【マッシュル】ウォールバーグ校長は最強？使用魔法やイノセント・ゼロとの関係は？

この記事では、『マッシュル』の主人公マッシュが通うイーストン校の校長先生ウォールバーグ・バイガンを特集します。最強の魔法使いとも称されるウォールバーグとはどのような人物なのでしょうか？

これからウォールバーグの使用魔法やイノセントとの関係を考察していきますが、まずはその前に『マッシュル』の作品情報をお届けしましょう。最初に『マッシュル』の作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

「マッシュル（マッシュル-MASHLE-）」は、甲本一による日本のファンタジー漫画で、週刊少年ジャンプにて2020年9号より2023年31号まで連載されました。単行本はジャンプ・コミックスから17巻まで刊行され、2023年4月現在で累計発行部数は500万部を突破しています。

さらに、メディアミックス展開として、小説「マッシュル-MASHLE- マッシュ・バーンデッドと冒険の書」をはじめ、テレビアニメや舞台作品などが制作されています。このうち、テレビアニメについては、第1期がTOKYO MXを含む複数の放送局で2023年4月から7月まで放送され、第2期についても2024年1月から放送予定となっています。

主人公の少年マッシュは、魔法使いが支配する魔法界で誕生しますが、全く魔法を使うことができません。魔法界では魔法を使えない者は社会から追放される運命にあります。マッシュは養父レグロによって人里離れた深い森の中で秘密裏に育てられます。その後マッシュは、愛する家族との平穏な暮らしが保証される世界を築くため、その第一歩として魔法界のエリートを数多く輩出してきた名門イーストン魔法学校への入学を決意します。

ここからは、この記事のメインテーマであるウォールバーグの話題に移ります。ウォールバーグはフルネームをウォールバーグ・バイガンといい、主人公マッシュの通う名門イーストン魔法学校で校長先生を務めています。長く伸ばした白髪のロングヘアと同じく長く伸ばした口ひげをたくわえ、眼鏡を掛けた威厳のある風貌をした老人です。

『マッシュル』の第3話に初登場するウォールバーグ校長先生は、元神覚者であり空間魔法の使い手です。魔法警備隊の隊長で光の神杖（ライトケイン）の神覚者・ライオは、ウォールバーグ校長を「生きる伝説」と言って称賛しています。後に詳しく解説しますが、若い頃に無邪気な淵源（イノセント・ゼロ）と唯一戦った人物でもあります。また、ウォールバーグ校長はノブレス・オブリージュの精神をとても大切にしています。

ノブレス・オブリージュとは、「強き者は己を律して、弱き者を助ける」ことを意味し、ウォールバーグはこの思想を信念として掲げています。強力な強さを持つ魔法使いは弱い者を守ることが義務だと強く信じているのです。そのため魔法の強さを絶対視し、利己的な人々が支配する人間社会の状況を憂慮していました。イーストン魔法学校に赴任したのは、ノブレス・オブリージュの精神を体現する魔法使いを育成するためだったのです。

ウォールバーグ校長がノブレス・オブリージュの精神を重視するようになったのは、先生のアダム・ジョブスの影響がありました。病弱で成績も悪かった子供時代のウォールバーグは、家に閉じこもり他人を遠ざけるようになっていました。そんな彼のもとにやって来たのがアダムであり、ウォールバーグに何度拒絶されても、ひたむきに彼の面倒を見続けました。アダムはウォールバーグのことを放っておけなかったのです。

次に、ウォールバーグ校長先生の生い立ちや過去を探っていきます。ウォールバーグは幼少期、病弱で成績も芳しくなく気弱な性格のために学校を欠席することが増えていきます。他人に拒絶されることを恐れ、人との交流を避けていたのです。

しかし、そんな彼は、魔法界の創始者であるアダム・ジョブズとの出会いにより大きく変わりました。アダムの善意に触れることでウォールバーグは救われたのです。それ以降、ウォールバーグには、人の善意によって支えられた経験から弱い者を見捨てないという信念が芽生え、アダムの弟子として成長していきました。

