Fate/stay nightとUBWの違いとは？観る順番やあらすじを解説

2020年8月15日に劇場版『「Fate/stay night [Heaven's Feel]」Ⅲ.spring song』が映画公開されたことでも話題の大人気アニメ『Fate/stay night』が原作の同名ゲーム『Fate/stay night』の各ルートをなぞっていることはご存知でしょうか？

今回はそんなTYPE-MOONの「Fate」シリーズの核にあたる『Fate/stay night』シリーズのアニメのあらすじをアニメ『Fate/stay night』と『Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS（以降UBW）』、そして映画劇場版『Fate/stay night Heaven’s Feel』のみっつの違いに触れながらご紹介しましょう！観る順序に迷っている方向けのBiBiおすすめの順番の紹介もありますのでお楽しみに。

『Fate/stay night』とは、ゲームブランド「TYPE-MOON」によって2004年に発売されたコンピューターゲーム『Fate/stay night』、ならびにその後アニメ化されて世に知れ渡るようになった2006年のアニメ『Fate/stay night』のことなどを指します。歴史的偉人である「英霊（サーヴァント）」と「魔術師（マスター）」が「聖杯」と呼ばれる万能器を巡って死闘を繰り広げる物語はシリーズの根幹をつくりだすことになりました。

『Fate/stay night』はノベルゲームとして世に生まれ落ちたことから主人公である「衛宮士郎（えみやしろう）」を取り巻く3人のヒロインがゲームでは主に用意されており、それぞれ「セイバー」「遠坂凛（とおさかりん）」「間桐桜（まみやさくら）」の攻略ルートがそのまま以下のような相関性を持って存在しているのです。

• Fate：セイバーとの絆や愛を主軸においたルート。2006年にアニメ化されています。
• Unlimited Blade Works：UBWとも表記される遠坂凛との共闘・恋愛ルート。2014年にアニメ化されています。
• Heaven's Feel：ダークヒロインである間桐桜を救うために上記のヒロインたちと対立・共闘するルート。2017年から映画化され３部作が公開されています。

穂群原学園（ほむらばらがくえん）2年C組に在籍している少年「衛宮士郎」はある日、学校の放課後に学園のマドンナ的存在であった別のクラスの才女「遠坂凛」が奇妙な槍兵に襲われているのを目撃し思わず助けに入ってしまいます。なんとそれは今まで何気なく過ごしていた日常の裏で繰り広げられる７人の魔術師同士の熾烈な戦争「第五次聖杯戦争」の一端だったのです。

あわや死を迎えるほどに追い詰められた衛宮士郎の前にその時不思議な剣をもった少女「セイバー」が現れ、なんと衛宮士郎とともにこの「第五次聖杯戦争」に巻き込まれ、セイバーとの絆を深めながら真実へと突き進んでいくことになります。

ここではそれぞれのあらすじをアニメ『Fate/stay night』と『Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』、そして劇場映画版『Fate/stay night Heaven’s Feel』のみっつの違いに着目しながらご紹介しましょう！

『Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』ことUBWと『Fate/stay night』の大きな違いは衛宮士郎と遠坂凛がどこまで共闘し、遠坂凛のサーヴァントである「アーチャー」の真実にどこまで関わるかの部分が異なっています。もともとのゲームの想定が周回プレイによって拡張されていく物語であったため、『Fate/stay night』を最後まで観たうえで順番にUBWを観ると伏線が回収されている位置などを明確に知ることが出来ます。

『Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』ことUBWはアニメ化されたと先にご紹介しましたが、実は劇場映画版『Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』も2010年の作が存在しています。

UBWのあらすじ自体は『Fate/stay night』のあらすじと致命的な違いはありませんが、中盤以降の遠坂凛との距離感や最終盤の選択の仕方が『Fate/stay night』とは異なり共闘ルートを楽しむことが出来ます。

『Fate/stay night Heaven’s Feel』は『Fate/stay night』とUBWのそれぞれの伏線を拾いながら展開されるもっともあらすじに違いが出ているルートになります。というのも、「聖杯」についての真相や上記の2ルートでは救いきれない間桐桜を主軸にした物語だからです。当然ながら前ふたつにあたる『Fate/stay night』とUBWにはなかった真逆をいくルート構成がされており、Fateの世界観を深掘りしていく上で重要な作品になっています。

『Fate/stay night』とUBWのそれぞれのあらすじとシュチュエーション自体は同じものの、最序盤で間桐桜を間桐家から引き離して衛宮士郎が保護しようとしたことによって少しづつ引き起こされていく間桐桜を中心とした悲劇と、その悲劇を前にしても諦めず前に進み続けようとする衛宮士郎、そしてその衛宮士郎に相対するセイバーや遠坂凛という構図がまったく違う楽しさを提供してくれます。

