幽遊白書の蔵馬の魅力まとめ!名言・画像やその正体について徹底考察

90年代の少年漫画を代表した名作『幽遊白書』に登場すした人気キャラクターの一人、半妖・蔵馬。実は彼の正体は魔界の盗賊である妖狐でした。今回はそんな蔵馬の魅力について考察をすることによって、何故『幽遊白書』が連載当時から現在まで絶大な人気を誇る少年漫画の名作として君臨し、多くの読者を魅了しているのか、そして、蔵馬が『幽遊白書』の中でどのような役割を担ってきたのかについて、深く考察・紹介をすることで、『幽遊白書』の魅力を再確認していきます。

幽遊白書の蔵馬の魅力まとめ!名言・画像やその正体について徹底考察のイメージ

目次

  1. 漫画『幽遊白書』について
  2. 幽遊白書の蔵馬である南野秀一のキャラクターの概要
  3. 幽遊白書の南野秀一について
  4. 幽遊白書の蔵馬の才能
  5. 幽遊白書の家族思いの蔵馬
  6. 幽遊白書の蔵馬の戦い方の概要
  7. 幽遊白書の蔵馬と仲間の関係
  8. 幽遊白書の蔵馬と妖狐の関係
  9. 幽遊白書の蔵馬の名前について
  10. 幽遊白書の蔵馬の武器について
  11. 幽遊白書の蔵馬の本当の姿は妖狐?
  12. 幽遊白書の蔵馬の現象学
  13. 幽遊白書の蔵馬についてのまとめ

漫画『幽遊白書』について

『幽遊白書』は1990年から1994年まで「週刊少年ジャンプ」に連載された少年漫画です。内容は主人公である浦飯幽助が一度死に、そして霊界探偵として蘇った後、人間世界を守るため活躍する物語になります。アクションからコメディ・ホラーとあらゆるジャンルを縦横無尽に横断しながら漫画の面白さを追求した作品になっています。

幽遊白書の蔵馬とは何だったのか?

そこで、今回は幽遊白書において、蔵馬とはどのような存在だったのか、について考察をしていきます。その考察によって、妖狐の正体としての蔵馬の在り方や南野秀一の正体としての蔵馬の在り方、さらには浦飯幽助等の友人としての蔵馬といった多面性を持った存在感を持つ蔵馬というキャラクターの正体を明確にしていきます。

さて幽遊白書の中でも紅一点…ではなく、美青年の面影を持ちながらも、繊細さと残虐なアンビバレンツな内面を持ち、姦計にも通じている、非常に複雑な内面を持っている蔵馬ですが、何故蔵馬はこのような内面を持たざるを得なかったのでしょうか。その正体を司る謎を考察していくことで幽遊白書という漫画の魅力にも再確認することが出来ます。

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幽遊白書の蔵馬である南野秀一のキャラクターの概要

蔵馬の正体は半妖、つまり半分人間であり半分妖怪という存在になりますが、実は妖狐でした。蔵馬は魔界の中で宝物専門の盗賊として名をはせていたのです。しかし霊界の追跡者によって瀕死の重傷を負わされてしまいます。生き残ろうとした蔵馬は、自分の魂を妊娠中の南野志保理の胎児に寄生させることで転生に成功します。それによって蔵馬は人間・南野秀一としての人生を歩むことになるのです。

上記の画像の「もちろん企業秘密です」とポーズをとり名言を吐く蔵馬です。嫌味なくポーズをとっても魅力的に見えるのが蔵馬の特性です。「何が企業か、何が秘密か」と当時「週刊少年ジャンプ」読んでいた少年たちなら皆ツッコミを入れたと言われていますが、そんなことを屁にも思わせないビジュアルも魅力の一つになっています。

幽遊白書の蔵馬の母である南野志保理との関係

蔵馬は南野秀一に転生した後、妖力の回復を待ち、家族(南野志保理)の前から姿を消そうとしていましたが、南野秀一が9歳のときに南野志保理が蔵馬を庇うことで、腕に一生消えない傷を負ってしまいます。この時のことは蔵馬(南野秀一)にとって、強いトラウマとなったのです。