現在のウォールバーグ・バイガンは、イーストン魔法学校の校長先生であり、伝説的な人物として評価されています。しかし、若い頃には無邪気な淵源（イノセント・ゼロ）と互角に戦う強さを持っていたと伝えられています。さらに、ウォールバーグンが扱う魔法は、古代魔法で恐るべき力を持っています。例えば、処刑台に備えつけられた人形に対象者の魂を移し破壊するというかなりダーティーな魔法となります。

ウォールバーグ・バイガンは、現在の魔法界の有り様に危機感を覚え、魔法界を改革するためイーストン魔法学校の校長先生に就任しました。しかし、かつては元神覚者として破格の強さを持ち、「無邪気な淵源（イノセント・ゼロ）」と唯一人対決した伝説的な魔法使いでもあります。

ウォールバーグ校長の強さは、左目の真下から顎にかけて半円を描く1本目のあざが明確に示しています。また、あざは1本だけなのか、それとも2本目以降があざが顔以外にもあるのか、あざの詳細については次項で解説します。はたしてウォールバーグはさらなる高位の魔法使いなのでしょうか？

『マッシュル』の魔法界に登場するキャラクターは、ある共通の特徴を有しています。それは、顔に線のようなあざがあることです。このあざは魔法の強さを示すものであり、主人公のマッシュ以外全ての人間があざを持っています。一方で、マッシュルの世界では、当たり前のように誰でも魔法を使うことができます。魔法は神からの授かりものであり、人権のように人間に与えられた当然の権利と考えられています。

魔法が絶対的な意味を持つ魔法界では、あざのない人間は排除されてしまいます。あざがないとなぜ魔法を使うことができないのか、そのメカニズムは不明ですが、魔法が使えないことに変わりありません。魔法が使えない者は魔法不全者と呼ばれ、生きることすら許されない下賤な存在とされています。魔法界は、これまで物事を円滑に進めるために、魔法不全者を徹底的に排除してきたのです。

ところで、ウォールバーグ校長先生は、顔に3本のあざを持ち、空間を削り取る特殊な空間魔法を駆使して戦います。さらに、3本のあざを持つ中でも限られた才能を持つ者だけが使えるとされる、魔法の真髄「サーズ」も使いこなすことができるのです。

ウォールバーグの空間魔法には、超絶な強さの魔力により広範囲を切り取る「スペースサクリファイス」や周囲の空間を削リ取る「スペーズバウト」があり、上述の魔法の神髄「サーズ」としては「スペーズサーズ ウラノスインクラネイション」を使います。これは、巨大なウラノス神を具象化させて空間削除を実行するのですが、とても強力でありこの魔法を回避することは不可能とされています。

通常、ウォールバーグ校長は空間魔法を使うことが多いのですが、時おり古代魔法も使用します。古代魔法の正式名称は明らかになっていませんが、マッシュとの面接の際に使用されたことがわかっています。この魔法は、対象者の最も大切な人の魂を人形に移し、その人形が破壊されれば、その人物も命を落とすという恐ろしい魔法です。

『マッシュル』のストーリーにおいて、ウォールバーグはマッシュの育ての親であるレグロに対して古代魔法を用いました。レグロの魂を人形に封じ込め、ナイフを手にして刺そうとしました。このナイフは非常に頑丈で、マッシュの攻撃ですら破壊できないほどでした。

ウォールバーグ校長の強さを評価する上で見逃せないのは、ネクロス・マンサーとの壮絶な戦いです。ネクロス・マンサーは禁忌の呪文によって創られたアダム・ジョブズの体を操ります。しかし、ウォールバーグ校長は、闇魔法でアダムの全てを無に帰す相手に対し、圧倒的な力の差を見せつけ見事に勝利を収めたのです。これによって、ウォールバーグは先生のアダムを超え、最強の魔法使いであることが証明されました。

この記事でもたびたび登場しているイノセント・ゼロですが、その正体は本作『マッシュル』の黒幕であり、闇の犯罪組織の頭として君臨している人物です。冷酷な裏社会で暗躍し、手下たちを使ってさまざまな犯罪行為を引き起こしています。いくつもの魔法使いの集団をまとめ、さらには息子である悪魔の5つ子（デビルクンタブレット）も従えています。

