2020年03月28日公開
2020年03月28日更新
【鬼滅の刃】継国縁壱は日の呼吸の使い手!強さや黒死牟・無惨との関係は?
継国縁壱とは『鬼滅の刃』に登場するキャラクターです。上弦の壱である黒死牟とは兄弟で、主人公の炭治郎達が生きている時代よりもはるか昔の時代に生きていた人物です。そして呼吸のはじまりというわれる日の呼吸を生み出した人物でもあります。唯一無惨を追い詰め無惨にトラウマを植え付けました。この記事では、継国縁壱がどのような人生を送ったのか、また妻のうたについても紹介します。
目次
継国縁壱が登場!鬼滅の刃とは?
鬼滅の刃の作品情報
『鬼滅の刃』とは、週刊少年ジャンプで連載されている漫画です。吾峠呼世晴によって2016年の11月号から連載されています。2019年4月にはアニメ化され、これがきっかけとなり大ブームを巻き起こしました。アニメ化前の累計発行部数は450万部超えでしたが、アニメ放送中には1200万部を突破するほどヒットしました。一般市民だけでなく芸能人や評論家にもファンが多い漫画です。
鬼滅の刃のあらすじ
『鬼滅の刃』の主人公、竈門炭治郎はある日妹の禰豆子以外の家族を鬼に殺されてしまいます。さらに禰豆子は無惨から鬼にされてしまい、鬼殺隊の冨岡から命を狙われます。しかし禰豆子は人間を襲わない鬼だと判断され、炭治郎は冨岡から鬼殺隊の育手の鱗滝を紹介されます。炭治郎は鬼と戦う術を学び、鬼殺隊となって禰豆子を人間に戻す方法を探します。
継国縁壱は日の呼吸の使い手
最強の剣士!継国縁壱のプロフィール
継国縁壱とは『鬼滅の刃』に登場する鬼殺隊の剣士です。歴代の鬼殺隊の剣士の中でも最強だといわれるほどの実力を持っており、始まりの呼吸を作った人物でもあります。当初は炭治郎が見た先祖の炭吉の記憶の中に登場しただけで、耳飾りの剣士としか分かっていませんでした。その後『鬼滅の刃』での黒死牟の回想により、継国縁壱がどのような人物なのか判明しました
継国縁壱は十二鬼月の上弦の壱である黒死牟の双子の弟で、炭治郎達が生きる時代からおよそ400年前に生きていた人物です。武家の家に生まれましたが、双子であったために兄とは全く別の暮らしをしていました。しかし兄よりも剣士としての才能を持っており、あの無惨でさえも継国縁壱の存在を警戒していました。
痣を持つが長寿
継国縁壱は最初に呼吸を生み出した人物としても知られています。しかし呼吸を極めると痣が出現するようになります。炭治郎や柱達も、上弦の鬼との戦いで痣を出現させています。ただ、この痣を持つ者達は本来持つ力を無理やり最大限に引き出すため体への負担が多く、25歳になるまでに死んでしまうといわれています。実際に継国縁壱が呼吸を教えた者の中には、25歳以下で痣が原因で死んだ者もいます。
しかし、呼吸を生み出した継国縁壱自身は80歳を超えても生きていました。最後は老衰によって死亡します。かなりの長寿であったことから、痣が出現しても死なないための条件があるのではないかと読者の間では考察されています。考察では、炭治郎や柱達が見えるようになった「透き通る世界」を生まれた頃から見ることができたので、体の使い方が違ったのではないかという説があります。
炭治郎や柱達も「透き通る世界」を見ることができるのですが、相当集中しなければ見ることができません。実際に無惨との戦いで炭治郎は、無惨に隙がなくてなかなか「透き通る世界」に入れないと苦戦していました。自然と「透き通る世界」を見る事ができる継国縁壱は、幼い頃から負担がかからない体の使い方が自然にできていたため、25歳を過ぎても生きることができたのではないかと考察されています。
継国縁壱の来歴
継国縁壱の幼少期については、兄の黒死牟の回想によって明らかになります。黒死牟こと巌勝と継国縁壱は双子として生まれました。しかし、その時代の双子は不吉だといわれていたため、不気味な痣を持つ継国縁壱は実の父親に殺されそうになります。その時に母が激怒したため、なんとか生きることが許されました。