上記の画像は息子である蔵馬を助けるため、両腕に傷を負ってしまう母・南野志保理の姿が描かれています。傷を負いながらも「大丈夫?ケガしなかったわね…」と言って蔵馬に「ニコ…」とほほ笑む姿が痛ましく、母の強さが現れています。

幽遊白書の蔵馬である南野秀一の人格形成の基礎

この出来事をきっかけにして、蔵馬は自分のことを助けてくれた母に強い愛情と正反対の罪悪感を持つようになります。この時点で、蔵馬の中に人間を愛する南野秀一という別人格が生まれているように感じられます。逆に考えると蔵馬は南野秀一が罪悪感に耐えられなくなったため、生み出したもう一つの自己(二重人格の症例の一つ)とも言われています。

上記が画像は6年前の母の傷のきかっけを覚えている蔵馬になります。足元の椅子をガタガタ言わせながら、物を取ろうとする姿は、内面は大人ですが、身体は子供であることに対する戸惑いとおそれが感じられる描写になっています。

幽遊白書の南野秀一のアルター・エゴとしての蔵馬

蔵馬は、自分の母(南野志保理)の命が亡くなりそうなとき、自分の命を変えても南野志保理を助けようとします。このエピソードは非常に魅力的で、蔵馬の人間性が感じられる逸話になっています。また、南野秀一が作り出したアルター・エゴである蔵馬が勝手に行動した結果の一つとも受け取れるエピソードです。暗黒鏡を利用する為、二人の妖怪と共に、霊界の三大秘宝を盗み出すことを決意する姿は美しくも悲壮な決意が現れています。

上記の画像は、霊界の三大秘宝を盗み出そうとする蔵馬と飛影と剛鬼の初登場シーンです。浦飯幽助の霊力が高まってきて剛鬼の角も見えるようになっています。

幽遊白書の蔵馬の妖狐としての復活と南野秀一の消失

霊界探偵・浦飯幽助の協力によって蔵馬は命を捨てることなく、暗黒鏡を利用することが出来ました。その結果、蔵馬は南野秀一としての生活を捨てて、半妖として生きていくことを決意します。暗黒鏡を盗んだ罪を回復するために社会奉仕を始めることになった蔵馬ですが、この時点で南野秀一的人生は完全に蔵馬に喰われてしまっているのです。

上記の画像は「お前は殺すぞ」と名言を呟く妖狐の蔵馬です。南野秀一のマスクをとり、残忍な本性を取り戻した姿は、凄惨の一言です。狐は小賢しい妖怪というイメージがあるが、クレバーであり、狡猾で残忍性を持つ蔵馬に相応しく魅力的な妖怪変化である。

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幽遊白書の南野秀一について

幽遊白書の蔵馬の本当の姿は妖狐

社会奉仕の形で、蔵馬は人間界を守ろうとします。もともと妖怪であり、宝専門の盗賊であった蔵馬は、南野秀一という依り代では自分の能力を最大限には発揮できないことに気付きます。忸怩たる思いをもった蔵馬は戦いの中で、「自分の本当の力」を取り戻すことを誓います。

上記の画像は、名言「火薬を司どる支配者(クエスト)か。」というセリフを吐く蔵馬。このことから妖怪には司る能力に基づいて、階級があることがわかります。そして人間・南野秀一と妖狐・蔵馬では、さらに能力にはかなりの差があることがわかります。能力や妖力は一体、どこに司る力なのでしょうか。

幽遊白書の蔵馬と南野秀一の容姿と人格

元々、蔵馬は人間ではなく妖怪の妖狐です。人間の南野秀一の時の容姿は、中性的な顔つきとハネの強いロングヘアが特徴になっていて目も髪の色も黒いのが特徴です(アニメ版ではピンク色になっています)。実は蔵馬は南野秀一の時の自分の容貌に対して強いコンプレックスを持っています。これは二重人格の自己分裂症状の一つとして、捉えられています。