イノセント・ゼロは強力なリーダーシップによって、多くの部下や息子たちから慕われています。トップの座に君臨し続ける野望を抱き、不老不死を手に入れることを目指します。そのために、6人の息子たちの心臓を使って不老不死の心臓を作り出そうとしていました。

また、イノセント・ゼロは人造人間セルの発明者であり、悪魔の5つ子（デビルクンタブレット）の実父でもあります。組織内では父親として振る舞い、息子のセル、ドミナ、エピデム、デリザスタからは「お父様」、ドゥウムからは「父さん」と呼ばれています。

一方で、彼はマッシュの実父でもあるのですが、マッシュを単なる道具としか見ておらず、魔法不全者として生まれたマッシュを「出来損ない」と軽蔑しています。ところが、その反面、イノセント・ゼロはマッシュに執着心を抱いていました。

ウォールバーグ校長先生とイノセント・ゼロは、実は共にアダムの弟子にあたります。アダムは、ノブレス・オブリージュの思想をウォールバーグとイノセント・ゼロに引き継がせようとしていました。

ウォールバーグ・バイガンは、現在イーストン魔法学校の校長先生を務めていますが、前述のように若い頃に無邪気な淵源（イノセント・ゼロ）と対峙し、激しい戦いを繰り広げた過去を持っています。その後、イノセント・ゼロは、裏社会で暗躍する闇魔法組織のボスとして頭角を現します。魔法動物の密輸、人身売買、ドラッグの売買、そして殺人といったありとあらゆる凶悪事件を引き起こし、魔法局とも因縁を持つ存在となりました。

ヘカテリス監獄脱獄事件など世界中で起きている脱獄事件の犯人が無邪気な淵源（イノセント・ゼロ）に協力していると見られています。同様に、イーストン魔法学校レアン寮「七魔牙」のアベル・ウォーカーも、濃縮液やあざの追加する代わりに、魔法学校内における魔力量の高い人物やウォールバーグ校長に関する情報提供を受けています。

無邪気な淵源（イノセント・ゼロ）の狙いは不死不死であり、強さや美しさを持つ完璧な存在となることです。他者を家族とみなし、家族は自分の目的のために存在していると信じており、崇高な目的のためなら家族は犠牲になっても構わないと考えています。そんな彼が今探し求めているのが、魔法を使えないマッシュなのです。マッシュを取り込むことが「無邪気な淵源」の目的に合致するのではないかと考えられています。

ウォールバーグとイノセント・ゼロは同じアダムの弟子でありながら、なぜ敵対する道を選んだのでしょうか？ウォールバーグはアダムの思想を受け入れ、一方イノセント・ゼロは受け入れることができませんでした。イノセント・ゼロは自己中心的なエゴイストであり、他者よりも自分自身のことを優先します。そのため、二人の対立は避けられず、いずれは戦いを選ばざるを得なかったのです。

ウォールバーグは、マッシュを手に入れるためにイーストン校に現れたイノセント・ゼロと戦います。最初は拮抗していた戦闘も、やがてイノセント・ゼロが優勢となり、ウォールバーグは空間魔法を奪われてしまいます。しかし、そんな時にマッシュが駆けつけます。この奇襲に、イノセント・ゼロも最後は撤退せざるを得なくなります。こうして、ウォールバーグは何とかピンチを切り抜けることができました。

ある日、イーストン魔法学校の校長先生、ウォール・バーグは生徒のマッシュに出会います。編入試験の際に、マッシュは友人のレモン・アーヴィンを優先し、利他的な行動を見せます。これが、ウォールバーグの関心を引き寄せたのです。

校長先生であるウォールバーグ自らマッシュの面接を行い、彼が魔法が使えないことを承知で入学許可を与えます。その後も、ウォール・バーグはマッシュを気にかけ、支援を惜しみませんでした。さらに、魔法局からの理不尽な要求を毅然とした姿勢で拒絶しています。

