2020年10月31日公開
2020年10月31日更新
【名探偵コナン】ラムの正体候補は黒田・若狭・脇田?原作者の青山剛昌も認めた?
「名探偵コナン」の黒の組織のラムは、あの方に仕える組織のNo.2である一方、その正体は謎に包まれており、様々な人物がラム候補として浮上しています。本文では、「名探偵コナン」の黒の組織から、謎のベールに包まれたラムの正体考察をはじめ、作者が認めたラム候補3人・黒田兵衛・若狭留美・脇田兼則の概要と、ラム候補ではい人物一覧、ラム候補3人の関係や、声優などを考察しました。
目次
名探偵コナンのラムとは?
黒の組織のラムは、あの方の側近と呼ばれる組織のNo.2である一方、本編への露出や情報量の少なさから、様々な人物がラム候補に浮上し、一部ではAI説や二重人格説もささやかれました。以下では、あの方以上に秘密のベールに包まれた「名探偵コナン」のラムの正体や作者が認めたラム候補3人、ラム候補ではないキャラ、黒田・若狭・脇田の関係性や、ラムの登場シーンなどを考察しました。
名探偵コナンの作品情報
青山剛昌先生の大ヒット漫画「名探偵コナン」は、1994年~2020年10月現在まで長期連載されている「週刊少年サンデー」の看板作品です。単行本は、2019年12月時点で計98巻が刊行、2015年からはコナンの重要キャラに焦点を当てたスピンオフ作品が、「週刊少年サンデー」へ交互に掲載されています。
名探偵コナンの概要
子供から大人まで楽しめる「名探偵コナン」は、1996年からアニメ放送が開始され、2020年には放送24年を迎えました。また、1997年からは、劇場版「名探偵コナン」の公開も開始され、巨大スクリーンを活用した派手なアクションや、豪快な爆破シーン、ゲスト声優の出演が大きな話題を呼んでいます。
名探偵コナンのあらすじ
高校生探偵として活躍する工藤新一は、遊びに行った遊園地で黒の組織の取引を目撃したことで、彼らからAPTX4869を飲まされ、7歳まで幼児化してしまいます。新一は、江戸川コナンに名を改め、元の身体に戻る手立てを掴むべく、数々の難事件に挑みます。同時に、黒の組織内でも、工藤新一の行方を追っており、両者の戦いは目前に迫っていました。
ラムは正体不明の黒の組織のメンバー
ラムは、黒の組織のNo.2であり、幹部クラスで上位のジンやベルモットすら逆らえないほどの実力者です。作中ではあの方の側近として紹介され、他のメンバーとは一線を画する一方、その姿は単行本・99巻時点で未登場となっています。そのため、正体が判明したあの方こと烏丸連耶と異なり、その素顔は勿論、シルエットすら描かれていません。
そして、最高幹部・ラムの存在は、組織内でも彼(彼女)を知る者は少なく、シェリーこと灰原哀は、人づてでラムの存在を知ったと明かしています。このように、身内にすらその存在を伏せられているラムは、ボスと共に組織の最高機密として扱われ、黒の組織をさらにミステリアスに仕立てています。
ラムは片目が義眼?特徴を紹介
組織内でもラムを実際に見た者は少なく、ラムの存在は噂を通じて認知されています。そのため、ラムの外見について、「屈強な男」「女のような男」「年老いた老人」あるいは「その全てが影武者」のように、様々な憶測が飛び交っています。しかし、ラムに関する噂で唯一共通している特徴が、片目が義眼である点であり、過去の事故で片目を失ったことが伝わっています。
一方、片目が義眼という特徴は、ラムの正体を突きとめる有力な情報であるが、どちらの目が義眼なのかは不明です。また、ラムの年齢について、羽田浩司殺人事件に携わっていたことから、少なくとも17年前から組織に在籍していたと考えられます。そして、No.2という立場や、ベルモットのように、不老の秘密がないことを考慮すると、メンバー内ではピスコなど年長クラスの可能性が高いでしょう。
ラムの性格
