Fateヘブンズフィール2章のあらすじと感想をネタバレ!原作のストーリーも紹介

2019年1月に公開された映画『Fate/stay night [Heaven's Feel]II.lost butterfly』は、TYPE-MOONが展開する伝奇活劇ビジュアルノベルゲーム『Fate/stay night』の最終ルート「ヘブンズフィール(HF)」を3部構成で描いた劇場版シリーズ第2章。今回は、このヘブンズフィール第2章のあらすじや、原作のネタバレあらすじ、感想をご紹介します。ネタバレが多く含まれますのでご注意ください。

Fateヘブンズフィール2章のあらすじと感想をネタバレ!原作のストーリーも紹介のイメージ

目次

  1. Fateヘブンズフィール2章とは?
  2. Fateヘブンズフィール2章の映画あらすじネタバレ
  3. Fateヘブンズフィール2章の原作をネタバレ
  4. Fateヘブンズフィール2章の続編・3章はいつ公開?
  5. Fateヘブンズフィール2章に関する感想や評価は?
  6. Fateヘブンズフィール2章ネタバレまとめ

Fateヘブンズフィール2章とは?

Fateヘブンズフィール2章の作品情報

今回ご紹介する劇場版『Fate/stay night [Heaven's Feel]II.lost butterfly』は、『Fate/stay night 』において、間桐桜をヒロインとした「ヘブンズフィール」の第2章で、2019年1月に公開された作品です。

Fateヘブンズフィールの原作

『Fate/stay night [Heaven's Feel]II.lost butterfly』(ヘブンズフィール)の原作は、2004年1月にTYPE-MOONから発売されたコンピュータゲーム『Fate/stay night』で、原作は奈須きのこ、ジャンルは伝奇活劇ビジュアルノベルです。架空地方都市・冬木市を舞台に、7組のマスター(魔術師)とサーヴァント(マスターに召喚された英霊)が、願望機である聖杯を奪い合う第5次聖杯戦争を描いた物語です。

『Fate/stay night』は、セイバールート「Fate」、遠坂凛ルート「Unlimited Blade Works(UBW)」、そしてこの2ルートを攻略したのちに分岐可能となる間桐桜ルート「Heaven's Feel(HF)」の全3編のシナリオで構成。「Fate」は、『Fate/stay night』として、「UBW」は『Fate/stay night [UBW]』として既にテレビアニメ化されており、「ヘブンズフィール」は満を持して劇場アニメ版として登場しました。

映画「ヘブンズフィール」は、『Fate/stay night』の最後のルートということで、他の2ルートの物語を予習・復習してからご覧頂いた方が、より楽しめる作品です。今回ご紹介する「ヘブンズフィール」の第2章となる『Fate/stay night [Heaven's Feel]II.lost butterfly』のネタバレあらすじや感想だけでなく、他のルートや原作のネタバレを含みますので、ネタバレされたくない方はご注意ください。

Fateヘブンズフィールは劇場版三部作

『Fate/stay night』の最後のルート「ヘブンズフィール」は、第5次聖杯戦争の登場キャラクターのうち、「間桐桜(まとうさくら)」をヒロインとして、正義の味方を志して生きてきた主人公・衛宮士郎(えみやしろう)が、愛する女性・桜が悪となった時に何を選び取るのかが物語の軸となっています。

「ヘブンズフィール」を描いた劇場版アニメ『Fate/stay night [Heaven's Feel]』は、全3編の映画として構成されており、第1章となる『Fate/stay night [Heaven's Feel] I.presage flower』は2017年10月に公開されています。この「ヘブンズフィール」映画3部作のアニメーション制作はufoteble、監督はこれまでのFateシリーズにも携わってきた須藤友徳が担当しています。

Fateヘブンズフィール2章の予告編動画

『Fate/stay night』の中でも、最も残酷で美しく、そして淫靡なルートと言われる「ヘブンズフィール」の、劇場版第2章となる『Fate/stay night [Heaven's Feel]II.lost butterfly』の予告編動画はこちらです。美しさも、闇の深さも、迫力も盛り込まれた、映画への期待の高まる映像となっています。

Fateヘブンズフィール2章のキャスト

『Fate/stay night』の「ヘブンズフィール」を描いた劇場版第2章となる『Fate/stay night [Heaven's Feel]II.lost butterfly』のキャラクターボイスを担当するキャストは、これまでのアニメ版から変更ありません。