上記の画像は「さあおしおきの時間だ。オレを怒らせた罪は重い!」と名言を吐く蔵馬です。蔵馬は高い実力を持つ妖怪ですが、その端正かつ魅力的な容貌からはその能力の高さは垣間見えずらい。またこの画像の蔵馬には表情とセリフの乖離がみられます。魅力的な要望と残忍なセリフが成り立つのが幽遊白書の魅力の一つであり、原作者の冨樫義博さんの漫画の描き方の一つになっています。

幽遊白書の蔵馬と南野秀一の精神分析

さらに、社交的で冷静沈着な部分も「表面的魅力」を持つと言われるサイコパスの一症例と言われています。蔵馬は南野秀一の時の美麗で女性的な部分を嫌悪していました。ただ、仲間である桑原和真の同級生の女生徒に女性と勘違いされて、怒りを現すなど、コンプレックスに対して、自己理解が進んでいます。蔵馬と南野秀一との和解は進んでいると言われています。

幽遊白書の蔵馬の行動原理は母である南野志保理への愛情と罪悪感

蔵馬が自分や仲間、家族に危害を加えようとする相手に容赦がない部分があるのは、彼の中に南野秀一的内面がまだ、棲みついているからです。人間・南野秀一持っているコンプレックスが母への愛情と罪悪感であることを理解することが出来れば、蔵馬は妖狐としても南野秀一としても、さらに優れた存在として生きていくことが可能だと言われています。

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幽遊白書の蔵馬の才能

幽遊白書の蔵馬の盗賊としての才能と孤独

そもそも、蔵馬の中には内面と外面が存在します。その二面性を統合しているものこそ、仲間を大事にする心であると言われています。蔵馬は何故孤独を求めたのでしょうか。それを知るのには、千年前に時間を巻き戻さなければなりません。魔界にいた時、蔵馬はかつて盗賊団を束ねる総長をしていました。そして盗賊団の副総長は黄泉でしたが、蔵馬は黄泉を暗殺しようとしていたのです。

上記の画像では蔵馬と黄泉の千年前にも及ぶ確執が描かれています。黄泉は蔵馬に襲われた後、視覚を失ってしまいます。しかしその障害を得ることで、新たな強さを手に入れてもいるのです。

上記の画像は「今、何かしたか?」と問いかける蔵馬です。魅力的であり非常にクールな名言です。

幽遊白書の蔵馬は教育者として資質と才能がある

蔵馬には教育者(トレーナー)としての才能があります。友人で仲間の桑原和真を暗黒武術会で通用するまでに鍛え上げるほどの実力がありました。さらに同大会で知り合った妖怪たちをかつての盟友・黄泉と戦えるだけの戦力にまで鍛え上げています。その秘訣は「うまい食事と適度な運動」と蔵馬は語ります。

上記の画像は、桑原に無理やり特訓に付き合わされながらも、桑原の資質に気づいていた蔵馬の名言です。「実践ではじめて本気を出せるタイプ」という分析から、普段の桑原に対しては良い評価をしていなかったことが分かります。さらに、この時からトレーナーとしての資質は十分であったこともわかるセリフです。

幽遊白書の蔵馬は漫画的なクールさがある

蔵馬にはクールな描写が多いです。浦飯幽助率いる霊界探偵一行が罠にかかったときも一人だけ罠に引っかからなかったり、テトリスのような落ちゲーで敵と戦っても圧勝してしまいます。そして、蔵馬にはその姿が似合うよう設定されているのです。ここには原作者である冨樫義博さんの蔵馬に対する屈折した愛情が感じられると言われています。

幽遊白書の蔵馬のユーモラスな一面

しかし鍛えられたほうの意見によると「毒みてーな薬草」と「地獄のような特訓だった」という意見がみられます。しかし蔵馬は耳を塞ぎ、聞こえないふりをします。この事実関係さえも取捨選択することが出来る才能が彼の容貌の美しさを保っているのではないかと言われています。ユーモアよりもクレバーであるのは盗賊の必須スキルであり、客観的に見ても魅力的な姿です。

