ベルセルクのセルピコの強さと人気の理由を考察！ファルネーゼとの関係は？

2019年現在、主人公であるガッツ一向の1人として「ベルセルク」のメインキャラクターとなっており、ウェーブがかった金髪にすらっとした体型の優男といった印象のセルピコですが、いったい何者なのでしょうか。読者からは人気となっているため作中での活躍や強さなども気になるところですが、まずここでは「ベルセルク」の作品情報を紹介したうえで、セルピコのプロフィールをまとめていきます。

「ベルセルク」とは三浦建太郎が1989年から連載を開始した漫画作品で、剣と魔法の世界を舞台にしており、主人公であるガッツが様々な怪物を相手に戦っていくというダーク・ファンタジーです。漫画雑誌「ヤングアニマル」にて20年以上連載され続けていて世界中で人気となっていますが、近年になって作者が自身の体調を不安に思っていると述べており、さらに物語は深みにはまっていく一方のため作品の完結が危惧されています。

しかし作者は単行本の巻末コメントなどで「死ぬまでに頭の中をすべて出し切りたい」と語っており、「ベルセルク」のファン達は作者の体調を心配すると同時に物語の進行と完結を応援しています。非常に細かく描かれているタッチが特徴で、キャラクターの髪や傷などといった部分も丁寧に表現されているだけでなく、欲望や妬みなどといった人間の感情も細部にわたって描かれているため、人気となっている理由の1つとなっています。

1997年からは「剣風伝奇ベルセルク」のタイトルでアニメ化され深夜枠でテレビ放送されました。基本的には原作に沿って物語が進行しますが、原作は過激な戦闘シーンや性的描写が多いためアニメ版では修正され、それによりオリジナルのストーリー展開やキャラクターが存在しています。また2012年には声優キャストやスタッフを一新した劇場版アニメも公開され、「ベルセルク 黄金時代篇」というタイトルで全3部作制作されました。

原作漫画がアニメとなった事で「ベルセルク」は幅広い世代に知られるようになっていきテレビゲームにもメディアミックスされました。第1作目として1999年にドリームキャスト用ソフト「千年帝国の鷹篇 喪失花の章」、第2作目として2004年にPS2用ソフト「千年帝国の鷹篇 聖魔戦記の章」が発売され、近年では2016年に「ベルセルク無双」が発売されるなど「ベルセルク」は人気の衰えを知らない魅力溢れる作品となっています。

「ベルセルク オフィシャルガイドブック」によるとセルピコは、推定年齢20歳、推定身長175センチ、推定体重63キロで、髪の色が金、瞳の色が青となっています。初登場時はファルネーゼが団長を務める「聖鉄鎖騎士団」の団員であり、彼女を幼少期からもっとも近くで世話してきた従者でガッツとは立場的に敵対していましたが、現在はファルネーゼがガッツの生き方に感銘を受けついて行く事を決めたためセルピコも同行しています。

「聖鉄鎖騎士団」に属していた時は団員として戦闘を行っていただけでなく、紋章官という仕事をしていたためあらゆる国の紋章に精通しており、国の政治の流れなどにも詳しいです。さらに料理などの家事も得意であるため、現在はほとんど毎日ガッツや仲間達の料理を作っており、健康に気を遣ったメニューとなっています。また、糸目が印象的なセルピコは普段は冷静沈着で落ち着いていますが、感情が高ぶると鋭い目つきとなります。

「聖鉄鎖騎士団」に属していた剣士であり、現在はガッツ一行に欠かせない戦闘員となっているセルピコですが、その強さとはいかなるものなのでしょうか。ガッツは強力な力を持つ化け物である使徒との戦いを繰り返しているため、一緒にいるセルピコもファルネーゼを守りながら戦闘に参加します。

ガッツは傭兵時代から強敵や使徒との戦闘を繰り返して叩き上げられた強さを持っているので異例ですが、なぜ人間であるセルピコが使徒と戦闘し続けているにも関わらず生きながらえているのでしょうか?ここではセルピコの強さの秘密に迫ります。

