2019年10月15日公開
2022年11月10日更新
【黒子のバスケ】黛千尋は新型の幻の6人目?能力・性格や赤司との関係を考察
「黒子のバスケ」の主人公・黒子テツヤは幻の6人目と呼ばれていますが、相手校・洛山高校のプレーヤーとして現れた黛千尋は「新型の幻の6人目」でした。新型の幻の6人はどんな能力を持っているのでしょうか?黛千尋を新型の幻の6人目として見出した、黒子のかつてのチームメイトである赤司との関係性にも迫ります。更には、黛千尋の性格や過去、試合中に発生してしまった悲しい境遇も紹介していますので、ぜひご覧ください!
黛千尋は新型の幻の6人目?能力は?
バスケ漫画「黒子のバスケ」に登場するキャラクター、黛千尋を紹介します!主人公・黒子たち誠凛高校が決勝までコマを進めてウインターカップ、その相手になる洛山高校バスケ部の一員です。「新型の幻の6人目」と称されていますが、幻の6人目は黒子の専売特許です。どのような経緯で新型の幻の6人目と呼ばれることになったのでしょうか。黛千尋がどのような能力を持っているのか、更には彼の性格や過去についても紹介します。
黒子のバスケの作品情報
「新型の幻の6人目」である黛千尋の詳細に入る前に、まずは黛千尋が登場する漫画である、黒子のバスケから紹介していきます。週刊少年ジャンプにおける、貴重な人気バスケ漫画ですが、どのような作品だったのでしょうか。黒子のバスケの概要や、簡単なあらすじの紹介です。
黒子のバスケの概要
黒子のバスケは、週刊少年ジャンプで2009年から2014年まで連載されていた、藤巻忠俊によるバスケ漫画です。週刊少年ジャンプのバスケ漫画では「SLAM DUNK」以来の大ヒットとなり、アニメや劇場版も制作されるほどの人気です。また、番外編として本編後の活躍を描いた、「黒子のバスケ EXTRA GAME」も短期連載されていました。
スポーツ漫画では、主人公がエース級という立場で活躍をするものは多いですが、主人公の黒子テツヤはあくまで影、パスを回すフォロー役という特徴があります。そして、チートといっても差し支えないレベルの能力を持つ選手が数多く登場するのも、黒子のバスケの特徴であり魅力です。そのようなプレー演出も、黒子のバスケが人気を博した要因になっています。
黒子のバスケのあらすじ
中学バスケの超強豪校である帝光中学、その歴史の中でも最強世代となる「キセキの世代」の5人は、それぞれ違う高校へと進学をします。そして、キセキの世代と肩を並べながらも、その存在がはっきりとしない「幻の6人目(シックスマン)」が存在していました。時は流れ、噂の幻の6人目である黒子テツヤは誠凛高校のバスケ部に入部します。
そこで黒子は、キセキの世代に匹敵する身体能力を持つ火神大我(かがみ たいが)と出会います。影である黒子と、その影にとっての光となる火神、2人と誠凛高校バスケ部は全国優勝を目指します。しかしその途中で立ちはだかるのは、かつての黒子のチームメイトであるキセキの世代のメンバーです。キセキの世代を擁する他校バスケ部と誠凛高校バスケ部、熾烈な戦いが幕を開けるのでした。
黛千尋のプロフィール
黛千尋(まゆずみ ちひろ)は、キセキの世代である赤司征十郎が主将を務める洛山高校の3年生です。洛山高校のスターティングメンバーは、1年生の赤司、キセキの世代の1学年上で「無冠の五将」と称される内の3人、残り1人が黛千尋です。つまり、黛千尋は唯一の3年生スターティングメンバーとなります。
身長182cm、体重69kg、ポジションはパワーフォワードになります。普段は口数も多い方ではなく物静かな性格で、読書が趣味になります。黒子のバスケ劇中においては、屋上でライトノベルを読んでいる描写もありました。活発なキャラクターが多い黒子のバスケでは、やや内向的で一風変わったキャラクターのように見えます。
黛千尋は新型の幻の6人目?