上記の画像は「心配ない心臓の代わりに『核』が動いているはずだ」と妖怪ならではのジョークを飛ばす蔵馬です。飛影も爆笑をしています。桑原だけが相も変わらないフラットな対応をしています。この様な光景から、蔵馬の正体の一つであるクレバーだからこそ分かりにくい部分と、だからこその魅力的があります。

幽遊白書の家族思いの蔵馬

幽遊白書の蔵馬かつ南野秀一の母・南野志保理の再婚

魔界統一トーナメント編では母親の南野志保理が結婚をするという非常事態が発生しています。このことで一時的に蔵馬は南野秀一に戻らざるを得なくなりました。再婚した相手、つまり義父に当たる再婚相手にはなんと、息子がいたのです。さらに名前は秀一ということが分かります。しかし蔵馬は再婚相手の「畑中」姓ではなく南野姓を名乗り続けることにしています。

幽遊白書の蔵馬かつ南野秀一と義弟・畑中秀一との仲

それは蔵馬なりの母・南野志保理に対する愛情の発露なのかもしれないと言われていますが、母にはなかなか伝わりにくいです。南野秀一ではなく、妖怪の蔵馬ならでは判断だからです。ただ義弟の畑中秀一とは仲が良くお互いに「秀一くん」「秀一兄さん」と呼び合っています。蔵馬には家族が必要である、原作者・冨樫義博さんも考えていたとも言われています。

幽遊白書の蔵馬の南野秀一の恋愛

眉目秀麗なため、モテはするが、恋愛対象にはならないように振舞う蔵馬。同級生の喜多嶋に告白されますが、本人は全く気付くことはありませんでした。さらにその思いにも応えることはせず正体をばらすこともありません。さらに夢幻花の花粉によって、喜多嶋の記憶を消去さえしているという念の入ようです。クールというよりもセンシティブな自己表現が現れています。

幽遊白書の漫画作中の蔵馬のまとめ

上記のことから蔵馬はユーモラスな一面が感じられる場面が多い一方で、クールネスが常に漂っていることが分かります。それは高い知性があるキャラクターならではの多面性から成り立っていると推測されています。さらに1000年前の妖狐としての記憶が現在の蔵馬/南野秀一の漫画的キャラクターの性格・人格に強い影響を与えていると言われています。

上記の画像は、海堂優を頭脳戦で翻弄する蔵馬の姿が描かれています。一見、蔵馬の表情は普段ようですが、とても楽しそうに描かれています。トラップを掛けようとして逆にトラップに掛けられる海堂優のアタフタする姿も面白いと評判です。「タブー(禁句)」を相手に言わせるように仕向けながらも自分が言葉を発してしまいます。心理戦では三手先まで読まないと、勝つのは難しいと種明かしをする姿も魅力的であり、正体不明の蔵馬だからこそです。

幽遊白書の蔵馬の戦い方の概要

蔵馬の戦い方は、人間・南野秀一と妖怪・妖狐がいりまじったスタイルを使用しています。基本的には好戦的ではありませんが、南野秀一が戦うときは徹底的に最後まで相手を追い詰める、妖狐の戦い方をしています。その為、蔵馬と戦った相手は非業の死を迎える場合が多いです。

上記の画像は相手を追い詰めるために、あえて相手のルールに乗っ取ったスタイルを採用している蔵馬です。「45分以内でキミに『禁句』を言わせてみせると断言する」という名言の中には言葉を尽くして、相手を翻弄しようとする蔵馬の魅力が満載です。正体が分からない怖さも感じられると言われています。

幽遊白書の蔵馬と鴉の戦い①

蔵馬と戦った相手で非道な死を迎えた一人に鴉がいます。蔵馬は鴉からも「冷静で好戦的」であると評されていました。それは鴉が蔵馬の妖狐の部分のみにしか興味がなかったからです。つまり蔵馬の一面しか興味を持たなかったことが鴉の敗因であるとも言えます。

