【葬送のフリーレン】ザインが離脱したのは何話？ゴリラとの再会や再登場の可能性は？

葬送のフリーレンにおいて、フリーレンのパーティメンバーだったのがザインです。この記事ではそのようなザインについてネタバレありでまとめて紹介していきます。

ザインが登場した葬送のフリーレンは、2020年から原作・原案山田鐘人先生、作画アベツカサ先生のコンビで週刊少年サンデーで連載しているファンタジー作品です。魔王を倒した勇者一行の後日談を描く形で始まり、勇者パーティのメンバーだったフリーレンを主人公にロードムービー的な作品として展開していく形になりました。

葬送のフリーレンは短編連作とも言える形式、個性豊かなキャラクターなどが高い人気を集め、同時に高い評価を受けている作品でもあります。累計発行部数は1700万部を突破し、メディアミックス展開も行われるようになりました。2023年にはアニメ化も行われるなどしている作品です。

魔王討伐を成し遂げた勇者パーティ。10年にも及ぶ大冒険だった4人の冒険でしたが、人間にとっては長い冒険であっても1000年を軽く生きるエルフのフリーレンにとっては、極めて短いものでした。50年に1度の『半世紀（エーラ）流星』を4人で眺めると、次回も一緒に見る約束をしてパーティを解散します。そして、50年後、再びエーラ流星を見に集まった直後にヒンメルは亡くなってしまい、フリーレンはそこで後悔を覚えることになるのでした。

ザインは、葬送のフリーレンにおいて、フリーレン一行が北を目指して旅をする中で、訪れた村で出会った破戒僧です。酒、タバコ、ギャンブル、年上の女好きと戒律を全て破るようなだらしない性格をしていますが、人間としては年齢を重ねているため、パーティは大人として振る舞うことが多いです。それ故に、パーティでは相談役になることが多くなっており、なんだかんだで世話をすることも多くなっています。

フリーレン一行に同行していたザインですが、ある時点でパーティを離脱する決断を下します。ザインがパーティを離脱することに決断したのは、4巻収録の35話でのことです。ちなみに、ザインの初登場は、3巻収録の27話なので、パーティメンバーとしては、かなり短い同行期間となりました。フリーレン一行でも大人で面倒見の良い独特なポジションだっただけに、何話にも渡って登場していたように感じますが、同行期間は非常に短いです。

ちなみにアニメ葬送のフリーレンでも既に、ザインの登場と離脱は描かれており、それぞれ何話で描かれたかというと、初登場がアニメ葬送のフリーレン13話、離脱したのがアニメ葬送のフリーレン17話となっています。

ザインがフリーレン一行から離脱することになった理由は、至極単純です。その理由は『進路が違ったから』です。元々ザインは、幼馴染である戦士ゴリラを追いかけることが旅の目的としてフリーレンのパーティに加わりました。大陸北端の地エンデにあるというオレオールを目指すというフリーレン一行とはそもそもの目的が違ったのです。

それでもフリーレン一行にザインが何話にも渡って同行していたのは、戦士ゴリラの目撃情報が、フリーレン一行の進む方向と一致していたためでした。同行する際、最初から『途中まで』と明言していたのです。戦士ゴリラが旅に出たのは10年前のことでしたが、特徴的な名前を名乗っていたこともあり、目撃情報は意外にすんなり見つかり続けます。そしてある地点で、目的の方向が逆方向を示す形になってしまいます。

戦士ゴリラの目撃情報は、北側諸国の中部にある交易都市テューアに向かっていました。これに対し、フリーレン達は、旅の目的を果たすために魔法都市を目指す必要がありました。ザイン自身かなり迷った様子は見せましたが、最後には自身の目的からパーティから離脱する道を選んだのでした。フリーレンも快く送り出しており、再会の約束をして別れています。

葬送のフリーレンファンの間では、ザインとゴリラが無事に再会できるかは、意見が分かれるところになっています。ザインの旅の目的は、幼馴染で冒険者になった戦士ゴリラを探すことです。実際、特徴的な名前ということもありますが目撃情報が残るくらいには冒険者としてゴリラも活躍できていたことは明らかになっています。しかし、その目撃情報はあくまでも、10年前のものであり、最近のものというわけではないのです。

