【七つの大罪】リズはメリオダスのかつての恋人？エリザベスとの関係や強さも考察

『七つの大罪』の主人公・メリオダスの回想シーンに度々登場するリズという女性の正体は、物語における大きな謎の1つでした。ここでは、作中で明らかになったリズの正体や、メリオダスとの関係性など、リズの情報を紹介していきます。まずはリズが登場する『七つの大罪』の基本情報を押さえておきましょう。

『七つの大罪』は、漫画家・鈴木央が週刊少年マガジンで連載しているヒロイック・ファンタジーです。2012年から連載を始め、既刊は2020年1月時点で39巻。2014年にアニメ『七つの大罪』の放送が開始され、2016年には4週連続のテレビスペシャルである『七つの大罪 聖戦の予兆』が、2018年にはアニメ第2期となる『七つの大罪 戒めの復活』が放送されました。

2019年にはアニメ第3期となる『七つの大罪 神々の逆鱗』の放送が開始されています。また、2018年に劇場版『七つの大罪 天空の囚われ人』が公開され、それ以外にもノベライズ化やゲーム化、舞台化など様々なメディアミックスが展開されています。

人と人ならざる者が共に生きていた古の時代。ブリタニアの大国・リオネス王国では、国を守るべき聖騎士たちの一部が暴走し、国民は苦しんでいました。そんな国の現状を憂いた王女エリザベスは聖騎士たちを止めるため、唯一聖騎士たちを止められる可能性がある存在を探し求め、1人で旅に出ます。

彼女が探し求める存在とは、かつてリオネス王国にいたという伝説の騎士団「七つの大罪」。彼らは王国を裏切った大罪人として追われており、行方知れずになっていました。エリザベスは「七つの大罪」の団長であるメリオダスと出会うことに成功。

国を助けたいというエリザベスの願いを聞き入れたメリオダスは、バラバラになった仲間を集めて「七つの大罪」を再結成しリオネスを救うため、エリザベスと共に冒険の旅に出ます。やがて彼らの旅はリオネス王国のみならず、ブリタニア全土に関わる壮大な事件に繋がっていくことになります。

ここからは『七つの大罪』のリズについて紹介していきます。リズは、愛称で本名はエリザベス。彼女は元々とある国の奴隷でした。リズは国の命令で、敵国であったダナフォールを襲撃し失敗。捕らえられ処刑宣告を受けるのですが、メリオダスとの出会いがきっかけで命を救われます。その後、彼女はメリオダスと同じダナフォールの聖騎士となり、ダナフォールのために尽くしました。

リズと『七つの大罪』主人公・メリオダスの関係は、物語当初から多くのファンが気になっている部分でした。ここからは、気になるリズとメリオダスの関係について見ていきます。恋人関係にあったと語られている2人ですが、どのように出会い、どのように関係を構築していったのでしょうか？

『七つの大罪』作中でリズとメリオダスが出会ったのは、先述したダナフォールという国です。ダナフォールを襲おうとして失敗したリズが処刑されるのは当然のこと。それを止めリズの命を救ったのが、当時ダナフォールで聖騎士団長をしていたメリオダスでした。当然、ダナフォールの聖騎士たちはメリオダスに反対しましたが、メリオダスはならば全員自分の敵だと言って、聖騎士たちの反発を押しのけました。

メリオダスに救われたリズは、彼の下でダナフォールの聖騎士として働くことになりました。メリオダスと共に過ごすうちに、リズはメリオダスに心を開いていき、また他のダナフォールの聖騎士たちとも友好的な関係を築けるようになります。リズにとってダナフォールは、大切な場所になっていきました。

ダナフォールで同じ時間を過ごすうちに、リズとメリオダスは惹かれ合い、恋人関係になりました。2人とも国を守る聖騎士同士ということで、私生活はもちろん、仕事でも一緒。いつも寄り添って、幸せな日々を過ごしていたのです。肩を並べて共に戦える聖騎士同士の恋人とは、とても素敵な関係だと言えます。

しかし2人の幸せな日々は、長くは続きませんでした。ダナフォールを襲撃した魔神の手に掛かり、リズは死亡。リズを失って自らの力をコントロールできなくなったメリオダスは、ダナフォールを消滅させてしまうことになります。

