【転スラ】暴風竜ヴェルドラの強さ・能力は？リムルとの出会いや復活について考察

この記事では、「暴風竜」と呼ばれ恐れられている特Sランク天災級の魔物、『転スラ』のヴェルドラ=テンペストを特集します。これから、暴風竜ヴェルドラの強さ・能力、そしてリムル=テンペストとの出会いや復活について考察していきますが、その前にまずは『転スラ』の作品情報をお届けしましょう。最初に作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと進みます。

「転スラ」とは、日本の作家・伏瀬によって創作されたライトノベル「転生したらスライムだった件」の略称です。この作品は、2013年から作者が小説投稿サイト「小説家になろう」に連載していたWeb小説を、大幅に改訂して発表したものになります。翌2014年5月には、書籍版がマイクロマガジン社のGCノベルズから出版されました。

また、小説『転スラ』を原作として、漫画やテレビアニメ、ゲームなど様々なメディア展開が行われています。転スラ関連の書籍の発行部数は、2023年2月現在で、海外分も含めた連結で4000万部を突破しました。同年5月には、漫画作品『転スラ』が第46回講談社漫画賞の少年部門受賞の栄誉に輝いています。

三上悟は、ある日突然通り魔に襲われ命を奪われます。しかし、その後、三上には異世界の洞窟に転生するといった運命が待っていました。新たに「リムル＝テンペスト」という名を手に入れた彼は、友達や仲間を増やし、忠実な配下たちと共に魔物の街を造りました。そんな彼に日本から転生してきたシズとの出会いが訪れます。リムルは、ここから新たな展開に巻き込まれていくことになりました。

ここからは、この記事のメインテーマである『転スラ』のヴェルドラ=テンペストの話題に移ります。ヴェルドラ=テンペストは、「暴風竜」として知られる竜種姉弟の末弟で、100階層の迷宮に住むラスボスです。竜の形態だった時には威厳ある漆黒の巨大ドラゴンの姿をしており、リムルの「強化分身」で復活すると、金髪で褐色肌、がっしりとした体型の青年になりました。

暴風竜ヴェルドラは、リムルがこの世界で最初に会話を交わした魔物であり、かつて勇者クロノアによって「無限牢獄」に封印されていました。封印前は世界中を舞台に暴れ回っており、「邪竜」として恐れられていました。本来は封印されたまま100年後に消滅するはずでしたが、リムルに出会ったことで彼の運命は大きく変化します。

リムルに名付けを行い苗字を交換すると、ヴェルドラはリムルの最初の友人となりました。その後、消滅を回避するため、ヴェルドラはリムルの「胃袋」に「無限牢獄」とともに封印されます。およそ2年経ってリムルが「智慧之王」の称号を手に入れると、それに伴いヴェルドラは復活を果たしました。

しばらくの間、リムルの家でニートのように過ごしていたヴェルドラでしたが、その後は迷宮の最奥でラスボスとして君臨することとなりました。その際、本来の竜の姿で魔素を発散しても地上に影響を及ぼさないよう配慮された居室を作ったことで、ある程度快適に過ごせるようになりました。さらに、カリスという助手を雇い、迷宮内の研究所で働くようになったのです。

前述の魔素の制御は、リムルの中にいた時に手にした漫画からの知識によるものです。しかし、制御は完璧ではなく、時おり魔素を発散させないと爆発が起こる可能性すらありました。実際に迷宮内で魔素を思い切り解放したときには、ものすごい爆風が発生し、迷宮を歪ませた上にラミリスに身の危険を感じさせました。

ヴェルドラは、排出する魔素量では竜の中でも最大量を誇り、風、水、そして空間の3つの属性を完全に操ることができます。また、「死を呼び寄せる風」をはじめ「漆黒の雷鳴」や究極の力を発揮する「暗黒の破壊の嵐（ルインテンペスト）」などの猛烈な風の魔法を自在に使いこなします。さらに復活後は、リムルの究極の力「暴風之王」の「暴風竜復元」により完全な不死性を手に入れました。

