2019年02月20日公開
2019年02月20日更新
【君の名は。】ユキちゃん先生は言の葉の庭の雪野先生?伏線をネタバレ解説
「君の名は。」のユキちゃん先生は、「言の葉の庭」の雪野先生と「君の名は。」のパンフレットで同一人物と新海誠監督がコメントしています。古典を教えるユキちゃん先生(雪野先生)の古典の言葉に含まれる伏線、雪野先生が「君の名は。に登場することに何か伏線は?「言の葉の庭」と「君の名は。」でユキちゃん先生(雪野先生)を演じた花澤香菜の声優についても合わせてまとめます。伏線がふんだんに盛り込まれていた「君の名は。」と「言の葉の庭」の伏線はどうなのかをまとめます。
目次
ユキちゃん先生が登場する君の名は。
君の名は。の作品情報
「君の名は。」は新海誠監督による6作目の劇場用アニメーション映画です。前作の「言の葉の庭」から、3年ぶりの作品だったため、ファンにとっては待望の作品でした。この映画の情報は、2015年12月にYouTubeで最初にファンにとどけられました。内容は2016年8月に劇場公開になる予定であること、主演にアニメ声優としても定評のある神木隆之介と上白石萌音が主演であることが知らされました。
翌年4月5日にはyoutubeはもちろん、劇場でも予告編が公開されました。そして「君の名は。」の劇中で使用される音楽のすべてを、カリスマ的な人気をもつ野田洋次郎のバンドRADWIMPSが制作することが、野田洋次郎・RADWIMPSのファンの間でも話題になりました。2015年には8月には、2016年8月とだけだったのが、正確に公開日は8月26日であることが、発表されました。
映画公開後は、アニメファンはもちろん、多くの映画ファンを劇場に足を運ばせ、公開から13週にわたり1週のみ新作映画に1位を明け渡しましたが、12週1位と言う約1か月にわたってTOPに君臨するという記録を打ち立てました。
興行収入においても、日本の映画館の興行収入ランキング1位『千と千尋の神隠し』2位『タイタニック』3位『アナと雪の女王』とアニメだけでなく実写映画も合わせて第4位(日本映画だけでは第2位)と言う記録を残しました。世界にも公開している作品ですので、世界を含めた興行収入は3.55億ドルにも及びました。
ジブリ映画の「千と千尋神隠し」の2.75億ドルの記録を塗り替えて、実写を含む日本映画の興行収入が歴代1位となりました。人気を受けて映画のパンフレットも第2弾が発売されました。映画公開前に発売されたノベライズ本は映画の構想が全部決まる前に出されたものなので、映画版との差異があり話題になりました。
また「君の名は。」の中で使われた音楽を手掛けたRADWIMPSのダウンロードを含めた楽曲売り上げ、カラオケで歌われたランキングなども軒並み上位に並びました。映画の大ヒット御礼舞台挨拶では、歌手としても透明性のある美しい声の上白石萌音に、むちゃ振りして歌わせた「なんでもないや」が話題になり、歌手としての上白石萌音の知名度も上げました。
君の名は。のあらすじ
映画版君の名は。のあらすじは、東京で、父と二人暮らしの少年・瀧(たき)と飛騨の山奥にコンプレックスをもち、都会で暮らすことに憧れて暮らしている少女・三葉(みつは)を主役にして描かれます。ある日目が覚めたら、体が入れ替わっているという出来事が起き、お互いに誰の体と入れ替わったのかも分かりません。
男の瀧が入れ替わったのは、女の三葉の体、三葉は、男の瀧の体に心が入ったので、始めはそれに対する戸惑いが描かれ、次に都会の暮らしをしていた瀧が不便な田舎の魅力を語るシーンがあったり、今まで自分の生きてきた中で見えていなかったものを見た二人の心を丁寧に描き、大切なものを守りたいという気持ちをもったところに、1200年ぶりに地球に接近する架空の彗星「ティアマト彗星」が登場します。
