2018年10月12日公開
2018年10月12日更新
四月は君の嘘の宮園かをりの病気・病名は何?症状から病魔の正体を考察
音楽をテーマにした青春漫画、四月は君の嘘。主人公の公生に立ち直るきっかけを与え、再び音楽の道に引き戻したのが宮園かをりです。しかし彼女は登場時点から既に身体を病気に襲われており、作中では徐々に覇気を失っていってしまいます。かをりは何の病名の病気にかかっていたのでしょうか?そこで今回は四月は君の嘘について紹介しつつ、宮園かをりに焦点を絞り、かをりの病気がどんなものなのか、その病名などについて紹介していきます。
目次
四月は君の嘘の病気症状や病名を調査!
四月は君の嘘のヒロイン、宮園かをりは、作中登場時点で元気に見えて病気に身体を侵されており、物語が進む程にどんどんその症状を悪化させていく様子が描かれています。最初は何気ない日常的なシーンが多く分かりにくいですが、その病気は非常に重い物で、中盤以降には、明らかに弱っていく姿が描かれ最後には命を落としてしまうような病気でした。
四月は君の嘘は公生の成長を描く物語でもありますが、その成長にはかをりの存在は欠かすことができない存在です。かをりは何故、亡くなる程の病気にかかりながらあれほどまでに笑っていられたのでしょうか?今回は四月は君の嘘のヒロイン、かをりがかかった病気に関して病名やその症状などを切り取ってまとめて紹介していきます。
四月は君の嘘とは?
四月は君の嘘は、2011年より講談社が発売する月刊少年マガジンで連載された漫画を原作とする物語です。原作者新川直司さんの高い画力と、そのストーリーで話題を集め、高い人気を獲得、さらに2012年にまんが大賞にノミネート、2013年には講談社漫画賞少年部門を受賞するとさらにその人気を爆発させる事になります。
2014年からはメディアミックス展開も行われ、2クールでほぼ原作通りに進行するアニメ化、主人公の公生とヒロインのかをりの恋愛物語に焦点を合わせた映画化でさらに話題を集める事になりました。特に映像化に当たって追加された主題歌や挿入歌は四月は君の嘘の物語に合わせて製作され、それぞれの作品と共に高い評価を集める事になっています。
また四月は君の嘘が音楽の中でもクラシックをテーマにしているという事もあって、四月は君の嘘で登場した楽曲を演奏するクラシックコンサートが開催されるなど、他の作品では見られないようなメディアミックス展開も行われるなど音楽面でも非常に高い人気を誇っています。
四月は君の嘘は母の死をきっかけに自身の弾くピアノの音が聞こえなくなってしまった、元天才ピアニスト、有馬公生を主人公とした物語です。楽譜通りに完璧に弾くその演奏で数々のコンクールに入賞、「ヒューマンメトロノーム」と揶揄されるような実績を誇りながらも、現在はピアノから離れるような生活を送っています。そんな公生の前に突然現れたのがヒロインとなるかをりです。
四月は君の嘘の宮園かをりを紹介
四月は君の嘘のヒロインで、作中で主人公の公生の前に現れるのが宮園かをりです。中途半端にピアノから離れている公生に対し、かをりはヴァイオリニストであり、公生の幼馴染の親友である渡亮太を好きだと嘘をついて近付いてきます。公生を「友人A」と呼びながらも自身が出演するコンクールでの伴走者に任命するのです。そのコンクールでは楽譜に合わせないながらも高い魅力に溢れる演奏を見せ、聴衆の心を掴んでいます。
公生からは当初「珍妙珍奇」「奇抜」と思われる程に天真爛漫な行動が多かったかをりですが、それらも全て自分の命が残り少ない事を知っての事でした。やりたい事をやりきる為、ある種自らを演じていたのです。本質的には寂しがり屋で、「1人にしないで」など思わずその事を吐露してしまうようなシーンも見られます。最後には手紙に残す形で全ての思いを公生に伝える形で物語は幕を閉じています。
かをりは幼少期にはピアノを弾いており、公生の演奏を聞いて憧れを抱き、共演したいとピアノを辞めてヴァイオリニストになった事、入学した時点から公生が偶然にも同じ中学だと知っていた事、椿に渡が好きだと言ったのは遺恨を残さない為で、本当は公生に近付きたかった事などかをりなりの気遣いが分かる最後の手紙は作中でも泣けるシーンとして高い人気を誇っています。
四月は君の嘘の宮園かをりの病名は何?病気の症状について迫る!
