2019年02月19日公開
2019年02月19日更新
【鋼の錬金術師】キンブリーが中立キャラでかっこいい!紅蓮の錬金術師の強さを考察
荒川弘先生の人気少年漫画「鋼の錬金術師」に登場するキンブリーが、中立キャラでかっこいいとネットで評判になりました。そこで紅蓮の錬金術師であるキンブリーは本当に中立キャラでかっこいいのか調査し、キンブリーのプロフィールや美学、かっこいい名言を含め、キンブリーの強さや賢者の石との関係、最期はどうだったのかなど、アニメの声優、ツイッターの感想も合わせてご紹介していきますので、ぜひご覧ください。
目次
キンブリーは中立キャラ?
鋼の錬金術師の作品情報
2001年8月号から2010年7月号まで「月刊少年ガンガン」で連載された、荒川弘先生のダーク・ファンタジー少年漫画「鋼の錬金術師」。略称「ハガレン」とも呼ばれ、コミックの世界累計売上部数は7000万部を超え、海外にも多くのファンを持つ人気漫画です。作品の舞台は19世紀の産業革命期のヨーロッパを背景に、錬金術を操るエルリック兄弟が、自ら招いた苦難と向き合いながら成長し、失われたものを取り戻すため奔走します。
アニメ化は2度行われ、最初は2003年10月から2004年9月まで放送。原作が終了していない時期に制作されたことから、内容は途中から原作と異なるオリジナルストーリーになっています。その後、原作と同じストーリで、2009年4月から2010年7月まで放送。映画化も行われ、アニメ映画で2作品公開されています。また、2017年12月にはHey! Say! JUMPの山田涼介が主演を務めた、実写化映画も公開されました。
キンブリーのプロフィール
「鋼の錬金術師」の登場人物の中で、クールでかっこいいと評判になった紅蓮の錬金術師キンブリー。本名ゾルフ・J・キンブリーは軍の中佐であり、手の平に錬成陣を持つ国家錬金術師です。白いスーツとコートを着用し、紳士的なふるまいを見せますが、「紅蓮」の二つ名の通り両手で触れたものを爆破物へ変え、躊躇なく相手の命を奪います。爆発音も好きで、爆弾そのものにも愛着を示すことから爆弾狂とも言われています。
キンブリーの美学
キンブリーの魅力のひとつは、彼が持つ美学です。戦争という人の命の奪い合いを行う場でも、戦争を仕事として割り切り、美しく完璧に無慈悲に圧倒的に行うべきと兵士たちに伝えます。善悪の価値観に興味がなく、自分がしたければ人の命を奪うことにも何の躊躇もありません。その反面、敵であっても自分がその生き様を認めた相手には敬意を払います。自分の基準を変えない、ぶれない姿勢がキンブリーの美学です。
キンブリーの中立な立ち位置
エドワード兄弟にとってキンブリーは敵なのか、味方なのかという話が出ています。軍の中佐でありながら、人の敵であるホムンクルス側についていましたが、エドワードとホムンクルスの戦いではエドワードを援護します。
敵か味方かで動くのではなく、キンブリーは自分の基準で動いていたにすぎません。その生き様が美しいか美しくないかで判断する、キンブリーの美学に基づいた行動です。キンブリーの行動は誰かのためではないため、中立な立ち位置での行動といわれています。
キンブリーとイシュヴァール殲滅戦の関係
キンブリーが人の敵であるホムンクルス側についたきっかけは、イシュヴァール殲滅戦時の出来事にあります。エドワード兄弟が活躍する13年前の出来事で、イシュヴァール地方で起きた内乱を鎮圧する名目で行われた、軍によるイシュヴァール人の殲滅戦。キンブリーも紅蓮の錬金術師の少佐として参戦していました。
イシュヴァールの内乱はホムンクルスの思惑で仕組まれたものでしたが、さらに自分たちで作った賢者の石を試す実験も行われました。ホムンクルスと軍上層部の一部の人間は手を組んでおり、作った賢者の石をキンブリーに渡し殲滅戦で使うように指示します。圧倒的な力を利用し内乱を終結。効果を見届けた上官たちに賢者の石の変換を求められましたが、キンブリーは返還を拒絶。その場にいた上官を殺害します。
賢者の石を飲み込み躊躇なく上官を殺害し、高笑いをするキンブリーを気に入るホムンクルスのエンヴィー。上官殺害の罪で投獄されたあと、ホムンクルス側の手引きにより出所し、紅蓮の錬金術師としての仕事ぶりを評価したホムンクルスから仕事を任せられます。その仕事のひとつには、イシュヴァール殲滅戦の生き残りであり復讐者でもあるスカーの討伐も含まれていました。
キンブリー(紅蓮の錬金術師)の強さ
キンブリーの錬金術
キンブリーの錬金術は、両方の手のひらに刻まれた錬成陣を合わせることで発動します。右手には下向きの三角と太陽が、左手には上向きの三角と月が刻まれ、手を合わせて触れたものを爆発性のある物質に変化させることができます。出所時には嫌味を言う看守の時計を時限爆弾風に変え、時間とともにハトが飛び出す仕組みのおもちゃに変えたこともあります。
キンブリーの強さは賢者の石に関係?
