黒執事のシエルの双子説の真相は?これまでの謎や伏線・正体を考察

黒執事は原作漫画だけでなく、テレビアニメや映画、実写版映画や舞台も作られるなど人気の高いダークファンタジー作品です。2017年12月に発売された単行本26巻でファンの間でかねてから噂されていた、シエル双子説の真相がついに明らかになりました!ここでは黒執事1巻から既刊26巻までに張り巡らされた伏線を画像と共にまとめ、作中での双子やシエルに関わる謎、シエル・ファントムハイヴの気になる正体の考察も紹介します。

黒執事のシエルの双子説の真相は?これまでの謎や伏線・正体を考察のイメージ

目次

  1. 黒執事とは?
  2. 謎多き伯爵家当主・シエルとは?
  3. 黒執事の登場人物紹介
  4. 黒執事のシエル双子説とは?
  5. 黒執事シエル双子説の伏線!あくまで執事編
  6. 黒執事シエル双子説の伏線!マダムレッドの回想が鍵?赤執事編
  7. 黒執事シエル双子説の伏線!壮絶な「あの日」に秘められた謎黄執事編
  8. 黒執事シエル双子説の伏線!ケルヴィン男爵の回想に注目!ノアの方舟サーカス編
  9. 黒執事シエル双子説の伏線!幼いシエルと両親の回想が気になる幽鬼城殺人事件編
  10. 黒執事シエル双子説の伏線!シエルの「あの日」が甦る!豪華客船編その1
  11. 黒執事シエル双子説の伏線!セバスチャン目線のシエルの過去!豪華客船編その2
  12. 黒執事シエル双子説の伏線!双子説ほぼ確定?緑の魔女編その1
  13. 黒執事シエル双子説の伏線!謎多きアンダーテーカーの言動の真相とは?緑の魔女編その2
  14. 黒執事シエル双子説の伏線!シリウス様の正体は?青の教団編その1
  15. 黒執事シエル双子説の伏線!ソーマとアグニが見た人物とは?青の教団編その2
  16. 黒執事シエル双子説の伏線!双子説ついに確定!青の教団編その3
  17. シエルの正体は?
  18. シエル双子説の真相
  19. 黒執事の残された謎
  20. これからの黒執事の伏線回収に期待が高まる!

黒執事とは?

黒執事は「月刊Gファンタジー」で2006年10月号から連載中の枢やなの長編漫画で、19世紀末期のイギリスを舞台にしたダークファンタジーです。人気がある作品で、テレビアニメは2008年、2010年、2014年と3シリーズが放送、劇場板アニメも2017年に公開されています。

名門貴族のファントムハイヴ伯爵家のシエル・ファントムハイヴが全てにおいて完璧な執事のセバスチャンと共に「女王の番犬」として英国で起こる様々な事件を解決していくというのが大筋のストーリーです。そこにシエルの壮絶な過去と秘められた多くの謎が絡み合い物語は進んできましたが、いよいよ大きな謎が明らかにされ物語は佳境に入ってきています。

アニメ「黒執事」新シリーズ公式サイト

謎多き伯爵家当主・シエルとは?

シエル・ファントムハイヴ

現ファントムハイヴ伯爵家の当主、1875年12月14日生まれで物語開始時の年齢は12歳の美少年です。「坊ちゃん」と呼ばれており大の甘党ですが、性格は傲慢で冷静沈着、子供ながら玩具・製菓・化粧品の一流メーカー「ファントム社」の社長を務めている天才実業家です。ファントムハイヴ家の家業である「女王の番犬」としての裏社会の管理や汚れ仕事も受け持つ「悪の貴族」でもあります。

過去シエルは何者かによって家族を惨殺されて人身売買で悪魔崇拝集団に買われ、黒ミサの生贄のひとりとして背中に焼き印を押されるなど地獄のような日々を強いられました。あるとき黒ミサで召喚された悪魔(セバスチャン)と契約を交わし以降は執事として使役しています。その際右目に逆ペンタクルの契約印が刻まれたため、眼帯で右目を隠しています。また、原作単行本65巻で自身の正体に関する重大な謎が明かされました。