ウォールバーグ校長は、弱者を見捨てないというノブレス・オブリージュの思想をを広めることに力を注いできました。ノブレス・オブリージュの理想を果たせる者であれば、魔法が使えなくても差し支えないとさえ考えています。魔法不全者であっても友人や仲間を守るために戦うマッシュの行動を高く評価しています。前述の編入試験などで、マッシュを陰になり日向になりサポートしています。

ここで、アニメ『マッシュル』のウォールバーグ校長役の声優を紹介します。ウォールバーグの声を担当したのは、1944年8月8日生まれで東京都武蔵野市出身の声優・麦人（むぎひと）です。現在は、個人事務所・じゃがいも村の村長（代表）として、俳優・声優の活動をしています。

続いて、麦人の経歴を紹介します。6歳の時に前進座の『お夏狂乱』で初舞台を踏み、歌舞伎の子役として芸能活動をスタートさせます。歌舞伎の舞台は旅公演も多く、小学校高学年の頃はほとんど学校に通えない状態だったといいます。その後、中学になると芝居を離れ、普通の学生生活を送るようになりました。中学卒業後、劇団民藝俳優教室・第1期生となり、芝居活動を再開します。

デビュー当初はテレビドラマに出演するなど俳優としての活動が中心でした。その後、1960年代後半からは声優としても活動を始めます。声優としての初レギュラーは、アニメ『001/7親指トム』のジェフ・ブリッジス役でした。そして、1980年代に入ると本格的に声優活動を行うようになり、洋画の吹き替えやナレーションなどで活躍しました。

次に、アニメ『マッシュル』でウォールバーグ校長先生の声を演じた声優・麦人の主な出演作品や演じたキャラを一覧で紹介します。

• 新世紀エヴァンゲリオン（キール・ローレンツ）
• サイボーグ009（ギルモア博士）
• 今日からマ王！（マキシーン）
• 少年陰陽（安倍晴明）
• うみねこのなく頃に（右代宮金蔵）
• 呪術廻戦（楽巌寺嘉伸）
• いじわるばあさん（伊知割順一）
• グラップラー刃牙（愚地独歩）
• X-MENシリーズ（チャールズ・エグゼビア／プロフェッサーX）
• ONE PIECE（タマゴ男爵ほか）

ここまで『マッシュル』のウォールバーグ校長特集をお届けしてきましたが、最後にウォールバーグ校長に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、ウォールバーグ校長のあざに関するツイートからです。第3のあざの現れ方がかっこいいと言います。湧き出してくるような演出に感心しきりのようでした。

続いて紹介するのは、ウォールバーグ校長の威圧感に関するツイートからです。作者の画力が急に高まり、ウォールバーグ校長の強さを表していたようです。

最後に紹介するのは、ウォールバーグ校長の影響力に関するツイートからです。名前は不明で、映画ハリーポッターの副校長マクゴナガル先生の名前を拝借しているのですが、彼女がマッシュに見せた優しい表情に注目しています。イーストン魔法学校の校風である能力主義ではなく、マッシュの努力を認めたところにウォールバーグ校長の影響を感じたようです。

「【マッシュル】のウォールバーグ校長先生は最強の魔法使い？」と題して、ウォールバーグ校長の使用魔法や顔のあざと強さの関連、そしてイノセント・ゼロとの関係などについて考察してきました。

主人公マッシュの通う名門イーストン魔法学校で校長を務めるウォールバーグ・バイガンは、元神覚者の実力者で「生きる伝説」と称される魔法使いの神髄を極めた人物です。彼は、空間魔法を使うとともに、時おり古代魔法も使用します。また、顔には3本のあざがありますが、3本のアザを持つ人間の中でも限られた者にしか扱えない「サーズ」という魔法を使います。

ウォールバーグとイノセント・ゼロは、共にアダム・ジョブスの弟子だったのですが、考え方の違いにより袂を分かつことになります。ウォールバーグがアダム・ジョブスの教えを引き継ぎ、ブレス・オブリージュの精神を重視するのに対し、イノセント・ゼロは自己中心的なエゴイストであり、自分自身のことを最優先します。やがて二人は対立し、最後は死闘を演じることとなりました。