幼少期の差別
継国縁壱は殺されはしなかったものの、兄とは差別されて生きてきました。兄の巌勝は侍となるために英才教育を受けて育ちますが、継国縁壱は軟禁状態で生活していました。さらに継国縁壱はほとんど喋らなかったので、ずっと喋れない子なのだと思われていました。さらに母と歩く時はいつも左脇にべったりとひっついていたので、巌勝は弟のことをいつまでも母親離れができない哀れな子供だと思っていました。
巌勝が7歳になった頃、初めて継国縁壱が喋りました。継国縁壱は兄と同じく侍になりたいと思うようになっていました。しかし一度稽古に参加させてもらった時に、なんと師範を一瞬で倒してしまったのです。打ち付けられたところはこぶし大に腫れ上がるほどの威力でした。巌勝はなぜ初めて木刀を持ったのにあんなことができたのかと継国縁壱に聞きました。
すると生まれた時から継国縁壱は「透き通る世界」が見えていたことを明かしました。劣っていると思われていた継国縁壱は、実は兄の巌勝よりもずっと優秀な人物だったのです。これにより父は兄ではなく弟の方に家を継がせることを考えます。そんな時、母が亡くなってしまいました。継国縁壱はそれを機に寺へ経つと言って姿を消しました。
継国縁壱は自分のせいで兄が不憫な思いをしないように自ら家を出ていくことにしたのです。その後、継国縁壱が常に母の左脇にいた理由が母親離れができていなかったのではなく、左半身が不自由だったため支えていたということが判明します。これにより巌勝は継国縁壱に対して激しい嫉妬心を抱くようになりました。
巌勝と再会する縁壱
巌勝は弟に対して嫉妬心は抱いていたものの、継国縁壱はもう家に帰ってくることはありませんでした。継国縁壱が出ていったことにより家を継ぐことになった巌勝は、何不自由ない生活を送っていました。妻子にも恵まれ、幸せな家庭を築きます。ちなみにこの時にできた子供が無一郎と有一郎の先祖にあたります。
しかし戦争に参加した巌勝はある日鬼に襲われ、仲間を失ってしまいます。そしてそこに助けに現れたのが継国縁壱でした。巌勝はこの再会によって幼少期の嫉妬心を思い出し、妻子や家を捨てて鬼殺隊になることを決意しました。ちなみに継国縁壱からは、仲間を殺されたことによる怒りから鬼殺隊に入ることを決めたと思われていました。
日輪刀の色は黒
継国縁壱の日輪刀の色は漆黒です。漆黒の刀の持ち主といえば、『鬼滅の刃』の主人公である炭治郎です。日輪刀は持つ人によって刀の色が変化します。おそらく継国縁壱と炭治郎は同じ日の呼吸を使うため、漆黒に染まったのではないかといわれています。ちなみに鱗滝でさえも黒い日輪刀はあまり見たことがないと言っています。それは継国縁壱以来、炭治郎が現れるまで日の呼吸の使い手がいなかったからだと思われます。
炭治郎や炭吉との関係
継国縁壱と炭治郎の直接的な繋がりはありませんが、炭治郎の先祖である炭吉は以前家族を継国縁壱に守ってもらったことがありました。それから継国縁壱との繋がりができました。その2年後、継国縁壱は再び炭吉の家を訪れるシーンがありました。炭吉達の家族を継国縁壱は幸せの象徴と捉えているようで、激しい戦いの中で疲弊した心を炭吉の子供と接して癒やされていました。
継国縁壱の強さや活躍
日の呼吸を生み出す
継国縁壱は日の呼吸を使う剣士です。元々鬼殺隊の中では炎・風・水・雷・岩という剣術の型をそれぞれ使っていました。実際に炎の呼吸を使う煉獄家の先祖らしき人物が、よく継国縁壱の回想シーンに登場します。煉獄家の先祖は元々ただの炎の型を使う剣士でしたが、継国縁壱が呼吸を教えたことによって炎の呼吸を使えるようになりました。
全集中の呼吸を鬼狩りに伝授
継国縁壱は昔から使われてきた型に呼吸をあわせることで、鬼殺隊全体の戦闘力を上げることに成功しました。特に継国縁壱が指導した最初の剣士達のほとんどは痣を出現することができたといわれています。しかし痣持ちは25歳以下で死んでしまうため、呼吸自体継承されなくなるのではないかと継国縁壱の兄・巌勝は心配していました。