イシュヴァール殲滅戦で圧倒的な力を見せた紅蓮の錬金術師ですが、その力は軍の上官から渡された賢者の石の効果によるものでした。紅蓮の錬金術師としての力も評価されていますが、人の魂から作られる賢者の石はその錬金術の効果を増幅させる絶大な力を秘めていました。賢者の石を手にしたキンブリーの錬金術により、広範囲の多くの建物が破壊され人々が瓦礫の下敷きになりました。
キンブリーが最初に手にし飲み込んだ賢者の石は鉱石のような形をしていましたが、出所後さらにホムンクルスから町を破壊するなら1個じゃ足りないと、丸い賢者の石も渡されます。賢者の石を2個手にしますが、1個をエドワードを巻き込むときに報酬としてあげてもいいと提示します。賢者の石1個で十分な力を得れるという表れです。
キンブリーのかっこいい最期
キンブリーの最期はプライドに捕食された?
ホムンクルスと共闘しエルリック兄弟を翻弄し、他の国家錬金術師やイシュヴァール殲滅戦生き残りの復讐者スカーの前に立ちはだかったキンブリーですが、戦いの舞台から消え最期を迎えることになります。ホムンクルスのプライドは同じホムンクルスのグラトニーを喰らいエルリック兄弟たちと戦いますが、反撃に合い閉じ込められてしまいます。
そのプライドを助けに現れたキンブリーは、プライドとともにその場にいたアルフォンスやライオンとの合成獣である元部下のハインケルと戦います。アルフォンスを抑え優勢に立ったと思った時、プライドに気づかれず風下から現れたライオン化したハインケルに喉をかみ切られます。
アルフォンスたちはその場を離れ兄がいる中央へ向かいます。キンブリーは白いスーツを真っ赤にそめ、かろうじて息をしているという瀕死状態です。そのキンブリーを前にプライドは舌なめずりをし、自分の中でこの世界の行く末を見ればいいと捕食します。紅蓮の錬金術師の最期は、プライドに捕食される形で迎えました。
キンブリーの本当の最期がかっこいい
プライドに捕食されたキンブリーですが、魂までは消滅していませんでした。人間対ホムンクルスの最後の戦いでエドワードを捕まえるプライド。自分の肉体が限界を迎えていることが分かり肉体が崩れ落ちる前にエドワードの体を欲したプライドですが、急に体が動かなくなります。
プライドの体を止めたのは体内にいるキンブリーでした。プライドの行動が自分の美学に反しているとしてプライドの邪魔をします。魂が荒れ狂う自分の体内で自我を保っていられるはずがないと言うプライドに対し、怨嗟の声など子守歌と等しいと顔をゆがませ笑みを浮かべるキンブリー。
エドワードを抑え込むことができなくなり反撃され、本体を取り出されるともに肉体が崩壊します。エドワードの反撃時に殺されると感じたプライドに対し、エドワードを分かっていないと呟くキンブリー。エドワードの生き様をキンブリーが認めているセリフです。キンブリーは、プライドの肉体の崩壊とともに笑みを浮かべ帽子を掲げながら消えていくという、かっこいい最期を迎えました。
キンブリーのかっこいい名言集
出典: https://festy.jp
キンブリーのかっこよさは生き様や見た目だけではありません。数々の名言も人の心をひきつけるものがあります。ここからは、キンブリーのかっこいい名言を順にご紹介していきます。
キンブリーの名言①「いい音だ...」
最初の名言「いい音だ・・・」というセリフは、監獄内で爆発音を聞いた時と、イシュヴァール殲滅戦で鳴り響く爆音を聞いた時とプライドと一緒にアルフォンスと戦った時に言ったセリフです。身体の底に響く爆音をこよなく愛し、死と隣り合わせの戦地でその音を聞くことができることに喜びを感じるほどの爆発狂です。両手を合わせることで爆発物を生み出せる紅蓮の錬金術師はキンブリーにとって天職です。
賢者の石をくわえ、高みからイシュヴァール人を見下ろしながら錬成術を発動したとき、すさまじい爆発音と断末魔を聞いたキンブリーはその音に歓喜し、賢者の石の威力を絶賛します。キンブリーの前では犠牲者の断末魔も、爆音も、強いもの同士の戦いも、美しい音色を奏でる楽器にすぎません。爆裂音は音楽という爆弾狂ならではのセリフです。
キンブリーの名言②「死から目を背けるな...」
次の名言「死から目を背けるな・・・」というセリフは、イシュヴァール殲滅戦時のときにキンブリーが言ったセリフです。軍人として圧倒的な力で無差別に殺戮を繰り返す自分の行いに疑問を抱き、何が正当なのかと虚ろに語るリザやマスタング少佐。それを聞き、錬金術による殺害も軍人が国民を殺すのも、国家錬金術師や兵士としての任務だから仕事だと割り切ればいいと言うキンブリー。