ガッツが大剣による戦闘を得意としている事に対してセルピコはレイピアなどのスピードに特化した武器を愛用しています。ガッツとは仲間になる前に3度戦闘を行いましたが、作中に登場する人間の中で最強であるガッツと互角に渡り合っており、ガッツもセルピコの強さを認める発言をしていました。しかしセルピコは普通に対峙してもガッツには敵わない事が分かっていたので、大剣では戦いにくい崖におびき寄せた上で戦っていました。

地の利を利用した事でガッツと互角となっていましたが、つまりセルピコの強さの秘密はずば抜けた頭脳であるという事です。ガッツがセルピコとの戦闘中に「こいつ、戦いがうめえ」と発言していたように、相手の長所を無くし、自分に有利に事を進めるという戦いのプロフェッショナルです。また頭脳だけでなく単純な剣技に関しても、ファルネーゼに仕える事になった幼少時代からの厳しい訓練によって非常に高度なものとなっています。

セルピコは当初、「聖鉄鎖騎士団」に所属していた時から愛用していたレイピアを使用して戦闘を行っていましたが、シールケの生まれ故郷である森の中にある「霊樹の館」に立ち寄った際に「シルフェの剣」という武器を授かります。剣と言っても一見ホウキのような見た目で、刃は大鷲の羽根、柄は森で一番高い枝に生えた宿木で作られています。シルフェとは風や大気を司る元素霊(エレメンタル)で、小さな白い虫のようにも見えます。

刃は前述したように大鷲の羽根であるので殺傷力は無く、見た目的にも使徒どころか人間も倒せないのではないかと思ってしまう「シルフェの剣」ですが、相手に触れなくても一振りするだけで強烈な殺傷力を持つ「かまいたち」を発生させて相手を切り裂きます。剣の振り方によっては突風から竜巻まで起こす事が出来るため相手からすると近づく事さえ困難な脅威の武器であり、現在はセルピコの代名詞とも言うべき武器となっています。

セルピコが初めて「シルフェの剣」を使用したのは、トロールの脅威から「イーノック村」を救う時のシーンで、大量にやってきたトロールに対してセルピコは半信半疑で一振りし、普通の人間では太刀打ち出来ないトロールを両断していました。この強さにはセルピコ自身が一番驚き、以後は「お願いします、精霊さん達」と言ってから使用するなど、「シルフェの剣」の精霊達に敬意を持つようになった事がうかがえるようになりました。

セルピコは「霊樹の館」で「シルフェの剣」と一緒にシールケから「シルフェのフード」も授かります。こちらも名前の通りシルフェが宿っているため風を操る事ができ、大気の流れを纏う事で剣や矢による攻撃を吹き払う事が出来ます。頑丈な甲冑よりも防御力があり、布であるため軽いという優秀な「シルフェのフード」ですが、最大の特徴は風を操る事によって空高く跳躍する事ができ、さらに空を移動する事も出来るというところです。

セルピコは初めて「シルフェの剣」と「シルフェのフード」を装備した時からシルフェに気に入られたようで、戦闘の際にシルフェは存分に力を発揮してくれます。以前からガッツから認められるほどの十分な強さを持っていたセルピコですが、魔法の装備を与えられた事によって人間の限界を超えた強さを得た事になります。そのため現在はガッツから信頼されており、キャスカをはじめとする仲間達の警備を任せられる程になっています。

前述した使徒と渡り合う事の出来る強さもセルピコの魅力の1つですが、彼が「ベルセルク」の読者から人気となっている最大の理由は他にあるようです。そこでここではセルピコの性格や来歴などを紹介しながら魅力についてを検証し、彼が人気キャラクターとなっている理由を徹底的に考察していきます。また、「ベルセルク」の読者から好きなシーンに挙げられる事の多いセルピコとガッツのかっこいい一騎打ちについても紹介します。

セルピコの魅力は何と言っても糸目が特徴的なそのルックスで、ガッツ一向の中で唯一の中性的イケメンとなっています。大柄な身体に巨大な剣「ドラゴンころし」で敵をなぎ倒していくガッツとは対照的に、セルピコは華奢な身体でスピードを駆使して圧倒的な力を誇る化け物達と渡り合っている強者なのでギャップが受けており、ガッツは男性人気、セルピコは女性人気が高い傾向にあるようです。

ふわふわした綺麗な金髪も王子様のような印象を与えるようで、「ベルセルク」の女性の中には「結婚したい」という意見をSNSに上げている方も少なくありません。そんなセルピコがこれからもガッツ一行のイケメン担当として活躍してくれることをファンは期待しています。