劇中の断片的な情報から、ラムの性格は、「慎重」「せっかち」「穏やか」の3のキーワードが浮上します。まず、慎重な性格は、映画「純黒の悪夢」にて、自身の右腕・キュラソーから送られてきたメールが、別人(コナン)の仕業と疑い、スパイ疑惑が浮上したキール・バーボンの粛清の中断と同時に、ジンにメールの真偽を確かめさせています。
一方、工藤新一の情報を求めてバーボンにメールを送った際には、2通共に「Time is money」をつけて、一刻も早い返信を促しています。そのため、バーボンこと安室透からは「せっかちな性格」と称されています。組織では、ジンですら逆らえないほどの絶大な権力を持つ一方、ラムのメールや電話は丁寧な口調であり、穏やでかつ余裕のある性格とも推測できるでしょう。
ラムの羽田浩司殺人事件での失態
あの方に次ぐ存在として恐れられるラムですが、羽田浩司殺人事件で重大な失態を犯したことが判明しています。この事件は、本編の17年前にアメリカで発生したプロ棋士・羽田浩司と、大富豪アマンダ・ヒューズが殺害された事件であり、ジンは「ラムがぬかった事件」と説明しています。被害者・羽田浩司は、アポトキシン4869の被験者であり、あるダイイングメッセージを現場に残していました。
一方、失態を犯したラムは、あの方の意向により咎めを受けることなく、側近として暗躍し続けています。その理由は、ラムが大物過ぎることや、能力の高さを買われていると推測され、ラムが組織内でもっとも重要に位置づけられている証でしょう。
名探偵コナンの原作者が認めるラムの正体候補は黒田・若狭・脇田?
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あの方以上にその詳細が明かされない組織のNo.2・ラムについて、「名探偵コナン BLACK PLUS SDB(スーパーダイジェストブック)」上で、作者によって以下の3人が候補に挙げられました。いずれもラムの特徴を捉えている一方で、灰原の組織センサーが反応しないなど、不可解な点も指摘されます。以下では、作者が認めたラムの正体候補・黒田兵衛・若狭留美・脇田兼則について考察しました。
ラム候補一覧①黒田兵衛
ラム候補1人目・黒田兵衛は、長野県警のトップから警視庁捜査一課の管理官に異動した警視で、年齢は50歳、コナンからは「隻眼の大男」と称され、目星をつけられています。凄惨な事故に巻き込まれ、10年間意識不明の状態にあった過去があり、負傷した右目には眼帯をつけ、安室零との通話では、彼をコードネームのバーボンと呼んでいました。
そして、安室が称したラムのせっかちな性格は、英語で「impatient(せっかち)」で、「I'm patient.(私は患者)」が浮上し、黒田警視の過去と一致します。しかし、警視庁関係者という観点から、ラム候補としては不可解な点も指摘されます。まず、映画「純黒の悪夢」にて、部下を危険にさらしながら、警視庁のスパイリストを入手させた点が挙げられます。
もし、黒田警視がラムだった場合、立場を利用してスパイリストを入手した方が手っ取り早く、怪しまれる危険性も低いと考えられます。そして、安室透をバーボンと呼んでいた点は、公安警という特殊な立場から、お互いの素性をカモフラージュするためにラムと名乗っていた可能性も高いでしょう。
そして、黒田兵衛がラムではない決定的な証拠は、灰原哀の組織センサーが反応しないことです。劇中では、黒田が灰原に顔を近づけるシーンがあり、灰原は黒田のやけど跡を怖がり、黒田もシェリーに気が付いていませんでした。もし、灰原=シェリーと気が付いていれば、黒田主導による阿笠邸の押し入りが行われていたでしょう。
ラム候補一覧②若狭留美
ラム候補2人目・若狭留美は、コナン達のクラスの副担任の37歳、私生活では、工藤新一に関する情報を集めており、使用リストの「工藤新一 死亡」の表記に謎の微笑を浮かべています。一方、17年前に死亡した羽田浩司のお守り・角行の駒を、ズボンの後ろポケットに忍ばせています。駒は、羽田の所持品で唯一紛失した物品で、安室の情報から、羽田殺害の犯人は駒を奪った者つまり、若狭留美を示唆していると考えられています。