『七つの大罪』作中、リズがメリオダスに剣を贈るシーンがあるのですが、このシーンはリズのメリオダスへの想いが詰まった重要なシーンです。メリオダスは聖騎士でありながら、まともな剣を持っていませんでした。それはメリオダスが強すぎて、彼と剣で打ち合った相手は無事では済まないからです。メリオダスは自身の力で不用意に誰かを傷つけることを厭うていました。

そのためメリオダスは、リズから剣を贈られますがそれを受け取ることはしていません。メリオダスの手に渡らなかったリズの剣は、ダナフォール時代のリズとメリオダスの知人であるケインという男が預かることになります。やがて長い年月を経て、リズの剣はようやくメリオダスの手に渡ることになりました。彼にリズの剣を使う決意をさせたのは、『七つの大罪』ヒロインのエリザベスです。

ケインに出会い、メリオダスのかつての恋人であるリズの話を聞いたエリザベスは、リズがメリオダスに剣を贈ろうとした理由に気づいていました。リズはメリオダスを戦わせようと思って剣を贈ろうとしたのではなく、メリオダスに生きていてほしかったら剣を贈ろうとしたのです。エリザベスの言葉でリズの想いに気づいたメリオダスは、その後自分の意思でリズの剣を持ち歩くことになります。

『七つの大罪』のヒロインである王女エリザベスと、メリオダスのかつての恋人であるリズ。2人には数々の共通点があり、その関係は『七つの大罪』の大きな謎の1つでした。ここからは、リズとエリザベスの驚くべき関係について紹介していきます。

『七つの大罪』に登場するエリザベスとリズ。2人は驚くほど容姿が似ています。髪の色や性格こそ違うものの、澄んだ青い瞳や前髪で右目を覆う独特の髪型、目鼻立ちや体型はそっくりでまるで双子のよう。さらに2人には、容姿以外にも重要な共通点があります。それは今は亡き国、ダナフォール。ダナフォールはリズがメリオダスと出会って幸せな時間を過ごした国であり、エリザベスが生まれた国でもあるのです。

実はエリザベスはリオネス王国の本当の王女ではありません。彼女はダナフォール滅亡の際に生まれ、メリオダスがリオネス王国に連れてきて王室に引き渡した存在なのです。リズと入れ替わるようにダナフォールで生まれ、メリオダスに保護されたエリザベス。この出来事は偶然によって生まれたものではありませんでした。リズとエリザベスが似ていることには、ある理由があったのです。

魔神の攻撃を受けて息絶える間際、リズは悲しむメリオダスに「また会える」と呟きました。事実、彼女はすぐにメリオダスと再び巡り合うことになります。生まれたばかりの赤ん坊として。リオネスの王女エリザベスは、リズの生まれ変わりでした。そして、何故リズが生まれ変わってまた出会えることを知っているかのような言葉を残したのかには、深い理由があります。

エリザベスは、長きに渡って輪廻転生を繰り返している特殊な存在なのです。3000年前、魔神族と女神族が争いを始め、それは人間や妖精族など多種族も巻き込んだ大きな戦争になりました。この戦争を「聖戦」と呼びます。メリオダスとエリザベスは、この聖戦の時代に出会いました。

メリオダスの正体は魔神族で、エリザベスの正体は女神族でした。敵対する種族に生まれたメリオダスとエリザベスですが、2人は自然と愛し合うようになります。2人は魔神族と女神族の和平のために尽力しますが、それぞれの種族の長は敵対する種族と結ばれた彼らを許しませんでした。メリオダスとエリザベスは、魔神族の長である魔神王と、女神族の長である最高神からある呪いを受けます。

それは死よりも辛い過酷なもの。メリオダスには「永遠の生」、エリザベスには「永劫の輪廻」が与えられました。メリオダスは齢を取ることも死ぬこともできません。一方でエリザベスは人間として輪廻転生を続けます。前世の記憶はその度に忘れてしまうのです。そしてもしエリザベスが女神族であった頃の記憶を思い出してしまうと、その3日後には必ず死んでしまうようになっていました。

生まれ変わるたびにエリザベスはメリオダスと出会い、必ず恋に落ちます。しかし心を通わせても、必ずメリオダスはエリザベスの最期を看取らなくてはいけないのです。リズの正体は、女神族のエリザベスが転生した姿でした。リズは記憶を取り戻して呪いが発動したがゆえに死んだのではありませんが、何となく自分が転生することを感じ取っていたのかもしれません。そのためメリオダスに「また会える」という言葉を残したのです。

