【寄生獣】加奈は可愛いけどうざい？原作漫画とアニメの違いや死亡シーンを紹介

この記事では、総発行部数2400万部超を誇る大人気漫画『寄生獣』の第10話で初登場した加奈を特集します。彼女はある特殊な能力の所有者で、その能力により主人公・泉新一と親交を深める一方、その能力のために悲劇の渦中に巻き込まれます。

これから、可愛いけどうざいと言われる加奈の原作漫画とアニメの違いや死亡シーンを紹介していきますが、まずはその前に『寄生獣』の作品情報をお届けしましょう。最初に作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

『寄生獣』は、岩明均による日本の漫画作品です。最初は「モーニングオープン増刊」で全3話の中編作品として連載され、その後、第4話以降が「月刊アフタヌーン」で1990年1月号から1995年2月号まで連載されました。また、メディア展開としては、テレビアニメが2014年から2015年にかけて放送されたほか、同じ時期に実写映画も公開されました。

未知の宇宙生物が地球に飛来してきました。彼らは、人間の頭部に侵入して脳を含む全てを支配し寄生すると、他の人間を捕食していきました。寄生後、彼らの頭部は変形し、様々な顔に擬態することが可能となります。また鋭利な刃物に身体を変化させ、瞬時に複数の人間を切り裂くこともできます。これらのパラサイト（寄生生物）は優れた学習能力を持ち、迅速に知識や言語を習得すると人間社会に溶け込んでいきました。

ここからは、この記事のメインテーマである『寄生獣』の加奈の話題に移ります。加奈は、『寄生獣』の第10話から第31話にかけて活躍するキャラクターです。主人公の新一の家の隣町に馳せています。最初は光夫と交際していましたが、新一に何か普通の人間とは異なるものを感じ、やがて新一に惹かれていきました。

ミギーと融合する前の新一については知らなかったようですが、融合後の荒々しさや野性味に惹かれていきました。また、新一の変化に戸惑う恋敵の里美の状況を利用して、新一に近づこうとしていました。

ここからは、可愛いけどうざいと言われている、加奈の性格などについて考察していきます。加奈は、その言動とは裏腹に可愛らしい一面を持っています。例えば、彼女はパラサイトを感知する能力を持っていますが、新一の居場所を知ると「運命の赤い糸」で結ばれていると可愛い形容をしていました。また、夢の中で寄生生物に襲われた際には白馬の王子様に助けられるなど、メルヘンチックな面も見せています。

一方で、新一のことが気になっているようで、偶然出会ったように振る舞ったり、ちょっかいを出したりしています。この見た目と言動のギャップが彼女を可愛らしくしています。しかし、逆にうざいと感じられることもあります。例えば、村野里美と新一の関係がギクシャクした時に口出ししたり、新一の忠告を無視するところなどはうざいと感じられるでしょう。

加奈のグループには、加奈に「ほの字」の光夫という人物がいます。加奈は彼の気持ちを理解しているものの、新一のことが気になっているため、光夫を冷たくあしらうこともあります。アニメ版では加奈のキャラクターが一部変更され、ストーカー的な要素が強調されたり、メルヘンチックな部分が削られたりしています。こうしたことが、彼女がうざいと思われることを助長したのかもしれません。

加奈は、特別な才能を持っています。彼女は「寄生生物（パラサイト）」が発する信号を感知することができるのです。この信号を探知することで、同じ種類のパラサイトがどの方向に存在し、どれくらいの距離にいるかを把握できます。通常、この能力はパラサイトにしか備わっていませんが、なぜか加奈だけがパラサイトの信号を捉えることができるのです。

加奈は、おおよそ50メートルの範囲内で信号を受け取れる一方、新一は約300メートルもの距離まで信号を感知できます。ストーリーが進むにつれ、加奈はパラサイトの信号を受信するだけでなく、微弱ながら自分からも信号を発信できるようになりました。しかし、なぜ加奈がパラサイトと同様の能力を持つのかは不明で、『寄生獣』の中でも明確には説明されていません。