黒執事の登場人物紹介

セバスチャン・ミカエリス

黒執事の主人公で、ファントムハイヴ家の執事であり身長は185㎝です。正体は悪魔でシエルとの契約印によってシエルが復讐を果たすまで絶対服従で守り抜き、シエルには絶対嘘をつかないという契約を結んでいます。「私は、あくま(悪魔)で執事ですから」が決めセリフです。

エリザベス・ミッドフォード

シエルの1歳上の許嫁でいとこ同士の天真爛漫で可愛いものが大好きな女の子ですが、じつは天才的な剣士でもあります。幼少時に「怖い女の子は嫌い」とシエルに言われたことで、ずっと剣士であることを隠してきたのですが、豪華客船編でシエルを守る決意をして以来強さを隠さなくなりました。
 

アンダーテーカー(葬儀屋)

長い銀髪の長身で黒装束、前髪で目が隠れていますが端正な顔立ちをしており顔と首、左手に多きな痕があります。葬儀屋だけではなく情報屋としての一面も持っています。豪華客船編で50年前まで死神であったことが判明しましたが、離脱組といわれ死神派遣協会からは処分の対象になっています。「ビザール・ドール(歪んだ肉人形)」の製作に関わっていたり、シエルの父ヴィンセントとも因縁があるようで正体も謎に包まれています。

ヴィンセント・ファントムハイヴ

先代のファントムハイヴ家当主でシエルの父親ですが、3年前のファントムハイヴ家襲撃事件で妻のレイチェルとともに惨殺されました。物腰は穏やかですが、「女王の番犬」を務めていることもあり冷酷で利益主義な一面もあります。アンダーテーカーはヴィンセントの写真を見て涙を流すほどの執着があったようですが、関係性はわかっていません。

Thumb黒執事のエリザベス(リジー)は最強剣士!シエルの婚約者の強さと魅力は? | 大人のためのエンターテイメントメディアBiBi[ビビ]

黒執事のシエル双子説とは?

黒執事ファンの間で以前から噂されていたシエル双子説とは、シエルにはそっくりな双子がいるのでは?という仮説でした。原作では上の画像のように、前髪が右分けで社交的な少年と前髪が左分けで気弱そうな少年が描かれていますが、あからさまに双子とは明かされていませんでした。

双子説の注意点

双子の兄でファントムハイヴ伯爵家次期当主が本物のシエルですが、弟の名前はまだ判明していないため便宜上現在兄になりすましシエルと名乗っているのがシエル、本物のシエルは双子の兄と呼び分けしています。上の画像ではシエルと書かれた右分けのほうが双子の兄、坊ちゃんと書かれた左分けがシエルということになります。

黒執事シエル双子説の伏線!あくまで執事編

黒執事1巻から双子説の伏線が!

黒執事双子説の伏線は、原作の第2話から始まっています。当主に代々受け継がれている大事な指輪を婚約者のエリザベスに壊されてしまったシエルが、壊れた指輪を窓から投げ捨て「指輪がなくともファントムハイヴ家当主は”シエル・ファントムハイヴ”(この僕)だ」と言い放ちます。画像では名前に引用符がついており(この僕)とルビまでふってあります。この後も自分が「シエル」であることを強調する場面が多くでてきます。

同じく2話、セバスチャンによって元通りに修復された指輪を受け取ったシエルは「この指輪は何度も主の死を見届けてきた 祖父…父…そして…」 と呟きますが、そのあとに続いたであろう言葉は「兄」(本当のシエル)と推察されます。