幽遊白書の蔵馬と戸愚呂(兄)の戦い

戸愚呂(兄)に「お前は『死』にすら値しない」と捨て名言を吐く蔵馬です。永遠に蔵馬の幻影と戦い続けることになってしまった戸愚呂(兄)の姿をみて、「死んだほうがマシだ」と思った人は多いです。死ぬよりも苦しい敗北の姿の一つです。

首を後ろから絞めるように手を伸ばし「少々髪がいたんでいる。トリートメントはしているか?」と蔵馬の体調を気遣う鴉。その言葉の裏には、人間の身体を持った蔵馬の弱さを嬲る鴉の厭らしさが感じられます。名言であり、互いに正体を明かさずに行うやり取りが魅力的です。

幽遊白書の蔵馬と鴉の戦い②

妖狐としての力を取り戻しつつある蔵馬が最後の力を使って召喚した吸血植物によって鴉は悲惨な最期を迎えます。蔵馬は死ぬ気でしたが、トーナメント中に何度も本来の姿に戻っていたため、南野秀一の状態でも妖狐の力が戻ってきていたという理由で一命をとりとめています。蔵馬のキャラクターの魅力の一つ、ご都合主義が確認できる一幕でもあります。

上記の画像は、蔵馬が自分の命を投げ出して、召喚した植物を鴉に差し向けるシーンです。命をやり取りを望んだ鴉も本望だったのではないかと言われています。蔵馬が一見冷血な存在に見えながらも、その正体は自分の命を投げ出してでも、相手を倒そうとする強い意志をもっていることが確認出来る魅力的なシーンの一つです。

幽遊白書の蔵馬と仲間の関係

幽遊白書の蔵馬と飛影の関係①

飛影は蔵馬のことを「最も敵にしたくない奴」と語っているが、それは飛影には蔵馬が考えていることが理解できないことに由来すると言われています。飛影が浦飯幽助を倒そうとした時も、蔵馬が邪魔をしています。それは蔵馬や飛影が求めるものを浦飯幽助が与えてくれるのではないか、と蔵馬が想像していることが由来であると言われています。

幽遊白書の蔵馬と飛影の関係②

このことから、飛影が蔵馬をいかに信用しているかが分かります。そして「敵対する者に対しての残虐さはオレ以上」という判断は、蔵馬と敵対するということは、必ずどちらかが死ぬか、死ぬ以上の非道なことになる、ことを飛影が理解しているから出てくるセリフであることが分かります。

幽遊白書の蔵馬と妖狐の関係

幽遊白書の蔵馬の妖狐になれる条件限定①

蔵馬は、仙水一味との戦いのときに、既に魔界と人間界を繋げる穴が広がってしまっているので、前世の実を使用せずに副作用の状態で外見が妖狐の姿に変わるシーンが見受けられます。そして妖狐になる条件の一つに「自分では制限しきれない敵意が臨界点に達するときに限る」というものがあります。

幽遊白書の蔵馬の妖狐になれる条件限定②

さらに妖狐に戻れる条件が50%の確率と数値化されているのは、蔵馬のインテリジェンスに由来すると言われています。一種のゲーム脳やゲーム理論によって成り立つ思想でありますが、外見しか変化しないので、人間・南野秀一の命、つまり人間でいられる時間をかなり削ってしまうようです。

幽遊白書の蔵馬の戦い方のまとめ

蔵馬は、人間であることを大事にしていて、人間側にたって魔界の妖怪たちと戦っています。それは浦飯幽助が自分の命をかえて、南野志保理の命を助けようとしていたことと関係があります。浦飯幽助というリーダーがいるからこそ、蔵馬はブレーンとして自由自在に能力を発揮できるのです。

幽遊白書の蔵馬の名前について

幽遊白書の蔵馬の名前の由来についての概要

蔵馬という名称は天狗で有名な鞍馬山から来ているという説があります。また、感覚的な語感で漢字を当てはめただけのようでもあったようです。さらに人間名である南野秀一の由来はアイドルの南野陽子から南野妖狐とも、南田洋子から南田妖狐、さらには石田曜子から石田妖狐と色々あります。

幽遊白書の蔵馬の名前はもしかしたら具志堅用高になるかもしれなかった?