『寄生獣』は原作漫画とアニメ版、そして実写版が存在します。原作漫画とアニメ版ではキャラクターデザインが一新されていて当時、かなりの話題を呼びました。そこで、『寄生獣』の原作漫画とアニメ版における加奈の描かれ方の違いについて考察してみます。

原作漫画では、加奈はいわゆる「スケ番」でした。連載時期が1990年代だったこともキャラクターデザインに大きく影響していたことでしょう。その絵柄は現代のものとは異なりますが、漫画版はキャラクターがしっかりと立っており、特に見た目と言動のギャップが魅力的でした。

一方、アニメ版では、原作のスケ番風から可愛い見た目へと変わりました。この変化により”ギャップ萌え”は薄れましたが、ビジュアルは現代的で非常に魅力的です。ただし、アニメ版の加奈は外見だけでなく、さまざまな部分で変更が加えられています。原作を読んだ人は、アニメ版に違和感を覚えるかもしれません。また、漫画版では加奈という名前だけでしたが、アニメ版では「君嶋」という苗字が明らかになりました。

そして、最後の実写版ですが、残念ながら実写版に加奈は登場しませんでした。『寄生獣』実写版は2部作で制作されており、第1部に登場しなかった加奈でしたが、もしかしたら第2部には登場するのでは？とファンは期待を寄せたと言います。しかし、結局ファンの願いがかなうことはなく、多くのファンが悲しんだそうです。

ファンが悲しんだ理由にはいくつか要因が考えられます。まず加奈は好き嫌いが分かれるキャラクターでしたが、その存在感が物語に深みを与えていたため、登場しないことを残念がるファンもいました。そして、彼女の死が主人公の泉新一にとって重大な転機となっていたことも忘れてはなりません。彼女が登場しないことで、物語の展開に大きな影響を与えることになってしまうのです。

加奈は、原作漫画第31話でパラサイトによって死亡してしまいます。パラサイトの信号を感知する能力を持っていたのですが、その信号がパラサイトから出ているとは気づかず、新一を見つけるための手段だと考えていました。そのため、その信号で新一を見つけようとしましたが、結局新一の正確な位置を特定することはできませんでした。その頃、加奈の住む地域には複数のパラサイトが出現しています。

新一の方は、八体ものパラサイトが現れたことで危機感を抱いていました。なぜこんなにも多くのパラサイトが現れたのか、その真相を突き止めるために調査を開始します。その過程で、偶然にも新一の信号を受信した加奈と接触します。その時は、新一の説得によってその場から離れることになりましたが、後日、新一は加奈にパラサイトの存在について打ち明けました。

加奈は新一からパラサイトの話を聞きましたが、それを信じることはできず、理解が深まらないまま別れることになりました。再び加奈と話をする約束を取り付けた新一は、加奈に家で待つよう言いますが、加奈は新一を探しに出かけてしまいます。すぐに新一に会いたいと思ったからです。しかし、これが加奈の悲劇の始まりでした。

加奈はいつも通りに信号を受信していましたが、それは他のパラサイトから出ているものであり、しかも人間を捕食している最中でした。人間を喰らっている場面を目撃されたパラサイトは加奈を襲い、彼女を殺してしまいます。襲われた直後に新一が駆けつけ、パラサイトを撃退しますが、加奈は死亡してしまいます。死の直前、加奈が思い浮かべたのは、夢の中に現れた白馬の王子さまが自分を助けてくれる場面でした。

前項で解説したように、加奈は物語の途中でパラサイトの攻撃により死亡してしまいます。その死亡シーンはとても切ないものでした。加奈は自分の特殊能力が新一との結びつきを運命の赤い糸だと信じ、彼に夢中になりました。白馬の騎士になった新一に抱かれる夢を見るほどでした。やがて微弱ながらもパラサイトと同じ信号を出すことができるようになりました。