この彗星は、「君の名は。」の中での架空の存在が、三葉の住む糸守の街を壊してしまったと、三葉よりも過去に住む瀧は知り、糸守の街を何とか守れないだろうかと、奔走する様子がこの作品のクライマックスになります。同じ時を生きていると思った三葉と瀧は時空を超えた時に生きていました。
この二人が、同じ時間、同じ場所で出会うことがあるのか、もしかしたら死んでしまっているかもしれない三葉を助けることが出来るのかと言う、課題に向けて最後は走り出します。彗星の美しさと残酷さを感じながら、ハラハラドキドキのラストに向かいます。
君の名は。の新海誠監督
「君の名は。」の新海誠監督は1973年2月9日に長野県のゼネコン「新津組」の社長を父に持つ家庭で生まれました。高校卒業後、中央大学文学部に入り、将来は父の後を継ぐつもりはあったのですが、中央大学近くにあるゲーム会社、日本ファルコムでアルバイト後、社員として働き始めました。
ゲームのムービー画像にかかわりながら、オリジナルアニメなどを手掛け始め、1998年に『遠い世界』でeAT'98にて特別賞を受賞しました。2000年に『彼女と彼女の猫』が第12回CGアニメコンテストの中でグランプリを受賞し、2001年の初夏にこれまで、勤務していた日本ファルコムをやめてアニメに専念することになりました。
これまでの新海誠さんの作品として、新海誠監督の原点と言われる「雲のむこう、約束の場所」。2007年に航海され、聖地巡礼なども行われる程の熱狂的ファンを獲得した『秒速5センチメートル』2011年に初の本格ジュブナイル作品『星を追う子ども』が公開されました。
ユキちゃん先生は言の葉の庭の雪野先生?
ユキちゃん先生は君の名は。の古典の先生
君の名は。の映画に出てくるユキちゃん先生こと雪野先生は、岐阜で、三葉たちの古典の先生として登場します。古典の言葉から、三葉に不思議な入れ替わりのヒントになるような話をしてくれます。「逢魔が時」という不思議な時間帯に起こる古典の世界で言い伝えられてきた不思議な話(これが伏線にもなっています)を雪野先生(ユキちゃん先生)は話してくれます。
黒板に大きく書いた「誰そ彼」は、三葉にとっては、大きな伏線です。「自分と入れ替わっている男はだれなんだ?」まさに「君の名は。」のテーマそのものです。「君の名は。」の映画の中での雪野先生は、物語自体に大きくかかわっているわけではないのですが、古典の言葉が指し示す言葉の向こうにある、物語の本質のようなものを語る重要な人物としてとらえる人もいます。
ユキちゃん先生は言の葉の庭の雪野先生だと噂に
新海誠作品をよく見る人にとって、この古典のユキちゃん先生(雪野先生)は、君の名はが公開されるひとつ前の作品でしたので、「君の名は。」を見ながら、「言の葉の庭」の 雪野百香理ではないかと気が付きます。映画「君の名は。」のパンフレットにもこのユキちゃん先生(雪野先生)は「言の葉の庭」の雪野由香理であるとかかれています。ただ「雪野先生のその後なのかは、観る人の想像次第」とされています。
現在でも学校の先生が心を病んで辞めたり、病気になったりする報告が多い今の日本です。「言の葉の庭」の雪野先生が、最初から素直な生徒の多い岐阜の糸守にある高校で古典の教鞭をとっていたら、メンタルに不調をきたして、学校をやめる事もなかっただろうと言われています。一つのとらえ方として、パラレルワールド的に岐阜県に大学卒業後、採用された明るく優しいユキちゃん先生(雪野先生)を描いたという仮説もあります。
「言の葉の庭」が梅雨の時期の1学期、タカオに四国に帰るといった雪野が、四国に帰る前恩師や、今の学校の同僚の紹介で、産休などで休職している先生の1次的な補助で、岐阜県で気持ちを2学期から休めて体ならしをしているという説もありました。高校などでは教科を教えるだけの時間だけ学校に来るアルバイトのような形態の先生もいるそうです。