ラム=若狭留美説には、否定的な要素も指摘され、生徒の1人でもある灰原は、彼女に対して好意的な印象を持っています。そして、ラムが失態を犯した事件時は、若狭は20歳と非常に若く、年齢的にNo.2に登りつめることは現実的でないでしょう。また、あの方の側近と言えど、若い人材に重大な任務を課すことは考えにくく、失態後もお咎めが無かった点も不自然でしょう。
一方、若狭留美は、姓に烏が付く人物について、徒党を組んで行動する近寄りがたい印象と称しており、もし、若狭の正体がラムであれば、ありえない発言でしょう。同時に、カラスに対するネガティブな印象から、黒の組織と敵対する人物とも捉えられるでしょう。
若狭留美はコナン達のクラスの副担任
右目に障害があり、「義眼」と呼ばれることに激しく怒る若狭留美は、帝丹小学校に赴任後、コナン達のクラスの副担任に就任しています。クラスには、コナン(工藤新一)や灰原哀(シェリー)がおり、ラムにとって格好の監視場所でしょう。灰原の組織センサーが反応していない点や、女性であることが確証された一方、ラムを匂わせる不自然な描写も指摘されます。
それは、工藤家の隣家・阿笠家に関するもので、阿笠博士の元に身を寄せる灰原へ、工藤新一と会ったことがあるかと、意味深な質問をしています。また、阿笠邸に探りを入れる描写もあり、ラム説が否定的でも、何かしらの形で組織と関わっている可能性は高いでしょう。
若狭留美の正体は浅香?
ラム候補である黒田・脇田からも怪しまれている若狭留美は、組織だけが持つARTX4869の使用リストを自宅パソコンで閲覧し、工藤新一欄での不可解な笑みから、ラム説が濃厚です。そして、羽田が遺したダイイングメッセージから、浅香と呼ばれる謎の人物が浮上し、若狭留美の正体ではないかとも考察されています。
若狭留美のローマ字変換は、「wakasa rumi」となり、「I'm rum asaka.」のアナグラムが浮上します。そして、羽田のお守りの駒を肌身離さず持っている点も、彼女がラムと同一人物であることを示す伏線とも考えられ、正式名称は「ラム・浅香」とも考察できます。
また、浅香は、17年前の事件で死亡した大富豪・アマンダ・ヒューズのボディガードを務めており、羽田・アマンダ殺害の犯人として追われています。しかし、浅香の素性は、アマンダの身内・関係者も含めて誰も知らず、女性であること以外、有力な手掛かりが掴めていません。一方で、浅香の女性説は、その正体が若狭留美であることを示す伏線とも捉えられます。
ラム候補一覧③脇田兼則
ラム候補の3人目・脇田兼則は、毛利探偵事務所に隣接する米花いろは寿司の板前の56歳で、腫物が出来た左目を眼帯で覆っています。様々なお店を転々とする一方、大のミステリー好きでも知られ、その推理力や洞察力の高さは、ある事件で偶然居合わせていた安室に警戒されており、コナンの素性が漏れないようにしていました。
また、脇田がラムである根拠は、初登場時のボスの側近=ラムの登場を示唆させる伏線や、「紅の修学旅行」にて工藤新一を目撃したとのSNS投稿のチェックなど、新一について情報を探っている描写が見られました。一方、脇田の工藤新一への反応は、どちらかと言えば薄く、新一の名前すら知らないと思われる素振りを見せています。
脇田のラム否定説は、初登場回にて、小五郎が競馬でかけていた馬「パイレーツスピリット」で指摘され、日本語で「海賊の酒」と訳されます。そして、パイレーツスピリットに関する話題は、コナン・灰原の会話にも登場し、ラムは海賊とかが飲んでいるとのセリフから、「ラム=海賊の飲むお酒=パイレーツスピリット」が成立します。
しかし、劇中では「パイレーツスピリット=駄馬」つまり、乗車用には使えない下等の馬を指しており、脇田がラムでない可能性を示唆しているでしょう。一方で、脇田=ラムを隠すための細工とも捉えることができます。
