2019年01月31日公開
2019年01月31日更新
食戟のサンジ(ジャンプ読み切り)が面白い!ネタバレあらすじと感想は?
週刊少年ジャンプに掲載された読み切り漫画「食戟のサンジ」。ワンピースのスピンオフですが、読者から面白いと評判になり普段ジャンプを買わない人まで購入したほどの人気ぶりでした。今回はその「食戟のサンジ」とはどのような読み切り漫画だったのか、誰が手がけた作品で、面白いと言われる魅力はどこにあるのか、あらすじやネタバレ、読者の感想だけではなく、気になる続編の可能性についてもご紹介していきます。
目次
食戟のサンジ(ジャンプ読み切り)とは?
食戟のサンジがジャンプ読み切りで掲載
2018年7月発売の週刊少年ジャンプ34号に、ワンピース連載21周年を記念して掲載されたスピンオフの読み切り漫画がとても面白いと評判になりました。その読み切り漫画のタイトルは「食戟のサンジ」。大人気少年漫画ワンピースの登場人物で麦わらの海賊団の専属コックでもある、黒足のサンジが主人公で描かれたスピンオフ漫画です。手掛けたのは、同じくジャンプで人気のグルメ漫画「食戟のソーマ」の作者でした。
食戟のサンジの作者
1年前にジャンプ編集部が企画したワンピースのスピンオフ。話を持ち込んだ相手は、同じく週刊少年ジャンプで連載している人気漫画「食戟のソーマ」の作者たちでした。「食戟のソーマ」は定食屋の息子で料理人の幸平創真(ゆきひらそうま)が、様々な相手と料理対決をしながら成長する話で、美味しそうな料理や斬新な調理法とともに、美味しい料理を食べた人の服がはだけるというお色気要素もあるグルメバトル漫画です。
「食戟のサンジ」の制作スタッフも原作は尾田栄一郎ですが、ストーリー:附田祐斗、作画:佐伯俊、協力:森崎友紀なので「食戟のソーマ」と全く同じ顔ぶれです。サンジが佐伯先生の手にかかればどのような絵になるのか、期待が持てると話題です。
食戟のサンジ(ジャンプ読み切り)の面白い魅力
面白い魅力①ワンピースの世界観
食戟のサンジはワンピースのスピンオフなので、ワンピースファンにとって一番気になるのは世界観です。読み切りの内容を確認すると、サンジは最初ウェイターで登場し、後にバイトのウェイターが逃げ出したから自分が務めてたと話しますが、ワンピースに初めてサンジが登場したときも、ウェイターは昨日全員逃げ出してまして、というセリフから入っているので同じ背景だと分かります。
食戟のサンジはパラレルワールドではなく正史のワンピースの料理を「食戟のソーマ」の作り方で再構築、ということが正式に発表されています。世界観を壊さないどころか、ワンピースの正史に入り込める内容に仕上げているのです。尾田先生が内容の確認も行った作品です。サンジの食べ物を粗末にしないという点や女性に甘いという点、口癖や立ち振る舞いも、食戟のサンジはまさにワンピースの世界そのものです。
面白い魅力②サンジがイケメン
金髪にくわえたばこが特徴で、スラっとした体形に黒いスーツが良く似合う、特徴だけ伝えれば格好いい男性のはずですが、ぐるぐる眉毛に女好きと三枚目の要素が強いワンピースのサンジ。そんな三枚目の要素が姿を消し、今回の読み切りのサンジは、美形の顔が崩れることがなく、真剣に調理する姿はため息がでるほど格好いいです。佐伯先生が描くサンジはぐるぐる眉毛も主張せず、髪の毛のさらさら感まで伝わるイケメンでした。
面白い魅力③他キャラの完成度が高い
サンジだけではありません。他のワンピースキャラの完成度も高く、特徴がしっかりと押さえられていて素晴らしい出来です。元海賊でオーナシェフのゼフは、気に入らなければすぐ蹴りを入れる気の強さと頑固さが持ち味ですが、ゼフを知らない読者が読んでも分かるほど、怖い頑固おやじのシェフが迫力満点に描かれています。三つ編みの髭と天井に届くような高いコック帽も健在です。
原作でもサンジとぶつかっていた、荒くれコックのパティとカルネもそっくりです。大きなフォークを持ったパティの筋肉質なボディがしっかりと描かれ、ムキムキ度が上がっています。大きなナイフをかかえたカルネのサングラス越しに見える目からもガラの悪い感じも伝わります。そんな2人がゼフには頭が上がらないところも忠実に描かれています。
面白い魅力④食戟のソーマの世界観
逆の視点として、食戟のソーマの世界観はどうなっているのでしょうか。食戟のソーマといえば、料理対決、見ごたえある調理過程、美味しそうな料理、そして美味しいものを食べると服がはだけるお色気シーン。読み切りの中ではこのすべてが、ワンピースの舞台で表現されています。お色気シーンは悪魔の実の能力を例えとして使うなど無理やり感はありますが、両方の良い部分を合致させた内容になっています。
面白い魅力⑤美味しそうな料理
食戟のソーマはグルメ漫画の命でもある料理が、とても魅力的に美味しそうに描かれています。料理研究家の森崎由紀が制作にかかわっていることで、料理や調理過程にリアリティがあり、その点も評価されています。また、漫画内では食べた人や提供された料理を見ている人から見た目や味に関する説明があり、その説明を読むだけで食欲がそそられてくるほどです。