  • 衛宮士郎<CV.杉山紀彰>
  • セイバーオルタ<CV.川澄綾子>
  • 間桐桜<CV.下屋則子>
  • 遠坂凛<CV.植田佳奈>
  • イリヤスフィール・フォン・アインツベルン<CV.門脇舞以>

  • 間桐慎二<CV.神谷浩史>
  • 言峰綺礼<CV.中田譲治>
  • ギルガメッシュ<CV.関智一>
  • 間桐 臓硯<CV.津嘉山正種>
  • アーチャー<CV.諏訪部順一>

劇場版「Fate/stay night [Heaven's Feel]」 Ⅱ.lost butterfly

Fateヘブンズフィール2章の映画あらすじネタバレ

あらすじネタバレ①目覚めた士郎

雪降る夜、衛宮士郎は、聖杯戦争の要所の一つ・柳洞寺(りゅうどうじ)の境内で、自身のサーヴァントのセイバーを探し歩いていました。彼女の姿を見つけた士郎は後を追い、池に辿り着きます。池上で佇むセイバーに声をかける士郎ですが、池の中から現れた無数の黒い帯がセイバーと士郎を飲み込んでしまいます。そこで士郎は目を覚まし、それが夢だったと気づきました。

登校中、士郎は、聖杯戦争のマスターの一人・イリヤスフィール=フォン=アインツベルン(イリヤ)と遭遇。しかし、士郎が自分の義父・切嗣(きりつぐ)のことを尋ねると、イリヤは急に表情を曇らせて立ち去ってしまいます。イリアを追う士郎は、同じくマスターで士郎の協力者でもある遠坂凛に会い、今後の方針を相談します。士郎が自宅に戻ると見越したように電話が鳴り、電話を受けた士郎は血相を変えて家を飛び出しました。

あらすじネタバレ②ライダーの真のマスター

士郎が向かった先は高校の図書室。士郎を待ち受けていたのは、桜の兄・間桐慎二(まとうしんじ)でした。マスターの慎二は、サーヴァントのライダーを従え、桜を人質にとっていました。慎二はかつて士郎に敗北した雪辱を晴らすため、桜の命を盾に、ライダーと戦えと迫ります。士郎はライダーの猛攻を受け、殴り飛ばされて宙を舞いながら、体勢を変えて慎二を攻撃し、桜の救出に成功しました。

慎二はなおもライダーをけしかけますが、突如、凛とそのサーヴァントのアーチャーが乱入。凛とアーチャーのは、瞬く間にライダーを撃退しますが、負けを認めたくない慎二は戦闘不能のライダーを無理矢理戦わせようとします。そこへ、「もうやめて、ライダー!」と叫んだのは桜。桜の声に、ライダーの傷は癒え、魔力も増大していました。これを見た凛は、ライダーの真のマスターは桜であることに気づきます。

ライダーの復活を喜んだ慎二は、桜に士郎・凛・アーチャーの討伐を命じますが、桜はこれを拒みます。自分に従わない妹に業を煮やした慎二は、桜に謎の薬品を浴びせかけます。この薬品は、祖父の臓硯が桜の体内に埋め込んだ使い魔・刻印虫(こくいんちゅう)を活性化させる薬。これまでのライダーへの魔力供給に加え、活性した刻印虫に魔力を吸われた桜の魔力は急激に枯渇し、桜は苦しみ始めます。

やがて桜の周りには黒い球体が次々と出現し、さらにその球体からは棘が飛び出して無差別に攻撃。これを見たアーチャーは、桜が自分の魔力を制御しきれずに暴走していると察します。ライダーは、周囲の魔力を桜に供給しようと結界を形成します。これを破壊しようとしたアーチャーを阻止するため、ライダーは封印されていた魔眼の力を解放。士郎たちに石化の呪いをかけます。

足を石化されて倒れる凛に襲いかかる黒い球体から庇った士郎は、球体の棘に貫かれてしまいました。これを見て取り乱した桜にも、制御を失った球体の棘が刺さってしまいます。士郎が目を覚ますと、そこは聖杯戦争の監督役・言峰綺礼(ことみねきれい)が神父を務める言峰教会。負傷した士郎と桜は、凛とアーチャーに教会に運び込まれ、綺礼の治療を受けたのでした。

