【キングダム】砂鬼一家とはどんな集団？史実や衣央（いお）と桓騎の関係は？

『キングダム』には尋問・拷問を得意とする砂鬼（さき）一家が登場します。砂鬼一家は新六大将軍の恒騎に仕えています。禍々しい仮面と鎧姿という見た目以外の情報は一切が謎に包まれていますが、果たして砂鬼一家とはどのような存在なのでしょうか？ここからは砂鬼一家の正体や史実で実在するのかを考察しつつ、砂鬼一家の長・衣央と桓騎の関係やメンバーを紹介していきます。それではまず、キングダムの作品情報から見ていきましょう。

• 漫画タイトル：キングダム
• ジャンル：青年漫画、伝奇、戦国時代 (中国)
• 作者：原泰久
• 掲載誌：週刊ヤングジャンプ
• 発表期間：2006年1月26日～

『キングダム』は2006年1月26日より週刊ヤングジャンプにて連載されている漫画作品です。中国の戦国時代に有力だった七国の争乱を背景とした作品で、2013年に第17回手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞しています。また、累計部数は2023年11月時点で1億部を突破しました。

ここではキングダムの簡単なあらすじを紹介します。時は春秋戦国時代末期。中華最西の国・秦で暮らす下僕の少年・信は、同じく下僕の漂とともに「天下の大将軍」になることを夢見ていました。その夢をかなえるべく日々修行に明け暮れていた信。そんな中、漂が秦の大臣・昌文君に見出だされ仕官を果たします。しかし1ヵ月後、漂が秦王・嬴政とその異母弟・成蟜との争いに巻き込まれ、深手を負った状態で信の元に戻り…

キングダムの砂鬼（さき）一家とは、六大将軍の桓騎に仕えている特殊な集団のことです。禍々しい仮面と鎧で統一された異様な姿が特徴で、対峙する者に恐怖を与えます。それ以外の情報は一切が謎に包まれていますが、漫画の第700話では砂鬼一家を率いる長の素顔が明かされました。その正体は美しい女性です。ただ、そのほかのメンバーの素顔は依然として隠されたままであるため、正体はいまだ謎に包まれています。

砂鬼一家の特徴といえば、なんといってもその仮面です。これは相手への恐怖を与えることに加え、自身の正体や性別を隠すことで行動しやすくする意図も組み込まれています。では、ここから砂鬼一家の正体について考察していきます。砂鬼一家が史実で実在するのか、名前の由来は何かなどを考察していくため要チェックです。

キングダムは古代中国の春秋戦国時代末期を舞台として描かれているため、作中には多くの史実上の人物が登場します。では、砂鬼一家は史実に実在したのか？結論から言うと、史実には実在しておらず、作中のみに登場する創作キャラとなっています。史実に実在の記録はありませんでした。

砂鬼一家はその正体が謎に包まれた集団ですが、唯一分かっているのは捕虜の尋問・拷問を得意としているということです。砂鬼一家を表す表現として、キングダム公式ガイドブックには「捕虜の尋問・拷問が得意とする桓騎軍随一の残虐な部隊」とあります。その砂鬼一家がどれほど残虐なのかというと、「砂鬼に捕まることが中華一の不運」と人々の間で噂されるほどです。

桓騎軍の者ですら吐き気を催す異臭を振りまき、奇妙な仮面を被っている砂鬼一家ですが、その名前には由来があります。それは「人を砂の中に引きずり込む鬼」です。砂鬼一家の者が桓騎に「怖いものがあるのか」と尋ねた際、「人を砂の中に引きずり込む鬼が怖い」と桓騎が答えたことが由来となっています。

砂鬼一家は医療にも精通しています。尋問・拷問した遺体を切り刻んできたことで、身体についての仕組みが理解できるようになったのでしょう。作中では宜安城の奪取に成功したものの、命懸けの特攻により瀕死の状態に陥った飛信隊の田有・中鉄・竜川を治療し、命を救っています。