さらに、加奈の住む地域である東福山市の市長にパラサイト疑惑のある広川が就任し、新一は危機感を感じます。彼は自分とミギーの秘密を打ち明けますが、加奈はそれを信じようとしませんでした。翌日、新一は加奈を説得しようと彼女の住まいに向かいます。その際、自分が到着するまで家から出ないよう伝えます。しかし加奈は、自分の能力を過信し外出してしまいます。

その結果、新一の発する信号と勘違いして別のパラサイトの捕食現場を目撃してしまいます。そのパラサイトに襲われ致命傷を負いました。新一がすぐに駆けつけますが、加奈は白馬の騎士に抱かれる夢を思い出しながら、彼の腕の中で静かに息を引き取り死亡しました。

ここで、アニメ『寄生獣』の加奈役の声優・沢城みゆき（さわしろ ・みゆき）を紹介します。沢城みゆきは、1985年6月2日長野県生まれ・東京都出身の女性声優で、現在は青二プロダクションに所属し、ナレーターや女優としても活動しています。

彼女は、1999年に『デ・ジ・キャラット』の新人声優オーディションで審査員特別賞を受賞し、プチ・キャラット（ぷちこ）役で声優デビューしました。その後、数多くのアニメ作品に出演し、2001年放送の『しあわせソウのオコジョさん』ではコジョピー役でテレビアニメ初主演を果たしました。

また、テレビ番組のナレーションも務めたり、NHK連続テレビ小説『なつぞら』で、劇中アニメの声優役として実写ドラマに出演するなど幅広く活躍しています。

次に、アニメ『寄生獣』の加奈役の声優・沢城みゆきの主な出演作品や担当キャラを一覧で紹介します。

• ルパン三世（峰不二子）
• 化物語（神原駿河）
• ソードアート・オンラインII（シノン）
• ヲタクに恋は難しい（小柳花子）
• HUNTER×HUNTER（クラピカ）
• デュラララ!!（セルティ・ストゥルルソン）
• べるぜバブ（ベル坊）
• Go！プリンセスプリキュア（紅城トワ／キュアスカーレット）
• ゲゲゲの鬼太郎（第6期）（ゲゲゲの鬼太郎）
• 鬼滅の刃（堕姫）

ここまで『寄生獣』の可愛いけどうざい加奈特集をお届けしてきましたが、最後に加奈に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

アニメ版『寄生獣』では、原作から一転して加奈は可愛いキャラとして登場しました。正統派ヒロインの雰囲気を漂わせ、多くのファンに愛されていることでしょう。この投稿者もその口で、定期的に会いたくなってアニメを観てしまうようです。

可愛いと評判の加奈ですが、一方では「うざい」と敬遠されることもあります。この投稿者も、彼女の一面であるストーカー気質には引いてしまうようです。確かに指摘されていいるシーンは、気持ち悪すぎるかもしれません。

最後に紹介するのは、『寄生獣』の原作とアニメ版の違いに関するツイートです。大きくイメージチェンジしたアニメ版の加奈ですが、こちらの投稿者は好意的に見ています。確かに、世の中の変化によって表現に制約が生じることも考慮すべきでしょう。

この記事では「寄生獣の加奈は可愛いけどうざい？」と題して、原作漫画とアニメでの加奈の違いや死亡シーンを紹介してきました。

『寄生獣』の加奈は、主人公の新一と「運命の赤い糸」で結ばれていると考えるなど、ロマンティックで可愛らしい一面を持っています。しかし、その反面、新一がガールフレンドの里美といざこざになった際に口を出すなど、うざい一面もあります。

また、『寄生獣』には原作漫画とアニメ版、そして実写版があります。アニメ版ではキャラデザインが一新され、加奈もかなり変わりました。原作ではスケ番風だったのですが、アニメ版では可愛らしくなり、原作ファンは違和感を覚えたことでしょう。さらに、実写映画では加奈は登場しません。原作やアニメでは加奈の死亡が新一の転機となったため、彼女が登場しないことは物語の展開に大きな影響を与えました。