ここからは四月は君の嘘のヒロイン、かをりを苦しめた病気について何の病気だったのか、病名やその症状などを紹介していきます。
原作で病名は明かされていない?
四月は君の嘘の原作漫画ではかをりの病気について、何の病気なのかが分かる具体的な病名などは示されていません。これは主人公の公生の「自身のピアノの音が聞こえなくなる」という症状に関しても同様で、その病気によってどうなるのかに関しては比較的細かく描写されていますが、最後まで何の病気なのか、病名に関しては明かされる事がありませんでした。なのでファンの間ではいくつかの考察の元に病名が推測されています。
四月は君の嘘作中で見せたかをりの病気症状
かをりの症状が最初に描かれたのは公生と出演したコンクールの日です。演奏後突然倒れてしまいました。この突然倒れてしまうのは招待演奏をする事になっていたガラコン当日でも発生しており、ガラコン当日に倒れた際には即日入院になってしまう程でした。そして病院内で1人歩いていた時に急に足に力が入らなくなり自分の意志では立てなくなってしまいます。以降は車椅子に乗っているシーンも多く回復していない様子が伺えます。
またガラコン当日に倒れた際には頭をぶつけてしまい、その際に出血がなかなか止まらなかった事が入院の直接的な原因となっている様子も描かれています。そしてそれ以前から何種類もの大量の薬を服用している事も描かれていました。公生の後押しを受ける事で最終的に受ける決心をする手術も成功率が低いと言われ、やはり失敗してしまいます。
また何気ない日常的なシーンでは、公生から渡されたペットボトルを受け取る事ができない、手の力でその重量を支える事ができずに落としてしまうシーン、また病院前のバス停で下車するシーンなども描かれています。かをりの症状や病気だと分かる描写は比較的多いですが、代表的な物はこれらのシーンです。
ファンの予想するかをりの病名は?
かをりの病名に関して、作中はもちろん、原作者新川直司さんのインタビューなど外部の媒体においても一切伏せられており真相は分からないですが、やはり多くの人が気になるようで、それぞれの知識を用いて作中で見られる症状などからファンがかをりが何の病名の病気なのかを予想しています。
手足を思うように動かせなくなるという症状から「脳腫瘍」「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」「脊髄小脳変性症(SCD)」「筋ジストロフィー」「パーキンソン病」など多くの病名が予想されていますが、一番有力だと言われているのが「白血病」ではないかと言われています。頭からの出血がなかなか止まらない、大量の薬が必要などという点を含めても「白血病」の可能性が高いと言われているのです。
何故病名が明かされていないのか?
作中数々の描写が細かく描かれているにも関わらず何故病名を明かさない理由は不明ですが、「物語の整合性の為」とも「作者の配慮」だとも言われています。仮に「白血病」である事を示したいのであれば、白血病の最たる特徴でもあるアザや、抗がん剤治療の副作用なども描く必要が出てきます。しかしこれらのシーンを描くとかをりのイメージは現在とは大きく異なってしまいます。
かをりは最後の最後まで病気と闘う力強い女の子というイメージが強いです。一方で四月は君の嘘の物語の進行上、かをりの死を描く事は必然であるとも言えます。かをりの強い思いがあるからこそ主人公である公生が前を向くきっかけとなっているのです。そして最後のかをりからの手紙が泣けるシーンとなるのもかをりの普段の元気に見える様子の方が強くイメージされるからこそでもあります。
加えて、四月は君の嘘の物語はかをり視点で見れば「目標や夢が叶わなかった物語」でもあります。かをりはもう1度公生と同じ舞台に立ちたいという思いを叶える事ができませんでした。それは実際にその病気と戦う人が複雑な思いを抱くのは間違いないでしょう。敢えて病名をぼかす事が四月は君の嘘に置けるかをりの死の必然性を留める唯一の方法だったのかもしれません。
四月は君の嘘のあらすじを紹介
かをりの病気に関して紹介した上で改めて四月は君の嘘のあらすじを紹介していきます。今回はできるだけかをり視点で病気に繋がる描写を中心に紹介していきます。
宮園かをりと有馬公生の出会い
四月は君の嘘の物語上、かをりと公生の出会いは中学3年の4月です。最後の手紙でもはっきりしますが、かをりは椿に「渡との間を取り持ってほしい」という形でその輪に加わるべく、自らの出場するヴァイオリンのコンクールに3人を呼ぶのです。そのコンクールでの楽譜無視の演奏は審査員からは酷評でしたが、聴衆推薦枠で次のステップのコンクールに進む事が決まりました。
最初にかをりの病気に関しての伏線と言えるのがこの頃に描かれた何気ない日常的なシーンにもあります。それはかをりと椿が共にバスで帰宅する時の出来事です。その時は先に椿がバスを降りますが、その後、かをりが「次は戸津原大学病院前~」というアナウンスで下車ボタンを押すシーンが描かれています。もちろんこのシーンだけで気付ける人はなかなかいませんが、振り返ると伏線だったんだなと分かるシーンです。
出典: https://thetv.jp
かをりは次のコンクールでの伴奏者として公生を指名します。公生に強い憧れを抱き、なんとか公生と一緒の舞台に立ちたいと願うかをりですが、公生は最初その願いを断ります。かをりは断られて尚、「私をちょっぴり支えて下さい」「くじけそうになる私を支えて下さい」とお願い最後にはかをりに根負けする公生ですが、このシーンもかをりの病気を知ったとに観るとかをりが夢を叶える為に必死だった事が伺えます。
かをり倒れる!