基本的には穏やかな顔をしながら他人と接し、時には笑顔を見せてガッツやファルネーゼ達のために美味しい料理を作っているという誰からも好印象を得そうな優男であるセルピコは、博識で頭の回転も早いためガッツ一向の頭脳にもなっています。感情の起伏も平坦で冷静沈着なセルピコですが、強敵との戦闘の際や大切な存在であるファルネーゼに危険が迫った時は目を見開いて真剣な表情になり、危険を排除するために全力を尽くします。

ガッツ達と出会った当初は少し冷めたところがあり、穏やかな顔をしながら本性を隠し、ファルネーゼを守る事のみを考えていましたが、ガッツをはじめとする仲間達と旅を続けていく中で少しずつ性格に変化が起こり、ファルネーゼ以外の仲間達の事も心配するようになってきました。

また、箱入り娘であるファルネーゼを守らなくてはいけないという使命感を持っていたセルピコですが、現在は自立しようとしているファルネーゼを見守る事も大事だと考えているようです。ファルネーゼが良い方向に変わってきている事を真っ先に感じ取っていたセルピコは、自分自身も変わらなくてはならないという事に気付いたのです。

セルピコは生まれてから幼少時までスラム街で病気の母親を看病しながら暮らしており、子供であったため仕事も無く盗みをしながら生計を立てていました。母親はセルピコに貴族の血が流れている事を伝え、ほとんど動く事の出来ない状態でしたが、常時貴族としての立ち振る舞いを躾けようとしていました。しかしセルピコは口には出しませんでしたが事実上貴族に見捨てられている母が貴族ぶる事をあまり良くは思っていませんでした。

ろくに食べる事が出来ず、痩せ細ってしまっていたセルピコは、ある雪の日に街の子供達との喧嘩で負けた事で道に倒れていました。しかしそこにたまたま馬車で通りかかった大富豪であり名門貴族である「ヴァンディミオン家」の4女・ファルネーゼに拾われた事で人生が変わります。セルピコはそこからファルネーゼの身の回りの世話をするようになっていき、貴族として爵位を授かるまでに出世していく事になります。

今でこそ信頼できる仲間となっているセルピコとガッツですが、元々は敵同士であったため過去に3度にわたって戦闘をしています。初めて戦ったのはガッツがファルネーゼをさらった時で、セルピコは帰ると見せかけて一旦後ろを向き、振り向きざまに猛スピードで剣撃を放っていました。しかしガッツも超反応で剣をかわしつつ剣を振り抜いたためほとんどダメージは与えられませんでした。

2度目はセルピコが「聖鉄鎖騎士団」の活動の1つである邪教徒狩りをしていた時にガッツと再会し、セルピコが細い崖の道に誘い込んだ事でガッツは「ドラゴンころし」を封じられた状態での戦闘となりました。ガッツはボウガンを駆使して闘いますが、セルピコは凄まじい速さで崖を伝って攻撃をかわすという荒業を見せ、ガッツを驚愕させていました。最後はガッツの炸裂弾を奪い、爆破による煙幕によってその場から去っていました。

3度目の戦いはガッツがファルネーゼの家である「ヴァンディミオン家」に訪れた時で、セルピコはまたもや「ドラゴンころし」を封じるために石柱が多い部屋で戦闘を持ちかけた事によってガッツと互角に戦っていました。ガッツもやはりセルピコが強いという事を再認識して危険を感じたため、現在は常に装備するようになっている呪物「狂戦士の甲冑」の力が目覚めそうになっていました。その事からもセルピコの強さがうかがえます。

「聖鉄鎖騎士団」の活動の一環である邪教狩りによって多くの邪教徒が捕えられますが、その中に長年疎遠となっていたセルピコの母親もいた事で、セルピコは久しぶりの親子の再会を果たします。しかしセルピコが思わず「母様」とつぶやいた言葉をファルネーゼは聞き逃さず、セルピコに自分の手で母親を火刑にするように命じます。セルピコは母親を助けるかファルネーゼに仕え続けるかという選択を迫られます。