ヴェルドラは、漫画に基づく戦闘術「ヴェルドラ流闘殺法」を習得し、口から放つ「雷嵐の咆哮（サンダーストーム）」によって空間に介入する「収束暴風攻撃（ストームブラスト）」を創り出しました。さらに、情報収集の特別なスキルである「究明者（シリタガリ）」を持ち、リムルの覚醒に伴い解析の究極の能力「究明の王（ファウスト）」を獲得しました。

帝国との戦争中、ヴェルドラは近藤の「神滅弾」を浴びてルドラに支配されますが、リムルに再び捕食されたことで助けられ、ルドラの支配から解放されました。この過程で、シエルによる改変でヴェルドラの究極能力は「混沌の王（ナイアルラトホテップ）」に進化し、不死性はほぼ完璧なものとなりました。

暴風竜との異名を持つ迷宮のラスボス、ヴェルドラ=テンペストはどのような性格をしているのでしょうか？その凶悪な見た目とは対照的に、ヴェルドラは単純で鷹揚な性格をしています。おだてられると調子に乗ってしまう傾向があり、リムルからは「チョロゴンさん」と呼ばれてバカにされることもしばしばです。また、思ったことをそのまま口に出してしまう癖があるため、余計なトラブルを引き起こすことも多々あります。

過去のヴェルドラは、暴れることしか楽しみを知らず、その凶暴性から世界中で恐れられている存在でした。特に、魔王ルミナスは、2000年前に自慢の都市「夜薔薇宮ナイトローズ」が破壊されたことから、未だにヴェルドラに恨みを持ち、彼のことを「クソトカゲ」と罵っています。しかし、それでもどこか憎みきれないところがあり、それが暴風竜ヴェルドラの最大の魅力と言えるでしょう。

ここからは、『転スラ』の暴風竜ヴェルドラ=テンペストの強さや能力について解説していきます。ヴェルドラは、この異世界において最も強力な種族である「竜種」に属しています。竜種は、魔力、体内の魔素量、物理的な力、そして耐久力など、あらゆる面で卓越した強さを持っています。

暴風竜ヴェルドラは、リムルの分身として存在し、魂の結びつきによってリムルとつながっています。このつながりにより、ヴェルドラの経験と記憶はすべてリムルに蓄積されます。つまり、リムルが生きている限り、ヴェルドラは何度でも復活でき、まさに不死状態の存在となったのです。仮に無限牢獄に再び封印されてしまっても、リムルがヴェルドラを召喚すれば、その封印を解除することが可能となりました。

ヴェルドラは「究明之王（ファウスト）」というアルティメットスキルを持っており、これは危険予知の能力と解析鑑定の力を組み合わせています。このスキルにより、ヴェルドラは相手の攻撃を瞬時に解析し、最適な行動を選択できる強さを手に入れました。さらに、「確率操作」という能力も備えており、強さが同等かそれ以下の相手に対して、自身の都合に合わせて事柄を操作することができます。

リムルの「叡智之王ラファエル」がシエルへと進化すると、シエルによる能力修正により、ヴェルドラの「究明之王」も「混沌之王（ナイアルラトホテップ）」へと進化しました。

この新しい能力は、以前の「究明之王」の能力と「並列存在」の権能を併せ持つものです。リムルの内部に心核を残しながら、リムルの魔素を使用して最大4体の分身を生み出すことが可能です。この強さの進化により、ヴェルドラの不死性は限りなく無敵に近づき、彼を倒すことはほぼ不可能となりました。

ここからは、ヴェルドラ=テンペストとリムル=テンペストとの出会いや復活・活躍をネタバレ解説していきます。最初は、地位向上編の3話「リムルとの出会い」からです。ヴェルドラは「暴風竜」として知られ、勇者によって300年間にわたって洞窟に封印されていました。

その洞窟に異世界から転生してきたスライムのリムルが現れたことで、2人の運命は交わります。リムルとの対話を通じて友情を育んだヴェルドラは、無限牢獄の封印を解くためにリムルの体内に入り、彼の冒険を見守ることに決めました。

続いては、魔王誕生編の73話「無限牢獄から解放される」でのエピソードです。リムルの魔王への進化に伴い、大賢者もラファエルへと進化しました。これにより、ラファエルの分析能力は飛躍的に向上し、無限牢獄の解析も完了しました。

