2019年11月29日公開
2019年11月29日更新
【ヘルシング】エンリコ・マクスウェルの性格と最期は?声優や名言も紹介
最強の吸血鬼が所属する「ヘルシング機関」と吸血鬼集団「ミレニアム」が激闘を繰り広げる『ヘルシング』。本作で登場したエンリコ・マクスウェルはその二つの組織に介入した「イスカリオテ」の機関長を務める人物です。当初はヘルシング機関の機関長であるインテグラと交渉をするなど柔和な様子が描かれていましたが、次第にとんでもない本性をむき出しにしてきました。ここでは、そんなエンリコ・マクスウェルについて性格、最期、名言などを交えて紹介していきます。また声優も紹介していますので、ぜひ伏せてご覧ください。
目次
エンリコ・マクスウェルとは?
『ヘルシング』に登場するエンリコ・マクスウェルはカトリック狂信者としか思えない名言を残し、信頼し合っていたアンデルセン神父からも見捨てられて最期を迎えました。当初はインテグラと交渉するなど話の分かる人物として描かれていましたが、次第にとんでもない本性をむき出しにしていきます。ここでは、そんなエンリコ・マクスウェルのプロフィール、『ヘルシング』の概要やあらすじなどの作品情報を交えて紹介していきます。
ヘルシングの作品情報
ヘルシングの概要
『HELLSING(ヘルシング)』は平野耕太によるバトルアクション漫画です。主に20世紀のイギリスを舞台にヘルシング家が長きに渡って運営してきた王立国境騎士団「ヘルシング機関」にてインテグラルを筆頭に吸血鬼ハンターとして吸血鬼を討伐する役目を担っています。そして、そこに所属する最強の吸血鬼・アーカードと新たに吸血鬼となったセラスが吸血鬼と戦う様子が描かれています。
本作は「ヤングキングアワーズ」誌にて1997年5月に発売された27号から2008年11月号まで連載され、2001年にテレビアニメ化、2005年にはサテライトにてOVA化されました。さらに米国では2003年から英訳単行本の7巻が刊行されており、日本でも2006年に開催された「日本のメディア芸術100選・マンガ部門」で22位に選ばれるなど高い評価を受けた作品となっています。
また、ブランド「MARS SIXTEEN」より平野が描き下ろした公式Tシャツシリーズが6種類販売され、Tシャツには10巻の帯で累計発行部数400万部突破の告知がなされています。
ヘルシングのあらすじ
ここでは『HELLSING(ヘルシング)』のあらすじを紹介します。時は20世紀末。イギリスでは吸血鬼事件が頻発していました。そこで、イギリス政府は一般には知られていない、ヘルシング家の当主・インテグラが率いる「ヘルシング機関」に調査を要請し、そこに所属する強大な力を持つ吸血鬼・アーカードとそのアーカードによって吸血鬼化されたセラスが対処にあたることとなりました。
しかし、調査を進めていくうちに頻発する吸血鬼事件が謎の敵組織によるものだということが明らかになり、ついにヘルシング本部までもが強襲される事態となりました。一方、プロテスタントであるイギリスと敵対するカトリックのヴァチカンおよびエンリコ・マクスウェルを筆頭に組織された「イスカリオテ」もまたアーカードらが対処する吸血鬼事件に介入してきました。
そこで、エンリコ・マクスウェルの企みにより、配下のアンデルセン神父がアーカードらの前に立ちはだかります。しかし、一向に勝負がつかず、その結果エンリコ・マクスウェルとインテグラの交渉によりヘルシング機関とイスカリオテは協力関係を結び事件に対処することとなりました。その後、事件の黒幕がかつて南米に逃れたナチス残党「ミレニアム」によるものだと判明。
確証を得るため調査を続行していきますが、次第にミレニアムが計画を最終段階へと移していき、とうとうイギリス全土に渡る損害を与えることとなります。そんな状況下で密かに謀略を練っていたのがエンリコ・マクスウェルだったのです。
エンリコ・マクスウェルはミレニアムとヘルシング機関が争っている間に介入し、その勢いでイギリスを乗っ取ろうと計画していました。そしてついにエンリコ・マクスウェルが十字軍を率いてイギリスに乗り込んできます…。
エンリコ・マクスウェルのプロフィール
『ヘルシング』に登場するエンリコ・マクスウェルはアーカードが所属する「ヘルシング機関」と敵対するヴァチカン法王庁の特務局第13課「イスカリオテ」の機関長を務める人物です。イスカリオテと言えばアーカードの宿敵ともいえるアレクサンド・アンデルセンが連想されますが、エンリコ・マクスウェルは彼の弟子にあたる人物になります。