天賦の才を持つ縁壱
継国縁壱は巌勝が嫉妬心をふくらませるほどの天賦の才を持っていました。実は巌勝以外にも継国縁壱の天才的な剣技に影響された人物がいました。それが煉獄家の先祖です。代々産屋敷家に仕えて鬼殺隊として活躍している煉獄家の先祖は、継国縁壱のはじまりの呼吸について書物残していました。
その書物には、炎の呼吸の使い手として才能を開花させた煉獄家の先祖が痣を出現させる事ができず、継国縁壱との差を感じて苦悩したという様子が書き記されていました。継国縁壱を鬼殺隊へと導いた人物でもある心優しい煉獄家の先祖でさえも、力の差で悩むほど継国縁壱の力が相当強かったことが分かります。
そして煉獄家の先祖だけでなく、杏寿郎の父である槇寿郎もまた継国縁壱の才能の差に打ちひしがれ、炎柱を辞めてしまいました。煉獄家の先祖が残した書物には、日の呼吸を使う継国縁壱ほどの力を持っていないと倒せないと書かれているようなものだったからです。継国縁壱は鬼殺隊に大きく貢献した人物ですが、人によってはその才能の差によって自信を失わせる原因にもなっていました。
継国縁壱は鬼殺隊が柱総出で戦っても追い詰めることすらできない無惨に対して、たった一人で追い詰めるほどの力を持っています。このように継国縁壱の実力が分かる以前は単に槇寿郎の心が弱いだけだと言われていましたが、実力が判明してからは自信がなくなるのも仕方がないと読者から同情されるようになりました。
継国縁壱自身も自分の人並みならぬ実力に気づいており、無惨を逃してしまったことを心苦しく思っていました。自分にここまでの才能があるのは、鬼を倒す使命があるからだと思っていたからです。継国縁壱が無惨を逃してしまったことで自害しろとまで言われたのは、それだけ鬼殺隊からの期待を背負っていたとも考えられます。
顕現する赫刀
継国縁壱が他の剣士と違ったのは、呼吸を使えただけではありませんでした。継国縁壱の刀は普段は黒いのですが、握ると赫刀に変化していたのです。おそらくこれにより無惨は体を再生しづらくなったのだといわれています。黒死牟が死亡した理由も無一郎の刀が赫刀になったのが原因で、赫刀で刺されている部分から肉体が崩れていきました。
このように赫刀は肉体を破壊させたり再生を遅らせていることから、肉体に何らかの影響を与えていることが分かります。赫刀にする方法は様々あり、蛇柱の伊黒は握力の熱によって刀を赤くしました。そして岩柱の悲鳴、水柱の冨岡、風柱の実弥の3人は武器を重ねた時の摩擦によって色を赤くしていました。伊黒は握力によって赫刀にすることができましたが、その瞬間酸欠で失神しそうになります。
また、柱達が赫刀になっているのを見た伊之助が赫刀にしたいと言った時、カナヲは腕力が柱と同じくらいでないとできないと言っていました。このようなシーンから、赫刀にするには相当な体力や腕力が必要になることが分かります。ただ、無惨は柱達の赫刀を受けて、継国縁壱の赫刀の斬撃はこんなものではなかったと言っています。それだけ継国縁壱は桁違いの強さや体力を持っていたことが分かります。
透き通る世界を見ることが可能
継国縁壱は生まれつき「透き通る世界」を見ることができました。これは「透き通る世界」を見ることができた炭治郎でも、相当集中しなければ見る事ができないものです。実際に炭治郎は無惨との戦いで、攻撃を交わすのに気を取られてなかなか「透き通る世界」を見ることができませんでした。しかし、継国縁壱は集中しなくても常に「透き通る世界」が見えていました。
うたと出会うまで皆もその世界を見ていたと勘違いしているほどだったので、常日頃から見ていたことが分かります。「透き通る世界」が見えるようになると、相手の体の構造が見え、さらに自分の体を効率的に動かすことができます。常に「透き通る世界」を見るのは痣の出現よりも難しいので、そもそもこれまでに「透き通る世界」にたどり着いた剣士はほとんどいなかったのではないかと考察されています。
ヒノカミ神楽を伝授?
