【銀魂】吉田松陽と坂田銀時の関係は？意外な正体や出会い・悲しい最後を紹介

銀魂では深い絆で繋がっている師匠である吉田松陽と不真面目な生徒であり弟子の坂田銀時の微笑ましい姿を見ることができます。幼少期に戦場跡を彷徨って命を繋いでいた坂田銀時は、そこに訪れた穏やかな雰囲気の吉田松陽に出会ったことで言葉との出会いや学問への道が開かれるようになりました。机上での学問に関しては興味を示さなかった彼ですが、剣術においては持って生まれた才能を発揮していたのです。

銀魂で松下村塾を経営していた吉田松陽は、子供たちからも人気がありその評判を聞きつけた身分の高い子供たちも通うようになったためにあらゆる嫌がらせやあらぬ疑いを掛けられて捕まってしまいます。そこで、穏やかで冷静に状況を判断することができる吉田松陽とここぞという時に力を発揮することができる坂田銀時との関係や意外な正体、彼ら2人の出会い、師匠を殺したと噂される悲しい最後、かっこいい名言を紹介していきます。

SF人情なんちゃって時代劇コメディが北海道出身の漫画家である空知英秋さんによって描かれた「銀魂（ぎんたま）」は、5500万部（第74巻）の国内累計発行部数を記録している漫画となっています。15年半に渡って週刊少年ジャンプ（2004年2号～2018年42号）によって連載された銀魂は全77巻（全704話）の単行本が刊行されました。ジャンプGIGAによって「2019 Winter vol.1～vol.3」という完結編も連載されています。

人情コメディストーリーをSF時代劇の体裁によって展開した銀魂は連載当初はなかなか読者からの支持が得られずに苦戦し、苦しい時期もあったようですが連載先を数度変更するなどの工夫によって長期連載作品へと成長していきました。作者にとっては初連載の漫画となった銀魂は、1～3話程度で完結するギャグコメディが満載の漫画となっています。基本的には短編で完結することが多いのですが時に長編も展開されていきました。

特殊な力を持った天人（あまと）は宇宙人なのですが、江戸時代末期に突如姿を現し地球を攻撃してきました。未知の生命体である天人の襲撃によって戸惑う人間でしたが、すぐに戦う意志を示し十数年に渡る攘夷戦争によって多くの人間が死亡することになります。超人的な能力を持っている天人に恐怖を抱いた江戸幕府は地球人のことを考えずに降参してしまったのです。人間は敗北したことで天人によって支配されることになりました。

銀魂で死んだ魚のような目をしている坂田銀時の父親代わりであり、松下村塾を立ち上げた人物が穏やかな性格を持っている吉田松陽です。彼は、戦場跡に人を食う鬼が現れたという噂を聞いて戦争孤児が彷徨っていると感じ駆け付けています。そこには、まだ幼い美しい銀髪を持つ坂田銀時が死体からさまざまな物を剥ぎ取っては生活していたのです。彼を連れて帰った松陽は親代わりとなり自分の塾でさまざまな学問を教えていきました。

• 名前：吉田松陽（よしだしょうよう）
• 愛称：松陽先生
• 誕生日：不明
• 血液型：不明
• モデル：吉田松陰
• 職業：塾の先生（松下村塾）
• 弟子：坂田銀時、高杉晋助、桂小太郎
• CV（声優）：山寺宏一

子供たちに学問を教えていた吉田松陽は懐が大きく子供たちを寛大に受け入れていたために、評判を聞いた子供たちは集まってきたのです。その中には道場破りを目的とする荒々しい性格の高杉晋助や美しい容姿を持つ桂小太郎の姿もありました。松下村塾に乗り込んだ高杉晋助は同い年くらいの不真面目な生徒である坂田銀時に負けてしまったためにそれから勝つまでその塾に通い続けることになります。

穏やかでありながら素晴らしい学問と剣術を身に付けている吉田松陽のモデルとなっているのは、史実においても松下村塾を実際に開いていた吉田松陰となっています。当時、長州（現在の山口県）の萩の生まれだった彼は、6歳でありながら山鹿流兵学の師範・吉田家を受け継いでいました。その後は史学や兵学を学んでいます。江戸や長崎へ遊学をした後は、洋学を学ぶために佐久間象山に師事していました。

洋学を学んだ彼は攘夷論の立場を優先するようになります。ペリーが再来した際には、海外渡航を企てたとして投獄されてしまいました。1857年の安政四年には出獄することができた彼は、萩の杉家跡地に叔父が主宰していた松下村塾を新たに開くことにしたのです。彼の教えは一方的に教えを与えるという学問ではありません。意見を弟子と交わしながら、水泳や登山などの実地も大切にした生きた学問だったのです。