無事に公生との演奏を終えたかをり。結果は公生が途中で演奏を辞めてしまい演奏をやり直した事から失格となってしまいましたが、かをりにとっては満足のいく結果でした。しかしその日、かをりは倒れてしまい入院する事になってしまいます。そして病室で1人「そっか、わたしまた倒れたんだ」と呟くのです。ここで初めて明確にかをりが病気である事を示すようになります。
その後は徐々にかをりが病気である事を示すシーンが増えて行きますが、かをりはそれは公生達には隠しています。コンクールの休憩中に大量の薬を飲むシーンや自室でよろけてベッドに倒れ込むシーンなど、読者には「何故?」「何かある?」と思わせるシーンを描写しながらも公生達の前ではそんな姿を見せる事はなく努めて笑顔で過ごし公生を振り回す姿が描かれていました。
一方、コンクール的には失格になってしまったかをりですが、本来は入賞者のみが演奏できるコンサート「ガラコン」に招待される事になります。再び公生に伴奏をお願いし、2人はガラコンに向けて再び練習に励む事になります。その選曲は公生のトラウマ曲とも言える「クライスラー愛の悲しみ」でした。なんとかトラウマを乗り越えようとする公生、しかしガラコン当日、かをりは何故かその姿を見せませんでした。
公生は1人舞台に上がって、「クライスラー愛の悲しみ」を弾ききる事で母のトラウマを克服、その時にはかをりの幻覚を見るなど公生の中で間違いなくかをりの存在が大きくなっている事も描かれています。演奏を終え数日経過した公生の元に届いた知らせ、それはかをりがガラコン当日、家を出た途端に倒れて入院してしまったというものでした。
出典: https://festy.jp
ここで初めてかをりが何かの病気である事を公生は知る事になります。その時にはかをりは、点滴を受け、頭には包帯を巻いているという状態で、公生はただの怪我ではない事を悟ってしまいます。それでもかをりは元気になっていると見せる為、椿がお見舞いに来た時には点滴を中断してもらうなどして努めて笑顔で過ごす姿が描かれていきます。一方でかをりに失った母の姿を重ねてしまい公生はお見舞いにいけなくなるのでした。
乖離するかをりの思いと身体
自力では立てなくなり車椅子でいる事が多くなるなど、懸命に生きようとするかをりの思いに対して身体は徐々に言う事を聞かなくなっていきます。そしてかをりは今まで隠していた病気の事を公生に伝えます。公生は散々悩んだ挙句、かをりを励ます為にかをりが自分に望んでいたコンクールへの出場を決めます。そしてそれを聞いたかをりは、もう1度公生と同じ舞台に立つ為、それまで拒否していた延命手術を受ける事を決心します。
出典: https://festy.jp
かをりの手術の日は奇しくも公生のコンクール本選当日でした。かをりへの想いを自覚していた公生はかをりへの思いを込めて演奏を始めます。一方でかをりの手術も始まりました。演奏も中盤、公生はヴァイオリンを持ったかをりの幻覚を見ます。そこで公生はかをりが亡くなった事を悟ってしまいました。それでもなお演奏を続け、演奏の終わりと共にかをりは儚く消えてしまいました。そして公生はかをりの両親から手紙を受け取ります。
四月は君の嘘を観た感想は?
