【ブラッククローバー】ウィリアム・ヴァンジャンスの正体は？黒幕説や魔法・声優も

ウィリアム・ヴァンジャンスは『ブラッククローバー』に登場するキャラクターです。『ブラッククローバー』は週刊少年ジャンプで連載されている人気ファンタジー作品です。そんな『ブラッククローバー』の中でも強い魔法を使うウィリアムがどういう人物なのかを詳しく紹介する前に、まずは『ブラッククローバー』の作品情報について紹介します。

『ブラッククローバー』とは、田畠裕基によって連載されている漫画です。魔法を使って戦うバトルアクションストーリーです。『ブラッククローバー』は週刊少年ジャンプで2015年から連載されており、2017年からはアニメ放送も開始されました。2018年にはPS4から『ブラッククローバー カルテットナイツ』というゲームが発売され、そのストーリーを元にしたスピンオフも連載されています。

『ブラッククローバー』の主人公・アスタは生まれつき魔力を持っていませんでした。アスタはそれでも魔法が使えるように体を鍛えていました。そんなアスタの元に現れたのは悪魔が取り憑いた五つ葉のクローバーのグリモワールでした。アスタはこのグリモワールによってアンチ魔法を使えるようになります。相手の魔力を消す事ができるアンチ魔法は異端でしたが、ヤミに実力を認められて黒の暴牛に入団することになります。

『ブラッククローバー』に登場するウィリアム・ヴァンジャンスは、魔法騎士団の一つ、金色の夜明け団の団長です。年齢は26歳で身長は172cmあります。等級は大魔法騎士で世界樹魔法を使います。『ブラッククローバー』では魔法騎士団の採用試験で初登場しました。次期魔法帝の最有力候補といわれるほど、『ブラッククローバー』のキャラクターの中でも実力の高い人物です。

『ブラッククローバー』でアスタ達が魔宮での戦いを終えた後、王都は突然「白夜の魔眼」という集団に襲われてしまいます。リヒトはその「白夜の魔眼」の頭首でした。王都が襲われた時は紅蓮の獅子王の団長・フエゴレオンの持つ魔石を狙っていました。このように「白夜の魔眼」はある目的のために魔石を集めていました。

『ブラッククローバー』の「白夜の魔眼」の頭首であるリヒトの外見は、ホワイトブロンドの長い髪を後ろで編んでおり、目元と眉には赤い模様があります。リヒトはとても慈悲深い性格をしており、戦いにおいては絶対に仲間を見捨てません。『ブラッククローバー』では敵でしたが、まるで人格者のような振る舞いをしていました。

ウィリアムは『ブラッククローバー』に初登場した時から仮面を被っていました。その仮面の下の素顔を知っていたのは魔法帝のユリウスだけでした。『ブラッククローバー』の本編が始まるずっと前の灰色の幻鹿団時代からウィリアムと一緒に戦ってきたヤミは、その正体を隠すために仮面をつけているのではないかと疑いました。

しかしウィリアムが仮面をつけていたのは、正体がバレないようにするためではありませんでした。『ブラッククローバー』でヤミがウィリアムを問い詰めた時、ウィリアムが貴族の正妻の子供ではないことが明らかになります。このような出自から幼い頃は恵外界で暮らしていました。8歳の時に貴族として暮らせるようになりましたが、周りからは気味悪がられて虐待されて生きてきました。

気味悪がられる原因となったのが、生まれつき顔にあった痣です。この痣は魔法でも治す事ができなかったことから、周囲から呪われた子供として扱われていたのです。『ブラッククローバー』では、なぜそんなウィリアムが魔法騎士になったのかというと、ユリウスにスカウトされたからです。

ユリウスから手作りの仮面をもらったウィリアムは、今まで虐げられて傷ついた心が癒やされ、ユリウスに恩を感じました。それからはユリウスの元で忠実に魔法騎士団として働くことになります。つまり『ブラッククローバー』の初登場時から仮面で顔を隠していたのは、生まれつきの痣を隠すためだったのです。