黒執事シエル双子説の伏線!マダムレッドの回想が鍵?赤執事編

黒執事2巻の伏線

黒執事原作8話、叔母のアンジェリーナとの会話の中でのシエルの回想に家族の墓が出てきますが、墓の数が3つになっています。この後、黒執事13巻62話のセバスチャン回想の中で同じ場所が出てきますが、そのときは墓の数は4つです。時系列ではセバスチャンの回想はシエルが戻ってきた直後のため、シエルの回想よりも先になります。シエルが戻ったことで墓は1つ撤去されたようですが、父・母ともう一人死者がいたことになります。

黒執事3巻の伏線

黒執事原作10話、死神のグレルにデスサイズで斬りつけられたセバスチャンのシネマティックレコードの中に「指輪は私が取り出しましょうか?」のセリフがみられますが、のちにこの指輪はシエルの兄が飲み込んでいた当主の指輪を取り戻そうとしたシーンへの伏線となっています。

同じく10話、グレルのデスサイズによって斬られ出現したアンジェリーナのシネマティックレコードの画像にシエルの誕生シーンがありますが、母のレイチェルの横に寝かされている赤ちゃんとアンジェリーナが抱っこしている赤ちゃんの二人がおり、双子が生まれたのでは?と推察できます。

10話のアンジェリーナのシネマティックレコードの続きに幼いころのシエル達がでてきますが、画像の「かわいい甥っ子達」とあるコマの下によく見ると小さな指先が出ていてます。横に「だっこー」と小さく書かれており、もう一人子供がいることが読み取れます。

黒執事シエル双子説の伏線!壮絶な「あの日」に秘められた謎黄執事編

黒執事4巻の伏線

黒執事19話、シエルの回想の中にファントムハイヴ家が襲撃された夜のタナカが登場しますが、画像では「お逃げください」「シエル様は… あなた様には酷すぎ…ッ」とシエルについて何か語ろうとしています。原作中でタナカが一度もシエルのことを名前で呼ばず、「坊ちゃん」と呼んでいることを考えるとこの「シエル様は・・・」は兄のことをさしていると思われますが、対峙していた犯人の正体なども含めて謎が多いセリフです。

同じく19話の続き、ファントムハイヴ家襲撃のあとシエルは拉致され人身売買にかけられます。購入した男性は、檻の中を覗きこみ売主と次の会話をします。「おお…これは!」「珍しいでしょ?」「これは二人分以上の価値があるぞ!」おそらく双子だったから珍しく、また美形の双子のため二人分以上の価値と推測できます。

引き続き19話、シエルの「あの日」の回想で檻の中にいるのは右分けで焼き印が腕にあるため双子の兄と思われます。シエルの焼き印は下の画像にあるように背中にあることが、サーカス編の6巻27話で明らかになっています。

黒執事6巻27話、シエルがノアの方船サーカス団の実態を探るために団員として潜入していたとき、シエルの面倒をみてくれていたドールが水浴びさせようとした際の画像では背中の焼き印が見えています。

黒執事シエル双子説の伏線!ケルヴィン男爵の回想に注目!ノアの方舟サーカス編

黒執事7巻の伏線

黒執事原作31話と32話、子供の連続誘拐事件の黒幕だったケルヴィン男爵の回想の中には注目すべきシーンが多くあります。原作者の枢やな先生の巧妙な視覚効果を使ったトリックで絶妙に隠されていますが、上の画像のように前髪の分け目の違いと立ち位置で子供が二人おり、双子であることがわかります。シエルと記入がある方が兄、双の記入がある方がシエルです。

黒執事のテレビアニメ版第3期「黒執事 Book of Circus」の中にも同様のケルヴィン男爵回想シーンがあり、双子説を念頭に置いて見返してみると立ち位置、前髪の分け目で双子であることが確認できます。

原作32話、ケルヴィン男爵の回想の中でジョーカーがファントムハイヴ家襲撃事件について「伯爵はおろかお子様達まで皆殺しに―」と報告をしています。「お子様」ではなく「お子様達」という表現から子供が双子であったと推察できます。

