も含むことが出来るだろうことが仄めかされているのです。

余談ながら、アプリケーションゲーム『Fate/Grand Order』のとあるイベントシーンでは間桐桜と同じ衣装を着て彼女を気遣う様子で登場するライダーがみられます。

Fateの世界では化け物に変わったきっかけとして先に述べたポセイドンからの呪いが採用されているライダーですが、迫害と耐え難い苦痛のなかで反英雄として名を刻まれてしまった真名に違わず人を遠ざけるようなそっけない挙動が目立ちます。しかし、気を許した相手にはとことん付き合い、桜相手にはまるで姉妹のようにその背中を支えてあげる姿はライダーの根にある性格を写しており、ファンにも人気が高い要素になっています。

また、『Fate/stay night』のライダーとして活躍しているライダーは真名の通りペガサスライダーとしての強さよりも石化の魔眼などの呪いそのものを体現した強さが伝承上でも前に出ているため、実際に劇中でもかなりトリッキーな立ち回りをしています。

それはまるで暗殺者を思わせる静かな挙動と、真名が伏せられた状態での密かに宝具を利用した陣地作成など別のクラスを彷彿させるようなものです。メインウエポンも鎖であることから初見ライダーを見間違える方も多いようです。

アニメ映画版『Fate/stay night [Heaven's Feel]』では、同じように序盤で敗北するものの間桐桜のために奮起し最終的に衛宮士郎とタッグを組むライダーの覚悟が垣間見れます。

特に最終話である『Fate/stay night [Heaven's Feel] III.spring song』（2020）では、ライダーが衛宮士郎と聖杯を汚染する正体と対峙し桜を取り戻すべく死闘を繰り広げます。アニメーション会社「ufotable」によるダイナミックなアクション作画や声優陣の演技など見所満載ですのでライダーファンの方は是非観てみるといいでしょう！

『Fate/stay night [Heaven's Feel] III.spring song』では気になるライダーをライダーたらしめる宝具「騎英の手綱（ベルレフォーン）」がアニメ映画ではじめて映像化されています。劇中で騎乗する姿は主に天馬ペガサスに対してのみですが、ライダーの騎乗スキルはデータ上「A+」と非常に高い数値ですので幻獣の類も乗りこなせることが判明しています。

『Fate/stay night』の「セイバールート」は衛宮士郎がサーヴァントであるセイバーと2人で聖杯戦争に挑んでゆくルートです。こちらのルートではライダーは序盤の敵として設定されており、「友人だと思っていた間桐慎二がライダーのマスターで襲ってくる」というシュチュエーションのもと打ち破るべき障壁として登場するのです。

この闘いで衛宮士郎はサーヴァントに宝具というのもがあり、自身の契約しているセイバーの宝具「約束された勝利の剣（エクスカリバー）」を自覚することになります。また、この際にライダーは敗北し消滅していますが、マスターである間桐慎二もまたライダーが逃げおおせている途上でバーサーカーとそのマスターであるイリヤスフィールに殺害されています。

こちらについては、アニメですと『Fate/stay night』で確認出来ますので、興味がある方は観てみてください。

『Fate/stay night』の「凛ルート」は衛宮士郎と遠坂凛が協力しながら、聖杯戦争に挑み士郎と凛が結ばれるルートです。こちらのルートではライダーは学校に結界を張り、セイバー陣営とアーチャー陣営の最初の共同戦線が展開されて激突することになります。この際には「聖杯戦争によって身近な人々が危険にさらされる」ということを身を以て衛宮士郎も知ることになり、否応がなく聖杯戦争に踏み込むきっかけになりました。

衛宮士郎と遠坂凛の共同戦線によって追い詰められたライダーは敗北することになりますが、このルートですと間桐慎二は生き残り、妹の間桐桜と仲直りをすることになります。こちらについては、アニメ『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』などにて確認できます。

『Fate/stay night』の「桜ルート」は間桐桜を巡って、衛宮士郎がセイバーなどと対立しつつも聖杯戦争の闇に対面するルートになっています。こちらでは、間桐桜を助けるために衛宮士郎とライダーは協力することになり、決死の覚悟で聖杯に汚染されたセイバーと対峙することになります。こちらについては劇場版『Fate/stay night [Heaven's Feel]』で確認することができますので、気になる方は観てみてください。