綺礼は、桜は一命を取り止めたものの、いずれまた暴走し、最期には桜自身が自らを殺してしまうと告げます。それを聞いた凛は、今のうちに桜を殺そうと桜の元へ向かいます。制止しようとする士郎に、凛は、暴走によって聖杯戦争に無関係の人間を巻き込む危険を孕んだ桜を殺害することが、冬木市を管轄する魔術師の務めだと言い放ちます。そんな凛に、綺礼は「実の妹でもか?」と問いました。

驚く士郎に、凛は桜が実の妹であることを明かします。遠坂家の次女であった桜は、後継者のいない魔術師の家系・間桐家に養子に出されたのでした。呆然とする士郎を置いて、凛は桜が休む部屋に向かいましたが、桜は既に教会から姿を消していました。凛と士郎はそれぞれ桜を追い、士郎が桜を発見。「自分で自分が許せない」と言う桜に、士郎は「たとえ桜が自分を許せなくても俺が桜を許し続ける」と桜の手を取ります。

ともに衛宮家へ戻る途中、凛と会いますが2人は素通り。凛は何も言いませんでしたが、凛の傍のアーチャーは、士郎に「桜の手をとったならせめて桜を守れ、いずれ衛宮士郎が衛宮士郎でいられなくなる」と告げます。翌朝、イリヤに協力を仰ぐことにした士郎はアインツベルン城に向かいましたが、イリヤとそのサーヴァントのバーサーカーは、桜の祖父・間桐臓硯(まとうぞうけん)とそのサーヴァントのアサシンに襲撃されていました。

バーサーカーとアサシンの戦いの最中、かつて士郎のサーヴァントだったセイバーが「影」に飲み込まれて変わり果てた姿、セイバー・オルタとなって出現。これを見た臓硯は、アサシンにイリヤの身柄を確保を指示して消え去りました。戦闘に突入したセイバー・オルタとバーサーカーの対決は熾烈を極め、傍らの士郎とイリヤもその衝撃波に飛ばされそうになりますが、間一髪、張られた障壁に救われました。

あらすじネタバレ③アーチャー登場

士郎とイリヤを助けたのは、同じくイリヤに協力を求めに来た凛でした。なおもセイバー・オルタたちの戦闘が続く中、今度はアサシンがイリヤを攫おうとします。アーチャーはアサシンを追い詰めますが、セイバー・オルタと「影」がもたらした「穢れ」に動きを封じられてしまいます。一方、セイバー・オルタの猛攻を受けたバーサーカーは何度も立ち上がりますが、遂に力尽き、「影」に飲まれてしまいました。

セイバーは影の中に姿を消し、アサシンが再び士郎たちに襲い掛かってきます。追い詰められる3人を助けに現れたのはアーチャー。アサシンに「穢れ」受けてもなぜ動けるのかと問われ、アーチャーは「全うな英霊ではないから多少は耐性がある」と答えて、アサシンを退けました。安堵したのもつかの間、凛の横に「影」が出現。凛を庇って負傷したアーチャーは、「影」の爆発から3人を守るために障壁を張ります。

障壁のおかげで凛とイリヤは無事でしたが、士郎は左腕を喪失する重症、アーチャーは棘に貫かれて瀕死の状態です。自分の左腕を士郎に移植しようとするアーチャーを、士郎を尾行していたライダーが静止しますが、アーチャーは躊躇いも見せずに左腕を切り落とし、移植を終えて消滅しました。士郎を衛宮邸で出迎えた桜は、士郎の左腕の負傷と、イリヤと凛を伴ってきたことに驚きます。

士郎の治療に当たった凛は、左腕に巻いた布は「封印」であり、解放するとアーチャーの魔術回路との同調に士郎が耐きれずに死に至ると教えました。桜は、その夜、士郎の部屋を訪れて「守るといってくれたのは家族としてですか?女の子としてですか?」と尋ねます。ようやく士郎の想いを聞けた桜は、自分を抱くよう求めました。桜を受け入れた士郎でしたが、桜が映す影の異変に気がつきます。