この辺の事は、見た人が自由に考えてもいいと、パンフレットで新海監督も言っているので、想像を膨らませて楽しんでみるのも、この映画の楽しみ方の一つです。
ユキちゃん先生の伏線や謎を考察
ユキちゃん先生が糸守にいた理由
東京の高校で古典を教えていたユキちゃん先生(雪野先生)が、なぜ岐阜県立高校(糸守)に居たのかについては、前の章でも少し触れました。新海監督が「君の名は。」のパンフレットの中で、ユキちゃん先生(雪野先生)と言う古典教師のキャラクターは同じ人間であるということは、言いきっています。君の名は。という映画での登場人物は、ずれた時間の中で存在しています。
「言の葉の庭」のすぐ後に、糸守に非常勤講師と言う形で、行ったという可能性もあります。ユキちゃん先生(雪野先生)がそうだったように、突然先生の病気が発症し、受験科目である国語(古典)ですから、学校側も速やかに代替えの先生を探します。今は教師の過酷な労働などもニュースで取り上げられているので、昔のように産休教師の待機組も減っているという現実もあります。
同じ大学出身者の教員が大学を通じて、教員免許をもち、時間が空いている人に声をかけたりすることも現在は多いです。なので、隙間時間に県立高校の古典の教師の非常勤講師として、糸守に居たという可能性はあります。
ユキちゃん先生と雪野先生の時系列が異なる?
この君の名は。の時期がいつであるのか、日付と曜日から、2013年を例にしている推測が多いので、それに従って述べてみます。その際、雪野先生が「言の葉の庭」、ユキちゃん先生を君の名は。として書いていきます。2013年9月に故郷の愛媛県今治市に帰ります(雪野先生)。同じ時期岐阜県糸守高校でユキちゃん先生が教師としていることになるので、同じ人物が重なっているとなります。
2013年雪野先生は10月に私立高校の教員として採用されます。君の名は。では、物語のクライマックスの彗星の落下がある時に、ユキちゃん先生は生きているのか、死んでいるのかここから先のユキちゃん先生の消息は君の名は。では、触れられていません。「言の葉の庭」では、2016年に愛媛県の小さな島の公立高校の教師として働いているとなっています。
ユキちゃん先生と関わりのあるタカオ
タカオのプロフィール
出典: https://abema.tv
「言の葉の庭」のタカオは、高校1年生15歳です。両親の離婚などの要因から、15歳と言う年齢の割に、大人びて見えます。全日制の学校の生徒ですが、雨の降る日は、学校へ行かなないという伏線があり、自分の将来の目標である靴職人としてのデザインをある日本庭園で書いています。そこで、今回のテーマである女性(雪野先生)に出会います。
味覚障害になって昼間から、雨の日本庭園でビールを飲むその女性に何か心惹かれるのと同時に、どこかで会ったことがありますかと、聞いた言葉が伏線となっている二人の関係です。実は、この女性はタカオの学校の古典の先生でした。でもそんなことも知らずにお互いに惹かれていく二人です。古典の先生らしく、別れ際に、タカオに雪野先生は、万葉集にある歌をつぶやきます。
「雷神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めむ」言の葉の庭を見るにあたって押さえておきたい和歌です。雨の新宿御苑のタカオと雪野先生の逢瀬の場。15歳と27歳の年の差を感じながらも二人が逢いたい気持ちを和歌に託します。始めは、タカオは意味が分からず、図書館で調べると、これに返歌がありそれを雪野先生にタカオは伝えます。
「鳴る神の、少し響(とよ)みて、降らずとも、我は留まらむ、妹し留めば」ごく簡単に現代語訳をすると「雷が鳴って雨が降り続けば、あなたを引き留められるかしら」「雷なんて鳴らなくても、貴女が望めばここにいますよ」数百年前には、現代語だったのが、今は暗号のような気持ちのやり取りも、このアニメの多くの人に愛されるひとつです。
タカオも君の名は。に登場していた?