出典: https://festy.jp
ここからは四月は君の嘘の感想をそれぞれ紹介していきます。四月は君の嘘は原作漫画、アニメ、映画それぞれで実に多くの感想を見る事ができます。
ラストの手紙のシーンは泣ける事間違いなし
この感想は原作漫画、アニメ、映画に共通して見られる感想です。アニメや映画ではそれぞれの尺の都合や演出の問題もあり、完全に原作を再現しているわけではありませんが、最終的には全てこのかをりからの手紙でエンディングを迎えています。この手紙はかをりから公生への告白の手紙であり、自分が付いた小さな嘘のネタばらしの手紙でもあります。
出典: https://festy.jp
かをりが作中で公生と出会う前、幼少期から公生を知っている事、ヴァイオリニストになったきっかけなどこれまで作中では一切触れられてこなかった真実に触れられるシーンでもあり、かをりの秘めた思い全てが語られるシーンでもあります。だからこそこのシーンはどの媒体においても泣けるシーンであるとして、「とても綺麗にまとめられている」と好評を集める事になっています。
またこの手紙の影に隠れてしまいがちですが、かをりは手紙と共に、自身の宝物も公生に送っています。それは幼少期、真に公生に出会った頃、偶然公生が写り込んだ友達と撮影した写真です。額縁に入れて飾られている写真はかをりにとって公生がどれだけ憧れの存在で大きな存在だったかを示す物として、このかをりからの手紙のシーンに隠れた名シーンとしてこちらも高い人気を集めています。
主題歌や挿入歌が素晴らしい
こちらはアニメや映画などの音楽がある映像媒体に対しての感想です。四月は君の嘘は音楽をテーマとしながらも原作は音が出ない漫画である為、アニメで初めて音楽が付く事になります。もちろん漫画のシーンとしても素晴らしいシーンとして人気の高いシーンが多い演奏シーンですが、やはり音が入ると違うとする感想は多いです。
出典: https://festy.jp
また作中で演奏されるクラシック曲はもちろん、それぞれの媒体の主題歌や挿入歌も全て四月は君の嘘で使われるのを前提に作曲されている事、音楽をテーマにする作品に相応しい楽曲だと言う事もあってかなりの好評を集めています。
実写映画の山崎賢人と広瀬すずの共演が凄い!
音楽シーンで特に人気が高いのが四月は君の嘘全体で見ても唯一、公生とかをりが共演する事になったコンクールのシーンです。特に実写映画版の四月は君の嘘でのこのシーンは公生を演じる山崎賢人さんとかをりを演じる広瀬すずさんのそれぞれが高い演技力を見せ、手紙のシーンと共に良かったと感想を集めるシーンになっています。
このシーンは作品全体を振り返っても「かをりの夢が叶った唯一のシーン」でもあり、特に原作やアニメでその後の流れやラストを知っている人程、このシーンで思わず泣いてしまったという人も多いです。また特に公生を演じる山崎賢人さんは実際に撮影を行う半年前からピアノを猛練習したというエピソードも残される程に熱演しており、高いレベルの演奏シーンとして人気を集めています。
四月は君の嘘の病気症状や病名まとめ
今回は四月は君の嘘の最大の謎と言われるかをりの病気についてまとめていきました。かをりの病気は描写は細かいながらも病名までははっきり描かれず、ファンの間での考察は盛んであるものの、原作者の新川直司さんも口を閉ざし、その真相は示されていないままです。しかし四月は君の嘘においてはむしろかをりの病名が伏せられている事もまたかをりの神秘性を高め、人気を集める事に繋がっているとも言えます。
かをりが病気だと分かる明確なシーンが作中で描かれるのは中盤以降ですが、それまでにも数々のシーンで描写されるなど非常に細かく考えられたストーリー構成が四月は君の嘘の人気の秘密でもあります。そのストーリーは例え音楽がない原作漫画で読んでも色あせる事はなく、むしろその想像力を働かせてくれます。
四月は君の嘘は公生とかをりの恋愛物語であると同時に、公生の成長を促し、支えるかをりという視点の物語でもあります。それだけ四月は君の嘘においてかをりが占める割合は大きく、それだけにあのラストは涙なしには見る事ができません。原作漫画、アニメ、映画のどれも高い評価を集めている作品なのでぜひお好きな媒体で1度は視聴して見る事をおすすめします。