さらに具志堅用高から具志堅妖狐+うといった駄洒落とも瞬間のユーモアともいえる名称が候補にもなっていました。もし具志堅用高が由来になったとするとならば、具志堅秀一という名前になっていたかも知れません。とすると出身地も必然的に決まってきます。やはりシンプルな名前のほうが分かり易いようです。

幽遊白書の蔵馬の武器について

幽遊白書の蔵馬の使用する武器は植物

蔵馬の能力は植物を操り、武器に変化させるものがほとんどです。薔薇棘鞭刃(ローズウィップ)も腹を鞭として使用しています。また向日葵を散弾銃、仙人掌を爆弾として使用することも可能だそうです。さらにスギ花粉で日本中の人間を抹殺することも可能です。何故それをしないのか、というと母である南野志保理が大事だから、という一言に限ると言われています。

幽遊白書の蔵馬が利用できる植物には人間界のと魔界のものがある

ただ、人間界の植物は、武器としては不向きであり、魔界の植物を召喚して使役するほうが武器としては有効のようです。しかし強い魔界植物だと人間・南野秀一では命を懸けないと召喚できなかったため、蔵馬が妖狐本来の能力を取り戻すまで魔界植物も使役することはできませんでした。

幽遊白書の蔵馬のキャラ立ちは少女漫画風?

蔵馬がキャラ立ちしてきたのはやはり「薔薇棘鞭刃(ローズ・ウィップ)」を構えた時からではないかと言われています。薔薇を鞭上に変化させポーズをつけるとき、後ろで薔薇の葉っぱが映え浮かびます。気障な少女漫画の美少年キャラクター風であり、眉目秀麗な自分を自虐しているユーモラスな場面とも受け取れます。桑原の「キザなヤローだ。奴もいけ好かん」という名言から桑原と蔵馬はもしかしたら友人として最適であると受け取れます。

幽遊白書の蔵馬の名台詞「花と血」

蔵馬が使役や召喚する植物は対戦相手を幻想の中で永遠に苦しませたり、犠牲者に寄生して殺したりします。「悪党の血の方がきれいな花を咲かす」とう名言からはボードレールの「悪の華」などの詩集を彷彿させるデカダンスを感じさせます。花と血の結びつきはシュルレアリスティックであり幻想的です。

幽遊白書の蔵馬の名称についてのまとめ

蔵馬の名前の由来や武器や名言については漫画的でありながらも、原作者の冨樫義博さんのユニークな駄洒落センスが爆発しています。とくに少女漫画の風貌をしていることに対して蔵馬がキャラクター的に苦悩する姿はどこか可愛げが感じられます。この部分も蔵馬が幽遊白書にもたらした恩恵の一つであり象徴の一つと言われています。

幽遊白書の蔵馬の本当の姿は妖狐?

幽遊白書の蔵馬の本当の姿への変化についての精神分析

妖狐とは蔵馬の本当の姿です。人間・南野秀一よりも高い身長であり、髪の毛も銀色、耳も狐のものに変わります。また尻尾も生えています。多重人格についてのノンフィクション「24人のビリーミリガン」によると多重人格者は体系までも変化をするそうです。

幽遊白書の蔵馬は魔界の妖狐時代の行動は戦国時代の武将に似ている

自我をキャラ化する蔵馬の性格は二面性があります。約1000年前では副総長だった黄泉を見限り、刺客を差し向けて黄泉を殺害しようとするなど、戦国時代に武将のようなまねごともしています。そのありようは人間を真似て悪ふざけをしているような、二重人格におけるサイコパス傾向がみられます。

幽遊白書の蔵馬の妖狐は神話世界の古代の武器収集専門の盗賊

蔵馬の妖狐時代の盗賊仕事の専門は封印された古代の法具や武器を盗むことでした。神話上にはエクスカリバーなど、世界を支配する武器も存在しますが、神話世界の武具の特徴に命と引き換えはよくある話です。蔵馬は、盗賊としてトラップを回避する能力が秀でています。そして人の隠そうとするものを見つける才能が、他人の秘密を無意識に暴いていきます。優れた盗賊のスキルの一つであります。