原作32話、ケルヴィン男爵の回想で呼び起されたシエルの忌まわしい記憶の中で檻の中で膝を抱える少年と台座で生贄とされて血を流しているのは前髪の分け目が右ということから、シエルではなく双子の兄とわかります。また、双子の兄には左目の下にあざもありますが、シエルにはありません。

黒執事8巻の伏線

黒執事原作34話、生贄の儀式の記憶が甦ったシエル視点の回想では、台の上に押さえつけられながらこちらに向かって必死に手を伸ばす姿(兄)を檻に閉じ込められたシエルが見ています。次のページでは、兄の腹にナイフが振り下ろされ鮮血が飛び散っています。

原作34話の続き、目の前で起こった光景と生贄の儀式の記憶が完全にフラッシュバックして混乱したシエルは「僕達を助けて」「誰かー」と独白していますが、「僕達」とシエルの兄を含めた複数形になっています。恐怖で嘔吐するシエルに対しセバスチャンは「貴方は"今"檻の外にいるのですよ」と語りかけており、儀式の際には檻の中であったことを示唆しています。

原作37話、仕立屋による採寸時、エリザベスの前ではからずしも裸体をさらす羽目になったシエルは、背中にある焼き印を見せないよう苦心し、セバスチャンの咄嗟の行動で救われます。このときシエルの焼き印は背中にあることがわかり、また腹には刺された痕がないこともわかります。これまでにセバスチャンに治癒能力があることは確認されていないため、儀式で刺されたのはシエルではないと思われます。

黒執事シエル双子説の伏線!幼いシエルと両親の回想が気になる幽鬼城殺人事件編

黒執事9巻の伏線(シエルの回想)

黒執事原作40話、シエルの子供のころの回想で、気弱そうな表情と前髪の分け目で両親の部屋を訪れたのはシエルであるとわかります。

黒執事10巻の伏線(シエルの回想)

黒執事原作44話、セバスチャンの出自について聞かれたシエルは「あの時は誰でもよかったんだ」「僕に忠実で僕の望みを叶えてくれるなら」と回想します。召喚の儀式後、悪魔は檻の中にいるシエルの前に現れていますので、やはりシエルは檻の外で生贄として刺されていないと推測できます。

黒執事11巻の伏線

黒執事原作44話、シエルが「”嘘”もつき通せば”真実”になる」「最後は全てお前が飲み込んでしまえばいい話だ」とセバスチャンに語るシーンがあります。このシエルの「嘘」とは自分が本当は兄のシエルではなくファントムハイヴ伯爵家の後継者ではないことを示しており、その嘘をつき通すことでファントムハイヴ伯爵として生きていくことへの決意の表明ととれます。

黒執事シエル双子説の伏線!シエルの「あの日」が甦る!豪華客船編その1

黒執事12巻の伏線

黒執事原作53話、エリザベスがシエルのためにパーティ会場から持ってきたケーキはイチゴが乗ったケーキですが、実際にシエルが好きなのは63話で明かされますが「ガトーショコラ」です。エリザベスは、子供の頃のシエルの兄が好きだったケーキを知っていたため、わざわざイチゴが乗ったケーキを取ってきたのです。

原作54話、セバスチャンに動く死体の殲滅を命令したシエルでしたが、セバスチャンの悪魔的な戦いぶりに「あの日」自分が命じた虐殺の光景をフラッシュバックして混乱します。檻の外で腕を引っ張られてるのは前髪の分け目から兄、檻の中から腕を伸ばしているのは前髪の分け目が反対のシエルです。ちなみに「僕は檻の外にいて」というのは、今現在の状況を表しています。

原作54話、先ほどの画像の続きです。注目すべきは「シエルはもうここにいなくて」の言葉です。つまり本当のシエル(双子の兄)はあの日に死んでしまったのでもういないということです。また画像の腹から血を流している子供の前髪の分け目は右分けなので兄、隣の右目に契約印があるのがシエルです。ファントムハイヴ家当主の指輪が血まみれで手のひらに乗っているのも、死んだ兄の腹から取り出されたものとみられます。

