葬送のフリーレンに恋愛要素はある？ヒンメルはフリーレンのことが好きだった？

『葬送のフリーレン』は、山田鐘人さんとアベツカサさんによるファンタジー漫画です。山田鐘人さんが原作を担当し、アベツカサさんが作画を担当しています。葬送のフリーレンは、2020年から週刊少年サンデーで連載されています。2022年にテレビアニメ化が発表され、2023年9月から日本テレビ系列で放送が始まりました。

エルフのフリーレンは、勇者一行の魔法使いでした。フリーレンたちは魔王を倒して凱旋し、それぞれ別の道を歩き出します。フリーレンはそれから50年間1人で旅を続け、久しぶりに仲間たちに再会しました。それからしばらくして、勇者ヒンメルはこの世を去ります。ヒンメルの死に涙を流したフリーレンは、その感情の意味を探すべく、人間を知る旅に出るのでした。

葬送のフリーレンは、それほど恋愛要素が強い漫画ではありません。しかし、恋愛要素がまったくないわけでもなく、それらしき描写も出てきます。葬送のフリーレンの中で恋愛要素があるといわれているカップルは、2組います。そのうちの1組が、勇者パーティーの仲間であるヒンメルとフリーレンです。ここでは、ヒンメルとフリーレンの関係を解説するとともに、2人の恋愛要素を考察してまとめます。

葬送のフリーレンのヒンメルは、最初ハイターとアイゼンの2人だけを仲間にしていました。しかし、魔王を討伐するために魔法使いが必要となり、強い魔法使いがいるという噂を聞いてフリーレンのもとへやってきます。フリーレンはフランメの教えを守り、常に魔力制御をしていました。フリーレンの魔力を見たハイターは、その魔力量が自分の1/5程度だと判断しました。

しかし、ヒンメルはフリーレンのことを、「今まで出会ったどの魔法使いよりも強い」と言います。なぜそう思うのかと尋ねたフリーレンに、ヒンメルは笑顔で「何となくだ」と答えました。フリーレンがヒンメルのこのセリフに何を思ったかは描かれていませんが、結果的にフリーレンはヒンメルのスカウトを受け入れ、そこから一緒に旅に出ることになります。

フリーレンはヒンメルが自分をスカウトしたときが初対面だと思っていましたが、実はヒンメルは子供の頃フリーレンに出会っていました。フリーレンはヒンメルの仲間になった後、どうして自分を仲間にしようと思ったのかヒンメルに尋ねました。そこでヒンメルは、幼いときにフリーレンと出会っていたことを明かします。

ヒンメルは子供の頃森に薬草をとりに行き、迷って家に帰れなくなってしまいました。森の中で膝を抱えていたヒンメルの前に現れたのが、フリーレンだったのです。フリーレンはヒンメルに人里がある方向を教えましたが、怖がっている子供に慰めの言葉ひとつかけようとはしませんでした。

ヒンメルがフリーレンのことを冷たい人だと思っていると、フリーレンは花畑を出す魔法を見せてくれたのです。ヒンメルはその魔法を見て、生まれて初めて魔法が綺麗だと感じました。フリーレンはこの出会いをとっくに忘れていましたが、ヒンメルはフリーレンのことをずっと覚えていました。そして、魔法使いを仲間にするならフリーレンがいいと思い、彼女をスカウトしたのでした。

フリーレンは魔王討伐を果たした後、1人で魔法収集の旅に出ます。フリーレンがヒンメルや仲間たちと再会したのは、それから50年後のことでした。フリーレンは50年前に約束していた通り、3人をエーラ流星が綺麗に見える場所まで案内します。その場所へ行くため、4人は10日ほど短い旅をすることになりました。この4人が再び揃うことを待ち望んでいたヒンメルは、仲間たちとの50年ぶりの旅に胸を熱くするのでした。

50年ぶりのエーラ流星を4人で眺めた後、ヒンメルは穏やかに息を引き取りました。フリーレンはヒンメルの葬式でも表情ひとつ変えず、周りから「冷たい」と非難されます。しかし、ヒンメルのことを何も知ろうとしなかった自分に気づいたとき、フリーレンの目からは涙が溢れました。フリーレンはこの感情が何かわからず、人間を知るために再び旅に出るのでした。

フリーレンは魔法収集が趣味で、さまざまな魔法を使うことができます。その中でもフリーレンが特に気に入っているのが、師匠のフランメから教わった花畑を出す魔法です。ヒンメルたちとの旅の途中、フリーレンはこの魔法を使ったことがあります。綺麗な花畑にアイゼンとハイターははしゃぎ、ヒンメルはフリーレンの頭にそっと花冠を乗せました。このときのヒンメルの優しい表情からは、フリーレンへの愛情が伝わってきます。