名探偵コナンの青山剛昌がラム候補でないと名言しているキャラ
あの方と同様に、その正体が隠されているラムの正体について、コナンファンの間では多彩な人物がラム候補に浮上しました。しかし、作者が公認するラム候補の発表により、3人以外の人物のラム説は否定されました。一方、元ラム候補の中には消息不明の人物もおり、ラムの正体ではなくても、何かしらの形で組織と関わりをもっているのではと考察されます。
ラム候補ではないキャラ①大黒連太郎
大黒連太郎は、コナン初期のエピソード「そして人魚はいなくなった」の舞台・美國島の儒民祭の参加者名簿に記載されていた人物です。不老不死の伝説が残る美國島は、黒の組織も訪れた場所ですが、大黒連太郎とは関係性がなく、名前のみの登場となりました。
ラム候補ではないキャラ②大和敢助
大和敢助は、長野県警所属の警部で、捜査中に雪崩に巻き込まれた経緯から左目を失明し、歩行時には杖を使用しています。物騒な意味合いの言葉の使用や乱暴な口調から、一時は、灰原・阿笠博士から黒の組織の一員ではないかと勘違いされていました。また、コナンからも、隻眼と切れ者からラム候補として目星を付けられるも、組織の人間でないことが判明しています。
警部としては非常に優秀で、かつ名探偵と同等の推理力を持っており、「眠りの小五郎」はコナンの仕業であることを見抜いています。そのため、事件現場で居合わせていたり、難事件に遭遇した際には、コナンを捜査に参加させるなど、彼の推理力を深く信頼しています。
ラム候補ではないキャラ③金城玄一郎
金城玄一郎は、「闇の男爵(ナイトバロン)殺人事件」のミステリーツアーの参加者で、コンピューター会社のオーナーを担っている男性です。ラムであることを示す決定的な証拠がないため、ラム候補から外されました。
ラム候補ではないキャラ④烏丸蓮耶
烏丸蓮耶は、黒の組織のボスの正体で、組織内では「あの方」と呼ばれています。彼の正体は2017年に作者によって公表されており、組織の黒幕と確定されています。政界にも影響のある鈴木財閥や大岡家をしのぐ大富豪・烏丸家の当主であり、半世紀前に99歳で亡くなっています。しかし、烏丸蓮耶の死は表向きの情報とされ、組織のAPTX4869の開発から生存説もありうるでしょう。
烏丸蓮耶の名前が浮上したのは、羽田浩司の殺害現場に残された「PUT ON MASCARA」から、当初はラムのアナグラム「ASAKA RUM」と推理されていました。後に工藤優作と赤井秀一の推理で、「MASCARA=CARASUMA」つまり「カラスマ」という姓が浮上し、組織のボスの名前が判明しました。
表むきは死亡説が流されている烏丸蓮耶ですが、劇中では側近のラムと共に、部下へ指示や命令を繰り出しています。同時に、部下の状況をリアルタイムでかつ正確に把握しており、ピスコの失態時にはすぐさまジンに連絡を入れ、粛清を命じています。一方、表舞台に出ることがないため、ラムと共にその容貌は謎に包まれている一方、「名探偵コナン」では肩にカラスを侍らせたシルエットが描かれています。
ラム候補ではないキャラ⑤黒羽盗一
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黒羽盗一は、怪盗キッドの父親かつ初代キッドであり、「名探偵コナン」及び「まじっく快斗」に登場するマジシャンです。本編の8年前に、謎の組織が狙っていた宝石に手を出したことで殺害され、表向きは事故として発表されました。しかし、黒羽盗一の死は、作者によって否定されており、消息不明とされています。
かつて、新一の母・工藤由希子とシャロン・ヴィンヤード(ベルモット)に変装術を伝授しており、シャロンを通じて、組織の人間に変装術を教えていた経緯も推測される一方、黒羽盗一=ラムも否定されています。一方、「まじっく快斗」で浮上した組織の正体はいまだ明かされておらず、シャロンとの繋がりから組織の秘密を知ってしまい、後に粛清されかけたとも考察できます。