竈門家では代々ヒノカミ神楽を伝授してきました。ヒノカミ神楽は一晩中踊り続ける過酷な舞です。ヒノカミ神楽を極めると「透き通る世界」も見えるようになるといわれており、炭治郎の父も病体でありながらも巨大な熊を一瞬で倒すという見取り稽古を炭治郎に見せています。極めれば「透き通る世界」まで行き着くことができるヒノカミ神楽の元となったのが、継国縁壱が使っていた日の呼吸です。
そもそも、当時鬼殺隊の隊士達の中で日の呼吸を使える者はいませんでした。しかし継国縁壱は後継人がいないことに対して気にしていませんでした。なぜ日の呼吸がヒノカミ神楽として伝わったのかというと、2度目に竈門家を訪れた時にすやこが日の呼吸を見たいとせがんだので、継国縁壱は日の呼吸の型を見せてあげました。炭吉はそれをしっかりと目に焼き付けていたのです。
そして別れ際に炭吉は継国縁壱から耳飾りを渡されます。その時に炭吉は、日の呼吸を後世に繋ぐと言いました。それを聞いた継国縁壱は笑顔で「ありがとう」と言って去っていきました。こうして炭吉は耳飾りと日の呼吸を演舞として代々竈門家に伝授していったのです。日の呼吸がヒノカミ神楽として竈門家に伝わっていたのは、このような経緯があったからでした。
耳飾りの謎
継国縁壱は炭治郎と同じ耳飾りをつけています。双子の兄である巌勝はつけていませんでした。なぜ継国縁壱だけ耳飾りをつけていたのかというと、幼少期に口をきかなかった継国縁壱を、耳が聞こえないと勘違いした母からの贈り物だったのです。この耳飾りには、「太陽の神様に聞こえない耳を温かく照らして下さい」という母の想いが込められた大切なものでした。
カラクリ人形「縁壱零式」
実は継国縁壱本人が本編に登場する前に、継国縁壱をモデルとしたからくり人形が登場しました。それは刀鍛冶の里編で描かれました。無一郎は、刀鍛冶の里にあるといわれる最強の剣士をモデルにしたからくり人形を探しており、小鉄と揉めていました。炭治郎が間に入りましたが、結局無一郎は一人でからくり人形と訓練しました。しかしこれは本来、訓練する剣士とからくり師が協力して使うものです。
炭治郎は小鉄の協力のもと、からくり人形と訓練をすることになります。過酷な訓練を終え、最後にからくりの首の部分から古い刀が出てきました。とても良い刀だと刀鍛冶も関心するほどのもので、この刀は実際に継国縁壱が使っていた日輪刀でした。その日輪刀には「滅」の一文字のみ書き記されており、作者の名前は記入されていませんでした。
継国縁壱と無惨・黒死牟の関係
確約された無惨との戦い
継国縁壱は鬼殺隊として鬼と戦うようになると、剣士たちに身体能力を高めるための呼吸の仕方を教えるようになりました。これにより、鬼殺隊の戦力は飛躍的に向上していきました。こうして順調に鬼を倒す力をつけてきた継国縁壱ですが、ある日鬼の始祖である無惨と鉢合わせることになりました。この時、無惨の側には珠世の姿もありました。
無惨は日の呼吸がトラウマ?