『ブラッククローバー』でウィリアムの正体が明らかになると同時に「白夜の魔眼」のリヒトの正体が、実はパトリという男の子だという事が判明します。パトリの前世はエルフで、過去に人間に殺された記憶がありました。『ブラッククローバー』のパトリの過去編では、16歳の時にウィリアムの体に突如パトリという人格が目覚めたことが判明します。パトリはウィリアムの体に転生し、そのまま2つの魂が共存していたのです。

2重人格のような状態となっており、『ブラッククローバー』ではパトリが表に出てくる時はウィリアムの痣が消えてリヒトにそっくりの顔になります。リヒトとはかつてエルフの長をしていた人物で、パトリはリヒトの事を尊敬していました。『ブラッククローバー』でパトリは、ウィリアムの体を借りてリヒトになりきって「白夜の魔眼」を率いていました。

『ブラッククローバー』のウィリアムとパトリは共存していくうちに友人同士になっていきます。ウィリアムは友人の願いを妨げることができず、それと同時に恩人であるユリウスを裏切ることもできませんでした。そのため、『ブラッククローバー』ではウィリアムはパトリに協力しながらも、金色の騎士団の団長としての仕事は真っ当するという矛盾した行動をしていました。

結局『ブラッククローバー』のエルフ編終盤では、ウィリアムはどちらにつくか決めることができず、パトリに体を明け渡し、その後はユリウスとパトリを戦わせてその後の展開を2人に託すことにしました。

『ブラッククローバー』のエルフ編終盤、ウィリアムはいよいよ自分が黒幕であるということをユリウスに明かし、パトリにその身を任せました。ウィリアムの体を借りたパトリはユリウスと戦い、勝利します。

そしてパトリはいよいよ魔石をすべて集める事ができ、エルフの転生を完成させることに成功しました。これによりウィリアムは精神を表に出すことができなくなり、パトリに体を貸したまま長い眠りにつくことになりました。『ブラッククローバー』ではこれ以降、しばらくウィリアムの登場シーンはありません。

『ブラッククローバー』のエルフ編ではウィリアムはユリウスとパトリの両方を選ぶことはできず、その結果黒幕となってしまいました。そんなウィリアムこそ、リヒトや初代魔法帝ルミエルが願ったように人間とエルフの共存を願っていた人物なのではないかといわれています。『ブラッククローバー』の最後にはパトリの魂がリヒトの体に呼び戻されました。

『ブラッククローバー』ではかつては敵という立場でありながらも一つの体を共存していた2人でしたが、体が離れた今、元エルフと人間として良い友人関係を築いていくのではないかといわれています。ちなみに『ブラッククローバー』のエルフ編終了後は半年後に話が進み、パトリや他のエルフ達がどのような処遇を受けているのかまだ明らかになっていません。

『ブラッククローバー』では、ウィリアムが黒幕だと判明する以前から黒幕説が考察されていました。ここでは、なぜウィリアムが黒幕なのではないかと噂されていたのか、『ブラッククローバー』の考察をまとめました。

『ブラッククローバー』では名前に意味を持っているキャラクターがいます。例えば『ブラッククローバー』の黒の暴牛団長であるヤミ・スケヒロの場合は闇魔法を使うことと名前のヤミが一致しています。ウィリアムも名前に意味があるのではないかといわれています。実は性であるヴァンジャンスには「復讐」という意味があります。

『ブラッククローバー』の「白夜の魔眼」もまた復讐を目的とした集団でした。このような共通点から、ウィリアムは黒幕なのではないかといわれていました。

『ブラッククローバー』ではウィリアムが度々忙しそうにしている場面が多く見られました。その度に金色の夜明け団の団員は、団長は忙しい身だとしか説明していませんでした。実際に『ブラッククローバー』の先行叙勲式のシーンではウィリアムは出席していませんでした。

通常、授与される団員がいる場合、団長も同席するのが決まりです。そしてその後すぐに王都は襲撃を受けました。このように『ブラッククローバー』の本編で怪しい行動を取ることが多いことから、ウィリアムは黒幕なのではないかと考察されていました。