ヒンメルは旅の先々で、自分の銅像を作らせています。ヒンメルは自分のことを「イケメン」と称し、銅像作りにも一切の妥協を許しませんでした。その様子を見ていたフリーレンは、ヒンメルが自分の姿を銅像に残すことが好きなのだと思っていました。しかし、ヒンメルが各地に銅像を作っていたのは、実はフリーレンのためだったのです。エルフであるフリーレンは、永遠にも近い寿命を持っています。

ヒンメルは自分たちが死んだ後、フリーレンが1人になってしまうことを案じていたのです。そこで、ヒンメルはフリーレンを1人ぼっちにさせないために、各地に銅像を作って自分の姿を残していたのでした。ヒンメルは自分が死んだ後のことまで心配するほど、フリーレンのことを深く思っていたのでしょう。

フリーレンと一緒に旅をしているフェルンは、誕生日にシュタルクからブレスレットをもらいました。フェルンのブレスレットを見たフリーレンは、昔同じデザインの指輪をヒンメルからもらったことを思い出します。ヒンメルは討伐依頼に尽力したフリーレンを労うため、フリーレンに装飾品をプレゼントすることにしました。

装飾品に興味がなかったフリーレンは、適当に目についた指輪を選びます。この指輪のデザインが、フェルンのブレスレットと同じ鏡蓮華だったのです。実は鏡蓮華には「久遠の愛」という花言葉があり、一般的に恋人へのプレゼントとして使用されていました。フリーレンはもちろん鏡蓮華の花言葉を知りませんでしたが、ヒンメルはどうやらその意味を知っていたようです。

指輪を見たヒンメルは一瞬黙り込み、その後切なそうな表情を見せます。そして、フリーレンの前に跪くと、鏡蓮華の指輪をフリーレンの指にはめました。ヒンメルはフリーレンがこの先もずっと生きていくことを考え、指輪を通じて「久遠の愛」を誓ったのでしょう。

葬送のフリーレンのヒンメルは、フリーレンのことが好きだったのでしょうか？1話からヒンメルの描写を追っていくと、ヒンメルがフリーレンのことを好きであることは確かだといえます。ただ、その「好き」が、仲間として「好き」なのか、恋愛感情なのかは定かではありませんでした。

しかし、回を追うごとに、ヒンメルがフリーレンに恋愛感情を抱いていると推察できるシーンが出てきます。特に、ヒンメルがフリーレンに指輪を贈ったシーンからは、ヒンメルのフリーレンに対する強い愛情が伝わってきます。指輪のシーンはファンの間でも「プロポーズのようだ」と評判で、ヒンメルがフリーレンのことを女性として好きだと考えた人も多いようです。

葬送のフリーレンの原作ではその後も、ヒンメルがフリーレンのことを女性として好きだったとわかるシーンが登場します。物語序盤ではヒンメルの恋愛感情はぼかされていましたが、物語が進むにつれてヒンメルがフリーレンを女性として好きなことがはっきりしてきました。

続いて、フリーレンがヒンメルのことを好きだったかどうか見ていきましょう。フリーレンはエルフであるため、人間のように感情が激しく揺れ動くことはありません。ヒンメルとの旅でも、フリーレンはほぼ無表情で過ごしています。しかし、ヒンメルの死に直面した際、フリーレンは感情を大きく揺さぶられ、涙を流しました。フリーレンにとってヒンメルが大事な人であるからこそ、思わず涙が溢れたのでしょう。

この時点で、フリーレンはすでにヒンメルのことが好きだったと推察できます。また、フリーレンはその後の旅の途中でも、たびたびヒンメルのことを思い出しては笑みを浮かべています。こうした様子からも、フリーレンの中にヒンメルへの思いが強く残っていることがわかります。ただ、それが恋愛感情かどうかはっきりするのは、まだ先のことでしょう。

フリーレンは現在、魂の眠る地「オレオール」を目指して旅をしています。オレオールは人々が「天国」と呼ぶ地で、そこでは死者と対面できるといわれています。フリーレンがオレオールを目指すことになったのは、アイゼンからヒンメルと会うよう依頼されたためです。

フリーレンもヒンメルと会いたいと思ったからこそ、アイゼンの依頼を受けたのでしょう。ただ、オレオールが本当にあるかどうかはわかっておらず、フリーレンも半信半疑のまま旅をしています。ヒンメルとフリーレンがオレオールで再会できるかどうかは、この先の展開次第だといえるでしょう。

葬送のフリーレンで恋愛要素があるといわれているもう1組のカップルは、フェルンとシュタルクです。フェルンとシュタルクはヒンメルとフリーレンよりも恋愛描写がわかりやすく、周囲も2人の気持ちに気づいているようです。ここでは、ヒンメルとフリーレンに続き、フェルンとシュタルクの恋愛要素を考察してまとめます。