実は砂鬼一家の最古参は桓騎です。実際に桓騎軍の者たちは桓騎のことを「お頭」と呼んでいますが、砂鬼一家の者たちは「桓騎」と呼び捨てにしています。そもそも砂鬼一家の者たちは、元は人殺しができなかった子供が集まった集団でした。

そのほとんどが親に売られ、売られた先でも傷つけられて逃げ出したという過去を持っています。そして、その者たちを集めて仲間になろうと考えたのが偲央です。また、偲央は激しい雨が降る山道の中に倒れている少年の桓騎を助けています。偲央に助けられた桓騎は、砂鬼一家を襲撃した狼甫一家に抵抗しました。狼甫一家を罠に嵌め、遺体を切り刻み、腸を引きずりだして木々に括り付けて偲央に見せたのです。

桓騎がこのような残虐なことをしたのは砂鬼一家が誰一人傷つけられないようにするためでした。こうして生活するために盗みはしても人殺しは一切おこなわなかった砂鬼一家は、桓騎から生きる術を教わりながら、人々から恐れられる残虐な集団へと加速していきます。

砂鬼一家の偲央に助けられた桓騎は、秦六大将軍の第五将に任命されている人物です。勝利のためならばどんな手段も厭わない残忍な性格の持ち主ですが、李牧にすら「先読み・心理戦の天才」と言わしめる実力を持っています。作中を通しても屈指の実力者といえるでしょう。

ただ、元は秦南方の野盗団の首領であるため、基本戦術を学んでおらず、奇策以外の手段を知りません。では、そのような桓騎と砂鬼一家の長・衣央（いお）はどのような関係にあるのでしょうか？ここからは衣央と桓騎の関係を紹介していきます。また、衣央と砂鬼一家の創設者・偲央（しお）の関係も紹介するため併せてチェックしてみてください。

衣央（いお）と桓騎はただの主従関係を越えた関係性を築いていることが明かされています。

ただ、桓騎は砂鬼一家をあえて遠ざけているような描写もあるため、彼が衣央のことをどのように思っているのかは不明です。仮に桓騎にとって衣央が一番守るべき大切な存在だとすれば、砂鬼一家を遠ざけることで衣央を危険な目に遭わせないようにしているとも考えられます。実際に桓騎と李牧の戦いにおける最終局面でも自軍ではなく飛信隊のもとに砂鬼一家を送り込んでいました。

偲央（しお）は砂鬼一家の前身となった集落の長を務めていました。衣央（いお）は偲央の妹であり、いつもオドオドしながら偲央の後ろにいました。しかし、偲央が謎の死を遂げたことで、衣央が砂鬼一家を纏め上げる新たな長となります。

見た目こそ恐ろしい砂鬼一家ですが、彼らの戦闘シーンははっきりとは描かれておらず、その実力は不明なままとなっています。彼らは桓騎軍において尋問・拷問を担当しているため、特別、高い戦闘力を持っているという様子はなさそうです。では、そのような砂鬼一家にはどのようなメンバーが所属しているのか？ここからは砂鬼一家のメンバーについて一覧形式で詳しく紹介していきます。

まずはじめに砂鬼一家のメンバーの一人、衣央（いお）について紹介します。衣央（いお）は砂鬼一家の現首領です。偲央の妹。姉の偲央を失ったことで桓騎と同じ苦しみを経験しています。また、偲央と同じく売られた先で体を切り刻まれたようです。飛信隊に宜安城へ連れていく条件として桓騎の過去や根源について教えろと交渉された際に仮面を取って素顔を見せました。

続いて砂鬼一家のメンバーの一人、召（しょう）について紹介します。召は砂鬼一家の一員である男性です。親に売られて地元の領主の下僕となり、その領主に面白半分に顔の皮を剝がされて逃げ出したという悲惨な過去を持ちます。そのため砂鬼一家の設立前から常に頭巾を被っていました。最期は肥下の戦いで腹部を負傷し、李信たちに桓騎の過去を語り終えて死亡してしまいます。

続いて砂鬼一家のメンバーの一人、竹耳（ちくじ）について紹介します。竹耳は砂鬼一家の最古参の1人です。顔に右頬がはがされた形跡が見られます。作中では偲央に拾われ集落にやってきた桓騎を歓迎していない様子が描かれていました。