食戟のサンジではどうでしょうか。今回の読み切りで登場した料理の絵も見事で、見開きの半分以上を占め、食材の大きさや熱々を思わせるゆげもあり、ジューシー感まで感じます。さらに、グルメ漫画らしく見た目や味について詳しくコメントしているため、どのような味の料理なのか分かりやすく表現されています。ワンピースだと、うめぇで終わるシーンなので、食戟のソーマとのコラボならではです。
ネタバレ裏話として、尾田先生からは、ワンピース内の船内で手に入る食材で作る料理という指定がありました。世界観を崩さない配慮です。附田先生はその指定に基づきつつ、架空の食材の選定が楽しかったと言っています。先生同士が楽しみながら作り上げた作品ですから、絵にも気合が入っているわけです。まだ見ていない人はぜひ自分の目で確認してください、美味しさが絵から伝わります。
食戟のサンジ(ジャンプ読み切り)のあらすじネタバレ
それではここから食戟のサンジのあらすじを、ネタバレ含めて順にご紹介していきます。扉絵に書かれているサンジにもネタバレがあります。左手に日本包丁を持ったサンジの立ち絵ですが、食戟のソーマの1話目の扉絵に書かれている幸平創真の立ち絵と合わせた、セルフパロだと附田先生が話しています。
あらすじネタバレ:舞台はバラティエ
最初のあらすじネタバレ紹介ですが、物語の舞台をご紹介します。食戟のサンジは、海上レストランのバラティエが舞台でした。海上レストラン・バラティエはオーナー・ゼフの元でサンジがコックとして働いていた場所であり、ルフィがサンジと出会った場所です。バラティエを舞台にした理由は、附田先生がヴィンスモークの秘密が明らかになったサンジよりはバラティエ時代のサンジの方が書きやすいということからでした。
物語は、1人の豊満な女性が、海上から望遠眼鏡で見た海上レストランの姿が下劣だと悪態をついた時、そのレストランのデッキにはスーツ姿のサンジが一服休憩していた、というところから始まります。
あらすじネタバレ:サヴァラン
次のあらすじネタバレ紹介ですが、物語の主役の1人サヴァランについてです。レストランを訪れた豊満な女性は、バラティエで出された料理に文句を付け低レベルな皿ばかりと言い切ります。バラティエの荒くれ者のコックたちは怒り出しますが、のんびり窓を眺めていたウェイターのサンジに声をかけ、料理を残したまま帰ると言い出しました。
サヴァランの見た目は、ワンピースに出てくるアルビダの昔の姿よりもムチムチで、コックからは女なのか?人間なのか?海王類みたいだ、とまで言われるほどです。サンジは、サヴァランが料理を残して帰ると言うことに納得がいきません。サンジは昔、遭難にあい飢えて死にそうな思いをしたことから、食べ物を粗末にすることは許さない、という信条を持っています。
しかし、サヴァランは高慢な態度を変えません。サヴァランの正体は、偉大なる航路(グランドライン)にまで名を轟かす美食家であり、「海を跨ぐ大舌」の異名を持つ美食の重鎮でした。王族貴族には彼女を指示する人も多く、評価ひとつでつぶれた店も多いという厄介な相手でした。そのサヴァランから、もう一皿だけチャンスをあげるから自分の舌が認める味を出しなさい、と上から目線で言われます。
さらにサヴァランは悪態をつきます。オーナーのご老人にとっては大事な宝なのかしらねぇ、こんなしみったれた店ごときでも、と。そしてウェイターが作ってくれてもよくってよ、と笑いながらサンジを小馬鹿にします。
あらすじネタバレ:サンジの料理
次のあらすじネタバレ紹介は、サンジが作った料理についてです。恩人であるゼフを馬鹿にされ、静かに怒りを出すサンジ。満足いく皿が出せたら、残した料理もすべて食べてもらうと言い、上着をぬぎ厨房へ向かいます。ロブスターを半分に切り、香草を刻み、ソースを作り、ロブスターの身をバターで炒めコニャックでフランベ。外出していたゼフが戻ってきましたがそのまま調理を続けさせます。
出来上がった料理を運び、熱い内にお召し上がりを!とサヴァランの前に出すサンジ。食戟のソーマの幸平創真の決め台詞、おあがりよ、に匹敵するサンジの台詞です。皿の上には湯気が立ち照りで輝きぷりぷりとした身のロブスターがあり、一口食べたサヴァランの服がはだけムチムチお色気シーンに。しかも、サンジが料理したロブスターは一流シェフでも手を焼くという、トマホーク・伊勢ロブスターでした。
サヴァランは、サンジがウェイターではなく副料理長だと知らされます。サンジは、このレストランはサヴァランが望むような贅を凝らした料理も作れるが、長く航海してきた人に安らぎと食べたいという思いにこたえるためのレストランだと言い、お前の薄っぺらい舌ごときに語れる店じゃない、と凄みます。その料理の美味しさを例えるなら、悪魔の実の如し、と料理に抗えずすべてを食べつくすサヴァラン。
サヴァランの妄想によるヌギヌギの実の能力として、スレンダー美女になったサヴァランのお色気シーンが炸裂し、白目をむき失神。見届けたサンジはタバコに火をつけ、お客様お帰りだそうだ、見送って差しあげろ、クソ丁重にな、と言います。ワンピースのサンジの口調そのままですね。そしてバラティエには新たな客が海上から近づいてきます。それは、麦わら帽子の海賊旗を掲げた船でした。
食戟のサンジ(ジャンプ読み切り)を読んだ感想や評価は?