『鬼滅の刃』で継国縁壱が登場する前から、無惨は継国縁壱と同じ耳飾りをつける炭治郎を警戒するなどトラウマにでもなっているかのような描写がされてきました。そのトラウマのきっかけとなる継国縁壱との戦いが描かれたのが、『鬼滅の刃』の187話です。継国縁壱は無惨と対面してすぐに始祖の鬼だと分かる程の危険な生命力を感じ取りました。
無惨は「呼吸を使う剣士に興味がなくなった」と言って襲ってきました。この頃から無惨の攻撃範囲は広く、最終決戦で見せた姿とおなじように何本もの触手を使って継国縁壱を襲いました。継国縁壱はかすり傷一つでもつけられれば殺されてしまうと感じました。そして「透き通る世界」で見た無惨の体には心臓が7つ、脳が5つもありました。
400年前のこの頃からすでに無惨は首の弱点を克服していました。この無惨の姿を見た継国縁壱は、新たに日の呼吸の13個目の型をあみ出しました。つまりこの型は無惨を倒すために作られた型だったのです。
これによって斬られた無惨は体の再生ができずに困惑しました。追い詰められた無惨は怒りに震え、自ら体を細かい肉片に変えて脱出を試みました。継国縁壱は1800にも散らばった肉片のうち約1500の肉片を斬りましたが、致命傷を与えることはできませんでした。
珠世の協力
継国縁壱と無惨が戦った時、なぜか側には珠世がいました。この頃の珠世はまだ無惨の支配下にあり、無惨に逆らうことができませんでした。しかし、継国縁壱の日の呼吸の13の型によって動けなくなってしまったのを見た珠世は、助けようともせずにただ無惨の姿を食い入るように見ていました。この時の珠世は希望に満ちているようだったと継国縁壱は語っています。
しかしこの後無惨は肉片になってその場から逃げてしまいます。これにより珠世は絶望しました。この時の珠世は、無惨が首の弱点を克服していたことに気づいていなかったのです。そして「死ねば良かったのに!!」と泣き叫びました。しかし無惨を否定する言葉を発しても、支配下にあるはずの珠世はなぜか殺されませんでした。この時無惨は継国縁壱の攻撃を受けたことで、珠世への支配が一時的に切れたのです。
これにより珠世が無惨からの支配から脱することができた理由が判明しました。その後珠世から訳を聞いた継国縁壱は、珠世が無惨を殺したいと願っていることを知りました。そんな珠世に、無惨を倒す手助けをしてほしいと頼みました。協力関係を築いた珠世と継国縁壱でしたが、珠世は鬼殺隊そのものとは協力関係にありませんでした。
その理由は、無惨との戦いの後すぐに継国縁壱が鬼殺隊を追放されてしまったからだといわれています。追放後は個人的に珠世とやり取りをしていたため、珠世は炭治郎と出会うまで鬼殺隊とは繋がりを持つことがなかったのだと考察されています。
黒死牟と戦うも死亡
無惨をも圧倒する力を持つ継国縁壱でしたが、撃退した後すぐに兄である巌勝が鬼になったことを知りました。これにより、継国縁壱は無惨を殺せなかったこと、兄が鬼になってしまったこと、珠世を逃してしまったことの責任を取って、他の隊士から自害するよう言われました。しかし、お館様が追放という形でなんとか場を納めます。
こうして鬼殺隊を追放されてしまうものの、兄の巌勝が黒死牟という鬼になってしまったことは見逃せない事実です。おそらく追放後も継国縁壱は兄の行方を追っていたのだと思われます。そして継国縁壱が80歳を超える頃、2人はようやく再会して戦うことになります。黒死牟はもう80歳を超える弟を見て哀れみ、その力を侮っていました。