ラム候補ではないキャラ⑥Mr.正影
Mr.正影は、「コナン平次の推理マジック」の回にて、本編の10年前に失踪した人物として紹介されました。巷では、どこかで生きているとの噂が流れていますが、その真相は謎に包まれています。
ラム候補ではないキャラ⑦アンドレ・キャメル
アンドレ・キャメルは、かつて赤井たちと共に組織の潜入捜査を行なったFBI捜査官であり、作戦の増員に伴い赤井に呼び出されました。不用意な発言で赤井の正体を暴露するなど、潜入捜査らしからぬ言動が目立ち、一時はラム候補に浮上しました。
ラム候補ではないキャラ⑧ジョディ・スターリング
ジョディ・スターリングは、黒の組織を追うFBI捜査官であり、初登場時はその素性を隠すために偽名を使い、臨時の英語教師として帝丹高校に赴任し、潜入捜査を行なっていました。当初は、独特のイントネーションや振舞いから、黒の組織と思われていましたが、新出智明に変装したベルモットの登場により、その正体や来日目的が判明しました。
また、ベルモットとは、20年前にFBI捜査官だった父親と母親を殺害された因縁の関係にあり、FBI捜査官として彼女の行方を追い続ける一方、ベルモットが不老であることを指摘しています。ベルモットの不老には、新一が飲まされたAPTX4869との関係を匂わせる一方、真相は謎に包まれています。
名探偵コナンのラム候補で一番有力なのは脇田兼則?
作者が公認したラム候補3人のうち、脇田兼則だけが灰原との面識がないため、組織との関係は不明とされています。一方、脇田が働くいろは寿司は、毛利探偵事務所の目と鼻の先にあり、コナン(工藤新一)を監視するために来たと考察できます。以下では、「名探偵コナン」の脇田兼則がラム候補として有力視される根拠を紹介します。
バーボンからラムへ来たメール
脇田兼則とラムの共通点は、お互いに工藤新一の情報を追っており、脇田は工藤新一の詳細を知らないふりをしつつも、彼の自宅付近を詮索したり、SNSの新一に関する投稿をチェックするなど、組織を匂わせる行動が指摘されます。また、ラムも、工藤新一の情報をいち早く知らせるようにと、バーボン宛にメールを送っており、「Time is money.」と催促しています。
「Time is money(時は金なり)」のアナグラムの意味
「Time is money.」は、時は金なり=tokiwa kanenari、つまりwakita kanenoriのアナグラムが出てきます。これらを日本語に訳すと「脇田兼則」となり、毛利探偵事務所に居候するコナンともっとも近くなります。もし、脇田兼則の正体がラムだった場合、いろは寿司の前板前の交通事故は、組織によって引き起こされた可能性が浮上し、脇田=ラム説を強めているでしょう。
名探偵コナンのラム候補3人の関係
作者が取り上げたラム候補3人のうち、黒田兵衛と若狭留美が対面を果たすエピソードがある一方で、脇田兼則は2人とも面識がありません。一方、黒田と脇田は、「名探偵コナン」では同時に描かれることが多く、2人の関係性がラムの正体を見破るヒントではと注目されています。以下では、「名探偵コナン」のラム候補3人の関係について考察しました。
黒田兵衛と脇田兼則の関係
黒田兵衛と脇田兼則は、作中では同じページで描かれることが多く、2人が同一人物だと考察されます。例えば、「白い手の女」の回で、若狭留美に関する記事を閲覧するシーンにて、2人同時にその記事を読んでおり、推理好きの脇田は、何やら意味深なセリフを発しています。しかし、黒田と脇田は、体型は勿論、眼帯をしている位置が反対であることから一見すると、同一人物説はありえないでしょう。