元々戦士ゴリラは「3年で戻る」と話して旅に出ました。それが10年も戻ってきていないことを考えると、普通に考えれば、亡くなっている可能性が高いと考えられます。とはいえ、ザインはゴリラなら生きている可能性があると信じられたからこそ、旅に出たとも考えられるので、無事に再会できる可能性も0ではないと考えられます。

ただ葬送のフリーレンは、フリーレン視点以外は基本描かれないので、再会シーンがあったとしても回想などになる可能性が高いです。葬送のフリーレンの人気を考えると、ザインがフリーレン一行から離脱してから戦士ゴリラと再会するまでを、葬送のフリーレンのスピンオフ作品にすることも、できるのではないかとさえ言われています。

パーティ離脱以降、2024年2月現在まで、ザインの葬送のフリーレン本編への再登場は残念ながら実現していません。ただ、再登場の可能性は示唆されている状態にあります。8巻収録のエピソードにおいて、魔法試験で一緒になったメトーデが、フリーレン一行に同行を申し出ることがありました。これに対し、フリーレンは丁寧に断りを入れ「僧侶の枠は空けておきたい」という理由を説明しているのです。

これは、もちろんザインのための席であると考えられます。元々ザインとフリーレンは離脱の際にお互いに「また」と挨拶して別れています。目的を考えても喧嘩別れというわけではないため、必要があれば、また一緒に旅をしても不思議ではないのです。そしてフリーレン達とザインの目的が一致する可能性も十分にあります。

フリーレン達の目的はオレオールへの到達ですが、このオレオールは「死者の魂と対話ができる場所」だとされているのです。つまり、仮に戦士ゴリラが既に死亡していて、ザインがその情報まで辿り着いた場合、ザインにもオレオールを目指す理由ができることになるのです。このことからも、ザインが葬送のフリーレン本編に再登場の可能性は十分にあると考察されています。

ザインが葬送のフリーレン本編に初登場した時は、なぜかザインは底なし沼にハマっていました。これをフリーレン達に助けられると、毒蛇に注意するように忠告して村に帰っていきます。一方でフリーレン達は先を急ぐため、その村にはよらずに進むつもりでした。しかし、シュタルクが毒蛇に噛まれてしまい、鼻血が止まらなくなってしまうのです。仕方なく、フリーレン達は、引き返して村に寄ることにするのです。

しかし、辿り着いた村の神父に既に手遅れと宣告されてしまいます。このまま脳みそが溶けてしまうとまで言われたのです。慌てるシュタルクでしたが、神父の弟なら治せるかもしれないという話を聞きます。そこに帰ってきた弟こそが、シュタルクだったのです。シュタルクは、底なし沼から助けられたお礼としてそっと触れるだけでシュタルクの毒を解毒してしまうのでした。

ザインの天才的な治療術を見たフリーレンは、パーティに入るように交渉します。しかし、ザインは冒険に出るつもりはないと断り続けました。ザインが冒険に出ることを断っていた理由は2つあります。1つは、上記でも紹介した幼馴染の戦士ゴリラです。ゴリラは冒険者になる際、ザインのことも誘っていました。しかし、これをザインは断って村に残ることを決めたのです。

そして2つ目の理由であり、ゴリラの誘いを断った理由でもあるのが、兄です。ザインの両親は早くに亡くなっており、肉親といえるのは兄だけでした。そしてその兄である神父は、聖都で司教をしていたハイターが聖都に来ないか勧誘するほどの才能を持っていました。この誘いを兄は、「弟から故郷も奪いたくない」という理由で断っているのです。この話を知ったザインは、兄を残して旅に出られないと誘いを断り続けていたのでした。

最終的にザインは、戦士ゴリラを探して旅に出ることを決意しますが、これにはフリーレンの説得はもちろんですが、兄の思いを聞かされたのもきっかけになっています。ザインの思いを聞いた兄は、人生で初めて見るほどにザインを怒ったのでした。こうしてザインは、フリーレン達に途中まで同行することになったのです。その後何話にも渡って、ザインはフリーレン一行のメンバーとして活躍することになります。