幽遊白書の蔵馬は神話世界と人間世界の重なるのを象徴するキャラクター

上記の画像は、蔵馬が妖怪という現象を合理的かつ論理的に説明しているシーンです。「妖怪に関する報告書や資料を膨大な量で偽造していたそうです。大部分は人間界で妖怪のやったとされる悪事の水増しです」という名言には妖怪の本質を突きながらも政治的な妖怪が現実に存在することを暗に匂わせています。

神話世界(魔界)と人間世界がだんだん重ね合わさっていく物語が幽遊白書の概要ですが、蔵馬は、神話的キャラクターと人間的キャラクターがないまぜになった幽遊白書を象徴するキャラクターでした。A級妖怪でありながらも、人間の姿にやつし、浦飯幽助のために自らの力を使おうとしています。だからこそブレーンとして信用されているのです。

幽遊白書の蔵馬は精神分析!サイコパスの一症例となりうる

上記の画像にも蔵馬は表情と言動に差がみられます。名言と言われる、「生きながら苦しめる方法ならオレもいくつか知ってる。お前に試してやろうか?」というセリフには、交渉中の中でも相手への怒りを抑えることが出来ない蔵馬の人間らしさとインテリジェンスの高さが見受けられます。

蔵馬は浦飯幽助率いる霊界探偵一行のなかでは一番妖怪としては経験値が高いです。実は飛影も手術によって自らの実力を失っています。「障害」もしくは「精神疾患」が神話的キャラクター及び物語においては才能として取り扱われるのは物語や漫画、文学の常道です。だからこそ、蔵馬と飛影は表裏一体というよりも共闘関係を維持しているのです。

幽☆遊☆白書TVアニメ化25周年記念

幽遊白書の蔵馬の現象学

幽遊白書の蔵馬はコミュニケーションスキルが高い

蔵馬のコミュニケーションスキルは非常に高く、ほぼ誰とでもよい関係性を持ちえます。飛影のような孤児性が強い神話性物語を持つキャラクターとも関係を持ちえます。さらに桑原和真のような、人間的に自然なキャラクターとも関係性を持ちえます。神話と人間のキャラクターを持ち得るサイコパス系キャラクターという正体を持つ蔵馬ならではの魅力が感じられるスキルです。

幽遊白書の蔵馬にとって立ち位置の重要性

蔵馬にとって立ち位置はとても重要なことです。登場した当初は飛影の孤独≒孤児性を守るのが蔵馬の立ち位置でした。つまり保護者の立ち位置だったのです。その後三大秘宝の戦いのあと、浦飯幽助のようなに人間を助ける立場に立つようになるのです。

幽遊白書の蔵馬にとって南野秀一は依り代であった

しかし蔵馬の本質的な立ち位置は南野秀一でした。蔵馬の本質は人間・南野秀一であり、さらには南野志保理こそが蔵馬の本質だったのです。何故妖狐が正体のはずの蔵馬が南野志保理を助けようとしたのでしょうか。それは南野志保理が自分のことを助けてくれたから、ではなく蔵馬の依り代つまり正体が南野秀一だからです。

幽遊白書の蔵馬は家族や仲間を大事にしている

このことから、蔵馬は南野秀一としての分裂した自己を持っていることが分かります。さらに分裂した自己は自分の家族や仲間を害をなすものをには残忍になれるといった特質を持っています。自分の存在のバックボーンが仲間や家族であることを蔵馬は知っているからです。

幽遊白書の蔵馬についてのまとめ

今回は蔵馬のキャラクターを精神分析することで、その魅力を再確認出来ます。蔵馬の物語の魅力をよりいっそう知るための一つの研究材料のマテリアルとして記事を参考にしていただければ幸いです。改めて幽遊白書を読み、蔵馬の魅力をぜひチェックしてみてください。

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