この件に関しては、「君の名は。」「言の葉の庭」の新海誠監督が、「君の名は。」が初めてテレビの地上波で放送された時に、「君の名は。」の中に「ワンカットタカオが出ています」と伏線というよりもアニメ制作中の遊び心で入れた事を発表しました。
地上波でのアニメ「君の名は。」が放送される前から、正解があふれ、「伏線があるのでは」などの言葉がネットには、溢れました。「アニメ放送終了後、新海誠監督のツイッターにて解答が発表されましたが、特に伏線などについては、語られませんでした。
タカオの声優は入野自由
入野 自由(いりの みゆ)さんは1988年2月19日東京生まれの声優・俳優・歌手として活躍されている男性です。幼い頃劇団四季の舞台を見たことに感動し、4歳で劇団ひまわりに入り、子役としての声優として2001年「千と千尋の神隠し」のハク役と言う大きな役を演じています。
声変わり後の落ち着いた声になってからは、「キングダムハーツ」や「機動戦士ガンダムシリーズ」で声優仲間の子役時代から宮野真守との共演も多く、付き合いも長いそうです。映画化や実写ドラマ化もされた「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」ではアニメの主役のジンタンを演じました。
ユキちゃん先生の声優
ユキちゃん先生の声優は花澤香菜
映画「君の名は。」の中でユキちゃん先生を演じたのは、花澤香菜です。「言の葉の庭」の雪野先生も花澤香菜ですが、気持ちが落ち込んで、病んでしまっている雪野先生と明るいユキちゃん先生との演じ分けも、評価されています。実際にドラマなどでも、元気だったキャラクターが、事件をきっかけに内向的になる演技もあります。
「言の葉の庭」の雪野先生は、タカオの2年先輩の、高校3年生の男子生徒からの嫌がらせを受け、退職するほどまでに追い込まれてしまった女性です。「君の名は。で一躍有名になった新海監督によれば同一人物とのことです。一般的には、元気になった雪野先生と推察する人もいますが、タイムパラドックスにより、被害を受ける前ではないか、という意見もあります。
下の引用文は、「言の葉の庭」のエンディングテーマ(大江千里のカバー Rain)を歌った秦基博が作曲を手がけた花澤香菜の新曲「ザラザラ」を新海監督が聞いた時のものです。作詞は花澤香菜。「言の葉の庭」の世界観があり、雪野先生が、タカオを思って歌っていると思って聞くと涙が出そうだと、いう意見もありました。
なんて幸せなコラボレーション!
かすかにひりついた花澤香菜の言葉、
それを優しく包む秦 基博のサウンド。
1日を終えた後のご褒美のような。
アニメーション監督 新海誠
花澤香菜のプロフィール
「君の名は。」「言の葉の庭」でユキちゃん先生(雪野先生)の声優を担当しているのは花澤香菜さんです。声優の中には、子役時代から頑張っている人もいます。花澤香菜さんもその一人です。子役として幼稚園の頃から活動していて、明石家さんまさんが司会の「あっぱれさんま大先生!」で注目されました。
声優の花澤香菜さんは、1989年2月25日東京生まれです。幼稚園児からの芸歴は25年近くあります。なので、舞台・映画・ドラマ・アニメ・バラエティと幅広く活動しています。声優としての活動は、2003年放送のテレビアニメ『LAST EXILE』(ホリー・マドセイン役)に中学生(14歳)がデビューです。その後約3年ほど、学業に専念という説もありますが、ブランクがあります。
3年のブランクのあとの2006年にテレビアニメ『ゼーガペイン』にヒロインのカミナギ・リョーコ役を高校3年生でレギュラー出演をして、本格的本格的に声優としての道を歩むことになりました。そのあと声優の多く所属する大沢事務所のへとの面接を受けて移籍します。同じころに大学進学も決めています。大学を卒業するころには、声優としても、その他のタレント業にも幅広い活動を再開し、歌や舞台、ラジオなどにも進出します。
花澤香菜の他の出演作
- ●千石撫子(物語シリーズ)
- 黒猫(俺の妹がこんなに可愛いわけがない)
- シャルロット・デュノア(IS<インフィニット・ストラトス>)
- 椎名まゆり(STEINS;GATE)
- 常守朱(PSYCHO-PASS サイコパス)
- 立華かなで(Angel Beats!)