エリザベスとセバスチャンの回想に伏線満載の黒執事13巻

黒執事原作58話、エリザベスの回想シーンでファントムハイヴ家襲撃事件の1か月後突然帰ってきたシエルについて「帰ってきたシエルはあたしより細く小さくなってた」と違和感を感じていますが、シエルは病弱だったため兄とくらべて小さかったと推測できます。

同じく原作58話、足を痛めたシエルを守るためずっと隠していた圧倒的な剣技で動く死体を倒しきったエリザベスは「あたしシエルの嫌いな怖い女の子なの~」と泣き出します。驚くシエルに「だって昔強いお嫁さんはヤダって言ったじゃない~!」と言いますが、シエルは身に覚えがなかったため「そ…そんなの昔の話だろう」とごまかします。実際にエリザベスにそう言ったのは一緒に剣技を習っていた双子の兄でした。

原作61話、セバスチャンはアンダーテーカーのデスサイズでシネマティックレコードを出現させられ、セバスチャン目線でのシエルとの過去が明かされます。召喚された悪魔(セバスチャン)は自分を呼び出したと思われた少年に「貴方のお名前は?」と尋ねます。この画像の左下の台の上に見えにくいですが生贄となったもう一人(双子の兄)が確認できます。

原作61話続き、その少年は少し間が空いたあと「シエル」「シエル・ファントムハイヴ」と答えますが、悪魔は「ふふ…成程良いでしょう」と既にシエルの嘘を見抜いたように笑っています。

原作62話、悪魔(セバスチャン)は「貴方は大きな犠牲を払った」「渡り賃はしかと頂きましたから」とシエルに告げます。「大きな犠牲」とは双子の兄の死「渡り賃」とは兄の魂を召喚された際に食べたことを表しています。シエルは「僕らをこんな目にあわせた奴らに復讐する力が!!」と複数形を使っているため、シエルと兄の二人がそこに存在していたことが推察できます。

原作62話続き、セバスチャンと契約を交わしたシエルが復讐を誓う場面で血まみれの当主の指輪を手のひらに載せている一コマが出てきます。この指輪は犠牲となり殺された双子の兄から取り出されたものと思われ、前述の10話でのセバスチャンのシネマティックレコードの「指輪は私が取り出しましょうか?」につながっています。

同じく62話、セバスチャンとともに帰還したシエルが家族の墓を訪れています。真新しい墓が4つ並んでいるのは、シエル(坊ちゃん)父、母、双子の兄のものと思われます。前に述べた原作8話での墓のシーンより前の出来事になっているので、シエルの帰還後にシエル・ファントムハイヴの墓が撤去され3つになったことがわかります。

黒執事シエル双子説の伏線!セバスチャン目線のシエルの過去!豪華客船編その2

黒執事14巻の伏線

黒執事原作63話、セバスチャンのシネマティックレコードが続きます。セバスチャンとシエルのファントムハイヴ家での生活が始まります。「これで正式に貴方は伯爵となった」「地位も財産も美しい婚約者も全て貴方のものです」とシエルに話しかけるセバスチャンですが、シエルが本物のシエルであれば婚約者は元々シエルの婚約者なので矛盾が生じます。ここでもシエルが偽物である伏線がはられていました。

原作66話、ロンドンに帰ってきたシエルがエリザベスとイースターの準備をしているときの会話です。画像では「見てシエル!このお花柄とか懐かしくない?」と訊かれたシエルは「えっ?」と戸惑った表情をしています。病弱だったシエルはイースターをエリザベスと過ごしたことがなく、知らなかったためです。エリザベスとイースターを楽しんでいたのは双子の兄でした。