暴風竜ヴェルドラはリムルの分身として復活し、その外見は以前と比べて大きく変化しました。人間に近い姿になったのです。身長2メートルで筋骨隆々、金髪の男性の姿をしています。さらに、この進化のプロセスにおいて、ヴェルドラのユニークスキル「究明者」も『究明之王』へと進化しました。

ネタバレ3つ目は、魔都開国編の100話「ヴェルドラが地下迷宮のボスに」からです。ヴェルドラは定期的に妖気を解放する必要に迫られ、適切な場所を見つけることが急務となりました。その候補として選ばれたのは、地下迷宮の100階層でした。

この迷宮は観光名所として建設されたもので、妖気を解放するのに最適でした。100階層から湧き出る高濃度の魔素は、魔物の発生を確実に引き起こします。リムルは、100階層に近い階層なら強力な魔物の誕生が期待できると考えました。こうしたリムルの計画により、ヴェルドラは地下迷宮のラスボスとして君臨することとなったのです。

次は、竜魔激突編の171話「姉ヴェルグリンドと激突」、173話「リムルが参戦し、再びリムルの元へ」、そして176話「究極能力『混沌之王』を獲得」からのエピソードです。姉のヴェルザードの捜索を逃れてきたヴェルドラは、偶然にも東の帝国の飛空船団と出くわしました。その船団にはヴェルドラのもう1人の姉、ヴェルグリンドが乗り込んでおり、一対一での対決を余儀なくされました。

初めはヴェルグリンドが有利に戦闘を進めていきますが、ヴェルドラは究極能力である「究明之王」を駆使し、敵の攻撃を無効化しました。これにより、両者の戦闘は互角の激闘へと発展します。しかし、ヴェルグリンドによる時間稼ぎの結果、東の帝国の船団はヴェルドラに魔素撹乱放射を発動します。これにより、ヴェルドラの支配権は東の帝国へ移ることになりました。

友人のヴェルドラを奪われ、怒りを制御できなくなったリムルは、ついに参戦を決意します。そして、操り人形と化したヴェルドラとヴェルグリンドの両方に対して、究極能力を駆使した闘いを繰り広げました。

リムルはヴェルグリンドを巧みに拘束し、わずかな間隙を縫ってベルゼビュートによりヴェルドラ奪還に成功しました。ヴェルドラは再びリムルの体内に収まり、一時的にではありますがラファエルとの繋がりを取り戻しました。ヴェルドラは、この機に乗じてラファエルに究極能力の進化を申請し、究極能力『混沌之王』を手に入れました。

天魔大戦編の216話では、魔王ダグリュールとの戦いが描かれています。魔王ダグリュールがルミナスとシオンを追い詰めていきました。まさにその時、ヴェルドラが介入してきます。ヴェルドラがシオンと交代したことで、竜と巨人による壮大な戦いが始まりました。「混沌之王」を駆使し、巧みに波状攻撃をかけるヴェルドラに対し、ダグリュールは鉄壁の防御で立ち向かい、一歩も引きません。

ダグリュールは、ついに一撃必殺技「時空振滅激神覇」の発動に踏み切ります。その攻撃で巨大なブラックホールが生み出され、ヴェルドラを打倒したかに見えましたが、ヴェルドラは存在確率を極限まで高めて生き延びました。攻守入れ替わり、今度はヴェルドラの攻撃がさく裂します。奥義「豊穣なる神秘の波動」を発動し、遂にダグリュールを打ち破ることに成功しました。

そして241話では、ヴェルドラが復活した近藤と再び対決します。ヴェルドラは近藤を覚醒魔王10体の強さに匹敵すると評価していましたが、実際にはそれほどの強さはありませんでした。ヴェルドラは究極能力を駆使して近藤を圧倒してしまいます。

ところが、勝利を目前にしたヴェルドラに気の緩みが生じます。その間隙を突いて近藤が思いがけない行動に出てきました。自爆を決行したのです。ヴェルドラは近藤の自爆の犠牲になり、黒焦げになってしまいます。さらに、リムルの魂の回廊も封鎖されたことで、ヴェルドラは大きなダメージを受けました。

暴風竜ヴェルドラを封印した功労者は、一般的には勇者クロノアとされています。しかし、クロエの時間跳躍事件の真相が明らかになり、ヴェルドラの封印は実際には勇者の中にいた最強の剣士ヒナタ・サカグチが敢行したことが判明しました。彼女は迷宮での戦闘で、あらゆる手段を駆使してヴェルドラの計略を打破したようです。