しかし継国縁壱は、80歳を超えても全盛期の力が衰えることがありませんでした。黒死牟は次の攻撃で確実に殺されると、攻撃を受ける前からすでに敗北を確信していました。しかしその次の攻撃が来る前に、継国縁壱は寿命によって亡くなってしまいました。黒死牟は結局一度も弟に勝つことはできませんでした。
継国縁壱とうたの関係
妻・うたとの運命的な出会い
継国縁壱視点の過去は、炭治郎が無惨の血液を浴びて気絶した時に見た炭吉の記憶で明らかになります。継国縁壱は自分が忌み子だと理解していたので、味方だった母が亡くなった後はすぐに家を出ました。しかし寺には行かず、継国縁壱はただひたすら走り続けました。それでも人並みならぬ体力を持つ継国縁壱は疲れることがありませんでした。
走っていると、女の子が田んぼの中で一人佇んでいるのが見えました。うたという名前の女の子は桶を持ったままその場をピクリとも動かなかったので、継国縁壱は何をしているのかと尋ねました。するとうたは、家族がみんな流行り病で亡くなって寂しいから田んぼのおたまじゃくしを捕りに来たと言いました。しかししばらくすると、うたは桶に入れたおたまじゃくしを田に放ってしまいます。
継国縁壱が連れて行かないのかと聞くと、うたは親兄弟と離されるおたまじゃくしが可哀想だと言いました。すると継国縁壱は「じゃあ俺が一緒に家に帰ろう」と提案しました。それからうたと継国縁壱は2人で暮らすことになります。
うたは出会った時こそ家族が亡くなったというショックで物静かそうな印象でしたが、実はおしゃべりが大好きな女の子でした。継国縁壱はうたとの会話で、初めて自分には人とは違う世界が見えていることを知りました。この時、普通の人とは違うものを持って生まれたのだと自分でも気づいたのではないかといわれています。
妻・うたと子供の死
継国縁壱とうたが出会って10年が経つ頃、2人は夫婦となり、うたは子供を身ごもりました。臨月となり、出産のために継国縁壱は産婆を呼びに行こうとしました。日が暮れる前に帰るつもりでしたが、途中で戦で負傷している息子の元に行こうとして、道中病で倒れている老人を助けました。継国縁壱は明日産婆を呼ぶことにして家に帰りましたが、うたはお腹の子供と共に鬼に殺されていたのです。
うたの亡骸を抱えて動かなくなった継国縁壱の元に駆けつけたのが、鬼を追ってやってきた鬼殺隊の隊士でした。継国縁壱の夢は、うたと子供とささやかに暮らすことでした。継国縁壱は心の支えとなっていたうたとその子供が殺されたことにより、鬼と戦うことに心に決めました。
継国縁壱のかっこいい名言
かっこいい名言①「私たちはそれ程…」
継国縁壱の名言には、「私たちはそれ程…」という名言があります。これは無一郎が黒死牟との戦闘で刀を赤く変化させた時に、黒死牟がまだ人間だったころの記憶を思い出すシーンでの名言でした。巌勝は継国縁壱の後を追って鬼殺隊に入りました。しかし鬼殺隊の後継には継国縁壱や巌勝ほどの実力を持つ剣士がいませんでした。
巌勝はこのままでは呼吸が途絶えてしまうと忠告しました。継国縁壱は無理に後継人を作るつもりはなく、後に自分達と同じところまでたどり着く事ができる者がいるはずだと言いました。自分たちがいる世代が特別だと思っていた巌勝にとって、この考え方には賛同できませんでした。
私たちはそれ程大そうなものではない
かっこいい名言②「俺はこの国で…」
継国縁壱の名言には、「俺はこの国で…」という名言があります。この名言は黒死牟との戦いの終盤で登場したセリフです。黒死牟は首の弱点を克服し、いよいよ人間からは離れた姿形と成り果ててしまいました。首の弱点を克服したことで勢いづいた黒死牟でしたが、刀に映った自分の醜い姿に絶望します。そしてふと昔継国縁壱に言われたことを思い出しました。