元来、「幻の6人目」とは、黒子のバスケの主人公である黒子テツヤの二つ名でした。黒子は自身の影の薄さを利用し、そこに視線誘導(ミスディレクション)を併用することで、相手の意図しない所からパスを出したり、意表を突くことでチームの戦力となっていました。黛千尋が黒子と同じような影の薄さを持ち合わせており、新型の幻の6人目になれるのでは?と赤司に見出されました。
また、「黛」という漢字は「代」と「黒」に分解できます。漢字の通り、正に「黒子の代わり」を象徴するキャラクターと言えるでしょう。
黛千尋の能力や強さ
ミスディレクションを使って味方のパス中継をする、という能力自体は、黒子と黛千尋に大きな違いはありません。しかし、第一線級ではないものの、黛千尋は強豪である洛山高校のバスケ部員です。ドリブルやシュートといった、パス以外の技術も一定水準のものを持ち合わせています。
運動能力も低く、パス特化しか生きる道の無かった黒子とは異なり、黛千尋は他のプレーでもそれなりに勝負ができます。黒子と同じことができて、更に他にも技術があるという点で、黛千尋は黒子の上位互換となる、新型の幻の6人目と言えます。
黛千尋の性格や過去
黛千尋のプロフィールや能力に触れたところで、続いては彼の性格や過去を深堀りします。赤司に見出されて洛山高校のスターティングメンバーとなった黛千尋ですが、どのようなエピソードがあるのでしょうか。
黛千尋の性格
黛千尋の影が薄いことは既に紹介した通りですが、冷静沈着な性格でもあることから、幻の6人目に求められる「チームの影に徹する」という役割とも相性が良いです。その反面、クールな面も相まって無愛想であり、暗い性格なのではという印象も与えてしまっています。学年が違うということもありますが、試合中に洛山高校メンバーと積極的にコミュニケーションをとる描写もあまりありませんでした。
黛千尋の過去
黒子より高い能力を持ってはいるものの、洛山高校の中では特筆すべきものではなく、黛千尋は一度バスケ部を退学した過去をもっています。退部後、趣味のライトノベルを学校の屋上で読んでいるところを、バスケ部の新主将となった赤司から声を掛けられます。幻の6人目としての素質を見出され、洛山高校バスケ部の一軍メンバーへと昇格することになったのです。
黛千尋の悲しい境遇
黒子たちの誠凛高校がウインターカップ決勝戦で洛山高校と激突した際、黛千尋が新型の幻の6人目という触れ込みで披露されます。黒子と同質の能力、かつ黒子よりもバスケ選手としてのステータスが高い黛千尋の存在で、只でさえ強い洛山高校が一層強力になります。更には、決勝までの黒子の活躍が注目されたことで、皮肉にも黒子の影の薄さが失われてしまいます。
万事休すかと思われた誠凛高校ですが、黒子を黛千尋にぶつけることで注目を集めさせ、影の薄さを上書きすることでピンチを脱します。黛千尋も黒子と勝負しなければ良いだけの話なのですが、それまでのバスケ経験から体が瞬時に反応してしまいます。黒子と黛千尋、2人の影に徹する覚悟の差が如実に表れるのでした。
誠凛高校に勝負を立て直されると、洛山高校のチームメンバーは、その原因である黛千尋に辛辣な言葉を投げかけ始めます。黛千尋の方が学年は上ですが、幻の6人目としての役割を失った途端、黛千尋は見下されることになるのです。試合中にも関わらず、黛千尋はこのような悲しい境遇となってしまいます。
黛千尋の今後はどうなる?
ウインターカップ終了後、黛千尋は改めてバスケ部を引退します。赤司から労いの言葉を投げかけられ、黛千尋も「最後の1年は悪くなかった」と応えます。黛千尋の性格上、あまり積極的に行動していくタイプではありませんが、他のキャラクターとの絡みが圧倒的に少ないゆえに、その後の描写もありません。大学に進学しているのか、バスケを続けているのかについては全く不明になっています。
漫画ではそのような展開で情報が多くありませんが、アニメでは少々違います。「黒子のバスケ EXTRA GAME」の劇場版アニメである「黒子のバスケ LAST GAME」では、黒子や赤司たちの試合を観戦している黛千尋が少しだけ描写されていました。
黛千尋と赤司との関係
黛千尋が洛山高校バスケ部で活躍するきっかけを過去に与えていたのが、キセキの世代である赤司征十郎です。黛千尋の運命を大きく変えたと言っても過言ではないのですが、この2人はどのような関係性だったのでしょうか?
関係①赤司は黛千尋を道具としてしか見ていない?