紹介動画のなかでも少し登場している『Fate/stay night』に直接関係している作品として2006年に虚淵玄先生によってノベライズされた『Fate/Zero』という作品があります。こちらの違いは明確で、『Fate/stay night』、UBW、劇場版『Fate/stay night Heaven’s Feel』のそれぞれの物語が分岐する前、10年前に時間軸を置いたいわゆる過去編として用意されています。

衛宮士郎の悲しい過去やアーチャーが生まれ落ちる原因となった思想、そしてセイバーと衛宮士郎を繋ぐ真実などがひと世代前の「衛宮切嗣（えみやきりつぐ）」を主軸として語られ、７人の魔術師たちの織りなす「第4次聖杯戦争」の群像劇として展開されています。こちらの『Fate/Zero』は2011年にその後のシリーズの映像化を担当していくアニメ製作会社「ufotable」の手でアニメ化されていきます。

ここでは『Fate/stay night』とそこから派生するUBWや劇場版『Fate/stay night Heaven’s Feel』など、BiBiおすすめの鑑賞にまつわる順番とその法則についてご紹介しましょう！

まず最初に前提として提示するのは「Fateのシリーズはそれぞれが単体として楽しめる」という点です。その面では順番についても皆さんのお好みで変えても問題ない範囲であると言えます。その上で、おすすめの順番は以下のふたつに分かれます。

これは製作年数ではなくFateの作品内での時系列を重視した順番の考え方です。例えば先述の４作品を並べる場合、以下のようになり時系列を重視する場合は上から順番に『Fate/Zero』、『Fate/stay night』、UBW、劇場版『Fate/stay night Heaven’s Feel』と観ていけば「何が起きたのか」を基軸に「Fate」の世界観を楽しむことが可能です。

1. 『Fate/Zero』：10年前の「第4次聖杯戦争」
2. 『Fate/stay night』：『Fate/stay night』を基軸にとった場合の今にあたる時間軸
3. 『Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』：『Fate/stay night』と同じ時系列
4. 劇場版『Fate/stay night Heaven’s Feel』：『Fate/stay night』と同じ時系列

ここに続編時間軸にあたる『Fate/hollow ataraxia』や『ロード・エルメロイII世の事件簿』、『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』、『Fate/strange Fake』、ゲーム『Fate/Grand Order』などをお好みで足していくことで『Fate/stay night』にまつわる時間軸を補完できます。

これは原作ゲーム『Fate/stay night』を基軸としつつ「Fate」というハイファンタジー作品を順番に理解しつつ伏線回収を楽しみたいひと向けの考え方です。『Fate/Zero』はつくられた年代のおかげもありHeaven’s Feelを踏まえた世界観設計がされているため、その敷居を気にする場合や徐々に明らかになる真実を楽しみたい場合は以下の順番で観るとことをおすすめします。

1. アニメ『Fate/stay night』
2. アニメ（ないしは劇場版）『Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』：１を補足する世界観組みと伏線
3. 劇場版『Fate/stay night Heaven’s Feel』：１と２を踏まえた上での聖杯と聖杯の泥の謎など
4. アニメ『Fate/Zero』：１〜３の伏線が回収・補完される過去編
5. ゲーム『Fate/stay night [Realta Nua] 』：１〜４までの物語の後日談「Realta Nua」ルートが追加されたゲーム

こちらの順番で進んだ場合も①同様に今度は「どの真相を知りたいか」にフォーカスして派生作品を選ぶことが可能です。こちらの考え方で作品を選ぶ場合は『Fate/stay night』の時間軸にとらわれない『Fate/EXTRA』シリーズや『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』、『Fate/Apocrypha』などに触ってみても楽しいでしょう。

「Fate」シリーズは現在、それぞれのシリーズがそれぞれ派生作品をつくって展開している大人気ジャンルです。例えばこちらの動画であげているスマートフォン用ゲームアプリ『Fate/Grand Order』は各シリーズの橋渡しのようにクロスオーバーな時間軸を採用しており、各ファンを楽しませてなんとリリースから５年も健在という快挙を成し遂げています。

FGOだけでなく『Fate/stay night』の派生やエクストラシリーズ、Apocryphaなど様々なメディアで展開していますのでご自身の気になった作品をたくさんあじわってみるといいでしょう。

この方は、『Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』と『Fate/Zero』をどっちから観る方がいいかという点について言及しています。

この方は『Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS』をみて再度「Fate」の面白さや声優さんのかわいい演技などを意識したという感想を抱かれています。

この方は、劇場版『Fate/stay night Heaven’s Feel』の第２作目の考察や順番による印象などをあげています。

『Fate/stay night』にまつわる作品たちの順番についてのご紹介はいかがでしたか？まだまだ広がる「Fate」ワールドをこれを機に挑んでみても楽しいかもしれません！