『ブラッククローバー』ではウィリアムに対してヤミが意味深なことを言う場面があります。団長が魔法騎士団本部に集まった時、ヤミは「光魔法なんて使わないもんな?」と言っています。もちろんウィリアムは光魔法は使わないと否定しています。

しかしヤミは顔を見せたことがないウィリアムに対して疑いの目を向けていました。このことから、『ブラッククローバー』の考察ではウィリアムが黒幕なのではないかという説が浮上しました。

『ブラッククローバー』のウィリアムは、世界樹魔法を使います。この魔法は主に大きな樹木を創生する魔法です。ウィリアムが『ブラッククローバー』で初めて使った魔法が「魔樹降臨」でした。「魔樹降臨」は空に巨大な根を出現させる魔法です。『ブラッククローバー』では魔法騎士団の採用試験のときに使い、根から箒を作り出しました。

『ブラッククローバー』のウィリアムが使う世界樹魔法には「ミスティルテインの大樹」という魔法があります。この魔法は街中に根を張ることで他人から魔力を奪い、吸収する技です。『ブラッククローバー』の本編では、ダイヤモンド王国に襲撃された時に使用しました。

アニメ『ブラッククローバー』のウィリアム・ヴァンジャンス役の声優は小野大輔です。小野大輔とは、1978年5月4日生まれの男性声優でフリーで活動しています。2001年から声優活動をしており、メインキャラクターとして出演することが多い人気声優です。元々テレビ番組の製作をしていましたが、たまたまラジオドラマに出演したのをきっかけに声優を目指すようになったそうです。

2008年には声優アワードでサブキャラクター男優賞、2015年には主演男優賞とパーソナリティ賞を受賞するなど、様々な賞を獲得している実力派声優でもあります。また2007年には歌手デビューも果たし、声優としてだけでなく歌手としても活動しています。

『ブラッククローバー』でウィリアム役を演じた声優の小野大輔の出演作品には、『涼宮ハルヒの憂鬱』の古泉一樹役、『ひぐらしのなく頃に』の赤坂衛役、『黒執事』のセバスチャン・ミカエリス役、『デュラララ!!』の平和島静雄役、『WORKING!!』の佐藤潤役、『黒子のバスケ』の緑間真太郎役、『進撃の巨人』のエルヴィン・スミス役などがあります。

『ブラッククローバー』でウィリアムは最終的にリヒトを優先した結果、ユリウスは一度死んでしまいました。しかしユリウスは長年溜めてきた時間魔法を使って時間を戻すことができました。『ブラッククローバー』のエルフ編が終結した後、復活したユリウスはその懐の大きさでウィリアムを許し、その代わりに王国につくすように命じました。

『ブラッククローバー』のウィリアムは、魔法騎士団のトップである金色の夜明け団団長を務めているだけあり、相当強いと思われます。しかし、『ブラッククローバー』のエルフ編の戦闘ではリヒトに体を貸していたので、魔法を使って戦うところがほとんど描かれていません。

そのため、実際にどれだけの実力があるのかはまだ明らかになっていません。今後『ブラッククローバー』でのウィリアムの活躍に期待している方もたくさんいました。

『ブラッククローバー』の考察ではウィリアムの黒幕説が囁かれていました。『ブラッククローバー』の本編ではヤミもまたウィリアムを疑っていました。しかし『ブラッククローバー』のアニメ視聴者の中には、まさかウィリアムが黒幕だとは思わなかったという方もたくさんいたようです。

『ブラッククローバー』のウィリアムは、パトリと同じく心に寂しさを持っていました。だからこそ2人は友人同士となり、心を通わせました。ウィリアムはそんなパトリのことを裏切る事はできませんでした。結果的に『ブラッククローバー』ではクローバー王国を裏切った黒幕となってしまい、王国はエルフの転生によって膨大な被害を受けることになりました。

しかし『ブラッククローバー』のエルフ編終盤では若返ったユリウスからウィリアムは許され、その後も金色の夜明け団の団長を続けていることが判明しています。『ブラッククローバー』の読者の中には、ウィリアムの今後の活躍を期待している方もたくさんいました。ぜひ『ブラッククローバー』を読む時はウィリアムの動向に注目しながら読んでみて下さい。