軍服を自ら着たときにすでに覚悟をしていたはずなのだから、死から目を背けるな、前を見ろ、忘れるな、とマスタング少佐に迫ります。自分の命を狙うスカーと対決したときも、仕事した範囲で目に入った人間の顔はよく覚えているといっています。自分が行うことに目をつぶらず、全てを受け入れ信念を貫くぶれない姿勢にかっこいいと感じる人は多いようです。
キンブリーの名言③「貴方美しくない...」
次の名言「貴方美しくない・・・」というセリフは、プライドに取り込まれて魂の状態になっているときにプライドに向けて言ったセリフです。プライドがなりふり構わずエドワードの肉体を奪おうとした姿をみて、ホムンクルスの矜持を捨てて自分が危機に陥ると見下していた人間の肉体に逃げ込むなんて、貴方美しくない、と侮蔑したように言い放ちました。
反対にキンブリーはエドワードの生き様を評価しています。北の砦でエドワードと出会い、国家錬金術師として人々を殺め血の紋を刻むのが仕事だと言い、人を殺す覚悟がなく軍の狗になったのかと責めますが、エドワードに殺さない覚悟だと反論され、それをキンブリーは貫けば真理だと認めます。エドワードがプライドを殺さないことも理解していたし、敬意も払っていました。
「あなた美しくない」というセリフは、自分にも相手にも信念を貫く生き方を求めているキンブリーの美学です。最期まで貫く姿勢と合わせてかっこいい名言だと評価されています。
キンブリーの声優
ここからはアニメ「鋼の錬金術師」のキンブリー役の声優をご紹介します。アニメ化は2回行われましたが、キンブリー役の声優は1回目と2回目で違う人が演じています。1回目、2回目それぞれの声優をご紹介します。
キンブリーの声優①うえだゆうじ
鋼の錬金術師の最初のアニメ化でキンブリーの声優を担当したのは、うえだゆうじでした。1967年6月15日生まれで、「機動戦艦ナデシコ」と「ハーメルンのバイオリン弾き」で2作品同時期に主役を務め、「るろうに剣心」の相楽左之助や「ポケットモンスター」のタケシの声優など多くの声優をこなしています。クールなキャラからコミカルなキャラまで幅広く活躍し、バイオリンも弾け歌唱力も高いなどマルチな才能の持ち主です。
キンブリーの声優②吉野裕行
2009年から放送開始したアニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」でキンブリーの声優を担当したのは、吉野裕行でした。1974年2月6日生まれで、「ヴァンドレッド」で初主役を務め、「機動戦士ガンダム00」のアレルヤ・ハプティズム や「弱虫ペダル」の荒北靖友の声優を担当するなど幅広く活動。明るい性格の美男子キャラだけではなく、性格の異なる2重人格キャラを演じ分ける演技の幅も持っています。
キンブリーに関する感想や評価は?
ここからは「鋼の錬金術師」に登場する紅蓮の錬金術師、キンブリーに対しての感想をご紹介します。
自分が狂っている事を自覚していれば、マトモな人間に擬態することなんて簡単だ、と
— 東雲ロロ (@Loro_higashi) February 14, 2019
まぁこんな感じのこと言ってたキンブリー本当凄いと思うし尊敬する
エドワードと会話していたときのキンブリーのセリフについての感想です。国家錬金術師の精神鑑定面接をキンブリーが通ったことに疑問をぶつけたエドワードに対し、自分が異端であることを理解していれば常人のフリができます、と言い切ったキンブリーを凄いと思ったという感想です。
ハガレンは登場人物のキャラクターがどれもいいけど 特にキンブリーが抜けて好きになってきた 自身が異質で異端であるということを認め立ち居振る舞うバランスと変態的なところとか
— らるも (@rarumotheworld) November 10, 2017
自分が異端であることを認めつつ姿勢を崩さないキンブリーを好きだと言う感想です。鋼の錬金術師で好きなキャラにキンブリーをあげる人は多いです。
プライドに一矢報いるキンブリーの最期の「暴風雨?笑わせないで頂きたい 怨嗟の声など 私にとっては子守唄に等しい!!!」って遺言は自分が知ってる遺言(というか捨て台詞?)で一番スカッとした遺言だしそのキャラが一気に好きになった遺言
— こあさ (@Lactaphilia0) October 25, 2018
プライドに飲み込まれ魂の状態となっても、自分の美学を貫き通したキンブリーの最期の行動に対する感想です。キンブリーの最期の行動とセリフには多くの感想が呟かれています。
キンブリーは中立でかっこいいキャラだった
紅蓮の錬金術師キンブリーについて、信念や美学、強さ、かっこいい最期や名言などをご紹介しました。敵でも味方でもなく中立の立ち位置を最期まで崩さないキンブリーのかっこよさに、心を奪われたファンも多いようです。かっこいい中立キャラのキンブリーの行動やセリフに注目しながら、「鋼の錬金術師」をぜひチェックしてみてください。