続いて砂鬼一家のメンバーの一人、波宇（はう）について紹介します。波宇は宜安城侵攻に際し、瀕死になった飛信隊の田有・中鉄・竜川を治療し、命を救った1人です。

続いて砂鬼一家のメンバーの一人、偲央（しお）について紹介します。偲央は桓騎が拾われた当時の砂鬼一家の首領です。親に売られた後で狼甫一家に虐待されています。桓騎を拾った後は彼から生きていく手段を学ぶとともに恋仲になっていきました。しかし、桓騎が留守の時に砂鬼一家が襲撃を受け、桓騎の女としてさらわれてしまい、悲惨な死を遂げます。それを契機に桓騎は砂鬼一家を離れて自分で桓騎一家を作り出しました。

続いて砂鬼一家のメンバーの一人、琳（りん）について紹介します。琳は砂鬼一家の最古参の1人です。

続いて砂鬼一家のメンバーの一人、夕亜（ゆうあ）について紹介します。波宇と同じく宜安城侵攻に際し、瀕死になった飛信隊の田有・中鉄・竜川を治療し、命を救った1人です。

ここまでキングダムの砂鬼（さき）一家について、その正体や史実で実在するのかを考察しつつ、衣央と桓騎や偲央の関係、メンバー一覧を紹介してきました。では、最後に砂鬼一家に関して寄せられたネット上の感想や評価を見ていきましょう。ネット上では砂鬼（さき）一家のその後や桓騎との関係、衣央と桓騎との間に子供が出来ているという説などに注目されていました。

砂鬼（さき）一家と桓騎に関する声があがっています。こちらでは桓騎の過去と砂鬼一家の関係を知って驚かれているようです。また、砂鬼一家に対して桓騎が放った「俺に任せておけ。全部上手くいく」というセリフを高評価されています。このセリフはほかの読者の方にも好評です。興味のある方はぜひ、桓騎の過去と砂鬼一家の関係、砂鬼一家に対して桓騎が放ったセリフに注目してみてください。

恒騎の史実に寄せたフラグに関する声があがっています。こちらでは恒騎が死亡したという事実を史実に寄せていると捉えられているようです。恒騎は史実に実在する人物で、史実では宜安（ぎあん）の戦いで李牧に敗れ死亡しています。仮に史実に寄せているとすれば、史実上の恒騎について調査してみると、砂鬼一家の実在が確認されることもあるのかもしれません。

砂鬼（さき）一家のその後に関する声があがっています。こちらでは砂鬼一家のその後が気になっているようです。桓騎については彼が史実に実在した人物ということで、読者の多くが史実から桓騎の死を予想しています。その一方で、砂鬼一家は史実での実在が確認されていないせいか、その後どうなるのかは予想されておらず、気になっている方が多いようです。

鬼（さき）一家の長である衣央（いお）に関する声があがっています。こちらでは衣央（いお）と桓騎の間に子供がいるという可能性に注目されているようです。桓騎は李牧に敗れ死亡しています。その死を惜しむ読者は多いため、今後、衣央（いお）と桓騎の間に子供が出来ていたということが明らかになれば多くの読者が喜ぶのかもしれません。

本記事ではキングダムの砂鬼（さき）一家について、その正体や史実、衣央（いお）と桓騎や偲央の関係などを交えて紹介してきました。非人道的で桓騎に汚れ仕事を任されている砂鬼（さき）一家。拷問を得意としており、拷問した相手の斬り取った指や耳を装飾品にして身に付けているため、現在ではゼノウ一家と並んで桓騎軍の中でも最もやばいとされている正体不明の集団でした。

そのような砂鬼（さき）一家を率いているのが衣央（いお）という女性です。そして、衣央と桓騎はただの主従関係を越えた関係性を築いている様子。今後、衣央と桓騎の間にできた子供が登場する可能性もあります。桓騎は李牧との戦いで敗れ死亡していますが、砂鬼一家は生き延びているため、これからも砂鬼一家の長・衣央とメンバーに注目しておきましょう。