66話の続き、何度も一緒に過ごしてきたはずのシエルに違和感を感じていたエリザベスは「昔シエルはあたしが作ったイースター・エッグを一番に見つけてくれたよね!」「今年もぜーったい一番に見つけてね!」と嘘をつきますが、シエルは「わ、わかった」と話しを合わせます。エリザベスの嘘に気づけないシエルにエリザベスは「でもあたしがイースター・エッグを作ったのは今年が初めてよ」と不審に思い始めます。

黒執事シエル双子説の伏線!双子説ほぼ確定?緑の魔女編その1

黒執事19巻

黒執事原作90話、シエルの「あの日」の回想シーンですが、右下の画像を見ると明らかに二人の子供の存在がいることがわかります。また「連れて行かないで!!」「シエル!!」と言っていますが、シエル本人が「シエル」と叫ぶのはありえませんので、叫んだのは今のシエルでもう一人が双子の兄(本当のシエル)です。

原作92話、毒で体が弱り混乱したシエルは自分が今シエルを名乗っていることも忘れて「セバスチャン…あいつは嫌だ!!」「あいつがシエルを…」と口走ってしまいます。セバスチャンを嫌がる理由は、セバスチャン召喚時に渡し賃として兄の魂を食べてしまったからと考えられます。(62話セバスチャンのシネマティックレコード参照)

黒執事20巻のシエルに鏡写しの少年の正体は?

黒執事原作95話、シエルの夢の中でシエル(左分け、契約印あり)と兄(右分け、契約印なし)の対峙するシーンですが、一見すると自分の中で自分自身を見直すために会話しているようにもみえます。ただ、双子説を踏まえて見直すと双子の会話として成り立っているのがわかります。

同じく95話続き、「わかっているなら、お前はなぜ復讐をしようとしているの?」「僕を犠牲に手に入れた力で」と言っているのは、右分けで腹から血を流している双子の兄です。このセリフでシエルが兄が生贄にされ召喚されたことでセバスチャンの強大な力を手に入れたことも語られています。

黒執事シエル双子説の伏線!謎多きアンダーテーカーの言動の真相とは?緑の魔女編その2

黒執事21巻

黒執事原作101話、シエルの父ヴィンセントと親友のディーディリヒとの回想シーンでヴィンセントは「もし私に何かあってもきっとお前達の力になってくれる」と話していますが「お前達」と複数形のため双子のことをさしていると思われます。

102話の扉絵の画像で、ヴィンセントに隠れてディーディリヒの様子をうかがっているのは気弱な性格だったシエルと推察されます。

黒執事22巻

黒執事原作105話、アンダーテーカーがヴィンセントの写真を見つめて涙を流したあと「"ファントムハイヴ伯爵"はまだいるからね…」と溢し、シエルは「僕のことか?それとも―」と呟きます。このアンダーテーカーのいうファントムハイヴ伯爵とは、シエルの双子の兄を指してると思われます。アンダーテーカーの言動には謎が多く正体も気になる存在です。

原作108話、アンダーテーカーが薬らしき液体を飲ませているのはシエルではなく、死んだはずの双子の兄と考えられます。その根拠は、前髪の分け目が右分けであること、シエルであればあるはずの契約印が手で隠れてあえて見えないこと、眠っている窓の配置がシエルの部屋と異なっていることです。また、アンダーテーカーは、「まだ目覚めるには少し早いからね」と意味深な言葉を発しています。

原作番外編「その悪魔6、無礼講」、この番外編は黒執事連載100回記念でのキャラクター総選挙を元に描かれたもので、5位を獲得したヴィンセントが冒頭と最後に登場しますがその際「私の息子達の行く末を見守ってやって欲しい」と複数形で語っています。

黒執事シエル双子説の伏線!シリウス様の正体は?青の教団編その1

黒執事23巻

黒執事原作111話、青の教団に潜入したシエルがブラパットに守護星(血液)検査を受け、4つの星にちなんだ名前の血液のタイプのうちシエルのタイプは希少な「シリウス」であることが判明します。(シリウスとは双子星でシリウスAとシリウスBからなる星です。)