生きた学問を学んだ彼の弟子たちは幕末から維新にかけて活躍していく素晴らしい人材に成長していきました。彼に師事していたのは、伊藤博文をはじめ、久坂玄瑞、木戸孝允（桂小五郎）、高杉晋作などです。安政の大獄において再度捕まった彼は刑死してしまいました。銀魂に登場している穏やかで心優しい吉田松陽は、モデルとなった吉田松陰を踏襲しているようなキャラクターとして誕生しています。

童話の世界でもお馴染みの金太郎（幼少期名）である頼光四天王の１人としても名を残した坂田金時がネーミングのモチーフとなっている坂田銀時は、天然パーマに加えて美しい銀色の髪を持っていました。脱力感や無気力を兼ね備えている彼はいつもいい加減な振る舞いばかりしていたのです。幼少期は戦争孤児として戦場跡で死体からさまざまな物を剥ぎ取っては自分の生活を成り立たせていました。

• 名前：坂田銀時（さかたぎんとき）
• 愛称：旦那、万事屋、銀さん、銀ちゃん
• 誕生日：10月10日
• 血液型：不明
• 年齢：20代
• 体重：65kg
• 身長：177㎝
• 実写版キャスト：小栗旬
• CV（声優）：杉田智和
• CV（声優）：矢口アサミ（幼少期）

当時、松下村塾を経営していた吉田松陽に拾われた彼は、彼の家や塾にお世話になることになります。当時の彼は言葉を発することもできないくらい学問とは無縁の生活を送っていたのです。学問に関しては興味を示さなかった彼はいつも寝てばかりいる不真面目な生徒でした。しかし、剣術においては目を見張る才能を持っていたのです。道場破りに来た傲慢な性格を持っていた高杉晋助も簡単に倒していました。

天人と呼ばれている宇宙人が地球に襲い掛かってきたことで、地球は戦場と化していきました。数十年に渡って攘夷戦争が行われたために多くの人間が命を落とすことになったのです。戦場では多くの戦争孤児が彷徨うことになりますが、銀髪の綺麗な髪をしていた坂田銀時もその1人でした。幼い子供だった坂田銀時は命を繋ぐために戦死した死体からさまざまな物を剥ぎ取っては生活していたのです。

戦場跡で死体が荒らされている状況を見た人間たちは、戦場跡に人間を食う鬼が出現していると噂をするようになります。その噂を聞いた吉田松陽は、ある勘が働いたことで現場へ駆けつけました。そこにはまだ小さく幼い坂田銀時の姿があったのです。右も左もよくわからない言葉を発することもできない銀時は、戦場跡にやってきた柔らかい雰囲気を醸し出している吉田松陽と出会い拾われたことで救われていきました。

戦場跡にいた死体からさまざまな物を剥ぎ取っては生活していた当時の銀時は師匠であり父親代わりとなる吉田松陽の背中におぶさり家に連れて行ってもらいます。そこでは温かい寝床と食事が用意されていました。身体中泥だらけだった坂田銀時は、穏やかで心優しい吉田松陽との出会いによって学問への道が開かれ、それと同時に剣術やさまざまなことを学び多くの仲間との出会いに恵まれていくようになります。

銀色の美しい髪を持っていた坂田銀時と出会った穏やかで心が広い吉田松陽は、塾に通う多くの子供と一緒に彼も大切に導いていきました。生きた学問を施していた彼の松下村塾は子供たちの間では評判となり当時父親とうまくいっていなかった高杉晋助や身なりがきっちりとした美しい黒髪を持った桂小太郎ら多くの子供たちから好かれていきます。

一国傾城篇においては松下村塾を経営している吉田松陽の存在が邪魔となったために彼は捕まってしまったのです。ぐうたらで無気力な性格の坂田銀時をはじめとした塾の子供たちは心優しい吉田松陽を何とかして救出するために攘夷戦争に臨みました。寛政の大獄によって吉田松陽が捕まったことで松下村塾も燃やされてしまいます。

穏やかで素晴らしい人格者であった吉田松陽は、寛政の大獄で捕らえられ連れて行かれる際に息子のように育てた銀時に松下村塾の子供たちを護ってあげてほしいとお願いしていました。普段はいい加減な振る舞いが多い坂田銀時ですが、父親代わりとなってくれた彼の教えはしっかりと胸にしまっていたのです。師匠を助けるために戦場に身を投じた3人はやっと先生の元まで辿りつきます。