あらすじネタバレ④影の出現

士郎と桜が肌を合わせた翌朝、士郎と凛は、大量殺人のニュースに「影」の痕跡を見つけて危機感を募らせます。夜、桜は夢の中で、おとぎの国の城でいたずらをする幽霊を退治した後に、幽霊が残した飴玉を食べようとしました。すると「精が出るな、昨日あれだけ殺しておきながら…」という声。声の主は、士郎の義父・切嗣たちが参戦した第4次聖杯戦争を戦ったサーヴァントの一人、ギルガメッシュでした。

なんと、桜は夢を見ている間、無意識のうちに街に出て、道行く人を殺してその肉を食べていたのです。ギルガメッシュは桜を殺害しようと、自身の宝具の無数の剣で桜を貫きましたが、桜は死なず、逆に桜の影にあっけなく飲み込まれてしまいました。凛に叩き起こされた士郎は、街でこれまで以上の大量殺人が街で起きていること知ります。桜の姿が無いことに慌てて探しに出ると、桜は玄関脇で血まみれで倒れていました。

桜を治療した凛は、外見は無傷でも、筋肉が一度完全に断ち切られており、それから察するに一度死んでいるのではないかと言いました。困惑する士郎は臓硯の使いで来たアサシンに、間桐家に呼び出されます。「「影」を殺してほしい」という臓硯の話を遮って断る士郎。しかし、臓硯は「影」は聖杯の中身であり、「影」は桜を媒体として出現していることを明かします。

「影」を殺すことは桜を殺すことだと士郎は反発しますが、臓硯は「影」がさらなる災厄をもたらすまで猶予がないと説き伏せます。帰宅した士郎は、正義を貫くために桜を殺害しようとしますが、桜との思い出が脳裏をよぎって手を下せません。桜は、士郎が自分の正体を知り、殺そうとしたことを察して、士郎をこれ以上苦しめないために、衛宮邸を後にします。士郎は桜を探しますが、その頃、桜は間桐家に戻っていました。

臓硯に焚き付けられた慎二は、桜で性欲を満たそうとしますが、桜は士郎への想いから拒絶。慎二は力づくで押し倒しますが、桜が「こんな人、いなくなればいいのに」と心の中で思うと、突然現れた黒い帯が慎二を貫通。自分が慎二を殺したと悟った桜はショックのあまり力の制御を失い、「影」は冬木市全体に拡大。絶望した桜は、遂に「影」と同化してしまいました。

Fateヘブンズフィール2章の原作をネタバレ

Fateヘブンズフィール2章は原作のどこまでの内容?

「ヘブンズフィール」第2章で、描かれているのは、原作『Fate/stay night』で、セイバーが影に飲まれてアサシンに敗れた後からです。上でご紹介した通り、「正義の味方」と「桜の味方」との選択で、士郎は「桜」を選びますが、桜は、兄・慎二を手にかけてしまったショックから、影と同化。ファンの間で「黒桜」と呼ばれている桜が誕生したところまでが、映画「ヘブンズフィール」第2章の物語でした。

原作ネタバレ①プロローグ

原作『Fate/stay night』のプロローグは、各ルート共通です。とある地方都市・冬木市の高校生・遠坂凛は魔術師で、マスターとしてアーチャーの座にある英霊をサーヴァントとして召喚し、聖杯戦争に参戦。夜の学校で他のマスターが召喚したランサーのサーヴァントと戦闘しているところを、同級生の衛宮士郎に見つかってしまいました。

士郎は魔術を齧ってはいるものの、無謀な修行やサバイバル技術の習得に明け暮れる半人前魔術師。目撃者を消そうとするランサーは、容赦なく士郎の心臓を貫きます。凛は自身の宝石魔術で士郎の命を救い、アーチャーと共にランサーを追撃します。

原作ネタバレ②運命の夜と分岐点

凛の魔術のおかげで一命をとりとめた士郎は、状況がつかめぬまま、治療に使った凛のペンダントを拾って自宅に戻りますが、そこを再びランサーに襲われます。自宅の蔵へ逃げ込む士郎ですが、ランサーの攻撃が緩むはずもなく、もはやここまでと思われたその時、蔵の中が光で満たされ、一陣の風と共に金髪の少女、セイバーが現れたのでした。これが士郎とセイバーの運命の出会いです。