ヴァチカンでは司教を務めており、基本的にはヘルシング機関などの外交機関との交渉や第13課を率いて汚れ仕事をしているということもあり、最期には大司教という地位に昇進していました。
エンリコ・マクスウェルの性格
イスカリオテのアンデルセン神父の上司にあたるエンリコ・マクスウェル。最強の吸血鬼と謳われるアーカードと互角の戦闘を繰り広げるアンデルセン神父だったのですが、そんなアンデルセン神父に指示を出していたのがエンリコ・マクスウェルでした。そんな彼が大司教になったと同時に、とんでもない事件を引き起こします。その事件にはエンリコ・マクスウェルの性格が多大な影響を与えているようです。
性格①攻撃的
エンリコ・マクスウェルの性格には幼少期の家庭環境が影響している部分があり、攻撃的な性格だということが挙げられます。エンリコ・マクスウェルは幼少期の頃に妾の子として生まれたことが原因で両親に捨てられ、アンデルセン神父の孤児院で育つことになりました。
その過去が影響して強い憎悪と怒りを抱き、傲慢で攻撃的な性格の土台を作り上げることとなりました。最期には自分の利益のために躊躇することなく破壊と殺戮を繰り返しています。大司教へと昇進した際は、第13課の十字軍を徹底的に育て上げるなど暴力に全てを注ぎ込むほど、狂気ともいえる性格をむき出しにしています。
性格②カトリック狂信者
エンリコ・マクスウェルの性格は、カトリック狂信者であることも挙げられます。上述した攻撃的な性格もこの一面が影響を与えており、言ってしまえばエンリコ・マクスウェルはカトリックこそがすべてだと考えているところがあります。アンデルセン神父は幼少期の頃からエンリコ・マクスウェルをそばで見てきたからこそ協力関係を結んでいましたが、最期には彼でさえもドン引きするほどの狂信者となりました。
エンリコ・マクスウェルとアンデルセン神父の考え方が違っていたため、結局アンデルセン神父はマクスウェルを見捨てるような形になっています。それには上述の性格も影響しているのですが、異教徒や吸血鬼の類は全て悪であり、憎悪すらも抱くといった状態で破壊と殺戮を繰り返していました。
むしろカトリックを信仰しているというよりも、アンデルセンとは違って力というものを信仰しているといえるでしょう。異教徒を殲滅するということ自体が神の代行と言っていることも、やはり歪んだ性格をしているといえます。
エンリコ・マクスウェルの最期
エンリコ・マクスウェルの性格が、攻撃的かつカトリック狂信者であることが分かりました。そんなエンリコ・マクスウェルの性格が最期を迎えるきっかけと作り出したと言っても過言ではありません。そしてカトリック信者として描かれ続けてきたアンデルセン神父ですらも、ドン引きし結局エンリコ・マクスウェルを見捨てるほど。ここでは、エンリコ・マクスウェルの最期を具体的に紹介していきますので、ぜひご覧ください。
最期①アーカードが封印を解放し形勢逆転
エンリコ・マクスウェルの最期は、カトリック狂信者の性格と攻撃的な性格が影響を与えていました。当初はイスカリオテのためにインテグラと交渉をするなど裏仕事をする程度でしたが、実はエンリコ・マクスウェルにはある計画がありました。その計画というのがミレニアムがロンドンを強襲すると同時に戦闘に割り込み、ヴァチカンがロンドンを乗っ取るというもの。
その計画を実行するために十字軍を徹底的に育て上げており、その十字軍を率いて何の罪もないロンドン市民を虐殺することとなりました。そんな情景を見ていたアンデルセン神父は怒りを露わにしていました。
これがおそらくアンデルセン神父とエンリコ・マクスウェルとの決定的な違いでしょう。ただ、エンリコ・マクスウェルの計画は途中まで上手くいっていました。しかし、エンリコ・マクスウェルの予期せぬ事態が起こります。アーカードが封印を解放したため、形成が逆転してしまったのです。
最期②全身を串刺しにされて死亡
形成を逆転したアーカードはエンリコ・マクスウェルを瞬く間に窮地に追い込みました。エンリコ・マクスウェルは化物を皆殺しにするために十字軍を率いて虐殺を繰り返していましたが、最期は化物を殺すどころか化け物に殺される形で最期を迎えます。ちなみに、アーカードの封印ですが、流血を厭わない性質と強大な力だったために危険視され封印されていました。
しかし、一度封印を解除するとかつて吸収した魂が呼び起こされ、あらゆる怪物が外に出てくるのです。そのため、封印を解放したと同時に大量の怪物が出現し、ロンドン中を埋め尽くしていた十字軍とミレニアム戦闘員が全て飲み込まれてしまいました。そして、エンリコ・マクスウェルの最期は大量の怪物に囲まれ、全身を串刺しにされて最期を迎えました。