原作114話、画像のエリザベスが寄り添っている少年は、前髪が右分けのためシエルではなく双子の兄です。エリザベスは、青の教団のシリウスが本当のシエルと知ってしまったため、家に戻れなくなったと考えられます。

黒執事24巻

黒執事原作117話、ブラバットに「シリウス様の光が弱まっている」「また君のきらめきを分けてくれないかな」とヴァイオレットが呼ばれた部屋は、原作114話でエリザベスが訪れている部屋と窓の形から同じ部屋と思われるため、ベッドに横たわっている人物も双子の兄と思われます。

同じく原作117話、青の教団の謎を探るために潜入したセバスチャンの前に剣を構えたエリザベスが立ちはだかります。決死の覚悟でシリウス様の部屋へ行かせまいとするエリザベスはセバスチャンと激しく戦いますが、この行動はシリウス様の正体が本物のシエルであることを知られないようにするためでした。

原作117話続き、セバスチャンが見つけたシリウス様の部屋の画像ですが、ベッドと窓の位置や窓の数が108話でアンダーテーカーが訪れていた部屋と同じなのでこの部屋の主は、シエルとそっくりの双子の兄と推測されます。

黒執事シエル双子説の伏線!ソーマとアグニが見た人物とは?青の教団編その2

黒執事25巻

黒執事原作124話 青の教団から大量失血で瀕死の状態で救出されたヴァイオレットが目覚めたとき、目の前にいたシエルを見て驚愕し恐怖の表情をうかべますが「あ・・・君か」と安堵したのは、シエルがシリウス様そっくりだったためです。

原作125話、タウンハウスにいるソーマとアグニは誰かが馬車で訪れたことに気づき迎えにでようとします。画像では窓から見える馬車の御者は長身でロングヘアにシルクハットを被った人物に見え、この風貌から御者の正体はアンダーテーカーではないかと思われます。

同じく125話、出迎えたソーマは、訪れた何者かがいつもと様子がおかしいと感じ体調を気遣います。「もしかして熱でも・・・」と触ろうとしたところ、「気安く触れるな」と拳銃をつきつけられます。このときのソーマの言動から訪れた人物は身近な存在であること、また触ろうとしたソーマがかがんでいることから小柄な人物と思われますが正体は謎です。

同じく125話、ソーマが出迎えに玄関に向かった頃アグニは部屋を暖めておこうと暖炉に火を入れようとし、燃やされたシエルの幼少時の写真の切れ端を見つけます。他にもあった写真の燃え残りを見て、アグニは驚愕します。このときアグニが見た写真の正体はシエルそっくりな子供であると推察できます。

黒執事シエル双子説の伏線!双子説ついに確定!青の教団編その3

双子の兄の登場!黒執事26巻

黒執事原作127話、25巻のラストで何者かに拳銃を向けられたソーマを守ろうと駆けつけたアグニは、拳銃の主に拳を振るおうとしますがソーマの制止の叫びに一瞬動きを止めます。その隙をついてナイフを持った別の人物がアグニにナイフを突き立てました。ソーマが制止の声をあげたのは、拳銃を向けていた人物がよく見知った顔であったからと推測できますが、正体については謎に満ちています。

黒執事原作128話、タウンハウスに帰還したシエルとセバスチャンは惨殺されたアグニを発見し、犯人の正体の手がかりを得るため屋敷内を探索します。画像のシエルの部屋の壁に荒々しく残された「お腹のキャンディ盗ったのだあれ?」というメッセージは、「あの日」シエルの双子の兄の中から取り出されたファントムハイヴ家当主の指輪を指しているものと思われます。

原作129話、タウンハウス襲撃後ロンドンを離れ屋敷に帰ったシエルとセバスチャンの前に、3年前確かに死亡したはずの双子の兄が現れます。「ただいま」という兄の姿に「・・・うそだ」と驚愕し青ざめるシエル、セバスチャンや使用人達は驚きを隠せません。