セイバーがランサーを退けると、今度はランサーを追って来た凛とアーチャーがやってきます。「Fate(セイバールート)」をクリア後、ここでセイバーがアーチャーを倒そうとするのを制すると、「UBW(遠坂凛ルート)」に分岐します。制止せずにセイバーがアーチャーを攻撃すると、アーチャーは重傷を負って戦線離脱します。

原作ネタバレ③マスター講義

凛から事情を聞いた士郎ですが、より詳しい説明を求めて聖杯戦争の審判を務める監督役・言峰綺礼を尋ねました。綺礼から、聖杯は願望機であり、それを7組のマスターとサーヴァントが奪い合うこと、そして、参加拒否権はないと教えられます。さらに、10年前に冬木市を襲った大災害は聖杯が原因であることも知った士郎は、聖杯を悪い魔術師の手に渡さないため、聖杯戦争への参加を決意しました。

原作ネタバレ④バーサーカー

綺礼からの説明を受けた帰り道、士郎と凛は、バーサーカーのマスターであるイリヤに遭遇。圧倒的な強さとコンビネーションを見せるイリヤとバーサーカーの前に、本調子ではないセイバーとアーチャーは押される一方で、遂にはセイバーを庇った士郎が重傷を負ってしまいました。士郎の命には別状なかったものの、士郎と凛は、バーサーカーへの対抗策を講じなければならなくなりました。

原作ネタバレ⑤共闘拒否

バーサーカーに対抗する手段として、凛は士郎に共闘を持ちかけます。「Fate(セイバールート)」と「UBW(遠坂凛ルート)」クリア後に、士郎が共闘を拒否すると、いよいよ「ヘブンズフィール(間桐桜ルート)」に分岐します。「ヘブンズフィール」では、士郎とセイバーの2人だけで聖杯戦争に挑みます。

原作ネタバレ⑥ライダーと遭遇

士郎とセイバーは、魔術師たちが活動する夜間のパトロールをに出ます。すると、早速、ライダーと慎二に遭遇。慎二は士郎の説得に耳を貸さず、戦闘に突入したライダーとセイバーは戦闘に突入しますが、セイバーは一太刀でライダーを退け、士郎も慎二を見逃すことに。慎二は、駆け出しの魔術師・士郎に敗退してすっかり荒み、桜への虐待が激しくなったため、士郎は桜を自宅に匿います。

原作ネタバレ⑦キャスター討伐

夜間パトロール2夜目。士郎たちは柳洞寺に向かいますが、本来居るはずの山門の門番は不在。本堂へ入ると、マスターの亡骸の傍らで、宝具の短剣を構えた血まみれのキャスターと出会います。状況から、キャスターがマスターを裏切って殺害したと推察したセイバーは、キャスターに切り掛かります。キャスターも応戦しますが、対魔力特性が高いセイバーには歯が立たず、多くの謎を残してキャスターが脱落しました。

原作ネタバレ⑧不穏な影

パトロール3夜目は、体調を崩した桜のため、士郎は看病に当たります。翌日、士郎は凛と休戦協定を結んで情報交換したところ、キャスターが未だ活動中だと知ります。詳細を聞くため、指定された店に行くと、そこに居たのは麻婆豆腐を頬張っている綺礼でした。綺礼は、キャスターが今も現界していること、昨夜ランサーが敗退したこと、ランサーのマスターは自分だったことを告げ、暗躍する間桐臓硯について警告しました。

原作ネタバレ⑨士郎と遠坂の同盟

その夜、士郎たちは、キャスターを操る臓硯と、彼らに対峙する凛とアーチャーに遭遇。臓硯はキャスターの屍を傀儡としていたのです。英霊を汚す蛮行に憤ったセイバーとアーチャーはキャスターを撃破。臓硯に迫った時、突如、不気味な「影」が出現。「影」は、あまりの禍々しさに、動きを止めた彼らに襲いかかります。凛を庇った士郎が倒れ、臓硯はこの騒動で逃げ果せました。

士郎と凛は「影」の調査を開始。士郎とセイバーは、謎が多い柳洞寺へ、遠坂とアーチャーは「影」と関係があるらしい臓硯の調査のため、間桐邸へと向かいます。士郎たちは、髑髏仮面のアサシンのサーヴァントの襲撃を受けます。士郎と分断されたセイバーは、アサシンと対戦しますが、士郎の救助を焦るあまり、「影」に捕らえられます。拘束されたセイバーをアサシンの宝具が襲い、セイバーは「影」に飲み込まれてしまいました。