最後にヴェルドラの配下を紹介します。ヴェルドラは、「炎の巨人」イフリートを助手にしたいとリムルに訴えます。イフリートはかつて上位精霊としてシズに憑依し、その後リムルに取り込まれて彼の胃袋の中で生きていました。

リムルはこの歎願を受け入れ、胃袋のイフリートを外界に出し蘇らせました。イフリートはヴェルドラによって新たに「カリス」と名づけられ、その後、聖魔霊王へと変貌を遂げました。こうして、カリスはヴェルドラに仕えることで、リムルたちの仲間となったのです。

ここで、アニメ『転生したらスライムだった件』のヴェルドラ役の声優・前野智昭（まえの・ともあき）を紹介します。前野智昭は、1982年5月26日生まれ・茨城県下妻市出身の男性声優で、現在はアーツビジョンに所属し活動しています。

続いて、前野智昭の経歴を紹介します。小学2年生の頃、テレビアニメ『ドラゴンボール』を観たことがきっかけで声優を意識し、中学1年生の時『ときめきメモリアル』の声優たちに感銘を受け、声優を目指すようになったと言います。高校卒業後、声優の勉強をするためアミューズメントメディア総合学院に進学します。2003年に当学院を卒業すると、アーツビジョンに預かり入所し、6年間の下積みを経て正式所属となりました。

アミューズメントメディア総合学院のインターンシップで出演したドラマCD『カナリア 〜この想いを歌に乗せて〜』が初仕事となり、正式な声優デビューは洋画の吹き替えでした。2010年には声優アワードで新人男優賞を受賞するなど、その実力が高く評価されています。

次に、アニメ『転生したらスライムだった件』でヴェルドラの声を演じた声優・前野智昭の主な出演作品や演じたキャラを一覧で紹介します。

• 弱虫ペダル（福富寿一）
• ワールドトリガー（木崎レイジ）
• 中間管理録トネガワ / 1日外出録ハンチョウ（小田切）
• Dr.STONE（金狼）
• あんさんぶるスターズ!（氷鷹北斗）
• ツキウタ。 THE ANIMATION（弥生春）
• はたらく細胞（白血球〈好中球〉）
• プラチナエンド（底谷一）
• うたの☆プリンスさまっ♪（カミュ）
• 骸骨騎士様、只今異世界へお出掛け中（アーク）

ここまで『転スラ』のヴェルドラ特集をお届けしてきましたが、最後にヴェルドラに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、ヴェルドラがかわいいと呟くツイートからです。ツイートに添えられたライトノベル『転スラ』のページでは、リムルとの出会いの場面が描かれています。日頃は罵詈雑言を浴びせるヴェルドラですが、人と仲良くなりたい本音が垣間見えてかわいいと感じたのでしょう。

次に紹介するヴェルドラに関する感想も、思い通りにいかずに床でくさっているヴェルドラがかわいいというものです。恐ろしい暴風竜だった過去の見た目とのギャップでよけいにかわいいと思ってしまうのでしょうか？

ヴェルドラと言えば、暴風竜という異名の通り「壊し屋」というイメージがあります。このツイート投稿者も、転生システムの「スマスロ」で、ヴェルドラのように破壊したいと期待を述べていました。

この記事では、『転スラ』に登場する暴風竜ことヴェルドラ=テンペストを特集し、彼の強さ・能力やリムル=テンペストとの出会いと復活などについて考察してきました。

ヴェルドラ=テンペストの強さは、魔力、体内の魔素量などあらゆる面で卓越した強さを誇る「竜種」であることに加えて、リムルの分身となり魂の回廊で不死状態を獲得したことで飛躍的に向上します。さらに、究明之王（ファウスト）や混沌之王（ナイアルラトホテップ）への進化により彼を倒すことはほぼ不可能となりました。

ヴェルドラの運命を大きく変えたのは、リムル=テンペストとの出会いです。ある日、彼が封印されていた洞窟にリムルが転生してきました。リムルと意気投合したヴェルドラは彼の異世界での初めての友人となり、リムルの体内に入り込み復活を遂げました。