エンリコ・マクスウェルの声優
エンリコ・マクスウェルは物語の序盤でインテグラと交渉するなど物腰柔らかな人物として描かれていましたが、終盤にかけて攻撃的かつ狂信的なカトリック教徒として描かれており、さらに現代では考えられないような名言までを残しています。そんな裏表の激しいエンリコ・マクスウェルを担当した声優が「田中秀幸」と「速水奨」です。2人はTVアニメ版とOVA版で別々に出演していました。ここでは、2人のプロフィールを紹介していきます。
エンリコ・マクスウェルの声優①田中秀幸
TVアニメ版『ヘルシング』のエンリコ・マクスウェルの声優を務めたのが「田中秀幸」です。1950年11月12日に東京都大田区に生まれ、1994年に『科学忍者隊ガッチャマン』のヘムラー役で声優デビューを果たしています。現在は青二プロダクションに所属し、声優とナレーターとして活動しています。
大ベテラン声優として声質が魅力的で数々の名言を残した人物であり、かなりハイテンションな役をこなしているため同じ声優からも驚かれるとのこと。また、ハイテンションな役だけでなくメガネキャラクターも多いとされており、そのほか特徴的なキャラクターの声優も担当しています。名探偵コナン役や工藤優作役、『スラムダンク』の小暮役などの声優が有名です。
エンリコ・マクスウェルの声優②速水奨
続いてOVA版『ヘルシング』のエンリコ・マクスウェルの声優を務めたのが「速水奨」です。1958年8月2日に兵庫県高砂市に生まれ、日本放送も関係したアニメ映画『1000年女王(千年盗賊)』にて声優デビューを果たしました。以来、OVA版『勇者エクスカイザー』や『デビルマン』などに出演したことで声優活動の転機となり、エンリコ・マクスウェルのように正統派のイメージとはギャップのある役を担当するようになったようです。
それからは青二プロダクションなどの事務所を経て、2013年に声優とアーティストの事務所『Rush Style』を立ち上げ、今でも代表として活動しています。声優デビュー40周年の節目となった2019年には『ヒプシノマイク』で第13回声優アワードの歌唱賞を受賞しています。さらに同作にて競演したの野津山幸宏とお笑いコンビを組んで「M-1グランプリ」に出場するなどマルチに活動しているようです。
エンリコ・マクスウェルの名言集
エンリコ・マクスウェルの名言を紹介していきます。名言をみると、どれも彼の異常な性格が顕著に表れているのが分かります。エンリコ・マクスウェルが登場したシーンはミレニアムがイギリスを強襲している際に、ヘルシング機関がそれに対処しているときでした。そこでこれから紹介する名言を残しているので、彼の人間性がどんなものなのかがよくわかるのかもしれません。それでは、エンリコ・マクスウェルが残した名言をご覧ください。
エンリコ・マクスウェルの名言①「判決は死刑!死刑だ…」
エンリコ・マクスウェルの名言の一つ目は「被告‼『英国』被告『化け物』‼判決は死刑!死刑だ!!死刑死刑死刑死刑死刑死刑!!」です。この名言はミレニアムがロンドンを強襲していたころ、エンリコ・マクスウェルが十字軍を率いてロンドンに乗り込んできたときに残されていました。とても常人とは思えない名言となっており、このセリフを述べたときはロンドン中の市民とミレニアムの構成員の虐殺を繰り返していました。
エンリコ・マクスウェルの名言②「死ね死ね死ね死ね…」
続いてエンリコ・マクスウェルが残した名言に「死ね死ね死ね死ね、いいぞ、皆殺しだ!これがヴァチカンの力だ!虫けらどもめ…」があります。この名言は渾身の腐れ名言といえるでしょう。エンリコ・マクスウェルの性格がカトリック狂信者であるということよりも、力を信仰しているということが名言からうかがえます。
もはや信者以外は怪物だとしか見ていないと捉えることができ、エンリコ・マクスウェルの攻撃的な性格を形成している考え方なのかもしれません。
エンリコ・マクスウェルの名言③「プロテスタントのくそ…」
続いてエンリコ・マクスウェルが残した名言に「プロテスタントのくそ雑巾どもが2人死のうが2兆しのうが知ったことか」があります。この名言からエンリコ・マクスウェルがどのような人間であるのかが分かります。これは幼少期に親からは見放され、それ以来自分の身のことを案じて育ったためこのような名言を残すことになったのでしょうか?この名言を残したときのエンリコ・マクスウェルは気球の上から下を見下していました。