一方、士郎は臓硯と対峙。しかし、臓硯に叶うはずもない士郎は、令呪(サーヴァントを強制的に従わせる力)でセイバーを呼び出しますが、彼女は一向に現れません。もうダメかと思われた時、ライダーが駆けつけ、圧倒的な強さで臓硯とアサシンを退けました。士郎はセイバーを探しますが、彼女の姿は無く、彼女が敗北したことを悟るのでした。

この先のストーリーは、映画「ヘブンズフィール」の第2章で描かれている通り。ライダーの真のマスターが桜であること、桜は「影」と関わりがあること、桜の力は暴走の危険があることが判明。士郎は、正義のために桜を殺すか、多くを犠牲にしても桜に味方するか、悩み苦しみます。

原作の『Fate/stay night』では、それまでのイベントでイリヤの好感度を上げておくと、イリヤの前で、「……正義の味方を、張り通す」か「桜の味方になりたいんだ」の2つから選択することになります。正義の味方を志してきた士郎なら前者の一択ですが、桜は士郎にとってかけがえのない存在となっていました。迷う士郎に、イリヤは「シロウが何したってシロウの味方をしてあげる」と、励まします。

「好きな子を守るのは当たり前」というイリヤの言葉に、今までの信条以外の選択肢もあると気づき、救われた士郎は心を決めます。「桜の味方」を選ぶと、映画「ヘブンズフィール」の第2章あらすじでご紹介した通り、セイバー・オルタがバーサーカーを倒し、士郎はアーチャーの左腕を移植され、慎二を殺めた桜は「影」と同化してしまいます。一方、「正義の味方」を選ぶと、次にご紹介する「鉄心エンド」に分岐します。

原作ネタバレ⑩鉄心エンド

ファンの間で「鉄心エンド」と呼ばれている結末は、イリヤの前での選択で「正義の味方」を選んだ先にあるシナリオのことです。士郎が「心を鉄にして」、義父・切嗣の遺志を継いで正義の味方としての生き方を貫いた結果、桜を殺すことになります。桜の介錯こそ凛に譲ったものの、士郎の選択を知った綺礼は、士郎こそが聖杯戦争の勝者になると断言。その言葉通り、士郎は、臓硯、イリヤ、凜を下して聖杯戦争に終止符を打ちます。

原作ネタバレ⑪アインツベルンの森

「影」に侵食された桜は、臓硯の指示で、衛宮邸のイリヤを捕獲。桜の襲撃で戦闘不能となった凛に代わり、綺礼がイリヤ奪還の協力を申し出ました。士郎と綺礼はアインツベルン城でイリヤ救出に成功しますが、イリヤを連れて逃げる2人に、アサシンと「影」に飲まれたはずのバーサーカーが迫ります。綺礼がアサシンを足止めするものの、士郎とイリヤはバーサーカーを振り切れません。

追い詰められた2人に残された手段は、アーチャーの左腕の封印解除のみ。解除した途端、アーチャーの魔力に侵食されて死んでしまうかもしれませんが、士郎は覚悟を決めて封印を解きました。案の定、アーチャーの記憶や力に飲まれそうになりますが、士郎はアーチャーの投影魔術で、バーサーカーの大剣を技量ごとトレースして攻撃。

それでも倒れないバーサーカーが動きを止めたのは、イリヤを見た時でした。士郎の一撃を受けたバーサーカーは、かつて自分の役目だったイリヤ守護を士郎に託して消滅しました。

原作ネタバレ⑫ノーマルエンド

イリヤを奪還したものの、封印を解いたことでアーチャーの腕の侵食が始まりました。間も無く士郎の意識は消えてしまうでしょう。それは「影」の侵食を受ける桜も同様でした。桜の意識が完全に消失した時、「影」に身を奪われて聖杯と成り果てるのです。桜を助けるには、その前に「影」と桜を分離するしかありません。猶予はあと半日。士郎と凛は、イリヤから聖杯戦争の秘密、聖杯の正体、「影」について知らされます。