旅に同行するようになって発生したイベントがフェルンの誕生日でした。当初ザインはフェルンの誕生日を知らず、脛を蹴られてしまうのでした。そして雑貨屋に赴いたザインは、フェルンに好きなものを選んで良いと言いますが、フェルンは選ぼうとしませんでした。フェルンは、シュタルクとの思い出として「好きなものを選んで良い」という選択肢を残していたのです。

ここでザインは、そのようなフェルンの思いを察します。そして、フェルンの好きそうな小物入れをプレゼントしてやるのでした。これである程度機嫌を直したフェルンに対し、「シュタルクはいい奴だけどガキなんだから優しくしてあげろ」とアドバイスも送りました。フリーレン一行では、唯一といえる大人なので、大人らしい対応を見せたシーンになっています。

旅の最中、とある村に立ち寄ると、そこでは村人全員が眠ってしまっていました。ザインとフリーレンはすぐに呪いだと見抜きます。呪いの類は、女神様の加護がなければ解呪したり、耐性を得ることができず、これには才能が大きく関わってきます。ここで活躍したのがザインです。ザインは女神様の魔法の才能に秀でており、すぐに原因を突き止めたのです。

この呪いの原因は、混沌花でした。この元に向かう道中、シュタルクとフェルンも呪いで眠ってしまいます。最後の頼みの綱であるフリーレンも混沌花の元に辿り着く直前に呪いで眠ってしまいます。なんとか1人立ち向かうザインでしたが、この混沌花は亜種であったため、ザインでも倒すことができませんでした。ザインはフリーレンが眠る直前に放った「絶対に私が倒す」という言葉を信じ、5秒しか効かない『目覚めの解呪』を使います。

目を覚ましたフリーレンは状況を理解すると、本当にその5秒で混沌花の亜種を倒してしまうのでした。ザインは元々僧侶なので、戦闘で最前線に立つタイプではありません。しかし、このエピソードでは最前線で戦い、その強さを示す結果になりました。

葬送のフリーレンは、時系列的に、キャラクターの年齢がはっきりと描かれない作品です。必要に応じてしか描かれず、それはフリーレン一行であっても変わりません。そのため、ザインの年齢についてははっきりしたことが分かっていない状態です。ただし、少なくとも、フリーレンを除けばフリーレン一行では最年長であり、周囲もそういう扱いをしています。

葬送のフリーレンの世界では、16歳で大人扱いされるような描写があります。この描写と、幼馴染の戦士ゴリラが10年前に旅に出たという事実から、少なくともザインに関しては26歳以上なのではないかという考察が行われています。

ザインは葬送のフリーレンでは珍しく、何話にも渡って登場したキャラクターですが、それでも登場話数が少なく、しかも、登場しているシーンのほとんどで戦闘面などはフリーレンが解決しています。そのため、その強さや実力は図りきれない部分があります。しかし、少なくとも治療系の魔法、女神様の魔法に関しては、才能の問題もあってフリーレンよりも使いこなすことができるだけの強さを持っています。

また、女神様の加護を強く持っているという性質上、呪いに対しての耐性もフリーレンよりも高くなっています。

ザインは、破戒僧であり、司祭でありながら、タバコや酒、ギャンブルなどを嗜む性格をしています。この点からダメ男だとする声も多いです。ただこれは、虚無感からきていたもので、実際のザインは心優しい性格であり、大人故に余裕を持って周囲を見ることができる性格をしていると言えます。

後悔もあるとはいえ10年前に旅立った戦士ゴリラを今でも心配していたり、旅に同行してからはシュタルクとフェルンの良き相談相手になるなどしているのです。フリーレンが達観しすぎていることもあり、フリーレン一行唯一の大人であり常識枠でもあります。

ザインは、勇者パーティの僧侶であったハイターに似ている部分があります。女神様の魔法の才能の高さや、人間としても背が高いこと、常識人であること、お酒好きな面などは共通点として上げられるのです。元々、ザインはハイターに面識があり、どこか模倣しているところもある可能性もあります。ただザインの場合はハイターの酒癖に加えて、タバコや女性好きな部分などからよりたちが悪いと言われることもあります。