『七つの大罪』リズの正体がわかったところで、続いてはリズの強さや性格を確認しておきましょう。リズの正体は女神族エリザベスの生まれ変わりですが、強さも性格も女神族のエリザベスとは異なっており、またリズの生まれ変わりである王女エリザベスとも強さ・性格は違います。

リズはダナフォールでメリオダスと共に聖騎士として働いていました。聖騎士になるには、一般的に闘級が300以上必要だと言われているようです。いくらメリオダスの口利きがあったとしても、あまりに弱くては聖騎士として働いていられないはず。つまりリズは少なくとも闘級300程度の強さは持っていたと考えられます。

そもそもダナフォールに来るきっかけとなったのは、リズを奴隷として酷使していたダナフォールの敵国の命令でした。リズは掴まって殺されても構わない捨て駒として送り込まれたのでしょうが、いくら奴隷だからといって何もできない弱い人間をダナフォールに差し向けるようなことはしないはずです。リズがダナフォールに多少なりとも打撃を与えることができる強さを持っていると判断したから、敵国も彼女を送り込んだのでしょう。

しかしリズの真の強さは腕っぷしではなく、心にあります。奴隷という不幸な境遇にあって人間不信に陥りながらも、リズは他人への恨みに飲み込まれるようなことはありませんでした。

自分を虐げた人や環境を恨まないというのは、かなりの精神的強さを必要とすることです。またリズは、一途にメリオダスのことを想い、命を落とす直前まで彼を思い遣ることを忘れませんでした。ひたすら1人の相手をひたむきに想う心も、リズの強さの一部です。

『七つの大罪』のリズは、男勝りでサバサバした性格。仲間たちと飲んで酔っぱらい、メリオダスに背負われて帰宅しているシーンがあるため、ノリが良くお酒も好きなようです。恋人であるメリオダスの前では可愛らしい表情を見せますが、同性の友人のようなノリでじゃれ合うこともしばしば。

『七つの大罪』ヒロインの王女エリザベスは、さすが王女だけあっておしとやかで女の子らしいキャラなので、生まれ変わりとはいえ性格にかなり差があることがわかります。しかし芯が強く心優しいところ、多くの人から慕われるところなどは、エリザベスと共通している部分でしょう。芯の強さと優しさに関しては、生まれた環境に左右されない魂の性状のようなもので、女神族のエリザベスだった頃から変わりません。

『七つの大罪』のリズは、アニメ『七つの大罪』の第1期から第3期まで全てに少しずつではありますが登場します。既にリオネス王女のエリザベスとして転生しているため、リズが登場するのはメリオダスの回想シーンが主となるのですが、アニメ『七つの大罪』で特にリズを多く見ることができるのは、第2期『七つの大罪 戒めの復活』でしょう。

魔神族の「十戒」と戦うため、メリオダスは森の賢者ドルイドの聖地に預けられていた自身の力を取り戻そうと考えます。しかし預けられていたメリオダスの力は、かつてダナフォールを消滅させたことがあるほど強大で危険なものでした。この危険な力をコントロールするため、メリオダスはある試練を与えられます。

試練とは、過去と向き合い感情をコントロールすること。メリオダスは過去の記憶の世界に飛ばされ、そこでリズと過ごした幸せな時間と、リズを失う絶望を再び味わうことになります。リズの死を前にしても力を暴走させずに済むようになるまで、メリオダスは延々と幸せな時間と喪失の悲しみを繰り返し経験することになるのです。

この試練のシーンでは、リズがメリオダスとどのような日々を過ごしていたのかを見ることができます。家での和やかな食事風景や、ダナフォールの人々と楽しく飲み明かす姿など、貴重な風景を楽しむことができますので、ぜひ見てみてください。しかし幸せな風景を見ることができる一方で、メリオダス同様リズの最期を何度も見ることになります。幸せなシーンを挟む分より悲しくなりますので覚悟しておきましょう。

アニメ『七つの大罪』でリズの声を担当したのは、声優の雨宮天（あまみやそら）です。彼女は『七つの大罪』のヒロインであるエリザベス・リオネスの担当声優でもあります。雨宮天は1993年8月28日生まれ、東京都出身。血液型はAB型で、身長は160センチ。