それは継国縁壱に将来の夢を尋ねられた時のことです。継国縁壱は国で一番の侍になることが巌勝の夢なら、自分は2番目に強い侍になりたいと言いました。そして自分の姿を見て、これが自分がなりたかった侍なのかとふと我に返りました。この一瞬の迷いと無一郎の赫刀により、黒死牟の体は崩壊して血鬼術が使えなくなり、4人の剣士に倒されてしまうのでした。
俺はこの国で二番目に強い侍になります
継国縁壱に関する感想や評価
縁壱はかなり自立した子だったけど母の死を見届ける悲しみも兄と離れ離れになる寂しさも感じていたからうたちゃんに寄り添ってあげたいと思ったんだもんね その時の感情も共感だったんだろうなあ…
— ゑゐ (@ei_kmt2) March 12, 2020
寂しくても離れ離れになっても兄の夢が叶うならと自ら家を出ていける縁壱は健気で優しい子だよ
継国縁壱は兄の巌勝からは、行動が読めない奇妙な人物だと思われていました。しかし、炭吉の記憶で語られた継国縁壱は、人の気持ちが分かるとても心優しい人物だということが分かります。これにより、巌勝が偏見の目で継国縁壱のことを見ていたことが判明し、継国縁壱が再評価されました。
暮らすなら小さな家"が"よくて昔から漠然とした疎外感を持ってたってさあ…縁壱さん独りぼっちのうたちゃんに同情したのもあっただろうけど同じくらい自分も寂しかったから寄り添おうとしたのでは?「君は寂しいのか。俺も寂しい」が心の声だったのでは?
— くききっこ (@kukikikkoyume) March 5, 2020
行くあてを失くした継国縁壱はうたと出会い、一緒に暮らしていくことになりました。その生活の中で、寂しさを紛らわすために互いに寄り添ったことがきっかけとなり、愛情を持つようになったのではないかといわれています。うたは継国縁壱にとって一緒に幸せになりたいと思っていた大切な人でした。
本誌の禰豆子を見て思ったんだけど、鬼になってそれほど時間がたっていないのに記憶や過去が消えてしまいそうだったんだなって。そうなると黒死牟の嫌悪、憎悪、崇拝、恐怖、尊敬、どの感情にしろあれほど色濃く縁壱が、弟が残っているのってとんでもなさすぎて笑ってる。巌勝だったな最後まで
— あんじゅ (@nhsm_1) March 5, 2020
鬼になった人間がどれだけ記憶を持っているのか、詳しく判明していませんが、『鬼滅の刃』の196話では禰豆子がはっきりと記憶を取り戻すシーンが描かれました。禰豆子の場合はなんとなく記憶がある状態だったので、炭治郎をなんとか兄だと判断していたのだといわれています。しかし巌勝の場合ははっきりと継国縁壱のことを覚えていました。それだけ継国縁壱に執着していたのだと考察されていました。
継国縁壱の強さや黒死牟・無惨との関係まとめ
『鬼滅の刃』に登場する継国縁壱は、始まりの呼吸である日の呼吸を生み出し、鬼殺隊の戦闘力を底上げした重要な人物でした。鬼を殺すことにおいては天賦の才を持っており、無惨を一人で追い詰めるほどの力を持っていました。さらに継国縁壱は痣が表れていたのにも関わらず、80歳を超えるまで生きていたほどの生命力も持ち合わせていました。
炭治郎は継国縁壱と無惨の記憶を見て、無惨との戦いのヒントを得ました。継国縁壱の過去については黒死牟の回想や炭吉の記憶の中で登場します。ぜひ継国縁壱の登場回を読んでみて下さい。