結局セルピコはファルネーゼを選んだことで自分の手で母親に火をつけて殺しますが、彼の人生で最大の選択であったため普段は冷静沈着なセルピコも焦りを隠せずにいました。この時の選択によってセルピコはファルネーゼの従者としての日々を変わらず過ごす事が出来ましたが、この出来事があってから火がトラウマになってしまいました。

ファルネーゼが幼少期にセルピコを連れていく事にしてから2人は主従関係になり、以来ファルネーゼはセルピコを常にそばに置いて身の回りをさせます。ファルネーゼは「ヴァンディミオン家」の鬼子と呼ばれるほど誰もが手を焼く子供でしたが、セルピコには気を許していたようで、一緒にいる事で少しずつ落ち着いて行ったようです。

しかしそれは表向きで、裏ではセルピコに鞭打ちを繰り返しており、ファルネーゼはそれによって感情を保っていました。また、ファルネーゼはただセルピコに鞭を打つだけでなく自分にも鞭打ちをしていたため、2人はこれによって共依存のような関係となっていきました。

セルピコはファルネーゼの従者として日々を送っていく中で、ファルネーゼの異母兄である事を知ります。きっかけはセルピコが母親から貰ってからずっと身に付けていた首飾りで、それを見たファルネーゼの父・フェディリコがセルピコが自分の妾であった女の子供である事に気付いた事からです。フェディリコは爵位を授ける事と引き換えにこの事を口外しないようにセルピコに申し付けたため、ファルネーゼはこの事を知りません。

2016年から放送されたテレビアニメ第2作「ベルセルク」でセルピコの声を担当した声優キャストは興津和幸です。兵庫県出身で1980年3月8日生まれの2019年現在38歳で、2枚目のキャラクターの担当声優となる事が多いため、いわゆるイケボ声優として知られています。「ベルセルク」以外の代表的な作品は2012年に放送された「ジョジョの奇妙な冒険」で、主人公であるジョナサン・ジョースターの担当声優となっています。

そんな興津和幸は妖怪や怪獣を調べるという珍しい趣味を持っており、フィギュアなどのグッズを集める事も好きだと語っていました。また神社などのパワースポットも好きなため、休日は神社巡りを楽しんでいる事が多いという事です。特技はカレーライス作りで、友達などを家に招いた際には手作りカレーをふるまう事も多いそうです。

2004年に発売されたPS2用ゲーム「ベルセルク 千年帝国の鷹篇 聖魔戦記の章」でセルピコの声を担当している声優キャストは水島大宙です。神奈川県出身で1976年6月14日生まれの2019年現在42歳で、2000年から声優事務所「ぷろだくしょんバオバブ」に所属して声優としての活動をスタートさせました。「ベルセルク」以外の代表作は、2002年に放送されたアニメ「朝霧の巫女」で、主人公の天津忠尋の担当声優となっています。

声優仲間との交友関係が広く、男性声優では岸尾だいすけや小野大輔、女性声優では野川さくらや田中理恵と仲が良い事で知られています。ちなみに小野大輔が声優になる以前から彼とは仲が良く、現在10年以上友達関係だという事です。

「ベルセルク」のセルピコがイケメンだという、主に女性のファンによる感想が多くあります。特に画像にあるシーンはセルピコがファルネーゼの窮地を救ったところで、とてもかっこいい場面となっています。今までの「ベルセルク」の作中での中性的なイケメンの立ち位置はグリフィスが担っていましたが、セルピコが登場した事でさらに作品に華が出たという読者の意見は少なくありません。

また、セルピコは普段の糸目の時も穏やかで好きだというファンは多くいますが、特にファルネーゼを守るときや戦闘シーンなどで見せる真剣なまなざしがかっこいいという事で人気となっており、「キュンと来る」「イケメンすぎる」といった意見がSNSに多く挙がっています。そんなセルピコがこれからもガッツ一向のイケメン担当として活躍してくれることをファンは期待しています。

「ベルセルク」に登場する人気キャラクターであるセルピコについて、その強さや人気の理由をまとめてきましたが、もはや「ベルセルク」に欠かせない存在となっている魅力あふれる人物である事が分かります。糸目のイケメンで戦いも強いという事で女性人気の高いセルピコですが、これからも「ベルセルク」の物語を盛り上げてくれる事は間違いありません。