ここまで食戟のサンジのあらすじとネタバレをご紹介してきましたが、実際に読み切りを読んだ人の感想はどうだったのでしょうか?ほんの一部ですがツイッターの感想をご紹介します。
サンジを愛するあらゆる人々に食戟のサンジを読んでほしい…
— からお (@negies32) July 23, 2018
サンジ愛に溢れる人の感想ですが、一文で全てを言い表しています。ワンピースでは見ることができないサンジの姿に感動した、という感想が多かったです。
食戟のサンジをね、読んだんですよ。単行本派の私がわざわざジャンプを木曜に買って。一言だけ言わせてくださいな。サンジイケメン過ぎか。
— サボ10 (@saboten_fe) July 26, 2018
普段ジャンプを買わない人でも買いに走りたくなるほどの作品の出来だったと分かる感想です。サンジの格好良さを表すのに、当初の予定ページから4ページ追加したという作者のエピソードがあるので、格好いいという感想が多いのは作者サイドでも嬉しい反応でしょう。
料理人としての真髄が余す所なく描かれた「食戟のサンジ」、想像以上の完成度の高さと何度読み直してもゾクゾクする格好良さが堪らないです。
— mana (@mana__) July 23, 2018
サンジの言動も事細かに変わる表情の描写も引きに現れるメリー号も尾田先生の言う通り本当に美しい。
アニメ化とシリーズ化を是非!#onepiece
食戟のサンジの完成度の高さと続編を期待している感想です。作品内で調理に入る前にネクタイをキュッと結びなおすしぐさも格好良く、サンジの魅力が満載な読み切りでした。ツイッターの感想も面白かったというコメントが多く見られました。
食戟のサンジ(ジャンプ読み切り)の続編の可能性
続編の可能性①尾田先生のコメント
食戟のサンジの続編の可能性はどうでしょうか。掲載された週刊少年ジャンプの食戟のサンジの後書きに、ワンピースの尾田先生からの直筆のコメントが載っていました。いつものサンジのメシよりうまそうだぞ、美しいONEPIECE、と表現していました。さらにアニメ化希望までかかれてあり、食戟のサンジは尾田先生も絶賛だったようです。
続編の可能性②人気は十分
ツイッターの感想にも書いてありましたが、面白かったというコメントが多く、ツイッター速報で食戟のサンジが話題になっていると出るほど読者からの反応もよかったことが分かります。人気漫画のコラボで内容も秀逸となれば続編に期待の声が上がるのも当然です。両作者のコメントが載っているページには、食戟のサンジシリーズは続く・・・かも?という言葉が載っており、次回作の可能性はあると考えられます。
続編の可能性③前例は?
ワンピースの公式スピンオフ漫画は、最強ジャンプやジャンプ+などで連載されているものもありますが、ワンピースの正史に基づいたスピンオフは食戟のサンジが初めての作品なので前例はありません。今回の読み切りも実現するまでに企画から1年かかったことからも、週刊誌の連載漫画を執筆中にスピンオフを手掛けるのは並大抵のことではないようです。
しかし、附田先生から妄想レベルで他のエピソードも考えてた、という話がでています。船の中に食材がほとんど残っていない状態で、サンジが必死で食材の調達方法や余り物の利用方法を考えて美味しい物を作る、という話で、その場合はウソップも登場させたいと言っています。このことからも食戟のサンジの続編に期待が持てそうです。
食戟のサンジ(ジャンプ読み切り)まとめ
今回は週刊少年ジャンプに掲載された、読み切り漫画「食戟のサンジ」について、あらすじ、ネタバレ、読者感想、さらに続編の可能性についてご紹介しました。35ページの読み切りではありますが、見どころ満載の魅力的な作品です。ワンピースと食戟のソーマという人気漫画のコラボだけでも話題性はありますが、ただのスピンオフではなく、ワンピース正史に絡ませた内容ということでも必見です。
最後に見えた麦わらの海賊旗を掲げた船が、あのメリー号だと思うだけでワンピースファンにはいい思い出と再会できた気分になることでしょう。サンジ以外の仲間が、佐伯先生の手にかかるとどのように描かれるのかも気になると話題です。食戟のサンジの続編を期待しながらワンピースや食戟のソーマを読み返してみましょう。