エンリコ・マクスウェルの名言④「グダグダ抜かさずに…」
続いてエンリコ・マクスウェルが残した名言に「グダグダ抜かさずに話を聞け、プロテスタントの雌豚共」があります。もはや現代では考えられないような暴言となっています。さらにこの暴言を普通に言い放っているので、正気の沙汰ではありません。攻撃的であるうえにカトリックの狂信者だからこそ生まれたセリフなのでしょう。
エンリコ・マクスウェルに関する感想や評価
ここでは、エンリコ・マクスウェルに関する感想や評価を紹介していきます。これまでに攻撃的な性格やカトリック狂信者、とんでもない名言、そして彼の最期までを紹介してきましたが、やはり性格と名言が読者の印象に残っているようです。そして彼のような性格をした人物が名言を言うとどのようなことになるのか、比較していく方もいるので参考にしてみるとよいのかもしれません。それではご覧ください。
感想や評価:マクスウェルみたいなこと言われたら困る
宗教者が綺麗事言うことのどこが悪いねん、hellsingのマクスウェルみたいな事言われても困るだろ pic.twitter.com/IyibEoxDrw
— 森×Ⅱ (@qkMQCMBI4HBQWyO) November 26, 2019
こちらの感想ではエンリコ・マクスウェルのセリフを比較した意見が挙がっています。おそらく宗教家が述べる綺麗ごとに対して考察したものだと考えられますが、そこで導き出した結果がエンリコ・マクスウェルが述べたセリフと比較したものでした。感想の通り、綺麗事ではなくエンリコ・マクスウェルのようなセリフを言われても困るはずです。悪口雑言を吐かれるよりも、よっぽど綺麗事のほうが良いといえるでしょう。
感想や評価:エンリコ・マクスウェルの名言
こんなところで ひとりぼっちで 死ぬのかッ…!!
— ヘルシング名言bot (@HELLSING_bot) November 28, 2019
嫌だッ 嫌だ!!
ひとりぼっちで生まれて…
ひとりぼっちで死ぬのか…ッ
JESUS
畜生…ッ -マクスウェル
こちらはエンリコ・マクスウェルが最期の最期に残したセリフが記載されています。「独りぼっちで生まれて、独りぼっちで死ぬのか」と、エンリコ・マクスウェルが泣いて言っていましたが、これまでに形成してきた性格は全てこの弱音によるものなのかもしれません。エンリコ・マクスウェルが最期に残したセリフなので、もしかすると本当は誰かに理解し寄り添ってもらいたかったのかもしれません。
感想や評価:マクスウェルが酔ったシーンを見た
ヘルシングで見たな マクスウェルが酔いしれてたとこ
— RTの嵐基 (@GeB8d) November 25, 2019
こちらの感想は、エンリコ・マクスウェルが酔いしれていたところを見たと言われています。酔いしれていたシーンというのは、エンリコ・マクスウェルが大司教になった時でしょうか?大司教になったと同時に十字軍をわが物のように扱い、これまでに紹介した名言を次々と残していきました。もはや大司教の在任期間があまりにも短かったことから、かなり酔った挙句すぐに自滅してしまったように感じます。
エンリコ・マクスウェルについてまとめ
これまでに『ヘルシング』に登場したエンリコ・マクスウェルについて性格と最期、名言、声優までを紹介してきましたが、いかがでしたか?当初のエンリコ・マクスウェルはインテグラと交渉をする際に、アーカードとアンデルセン神父のやり取りを見て恐れを抱いていた小心者として描かれていましたが、物語終盤にかけて次第に本性をむき出しにしてきました。
エンリコ・マクスウェルが幼少期の頃に両親から捨てられ、それによって抱いた怒りと憎悪を昇華するために成り上がることを志していましたが、そのおかげで大司教という地位にまで上り詰めることが出来ていました。しかし、結局エンリコ・マクスウェルはそれだけでは満足できず、ついにロンドンまでも乗っ取ろうともくろみ、その末路が全身串刺しで死亡してしまいます。
名言から攻撃的でカトリック狂信者という性格がよくわかり、最期にはアンデルセン神父からも見放されてしまったエンリコ・マクスウェル。『ヘルシング』の主人公・アーカードも冷徹な性格をしていますが、狂信的なエンリコ・マクスウェルはそれよりもさらに上をいく人物だと考えてもいいかもしれません。まだ、『ヘルシング』をご覧になっていない方は、ぜひエンリコ・マクスウェルに注目してご覧になっていただきたいです。