鋼の錬金術師のあらすじまとめ！ネタバレのラスト・結末や感想まで紹介

今回は『鋼の錬金術師』という作品全体のあらすじと最終回のあらすじ、そしてその結末について紹介いたします。まず、あらすじを紹介するする前に『鋼の錬金術師』という作品について、簡単に説明します。是非今回のあらすじまとめを読みながら、『鋼の錬金術師』という物語を振り返ってみてください。

『鋼の錬金術師』は『月刊少年ガンガン』で2001年から2010年まで連載された大人コミック。コミックスは全部で27巻となっています。その人気は驚異的で、2003年と2009年に2度に渡ってアニメ化しました。さらにそれぞれの年で公開されたアニメの設定を前提とした映画を1本ずつ公開。2003年から2010年の間にゲーム11タイトル発表されており、そして2017年には実写版『鋼の錬金術師』の映画が公開となりました。

今回はそんな大人気コミック『鋼の錬金術師』物語全体のあらすじと、『鋼の錬金術師』最終回のあらすじ・結末についてのネタバレを含む紹介となります。

ネタバレに入る前に、『鋼の錬金術師』全体のあらすじを紹介いたします。あらすじを紹介するにあたって主人公の過去を外すことはできません。

主人公はアメストリス国の片田舎リゼンブールに生まれ育ったエドワード・エルリック(＝エド)。エドには家族として弟のアルフォンス・エルリック(＝アル)、そして母のトリシャがいます。父は高名な錬金術師ヴァン・ホーエンハイム。それが影響しているのか、2人は錬金術師としての才を持って生まれました。

ホーエンハイムは旅に出ており、2人は母と平和に毎日を過ごします。しかし、ある日母・トリシャが病に倒れて帰らぬ人に。母親の死を受け入れられない兄弟は、錬金術における最大の禁忌人体錬成で母トリシャを蘇らせようと試みます。しかしながら、錬成は失敗。エドは左脚を、アルは自らの身体全てを失ってしまいました。この冒頭のシーンは衝撃的だったようで、ファンからは様々な感想が寄せられています。

エドはアルまでも失うことを恐れ、自身の右腕を代価として父のコレクションの甲冑にアルの魂を定着させます。右腕・左脚を失ったエドと、肉体全てを失ったアル。2人は元の体を取り戻すため、国家錬金術師となり旅に出る事を決意します。その旅の先で、2人は国家の裏に潜むホムンクルスという存在に接触。旅の途中で何度も対立し、やがてその戦いは国家に潜む大きな闇との戦いとなります。これが『鋼の錬金術師』のあらすじです。

『鋼の錬金術師』は2010年ついに最終回を迎えました。ここから先は『鋼の錬金術師』全体のあらすじを踏まえた上での最終回のあらすじ紹介となります。結末に関するあらすじ・ネタバレを多分に含みますので、できる限り原作版『鋼の錬金術師』最終話をご覧になった上で以降の最終回あらすじまとめを見ていただけると幸いです。

『鋼の錬金術師』最終話のサブタイトルは「旅路の果て」。前の回の107話ではホムンクルスの親玉である「お父様」との交戦中に、アルフォンスがその魂を代償に捧げてエドの右腕を錬成しました。右腕を取り戻したエドは改めて「お父様」と交戦。周囲からの助けもあり、ついに「お父様」を生まれた場所へ帰すことに成功します。しかしながら、エドの腕を錬成したアルの魂は真理の扉へ行ったまま。

その場には鎧の体のみが取り残されました。アルフォンスの魂を呼び戻すためにホーエンハイムは自身の中にある賢者の石を使う様にエドに薦めますが、アルとの以前からの誓いを守る為、エドはそれを拒否。人体錬成の錬成陣を描き、最後の錬成にむかいました。これが『鋼の錬金術師』最終回108話のあらすじとなります。

ここからは『鋼の錬金術師』最終話のあらすじだけではなく、物語の結末についてもお話します。ネタバレを多分に含みますので、ご注意ください。先の最終回あらすじで紹介した通り、「お父様」を無事倒したエドは、アルの体を取り戻す為に最後の錬成にむかいました。まずは『鋼の錬金術師』最後の錬成について見ていきましょう。

先のあらすじ紹介でも述べた通り、エドは人体錬成陣を経て、再び真理の扉の前に立つことになります。そこでエドを迎えるのはやはり「真理」。「真理」はエドに問いかけます。「代価は？お前の肉体を差し出すか？」それに対するエドの答えは「代価ならここにあるだろ」でした。そのエドの目の前には「真理の扉」。錬金術を使う為に必要な、『鋼の錬金術師』の世界に住む人間すべての内にある「真理」そのものでした。

「真理」は「錬金術の使えないただの人間に成り下がるか？」と再び問いかけますが、エドは「最っ初からただの人間だ」と笑い飛ばし、「真理の扉」を代価としてアルの体を迎えに行きます。そして2人は再び元の世界に戻りました。エドとアルの長い旅が終わり、ようやくそれぞれの人生が始まります。

シンの皇子・リンは自分の国の帝位を目指し、エドワードに別れを告げて自分の国へと戻っていきました。また、ホーエンハイムは全てが終わった後1人トリシャの墓石の前に戻り、安らかな笑顔で最期を迎えます。そしてスカーはと言えばブリックス兵に保護され、命を拾いました。最終的にはイシュヴァールに戻り、イシュヴァラ復興を目指すこととなります。