ライダーの特徴的な宝具のひとつである「他者封印・鮮血神殿（ブラッドフォート・アンドロメダ）」は「形なき島」に侵入した人々を吸血した逸話などから顕現したと考えられる範囲型の結界宝具です。結界の範囲内にいる人間や英霊から生命力を吸い出して溶かし、魔力に還元してしまう恐ろしい宝具で、劇中では「凛ルート」の際に「穂群原学園」に対して陣を敷いています。

ライダーの真名と密接に関わっている宝具は「自己封印・暗黒神殿（ブレーカー・ゴルゴーン）」です。この自己封印とは魔眼を覆っているマスクのことをさしており、一定時間耐魔力の能力を持っている英霊ですらも石化させることが出来ます。劇中では主にサーヴァント相手に使用していました。

そしてライダーをライダーたらしめる目玉宝具が「騎英の手綱（ベルレフォーン）」です。これは実は常時展開している鎖から更に発展したものであり、宝具展開時は鎖が黄金に輝き、黄金の鞭と手綱として作用します。また、この状態で自分の血を媒介として天馬ペガサスを召喚することで凄まじい突進力を発揮することが可能です。

この章ではかっこいい演技が話題の『Fate/stay night』ライダー役をつとめている声優「浅川悠」さんについてご紹介していきましょう！

浅川悠さんはフリーの声優さんで、1996年のゲーム『ワルキューレの伝説 外伝 ローザの冒険』で声優デビューして以来、ゲームやアニメ、ドラマCD、CMナレーションや吹き替えなどで活躍しています。

「Fate」シリーズへの参入は2006年の『Fate/stay night』における「ライダー」役がはじめてであり、それ以降も「Fate」では『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』に登場する「アナ」やあるキャラクターを除いて別のキャラクターの声優担当はしていません。

余談ながら、声優の浅川悠さんはyoutubeやTwitchのチャンネルを開設しておりゲーム実況などもされています。興味のある方は覗いてみてもいいでしょう。

浅川悠さんの代表作は1998年の『アキハバラ電脳組』の「東十条つぐみ」役や、2000年の『ブギーポップは笑わない Boogiepop Phantom』の「霧間凪」役、2014年『アカメが斬る!』の「レオーネ」役、同年の『ノブナガン』の「アイザック・ニュートン」役、2017年の『ノラと皇女と野良猫ハート』の「夕莉シャチ」役などがあります。

こちらの方はアニメ映画『Fate/stay night [Heaven's Feel]』でライダーがより好きになったという方です。声優の浅川悠さんによる演技やかっこいい宝具アクションなどが入るとより一層好感度が上がるという例といえるでしょう。

この方は『Fate/stay night [Heaven's Feel] III.spring song』でライダーの宝具が一体どんな風なものだったのかやっとわかったという感想をあげています。衛宮士郎とライダーによる共闘の経緯や劇中での活躍など映画『Fate/stay night [Heaven's Feel] III.spring song』にはおすすめできるシーンがたくさんあるようです。

この方は、ライダーと間桐桜の関係性のなかで桜にとって心を打ち明けられる対象としてのライダーを象徴する部分に注目しています。桜がほぼ唯一敬語を使わずに話せるライダーがとても微笑ましくて好きという方は多いのではないでしょうか？

『ヤングエース』で連載中のTAa先生による『衛宮さんちの今日のごはん』の桜とライダーのやりとりがとても好きという感想も多くあがっています。声優さんの声がつくことでより穏やかなシーンが感じられるとアニメ版をすすめる声もあがっています。アニメ『衛宮さんちの今日のごはん』も存在していますので、桜とライダーの平和な日常を観たい方はそちらも試してみると楽しいでしょう。

『Fate/stay night』のライダーに関する紹介はいかがだったでしょうか？アニメ映画『Fate/stay night [Heaven's Feel]』などで大活躍しているライダーと衛宮士郎の連携や、他のルートでの間桐桜とのやりとりなど見所が満載なのでライダーや間桐桜が好きな方はいろいろな媒体に跨いだライダーの活躍をみてみると楽しいでしょう！