邪悪な心を持っている奈落によって仲間の腕っぷしが強い高杉晋助や優秀な剣士である桂小太郎も捕まってしまいました。圧倒的な剣術を放っていた銀時は仲間と師匠のどっちを取るかの選択を突きつけられたのです。苦渋の決断をしなくてはならなった銀時はその際に師匠の言葉を思い出します。師匠の言葉を忠実に守り抜こうとした銀時は師匠の背後に立って師匠の首を斬ろうとしたのです。

松下村塾に通っていた仲間たちの目の前で師匠を殺すことになった坂田銀時が、師匠の背後に立った際に師匠の吉田松陽は「ありがとう」という心からの言葉を発しています。その直後に息子同然だった銀時は師匠を殺したのです。師匠を殺した銀時はその後長きに渡り苦しみ続けることになります。師匠を殺した銀時はもちろん、他の2人も大切な師匠を奪った国を恨み、それぞれ別々の道を歩むことになりました。

師匠であり父親代わりだった吉田松陽を自らの手で殺したことで辛い過去を背負うことになった坂田銀時は、かつて自分が殺したと思っていた師匠そっくりの人物に遭遇します。その人物とは「虚」でした。アニメ版の第314話の「業」において虚が初めて登場しました。原作で虚が登場した際にも読者の間では銀髪の髪色を持った銀時が殺したはずの吉田松陽にそっくりだと注目を集めるようになります。

仮面を付けて登場した虚は、特殊警察の中では1番の剣術使いとされている沖田総悟や口が悪くかわいらしい神楽、真選組において警察組織見廻組の副長を務めている今井信女と戦います。しかし邪悪な雰囲気の虚に全く敵いません。そこに参戦したのが武士の魂を忘れていない坂田銀時です。いざという時は頼りになる銀時は邪悪な心を持つ虚との戦いの際に懐かしい感覚を覚えます。

師匠であり父親代わりだった吉田松陽にそっくりな剣筋をしていたからです。彼と稽古した日々を思い出す程懐かしい気持ちになります。強烈な一撃を銀時が放ったことで虚の仮面が砕けました。仮面の下からはかつての師匠と同じ顔と笑顔が飛び出しさすがの銀時も動揺してしまいます。自分が殺したと思っていた師匠が目の前に現れたことで無気力な雰囲気を漂わせている銀時は混乱してしまったのです。

戦場跡で出会い一緒に暮らし学ぶようになった吉田松陽が生きていたことで、自分が殺したと思っていた坂田銀時は混乱しますが、殺したことでずっと罪の意識にさいなまれていた銀時はやっと心を落ち着けることができました。暗殺集団である奈落の首領を務めていたのが虚です。虚の正体の一部にかつての穏やかな性格の吉田松陽の姿がありました。幕府を天導衆が支配するようになってからは、天導衆の支配下に奈落もなっています。

かっこいい名言を数多く放っていた吉田松陽の正体は虚であり、虚が一時何かの理由によって心優しい吉田松陽という人格になっていたのです。500年の間奈落の首領を務めていた虚の正体は、アルタナという惑星に漂っているエネルギーを吸収することで永遠の命を手に入れた人間となっています。虚の正体は不老不死の人間だったのです。彼がいつから生きているのかは明らかになっていません。

500年の間奈落の首領を務めていた虚は突然姿を消してしまいました。虚が姿を消していた期間は、寺子屋で子供たちに学問を教えていた吉田松陽として生活をしていたのです。人格は別物となっていますが、穏やかな心優しい吉田松陽の正体は虚であり、500年も殺戮を行ってきた不老不死となった人間でした。虚の中に突然生まれた穏やかな人格が吉田松陽だったのです。

数々の殺戮を繰り返してきた虚は、突然内面から吉田松陽という穏やかで慈悲深い人格が登場して一時乗っ取っていたとも考えることができます。かつての師匠の正体が虚であることで驚いた銀時ですが、師匠が生きていたことにほっとしたようです。無気力な雰囲気を漂わせている銀時はかつて寺子屋の仲間を救うために師匠との約束を護って彼を殺しています。彼は火葬されましたがそれによって正体である虚へ復活したのです。

虚として復活した吉田松陽は天導衆の一員となり、最終的には乗っ取るまでの力を手に入れます。虚の人格が復活した彼は天導衆までも操っていますが、内面にはかつて不真面目な生徒であった銀時ら子供たちに学問を教えていた吉田松陽の血肉がうずいていると語っていました。そのため、現在は虚の人格が優位になっているだけで、完全には消滅していないのかもしれません。

• 名前：山寺宏一（やまでらこういち）
• 生年月日：1961年6月17日
• 血液型：A型
• 出身地：宮城県
• 愛称：やまちゃん、バズーカ山寺
• 配偶者：かないみか（1993年～2006年）、田中理恵（2012年～2018年）
• 身長：176㎝
• 所属事務所：株式会社アクロスエンタテインメント
• 職業：タレント、声優、司会者、俳優、ナレーター