ザインは早くに両親を失っていますが、そのようなザインを育てたのが年の離れた兄でした。兄は、村で司祭をしていますが、過去にはハイターにスカウトされるほど優秀な人物だったのです。しかし、兄はハイターのスカウトをザインがまだ幼いことを理由に断っており、これがザインに1つ後ろ暗さを与えてしまっていました。

ザインのそのような思いを聞いた兄は、殴り飛ばしてでもその思いを受け止めました。ザインが旅に出ることができた最終的な決め手は兄とのこのような絆にあるといえます。

アニメ葬送のフリーレンにおいて、ザインの声優を担当したのが中村悠一さんです。2001年から活動している声優で、アニメを中心に吹き替えやナレーションなど幅広く活動しています。正統派の主人公から好青年、悪役やハードボイルドなど実に幅広い役どころを演じることができ、作品によっては1人で何役も兼役することがあるほどになっています。

中村悠一さんがこれまでに演じたキャラクターとしては、『おおきく振りかぶって』の阿部隆也役、『マクロスF』の早乙女アルト役、『CLANNAD』の岡崎朋也役、『鋼の錬金術師FA』のグリード役、『フェアリーテイル』のグレイ・フルバスター役、『魔法科高校の劣等生』の司波達也役、『ワールドトリガー』の迅悠一役、『終わりのセラフ』の一瀬グレン役、『ブルーロック』の士道龍聖役などを演じています。

ここからは既に葬送のフリーレンを読んだ人の、ザインに関しての感想をネタバレありでまとめて紹介していきます。ザインは、僧侶としてかなりレベルが高いキャラクターであり、フリーレンも熱心に勧誘していたキャラクターだけに、あっさり別れたことに違和感を覚えるという声が非常に多いキャラクターになっています。その後の認識でも、ザインの再登場を期待する声が増える要因になっているのです。

葬送のフリーレンは基本的には旅をしている関係上、登場人物が何話かごとに入れ替わっていきます。ザインも何話にも渡って一緒に旅をしたとはいっても、話数を振り返ってみると決して長いあいだ、共にいたとは言えない状態です。とはいえ、ザインのキャラクター性や強さ、フリーレン一行にない常識枠という点など、ザインの魅力は多くあったとする声が非常に多くなっています。

ザインの再登場に関しては、熱望する声が多いです。その一方で、ザインの再登場にはゴリラとの再会が敵わなかったという展開がセットになるのではないかとする声もあります。既に亡くなっていたゴリラと話すという目的が加わる方が、ザインが再登場する流れ、その後何話にも渡る冒険に改めて加わる理由として非常に分かりやすいためです。

もちろん、ザインとゴリラが再会していて、再登場、合流してくる流れも0ではありません。ただそうなると、ザインとゴリラの旅の目的が無くなってしまうのです。再登場の時点で新たな目的が生まれているというのも可能ではありますが、シンプルな流れではなくなるとされています。そのため、やはりザインとゴリラの再会は敵わない流れのまま、ザインが再登場することになるのではないか、と考察されることが多くなっています。

再会の形がどうなるかは、まだ不明ですが、ザインは葬送のフリーレンの中でも特別なキャラクターです。フリーレン一行と、勇者パーティのメンバー以外で何話にも渡って活躍したキャラクターは少ないのです。その点、ザインはフリーレン一行に同行し、個別の活躍が描かれ、パーティ内でも大人として確固たる役割を持ったキャラクターでした。そのため、やはり再登場してほしいという声が非常に多くなっているのです。

ザインは葬送のフリーレンに登場したキャラクターで、1度はフリーレン達に同行し何話にも渡って登場しながらも、幼馴染との再会を目指してパーティを離脱したキャラクターです。短編連作に近いロードムービー形式の作品である葬送のフリーレンにおいて、何話にも渡って活躍したキャラクターは少なく、一定の人気を獲得、パーティから離脱後は、再登場を渇望されるキャラクターになっています。

ザインは2024年2月現在、離脱以降の様子に関しては、葬送のフリーレン本編はもちろん、他の媒体などでも一切描かれていません。戦士ゴリラと再会できるのか、その後本編に再登場するのか、いずれにしても何話にも渡って描かれるに十分なボリュームになるのは間違いありません。ザインの再登場や、ゴリラとの再会エピソード、回想などにも注目しながら葬送のフリーレンを視聴してみましょう。