帝光中学3年の頃から、赤司は冷徹なもう1一人の人格へと変わってしまいます。黛千尋に声をかけた際にも、勝利を手にするためなら手段を選ばない状態で、試合に勝つための道具としてしか黛千尋を見ていませんでした。事実、黛千尋が黒子に敗れた後も、まだ使えるからという理由でコートにそのまま居続けさせました。
関係②黛千尋の名言により赤司覚醒
黒子・火神コンビの活躍で赤司の能力が敗れ、彼が茫然自失となった時には、黛千尋は赤司に「誰だお前」と発破をかけます。他のメンバーが赤司の弱々しい姿に同様する中、黛千尋だけがストレートに言葉をぶつけました。結果的に黛千尋の言葉がきっかけで、赤司は本来の人格へと戻ることになります。黛千尋がいたからこそ赤司は復活することができたため、赤司にとっては欠かせない存在だったと言えるでしょう。
黛千尋のアニメ声優
続いて、黒子のバスケのアニメにおける、黛千尋の担当声優である逢坂良太について触れていきます。声優自身のプロフィールや、黒子のバスケ以外に出演している作品の紹介になります!
逢坂良太のプロフィール
「おうさか」と読みたくなってしまいますが、正しい読み方は逢坂良太(おおさか りょうた)となります。徳島県出身で、専門学校を卒業した後に芸能事務所EARLY WINGに所属します。2010年に声優デビューし、フジテレビのノイミタナ枠で2012年に放送された「つり球」で、テレビアニメ初主演を果たします。
逢坂良太の主な出演作品
黒子のバスケ以外で、逢坂良太が出演している主な作品・役柄は、「はたらく魔王さま!」の真奥貞夫(サタン)役、「ダイヤのA」の沢村栄純役、「シドニアの騎士」の谷風長道役などがあります。黛千尋は終盤におけるキャラクターでしたが、他作品では主役クラスのキャラクターを演じることが多い声優です。
黛千尋に関する感想や評価
黛千尋の性格や過去に触れてみましたが、新たな能力に目覚めて一軍になるサクセスストーリーかと思いきや、過去や境遇を見るに順風満帆ではありませんでした。そんな黛千尋というキャラクターについて、黒子のバスケファンはどのような感想や評価をしているのでしょうか。
1年も一緒にいないのに赤司征十郎という人間の本質がわかっちゃう黛千尋はやっぱすごい
— ゆき (@yknnijigenlove) October 16, 2015
キセキの世代は過去篇でも分かる通り、中学時代から赤司と一緒にバスケをしていたため、彼が変わっていくのを間近で見ていました。対して黛千尋は、赤司との過去の出会いを見るに、せいぜいが半年といったところです。黒子もそうでしたが、ミスディレクションは相手の癖を利用したりもするので、日常からの人間観察が欠かせません。だからこそ、赤司の本質を見抜く素養が黛千尋にはあったのでしょう。
キセキと出会った相棒やチームメイトは例えキセキがいなくてもあの場にいたけど、黛千尋だけは赤司がいなかったらあの場にいないんだよな
— ている (@teeeir86) October 6, 2019
他の皆は全部自分の意思であそこにいたけど、黛も自分の意思で戻ることを決めたとはいえ赤司が動いてなかったらあの場にいなかった
黒子のバスケに登場するキャラクターと黛千尋との決定的な違い、それは初登場時点ではバスケを辞めていることです。そして、自発的にバスケ部へ戻ってきたわけでなく、赤司がいてようやく復帰が実現することになります。それほどまでに、赤司の存在は黛千尋に大きな影響を与えています。
黛千尋の個人的好きポイントは「主人公の上位互換に見せかけた下位互換」という役割を担わされただけの舞台装置かと思いきや、最終的に自ら舞台を降りて最後の去り際で彼にしか言えないひと言を告げて去っていったところ
— 佳月 (@moonlit_i_) October 13, 2019
黒子よりも上位の存在!という衝撃の登場から、黛千尋はその試合中に評価が逆転してしまいます。少し可哀想な存在ですが、黛千尋は立ち位置をちゃんと把握した上で、自分から舞台を降りていきます。熱を持たない冷めた性格のようにも見えますが、自分という人間を分かった上での判断で、他キャラクターにはない魅力に繋がっています。
黛千尋についてまとめ
黒子のバスケの黛千尋をこの記事では紹介していきました。「新型の幻の6人目」という衝撃の登場で、黒子ら誠凛高校を苦しめましたが、最後は攻略をされてしまいました。バスケ部を辞めてから赤司に見出された過去を持ち、試合では赤司に唯一発破をかけるなど、1試合で退場するキャラクターとは思えないほどの魅力を持っていました。
黛千尋がバスケ部に戻り、そこからどのような経緯で一軍へと登り詰めたのか、残念ながら本編では描写がありませんでした。しかし、黒子も幻の6人目となるのは一筋縄ではなかったことを考えると、黛千尋にも努力や葛藤があったことでしょう。その辺りにも、スポットが当たるような番外編が是非見たいものです!