原作130話、「シエル・ファントムハイヴはこの僕だ」と本物のシエルと名乗るシエルと瓜二つの少年を偽物では?と疑う使用人達を前に、家令のタナカが双子の真実について語り始めます。

原作130話続き、双子の出生から幼少期が描かれこれまでの伏線が見事に回収されていきます。上の画像は双子が出生した日の画像ですが「聞こえてきたの産声はふたつ」とあり、原作10話でのアンジェリーナのシネマティックレコードで出産に立ち会った画像の赤ちゃんが双子だったことが確認できます。他にもたくさんの伏線が回収されているので、ぜひ26巻で確認してみてください。

双子の「あの日」が明らかに!

原作132話のラスト、双子の10歳の誕生日である12月14日夕刻、ディナーの為に使用人を待つ双子に悪夢の夜が訪れます。画像の左側で右分けの強気の表情をしている少年が双子の兄の本物のシエルで、不安そうな表情を浮かべる左分けの気弱そうな少年が弟です。ここから「あの日」の真実の謎が解き明かされていきます。

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シエルの正体は?

シエルの正体は双子の弟!

ついにシエルの正体が明かされ、ファントムハイヴ家の双子の弟であることが判明しました!シエルは兄である本物のシエルになりすまし伯爵家を継いでいたことになります。

上の画像の左の写真が、アグニが125話で暖炉で発見したシエルの方のかけらと思われます。そして右の写真が元の双子が写っている写真です。髪の分け目以外は本当に瓜二つですが、兄のシエルは健康で活動的、弟は病弱で喘息の症状もあり気弱な性格で対照的です。

シエル双子説の真相

ファントムハイヴ家が襲撃された後、双子は連れ去られ悪魔召喚の黒ミサの生贄として監禁されていました。そして「あの日」檻から連れ出され、生贄となり殺されたのは双子の兄のシエルで、その直後兄の魂を渡し賃に召喚された悪魔(セバスチャン)と契約を結んだのは弟だったのです。

「あの日」殺された双子の兄に成り代わり自分がシエル・ファントムハイヴとして伯爵家を継ぐ決意をしたシエルは、何故双子の弟の自分としてではなく兄シエルとして生きることにしたのでしょうか?シエルは、自分を「僕は」「シエル・ファントムハイヴ ファントムハイヴ伯爵家を継ぐ者」「そのおまけのもう一人」と評しています。明るく社交的で頼れる兄の存在にコンプレックスを抱いていたことは確かなようです。

黒執事ファンの間でもシエル双子説の確定に衝撃を受けたひとは多いようです。今後の伏線回収と双子のこれからにファンの興味もつきません。

黒執事の残された謎

シエルが双子だったことは明かされましたが、弟であるシエルの本当の名前もわかっていません。またシエルの双子の兄がなぜ現れたのか?アンダーテーカーが流した涙と双子の父ヴィンセントとの関連は?青の教団とのビザール・ドールの関係など多くの謎が残されています。

双子の兄である本物のシエルですが、戻ってきたシエルは幼少期の明るい表情とは違って冷たい表情を浮かべています。本物のシエルの魂はセバスチャンの召喚時に喰われたはずなので、戻ってきたシエルには別人の魂が入っているのでしょうか?もしアンダーテーカーの作ったビザールドールであるなら、アンダーテーカーが執着している前ファントムハイヴ家当主のヴィンセントとの類似性にも謎が残ります。

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これからの黒執事の伏線回収に期待が高まる!

作者の高度な構成力で物語に張り巡らされた伏線が見事に回収されていきますが、明かされるであろう双子の「あの日」の謎や登場した双子の兄のシエルの正体、謎のままの青の教団のお星さまたちの正体など今後の黒執事に期待が高まります。

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