戦争孤児だった銀時を我が子のように育てていた心穏やかな性格の吉田松陽の声を担当したのは声優の山寺宏一さんです。山寺宏一さんは、声優以外に俳優やタレント、司会、ナレーターなど幅広く活動をされています。バスケットボール部（中学・高校）に所属していた彼は、選手ではなくマネージャーを務めていたそうです。昔から口が立ったために俳優や声優の道を志すようになります。

声優の山寺宏一さんの主な出演作品には、SLIPPY DANDYのスリッピー ダンディー役をはじめ、それいけ!アンパンマンのめいけんチーズ役、魔神英雄伝ワタル2の渡部クラマ役、新世紀エヴァンゲリオンの加持リョウジ役、男はつらいよ 寅次郎忘れな草の寅さん役、攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIGのトグサ役、蒼天の拳の霞拳志郎役、ルパン三世 東方見聞録 〜アナザーページ〜の銭形警部役などがあります。

虚の正体が吉田松陽だったことで自分が殺したと思っていた銀時は、重荷を降ろすことができました。虚の正体を知ったことで複雑な心境になった銀時ですが、彼の胸にはかつて最初の出会いで師匠から放たれた下記の名言がしっかりと刻まれていたのです。戦争孤児となっていた銀時は戦場跡で心優しい松陽と出会った際に自分の身を護るために、ボロボロの刀を向けて威嚇していますがその時に放たれた名言となっています。

上記の名言によって幼かった銀時も目を覚ますことができたのです。上記の名言を放った後に自分の刀をそっと差し出した吉田松陽は、本当の使い方を知りたければ自分についてくるようにいいます。誰かのために剣は振るうものだという教えを彼との出会いによって知ることができたのです。虚の正体がかつての師匠であったことで自分が殺したと思っていた銀時は気持ちが楽になり、師匠との出会いを思い出していたのかもしれません。

穏やかで心優しかった吉田松陽は、息子のように育てた銀時をはじめ多くの子供たちの心を数々の名言によって救っていました。血の気が多い高杉晋助は当時道場破りばかりしていましたが、父親をはじめ周囲とうまくやり取りができないという悩みを抱えていたのです。心に響く名言を放つことができる松陽は、いつの間にか荒々しい性格の高杉晋助にも慕われ、侍とはどういうものかを訊ねられていました。

周囲と心を通わすことが苦手な彼に放たれた名言が上記のセリフとなっています。松下村塾の先生である吉田松陽もわからないことははっきりとわからないと放った上で、上記の名言を語り一緒に進んでいくように導いていきました。彼にとって初めての理解者となった師匠の名言は、彼の心に響き、国が師匠を殺したことで世界を敵にするようになります。それくらい師匠との出会いは彼に大きな影響を与えたのでしょう。

かっこいい名言を放っている吉田松陽との出会いによって大きく成長することができた坂田銀時は、普段は無気力な雰囲気を漂わせているものの、ここぞという場面では、上記のようにかっこよい名言を放って多くの人の心を掴んでいたようです。上記の名言のセリフを聞いて泣けたという感想を寄せている人もいました。師匠を殺したと思っていた彼の心情を思い同情している人も多くいたのです。

戦争孤児となって彷徨っていた際自分を救ってくれた吉田松陽との出会いは、金銭感覚がおかしい坂田銀時にとってはかけがえのないものだったようです。そのため、師匠から多くの学びを得た彼はこれ以上何も成長を望まないかのような無気力な雰囲気を漂わせています。師匠との出会いはそれほど彼には大きかったのでしょう。虚と遭遇し正体を知ったことで自分が殺したと思っていた師匠が生きていたことにほっとしたようでした。

上記の師匠である吉田松陽から放たれた名言やそれを受けて仲間を守り抜こうと考えることができた坂田銀時から放たれたかっこいい名言に、最高だと感想を寄せている人は多くいました。2人からは数々の心に響く名言が放たれており、彼らの生きざまに感動してしまう人もいたようです。師匠の正体を知った際に驚いた人も多かったようですが、誰にも邪悪な心と正義の心があることが垣間見れる場面でもありました。

戦争孤児となって彷徨っていた坂田銀時を優しく諭して実の子供のように育てた吉田松陽の正体が虚だったということで衝撃を受けた人は多かったようです。しかし、大切な自分の父親のような存在の彼を殺したことに大きな罪の意識を感じていた銀時にとってはどんな姿でも生きていてくれたことが嬉しいと感じる瞬間でもありました。師匠との出会いによって乱暴だった銀時は心優しい人間へと成長していきます。