「影」の正体は「アンリマユ(この世のすべての悪)」。第3次聖杯戦争で聖杯に混入し、その「この世全ての悪」という「願い」が、願望機たるる聖杯の中で、聖杯に満ちる「力」を養分に現界しようとしていたのです。臓硯は、アンリマユを支配するために、桜に聖杯の欠片を埋め込んで小聖杯の機能を与え、アンリマユは受肉するため、桜を「影」の侵食によって乗っ取ろうとしていました。

士郎、凛、ライダーは大空洞へ。大空洞は、聖杯に魔力を貯めるための巨大な魔法陣があるので、大聖杯と呼ばれている場所です。彼らを迎え撃つのは、アンリマユ、セイバー・オルタ、影に侵食された「黒桜」。臓硯とアサシンは、決戦の直前に黒桜に殺害されていますが、それでも士郎たちの手に余る勢力です。士郎とライダーがセイバー・オルタを、凛が黒桜に対抗する形で、最後の決戦の火蓋が切って落とされました。

ライダーは機動性を活かしてセイバー・オルタに次々と奇襲を仕掛け、魔眼を発動でセイバー・オルタの動きを鈍らせますが、戦力差は歴然で徐々に圧されていきます。ライダーが宝具を発動しようとすると、セイバー・オルタも同時に宝具発動。実は、士郎はこの一瞬を待っていました。ライダーの宝具に合わせて、アーチャーの宝具を投影。アーチャーの守備の要であったこの宝具を盾として、ライダーが進撃します。

なんとかライダーの宝具がセイバー・オルタに届き、彼女を吹っ飛ばしましたが、トドメを刺すには至りません。士郎がかつての相棒セイバー・オルタに短剣を向けると、一瞬、セイバー・オルタはセイバーの意識を取り戻して士郎に気づきます。しかし、セイバーとの思い出を断ち切るように、士郎は短剣を振り下ろしたのでした。セイバー・オルタは消滅、士郎は桜の元へと急ぎます。

一方、凛と黒桜の戦闘も佳境に入っていました。黒桜は無尽蔵の魔力でサーヴァント級の強さの使い魔を量産しますが、凛は手にした宝石剣を振るって優勢に立っていました。凛は、士郎が投影魔術によって、並行世界から無限に魔力を引き出していたのです。魔力が拮抗した二人の勝敗を分けたのは経験の差。凛は桜に迫りますが、最期の最期で思いとどまり、その一瞬で「影」に身を貫かれてしまいました。

駆けつけた士郎の目に飛び込んできたのは、倒れている凛と、「影」に抗う桜でした。桜は、我が身を犠牲にして自分を救った実姉の姿を見て正気を取り戻したのです。士郎は桜に再び宝具を投影。それは、すべての契約を断つ力を持つ、キャスターの宝具でした。これにより、アンリマユとの契約を解除した桜は元の桜に戻ることができました。しかし、アンリマユは、大聖杯に溜まった魔力によって、今まさに受肉を果たそうとしています。

士郎は桜と凛をライダーに託し、たった一人、大聖杯を破壊しに向かいます。すでに、「アーチャーの左腕」にほとんど侵食されていましたが、大切な桜を守るため、アンリマユ阻止のために最後の投影を行います。投影したのは彼の相棒の剣。その剣の一撃で大聖杯を破壊したものの、士郎は力尽きてしまいます。

アンリマユと分離できた桜はすっかり回復。衛宮邸で目を覚ました桜は士郎の姿を探しますが、彼の姿は見えませんでした。いつまでも士郎の帰りを待ち続ける桜は、春が訪れる毎に、贖罪のように花の種を蒔きます。花でいっぱいになった衛宮邸で、桜がつぶやきます。「……遅いなあ先輩。これじゃわたし、おばあちゃんになっちゃいますよ?」

原作ネタバレ⑬トゥルーエンド


原作『Fate/stay night』の「ヘブンズフィール(間桐桜ルート)」には、もう一つ、トゥルーエンドという結末があります。桜をキャスターの宝具でアンリマユとの契約から解放した士郎が、ライダーに桜と凛を託すところまでは、上でご紹介したノーマルエンドと同じ。イリヤの前での「正義」か「桜」の選択で「桜」を選んでいると、トゥルーエンドへと分岐します。