- 小野寺小咲(ニセコイ)
- 河合律(僕らはみんな河合荘)
- 宮綾瀬(ギルティクラウン)
アニメファン・花澤香菜さんのファンの選ぶ花澤香菜さんの人気作品です。「言の葉の庭」も「君の名は。」も入っていませんが、それだけ、花澤香菜さんの人気の高さを現わしています。検索していて、花澤香菜さんがフライデーに恋愛スクープされた時も大きく話題になった理由がわかるのではないでしょうか?
ユキちゃん先生に関する感想や評価は?
言の葉の庭を久しぶり観た(*^^*)
— レンβ@両性類"改" (@ren929tk) February 5, 2019
慣れ親しんだ新宿〜二丁目近くの内藤町辺りの所謂、、新宿御苑が舞台の胸キュン物w
それにしても映像美が凄い!
NTT代々木ビルとかリアル過ぎだしw
名作『君の名は』を見てから改めて見てアレレ〜!と思ったのゎ…
もしや、ユキちゃん先生って…!? pic.twitter.com/rT1sc18sfg
「言の葉の庭」のタカオがデザインした靴が、あるイベントで公開された時の物です。ネタバレされる前に、もしかして同一人物?とワクワクする気持ちは、アニメ作品などでは、まれにみられます。
遂に始まりましたね!!!『君の名は』
— シズコー (@9EoAxjfiPvYxvZm) January 3, 2018
とりあえず、たった開始10分で感動の涙が😭
『言の葉の庭』のヒロイン!ユキちゃん先生が元気に登場したことに感動した〜!!
生徒の嫌がらせから学校をやめ、あげくの上に味覚障害にもなった雪乃さんが元気にしてて感動した😭 pic.twitter.com/v1QwuKrpDi
「言の葉の庭」のファンがあとから、「君の名は。」を見た時には、辛い思いをした雪野先生が、ユキちゃん先生になって、元気に戻ってきたというのは、嬉しいという意見もありました。ただこの後に隕石で吹き飛ばされると思うと悲しいという意見もありました。
梅田で先日発売の「君の名は。」の古文参考書を購入。ユキちゃん先生に褒めてもらえるよう勉強しますw それにしても高校の参考書コーナーに行ったのは高校生以来で、さすがに恥ずかしかったなあw #君の名は。 pic.twitter.com/Qnp5tYcLpd
— レンタサイクルの稲妻 (@thunder_cycle) September 1, 2017
「言の葉の庭」の中にでてくる和歌は、対になっていて、雪野先生が言っていた言葉を、古典のコーナーでタカオが探して、雪野先生に返歌します。「君の名は。」の中では、三葉と瀧の入れ替わりを知らないのに伏線のように古典の中の言葉を紹介します。その関係から、日本の古来の恋歌に興味を持つ人も増えたようです。
ユキちゃん先生の伏線まとめ
「言の葉の庭」の雪野先生と「君の名は。」の雪野先生は、同一人物だったとパンフレットにあり、雪野先生がアニメの中で発する古典には深い意味の伏線がありました。「言の葉の庭」のEDは、大江千里さんのRainを秦基博さんがカバーしています。ミュージシャンの大江千里さんと同じ漢字を書く百人一首にも選ばれている歌人がいます。(同じ漢字でもこちらは他人という遊び心)
「月見れば 千々に物こそ 悲しけれ わが身一つの 秋にはあらねど」秋の物がなしさを歌った短歌ですが、「言の葉の庭」には、人として生きていくことの物がなしさがあります。大江千里さんの曲が「言の葉の庭」のEDに選ばれたのにも伏線があるのではと言う、意見もありました。近年大学は仕事をするうえで大切なことを学ぶ場所にしようという動きがあり、文学系を軽んじる政治家もいます。
新海誠監督が、「君の名は。」、「言の葉の庭」で古典を取り上げたのは、日本語の美しい調べをもう一度、感じてほしいという思いがあるとする推察もありました。この2作品とも、何度も見返すたびに、新しい発見のある作品です!