エルリック兄弟もまた、別々の道を歩み始めます。「10を貰ったら1載せて11にして次の人へ渡す」という錬金術とは異なる「等価交換を否定する新しい法則」の証明と、錬丹術の学習の為にアルフォンスは東へ、エドワードは西へと向かう事にしたのです。そんな決意の後、エドワードはウィンリィにプロポーズをします。「等価交換だ。俺の人生半分やるから、お前の人生半分くれ！」

錬金術師らしい回りくどいプロポーズではありますが、ウィンリィは「半分どころか全部あげるわよ」と等価交換の法則を飛び越える答えを返しています。以上が『月刊少年ガンガン』で掲載された『鋼の錬金術師』最終回となります。しかし、『鋼の錬金術師』コミックス27巻には番外編と、ほんの少しだけホーエンハイムの話が掲載されています。

そこでは死後の世界でホーエンハイムとトリシャとが再会する場面が描かれています。3ページ程の短いお話ですのであらすじの紹介は控えますが、こちらの結末も『鋼の錬金術師』に欠かせない素晴らしいものとなっています。もし未読の方がいらっしゃるのでしたら、是非『鋼の錬金術師』コミックス第27巻を確認してみてください。

ここまでが『鋼の錬金術師』物語全体のあらすじと、最終話のあらすじ・結末についての紹介となります。大団円のラストを迎えた『鋼の錬金術師』。全体のあらすじだけを追うと『鋼の錬金術師』はとても重いお話です。

しかし、重い内容だったにもかかわらず、『鋼の錬金術師』のラストはあらすじ・結末紹介で述べた通りとても清々しいものでした。長年連載されてきた『鋼の錬金術師』を最後まで見守り続けてきたファンにとっても、この結末は満足のいくものであったらしく、肯定的な感想が多く見られます。

アニメ版第2期『鋼の錬金術師』がニコニコ生放送で一挙放送された際にも、放送後行われた感想についてのアンケートでは98.8％もの方が「とても良かった」と答えています。『鋼の錬金術師』の最終巻である27巻についてのAmazonでの評価も5点満点中4.6点と高得点。Amazonやその他レビューでも「ラストでは涙がでた」「感動した」との感想が非常に多いです。

とても肯定的な意見や感想の多い『鋼の錬金術師』最終回ですが、『鋼の錬金術師』最終回を掲載した当時の『月刊少年ガンガン』には大変な事が起きました。なんと、『鋼の錬金術師』最終回掲載の2010年7月号があっという間に完売し、その結末を見届ける事ができないファンが続出したのです。

出版元であるスクエア・エニックスにも問い合わせが殺到したそうですが、雑誌という出版形態上、増刷はありませんでした。その為『鋼の錬金術師』最終回が掲載されている『月刊少年ガンガン』7月号がネットオークション上で高値でとりひきされる事態が発生。その事態を重く見たスクエア・エニックスは、なんとその次の次の号である『月刊少年ガンガン』9月号に『鋼の錬金術師』最終回を再度掲載することを決定しました。

大人気作品であったとは言え、そのラストを2度掲載する事はそうそうありえる事ではありません。『鋼の錬金術師』のラストを見守りたいというファンがどれほど多かったのか、これだけでも充分お分かりいただけるかと思います。

『鋼の錬金術師』という壮大な物語全体のあらすじと最終話のあらすじ、そしてその結末について紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。『鋼の錬金術師』の結末に関するあらすじ・ネタバレを含む紹介ではありましたが、『鋼の錬金術師』のラストは、今回の紹介したあらすじまとめだけでは伝えきれない良さがあります。

また、今回紹介した『鋼の錬金術師』のあらすじは、原作版『鋼の錬金術師』のあらすじを元に紹介しています。冒頭でも少し触れましたが、『鋼の錬金術師』は2003年と2009年の2度アニメ化を果たしており、それぞれのラストは異なるものとなっています。更に、原作に沿って作成されたアニメ版第2期『鋼の錬金術師』でさえ、細部について述べるなら原作とは異なる点があります。

原作版『鋼の錬金術師』・アニメ版第1期『鋼の錬金術師』・アニメ版第2期『鋼の錬金術師』はそれぞれ違った良さがあります。特に原作版『鋼の錬金術師』とアニメ版第1期『鋼の錬金術師』は設定が異なっており、ストーリーも中盤からは別物です。あらすじも途中までは原作と同じですが、後半からはあらすじさえも全くの別物となっています。

ここでのあらすじ・ネタバレは控えますが、「原作版『鋼の錬金術師』よりもアニメ版第1期『鋼の錬金術師』の方が好きだ」という感想を持ったファンの方も少なくありません。最終回やそのラストもまったく違うものとなっていますので、今回のあらすじ紹介まとめを読んで気になった方は、是非原作版『鋼の錬金術師』・アニメ版第1期『鋼の錬金術師』アニメ版第2期『鋼の錬金術師』それぞれを最後まで確認してみてください。

更に『鋼の錬金術師』には実写映画版があります。こちらも今回のあらすじまとめでは触れていませんが、冒頭のあらすじや設定は原作をなぞっており、後半からは異なるストーリー展開を見せたようです。『鋼の錬金術師』はその人気から何パターンもの展開が生まれました。今回のあらすじまとめを読んで、少しでも興味を持っていただけると幸いです。