大聖杯に溜まった膨大な魔力によって受肉を果たそうとするアンリマユを阻止するため、聖杯を破壊しようとする士郎の前に、綺礼が立ち塞がります。3度の投影により、すでにボロボの士郎。一方、綺礼も先のアサシン戦で黒桜の攻撃を受け、体には大きな穴が空いていました。勝敗に因らず、二人とも命を落とすでしょう。しかし、士郎はアンリマユ誕生を阻止するため、綺礼はアンリマユ誕生を祝福するために戦い始めます。

お互い一歩も引かぬ、己の限界をかけた戦い。戦闘力が綺礼に劣る上、先に膝をついたのは士郎でしたが、命が先に尽きたのは綺礼の方でした。綺礼は最後に、監督役として、「おまえが最後のマスターだ。聖杯を前にして、その責務を果たすがいい」と、士郎を送り出しました。士郎は聖杯を破壊するべく、最後の投影を行います。投影したのは最強の剣、影に染まったかつての相棒の漆黒の剣でした。

死を悟り、聖杯を道連れにしようとした士郎の前にイリヤが姿を現しました。「ううん、シロウは死なないよ。だって、この門を閉じるのはわたしだから」と身代わりになろうとするイリヤを、士郎は引きとめますが、イリヤは歩みを止めずに「じゃあね」と微笑んで大聖杯の門を閉じました。

2年後の春。ロンドンに留学中の凛は久しぶりに帰国、衛宮邸を訪れます。ライダーは聖杯戦争後もサーヴァントとして限界し続けて桜を守護しており、桜は今は衛宮邸で暮らしています。そして、士郎はイリヤが行使した魔法によって一命を取り留め、アーチャーの左腕の影響からも解放されていました。彼らは揃ってお花見へ。士郎と桜も幸せそうに笑い合っていました。

Fateヘブンズフィール2章の続編・3章はいつ公開?

3章は2020年春公開

『Fate/stay night』を構成する3つのルートの中のひとつ、間桐桜をヒロインとした「ヘブンズフィール」の映画、第2章となる『Fate/stay night [Heaven's Feel]II.lost butterfly』は、桜が「影」と同化するという衝撃的な結末で幕を閉じました。「桜の味方になる」と誓った士郎は、桜を助け出すことができるのでしょうか?

ファン待望の、「ヘブンズフィール」の最後を締めくくる第3章『Fate/stay night [Heaven's Feel]III.spring song』は、2020年春に公開予定です。

Fateヘブンズフィール2章に関する感想や評価は?

残酷さゆえ、ファンの間でも賛否ある「ヘブンズフィール」ですが、「Fate」、「UBW」の2ルートを経てこその「ヘブンズフィール」ということで、「Fate」と「UBW」は見ておいた方がいいという感想が多く見られました。

第4次聖杯戦争で起こった大惨事を生き残った士郎が、義父・切嗣の志を盲信的に継いで「正義の味方」を目指すことを肯定してきた他の2ルートですが、「誰かを救うことは誰かを救わないこと」という切嗣も直面した問題で、たった一人を救うことを選ぶ士郎の姿に衝撃を受けたという感想を抱くファンも沢山おられました。

「Fate」、「UBW」では不遇の存在だった桜をヒロインとした「ヘブンズフィール」では、士郎と桜のペアを応援する感想もありました。また、それだけに、美しさと切なさに涙したという感想も見られました。

この映画は、R12なのですが、『Fate/stay night』の中でも群を抜いて隠微な「ヘブンズフィール」。美しく、怪しくグロテスクに描かれた桜の描写に感動したという感想は、ファンの性別を問わず、見られました。また、慎二が、魔術の力も後継者の座も望んでも努力しても得られずに屈折してく姿が丁寧に描かれていたことに触れる感想もありました。

この映画では、戦闘シーンが見所の一つです。特に、セイバー・オルタとバーサーカーの最強vs最強の対決は大迫力で、期待以上との感想をあげるファンも沢山おられました。

Fateヘブンズフィール2章ネタバレまとめ

「ヘブンズフィール」の劇場版第2章となる『Fate/stay night [Heaven's Feel]II.lost butterfly』のネタバレあらすじ、原作の『Fate/stay night』のネタバレあらすじ、そしてファンの方々のネタバレ感想をご紹介してまいりましたが、この映画は聖杯戦争、士郎たちの葛藤しながら進む姿、恋愛、迫力ある戦闘シーンと、見所満載の作品です。ぜひ、他の2ルートをご覧になった上で、チェックしてみてください。

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