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一方、ラムの情報の多くは、あくまで噂に過ぎず、実際には隻眼ではない可能性もあり、状況に応じて眼帯の位置を変えていると考えられます。そして、一見すると対照的な黒田・脇田の体型も、脇田が黒田に変装することでカバーできます。脇田は、「年老いた老人」という噂から足腰が曲がったような姿が特徴であるが、足腰をピンと伸ばせば、大男並みの身長になります。
そして、黒田兵衛の体型作りは、服の内側に綿などを詰めて肉付けすることで恰幅が良くなり、顔は特殊メイクを使用し、眼帯を右目に付け替えれば、誰も黒田と信じて疑わなくなります。また、眼帯の位置を変えることは、黒田と脇田が同一人物で、どちらかが影武者であることを悟られないための細工です。
また、作中では、黒田と脇田が同時にスマートフォンをチェックするシーンが登場するも、これらは黒田兵衛と脇田兼則が別人であることのミスリードと考えられます。一方、「燃えるテントの怪」では、黒田の容姿をこわがる灰原が、この回では珍しく普通に接していた点も、その正体が脇田であることを示唆しているでしょう。
黒田・脇田の同一人物説は、左目の眼帯にも関わらず、右目にあると勘違いを起こす、眼帯を外すシーンで口調が異なることも、根拠に挙げられます。脇田の不可解な行動は、おそらく脇田兼則になる前は、右目眼帯と江戸っ子口調ではない人物を長らく演じていた頃の癖が抜けきらない状態と考えられるでしょう。これらは、黒田=脇田を示す伏線と同時に、ラム登場に向けた伏線とも考えられます。
黒田兵衛と若狭留美の関係
黒田兵衛は、ラムが失態を犯した羽田浩司殺人事件を独自に調べており、現場の鏡に隠されたダイイングメッセージの解読に成功し、若狭留美との関連を疑っています。「白い手の女」の回では、記事に掲載された若狭留美に何やら覚えのある素振りを見せたり、「燃えるテントの怪」の回では、羽田浩司殺人事件と若狭留美との関連を匂わせる描写をみせています。
そして、劇中でコナン達が参加するキャンプへ、若狭留美が参加することを聞きつけた際には、自らもキャンプに参加するなど、若狭に注目しています。黒田兵衛と若狭留美の関係性は、ハッキリとしていませんが、黒田の行動は、若狭と羽田殺害事件との関連を示しているでしょう。
一方、若狭留美と黒田兵衛は、「燃えるテントの怪」で初対面を果たしており、事件現場に居合わせた黒田に鋭いまなざしを向けたり、問い詰めるなど、若狭の方も怪しい行動を見せています。同時に、若狭の黒田に対する態度から、2人はキャンプ以前に顔を合わせていた可能性も考えられ、その時はコードネーム等を使用し、正体を隠しながら接していたでしょう。
名探偵コナンのラムの登場シーンや声優
「名探偵コナン」のラムの登場は、映画「純黒のナイトメア」ですが、正体を突き止める上で最大のヒントとなりうる声や、声優名が不自然に隠されていました。以下では、名探偵コナンのラムの登場シーンや声優について考察しました。
ラムの「純黒の悪夢」での登場シーン
本編では、断片的な情報しか開示されていないラムですが、映画「純黒の悪夢」では、窮地に陥ったキュラソーの始末に当たったベルモットへ、電話を通じて手を引くように指示しています。キュラソーは、ラムの右腕と称された腹心の部下であり、優れた記憶能力から情報収集のスペシャリストとして、組織内では有名な人材でした。
そのため、「純黒の悪夢」では、その特殊能力を危険視され、組織に不都合な事実を知ったとしてベルモットに粛清されかけました。一方、灰原の発言から、ラムがキュラソーを右腕にした時期は、シェリーとして組織を裏切った後の出来事と推測できます。
ラムの声優は不明
ベルモットとの通話から、丁寧な口調を使用することが判明した一方、エンディングのクレジットでは、ラムの声優の表記だけ意図的に隠されています。そのため、ラムの正体はおろか、性別についてもハッキリとした情報はつかめておらず、謎は深まるばかりでしょう。
若狭留美の声優は「うる星やつら」のラムと同じ?