普段からフェルンに振り回されていたシュタルクは、仕返しをするつもりでフェルンをデートに誘ったことがあります。フェルンはデートの誘いに驚きつつも、何とか平静を装って申し出を了承します。本当にデートをするとは思っていなかったシュタルクは、どうしていいかわからずフリーレンに相談しました。

そしてデート当日、シュタルクはフリーレンに教えられた通りにフェルンをエスコートします。そのデートプランがシュタルクらしくなかったため、フェルンは心からデートを楽しめませんでした。しかし、シュタルクがフェルンのために一生懸命デートコースを考えてくれたことを知り、その気持ちに嬉しさを感じます。

フェルンとシュタルクのデートでは特別なことは起こらず、ただ2人で街を散策していただけでした。しかし、フェルンはデートのために精一杯オシャレをし、シュタルクはフェルンのことを「かわいい」と感じています。デート回で2人の仲が急接近したわけではありませんが、お互いに異性として意識している様子がわかります。

フェルンは最初、臆病者のシュタルクを見下してきつく当たっていました。シュタルクが旅の仲間になってからもフェルンの冷たい態度は変わらず、フェルンがシュタルクを尻に敷く関係性が確立されます。ただ、旅を続けるうちに2人の距離は徐々に縮まり、フェルンはシュタルクのことを男性として意識していきます。

2人がお互いを好きなことは見ていてすぐにわかりますが、どちらかといえばフェルンのほうが恋愛感情が大きいようです。シュタルクは鈍いため、なかなかフェルンの気持ちに気づきません。しかし、シュタルクもデート回でフェルンのことを女性として意識し、わずかながら2人の恋愛関係は進展しました。

フェルンとシュタルクは、現在でもすでに夫婦のような関係性です。このまま一緒に旅を続けていれば、2人が結婚する可能性もあるでしょう。ただ、2人はフリーレンとオレオールを目指すという目的があるため、結婚するとしても旅が終わった後になると推察されます。

葬送のフリーレンのヒンメルの魅力といえば、やはりイケメンな容姿でしょう。ヒンメルは自分がイケメンであることがわかっていて、何かにつけて自分の顔を自慢しています。ヒンメルのイケメン具合は、その自慢が嫌味に聞こえないほどです。また、ヒンメルは見た目だけでなく、中身もイケメンだと評判です。

葬送のフリーレンのヒンメルは、実は本物の勇者ではありませんでした。葬送のフリーレンの作中には、勇者しか引き抜けない剣が登場します。しかし、ヒンメルにこの剣を引き抜くことはできませんでした。ヒンメルはこの事実に落胆することなく、偽勇者のまま魔王討伐に向かいます。そして、見事に魔王を倒し、本物の勇者となったのです。剣の力を借りずに自らの力で魔王を倒したヒンメルこそ、本物の勇者であるといえるでしょう。

葬送のフリーレンのヒンメルは、困っている人がいたら必ず手を差し伸べるような優しい性格です。魔王討伐の旅の途中も、多くの人々を助けてきました。ヒンメルが今でも人々の記憶に残っているのは、魔王を討伐しただけでなく、小さな人助けを積み上げてきた結果です。ヒンメルの優しい性格は、仲間にも大きな影響を与えました。

葬送のフリーレンでは、ヒンメルがフリーレンに指輪をはめるシーンに恋愛要素を感じる人が大勢いました。このシーンを見た人の多くは、ヒンメルがフリーレンを女性として好きだと感じたようです。指輪のシーンに対する反響は大きく、「切ない」「泣けた」というコメントが上がっていました。

ヒンメルがフリーレンに恋愛感情を抱いていたかどうかは、ファンの間でも意見が分かれています。「恋愛感情はある」と判断する人もいれば、「家族愛や友愛などすべてを含めた感情」と考える人もいます。恋愛要素の明確な表現が少ない分、読む人によって物語の捉え方が変わってくるようです。

葬送のフリーレンのシュタルクとフェルンの恋愛については、多くの人が「お互いに恋愛感情がある」と判断していました。ただ、シュタルクとフェルンの恋愛は遅々として進まず、ある程度の距離を保ったままでいます。この焦れったい関係が好きだという声もありますが、2人の仲が進展することに期待する声も上がっていました。

葬送のフリーレンの恋愛要素についてまとめました。葬送のフリーレンではヒンメルとフリーレン、フェルンとシュタルクの2組に恋愛要素があるといわれています。ただ、直接的な表現が少ないため、恋愛要素に懐疑的なファンもいます。登場人物たちの関係や感情の変化に注目しながら、葬送のフリーレンの新たな展開を楽しみに待ちましょう。