所属事務所はミュージックレインです。雨宮天は声優としてだけでなく歌手としても活動しており、アニメ『七つの大罪』のEDテーマをいくつか担当しました。また、彼女は同じ声優の麻倉もも、夏川椎菜と共に「TrySail」という声優ユニットを結成。3人で数々の楽曲を発表しています。

アニメ『七つの大罪』でリズを演じた声優・雨宮天の主な出演作品その1は、『アカメが斬る！』です。雨宮天はこの作品で主人公の1人である「アカメ」を演じました。寡黙かつ無表情のクールな殺し屋ですが、実際は仲間想いの優しい性分です。

アニメ『七つの大罪』でリズを演じた声優・雨宮天の主な出演作品その2は、『アルドノア・ゼロ』です。雨宮天はこの作品でヒロインのアセイラム・ヴァース・アリューシアを演じました。アセイラム・ヴァース・アリューシアは、ヴァース帝国の第一皇女。皇帝の孫娘で、全てのアルドノアを起動・停止することができます。

アニメ『七つの大罪』でリズを演じた声優・雨宮天の主な出演作品その3は、『一週間フレンズ。』です。雨宮天はこの作品でヒロインの藤宮香織を演じました。藤宮香織は過去のとある出来事が原因で「友だちとの記憶が1週間しか保たない」という特殊な障害を持ってしまった少女です。

アニメ『七つの大罪』でリズを演じた声優・雨宮天の主な出演作品その4は、『東京喰種』です。雨宮天はこの作品でヒロインの霧嶋董香を演じました。霧嶋董香は喰種の1人。とある喫茶店でバイトをしており、主人公の金木研の先輩店員です。人間の生活に憧れを抱いており、半端者である主人公に対しては当初、蔑みと羨望といった複雑な感情を抱いていました。

アニメ『七つの大罪』でリズを演じた声優・雨宮天の主な出演作品その5は、『モンスター娘のいる日常』です。雨宮天はこの作品で主要キャラクターの1人であるミーアを演じました。ミーアは主人公の家にホームステイすることになったモンスターの少女で、下半身が蛇の尾となっている半人半蛇という存在です。

リズの正体は『七つの大罪』ヒロイン・エリザベスの前世であり、3000年前に存在した女神族・エリザベスの生まれ変わりでした。明らかになったリズの正体に衝撃を受けた『七つの大罪』ファンは多かったようです。

アニメ『七つの大罪 戒めの復活』で、メリオダスが何度もリズの死に直面しそれを乗り越えるシーンは、『七つの大罪』ファンの間でも特に評価が高い名シーンです。王女のエリザベスも、その前世のリズも、元を辿ればその正体は女神族のエリザベスです。しかし、生まれ変わるから良いのではなく、転生したエリザベス1人1人を大切に想い、その死のたびに慟哭するメリオダスの想いの強さに感動するといった声が多く聞こえました。

リズとエリザベスの正体が明らかになっていない段階では、ファンの間で2人の正体に関する考えがかなり分かれていました。リズの正体がエリザベスの血縁者である、と予想したファンもいたようです。

メリオダスが力をコントロールするために試練を受けるストーリーは、メリオダスのリズへの想いの強さが随所に表れています。過去の記憶だとわかっていてもリズの死に直面するたびに怒りと悲しみを抑え切れないメリオダスに、多くの『七つの大罪』ファンが涙しました。

アニメ『七つの大罪』にて、声優の雨宮天は王女エリザベスとリズの声を1人で担当しています。生まれ変わりではありますが、性格は大きく異なっている2人。雨宮天は声優として、エリザベスとリズの違いを声で見事に表現していました。

『七つの大罪』に登場するキャラクター・リズとエリザベスの関係やその正体。またメリオダスとの関係や、性格、強さ、アニメ『七つの大罪』での担当声優などを一挙に紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか？リズの正体は、3000年前にメリオダスと出会い恋に落ちた女神族・エリザベスの生まれ変わりでした。

前世の記憶がなくてもリズという1人の人間としてメリオダスを愛し、彼の心に大きな影響を与えたリズは、出番は少なくとも『七つの大罪』ファンからの人気が高い重要なキャラクターです。ぜひ漫画・アニメ『七つの大罪』を見て、短くも鮮烈なリズの生き様を目に焼き付けてください。