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一方、ラムの声優について、作者が公言したラム候補の1人・若狭留美の声優・平野文さんは、アニメ「うる星やつら」のラム役を演じた経歴があります。また、作者・青山先生が、高橋留美子先生のファンであることから、若狭留美の声優は、意図的な配役とも推測されます。しかし、ミスリードの可能性も高いため、若狭留美=ラムとはならないでしょう。
名探偵コナンのラムに関する感想や評価
SDBでの作者の発表により、ラムの正体候補が3人に絞られましたが、どの候補者も決定的な証拠に乏しく、作者が意図的にラムの正体を伏せているでしょう。以下では、名探偵コナンのラムに関する感想や評価を紹介します。
感想1:脇田兼則を有力視
僕的に名探偵コナンの黒の組織のNo.2ラムの正体を二人に絞ってみました。
— スズ吉・クローバー (@OceanSuzukichi) April 9, 2019
あなたはどちらだと思いますか?#名探偵コナン#黒の組織#ラムの正体
これまで多くのキャラがラム候補ではと考えられてきましたが、「名探偵コナン」のSDBにより作者からラムの正体候補が3人に絞られ、次はその3人の中から考察されています。そして、考察の中には、いまだ灰原と接触のない、かつ物理的にコナンとの距離が最も近い脇田兼則が有力視されています。脇田は、黒田・若狭と比べてラム説を否定する情報が少なく、その出で立ちは、ラムの変装と演技ではないかとも考えられています。
感想2:せっかちな性格の意味
RUMはせっかち→脇田初登場のセリフで流れ板と発言、せっかちのため同じ所に留まるのが嫌と解釈できる。またNo.2の風格がないと言われているが姿(変装)をコロコロ変える=せっかちと捉えると納得がいく#コナン考察
— こーちゃ (@Misutin1412) April 29, 2020
「名探偵コナン」の断片的な情報からラムのせっかちな一面が判明している一方、せっかちは性格ではなく、同じ所に留まる事を嫌っていることや、正体を見せないために変装を駆使しているとも解釈できます。この性格は、いくつものお店を転々としている流れ板・脇田兼則に当てはまり、やや年老いた外見も、コナンに怪しまれないための変装と考察できます。
感想3:黒田・脇田は同一人物だと予想
黒田兵衛と脇田兼則同一人物説出てきた、()
— うらこ (@ura_diet66) May 1, 2020
使ってるケータイ同じなのが気になるし、脇田さん喋る時いつも膝曲げて小さく見せてるんだよね...
黒田さんの変装が脇田さん説ないかな?w
気になって調べてみたら同じ考えの人いてその考察見てみて納得した()#名探偵コナン #コナン考察
作者公認のラム候補・黒田兵衛と脇田兼則は、体型や眼帯の位置が異なるため、同一人物とは考えにくいでしょう。一方、「名探偵コナン」では、黒田と脇田が対面するシーンがないことや、同じ携帯の使用、脇田の不自然膝曲げなどが指摘されています。また、作者が公認したラム候補3人のうち、2人は影武者とも考えられ、脇田の黒田への変装もあり得るでしょう。
感想4:ラムの脅威は工藤優作
個人的に気になるのはRUMが優作の事を「今後脅威となる人物」と考えていること。
— しゅぎー・えんぱいあ@EMP愛知 (@1496Shuto) August 28, 2020
ベルモット視点ならわかるけど新一の事すら最近興味持った程度のRUM視点から見て優作を脅威となる人物と認識するだろうか?#コナン考察
新一の父・工藤優作は、人気推理作家であると同時に、新一(コナン)以上の推理力の持ち主であり、あの方の名前を導き出した人物です。また、新一の事を調べるラムからは、「脅威となる人物」として優作は注目されています。工藤優作と組織は直接的な関係はないものの、ラムの言う「脅威」とは、優作の推理による組織の崩壊を示唆しているとも考えられます。
名探偵コナンのラム候補まとめ
「名探偵コナン」のラムの正体や、作者公認のラム候補3人とその関係性、ラムの登場回や声優などを考察しました。近年に入り、ラムに関する情報も少しづつ登場する一方、作者公認の候補者・3人のうち誰がラムなのか、その決定的な証拠はいまだ描かれていません。また、工藤新一に関する情報を集めるなど、「名探偵コナン」では、その正体と動向が注目されるキャラクターの1人です。