【スラムダンク】堀田徳男は応援が熱い三井の親友！不良だけど実はいいやつ？

この記事では、『スラムダンク』の主人公・桜木花道が通う湘北高校の不良グループのリーダーで、いいやつとも言われる番長・堀田徳男を特集します。親友・三井寿のことを「みっちゃん」と呼び、三井が出場するバスケの試合では”炎の男みっちゃんの旗”を掲げて応援するのですが、一体どのような人物なのでしょうか？

これから、いいやつとの評価もある堀田徳男と三井との関係や名言の数々を解説していきますが、その前に『スラムダンク』の作品情報をお届けします。最初に『スラムダンク』の作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

『スラムダンク』は、井上雄彦による漫画作品で、不良少年の主人公が高校バスケットボール界で活躍していく姿が描かれています。1990年「週刊少年ジャンプ」42号に初登場し、その後1996年27号までの間に通算276話が同誌に連載されました。単行本は全31巻が刊行され、2023年2月時点でシリーズ全体の世界累計発行部数は1億7000万部を超えました。

『スラムダンク』の主な受賞歴を紹介しますと、1994年の第40回小学館漫画賞少年部門受賞をはじめとして、2006年には文化庁メディア芸術祭のマンガ部門で1位を獲得しています。また、メディアミックス展開としては、テレビアニメをはじめ、劇場版アニメ、ゲームなど多彩な作品が制作されました。

中学時代に不良で鳴らした桜木花道は、やがて湘北高校に入学します。恵まれた体格と身体能力を持つ桜木に、バスケ部主将の妹、赤木晴子が目を付けます。バスケットには興味のない桜木でしたが、ほのかな思いを抱く晴子の言葉に従いバスケ部に入部することになります。ところが、練習や試合を通じて桜木はバスケの魅力の虜となり、バスケにのめり込んでいくのでした。

ここからは、メインテーマである『スラムダンク』の堀田徳男の話題に移ります。堀田徳男は、湘北高校に通う主人公・桜木花道の同級生で、不良グループのリーダーとして知られています。彼は“番長”として一目置かれる存在です。無骨で大柄かつ屈強な体格を持ち、その姿からは圧倒的な迫力が感じられます。身長は長身の三井よりもさらに高く184cmあり、高校生とは思えないほどの巨体を誇っています。

堀田徳男は、仲間の三井と共にバスケ部襲撃事件を実行しました。その後、三井の心情を察してバスケ部に戻りたいのではないかと尋ねましたが、逆に怒りを買ってしまいます。事件の終盤では、桜木軍団と共に立ち上がり、三井をかばって事件の首謀者だと名乗り、すべての罪をかぶることになりました。

三井がバスケ部に復帰した後、堀田は不良仲間たちと共に、三井の応援団を組織します。その応援団は「炎の男みっちゃん」と書かれた旗や横断幕を掲げ、大声でみっちゃんを応援し続けました。しかし、みっちゃん本人は堀田の旗による応援を「恥ずかしいし気持ち悪い」と感じていたようです。

しばらくすると、堀田徳男はバスケ部の応援団長になり、「声が小さい、気合いが足りない」と怒鳴る場面が見られるようになります。しかし、三井がバスケ部に復帰してからは一転、情に熱い一面を見せるようになりました。三井からは「徳男」と、不良仲間たちからは親しみを込めて「徳ちゃん」と呼ばれています。また、水戸からは「堀田さん」、桜木軍団からは「番長」、「大統領」などの呼称が使われています。

堀田徳男は、果たして「いいやつ」なのでしょうか？堀田が初めて『スラムダンク』に登場した時は、いいやつどころかただ威張っているだけの番長に見えた方も多かったことでしょう。やがて桜木たちをしめようと、威勢よくバスケ部に乗り込みます。しかし、安西先生に目撃され、三井の立場を危うくしてしまいます。その時水戸洋平が機転を利かし、この騒動は自分たちが引き起こしたと主張して、堀田にも同意を求めました。

そして、堀田徳男も自分たちがしでかしたと認めみっちゃんこと三井寿をかばいます。もし堀田が真実を話せば、三井が処分を受ける可能性があったからです。この瞬間、堀田徳男のダークなイメージが一気に変わり、いいやつとなりました。ただ威張っているだけのいいやつとは程遠い番長だったのに、旗を振って親友を応援する姿から本当はいいやつでかっこいいと読者に思わせたのです。

堀田徳男は、実際にいいやつでした。三井たち湘北高校バスケ部が山王戦で必死に戦っているとき、「炎の男みっちゃん」と書かれた横断幕や旗を手にしてみっちゃんを応援し始めました。至高の強豪である山王戦で、気力も体力も限界に達しているはずなのに、旗による応援の効果なのか、湘北高校バスケ部は必死に食らいついていきました。

湘北高校バスケ部には、どれだけ点差が離されようともくじけない強い心があります。そのような場面で、堀田徳男が旗を懸命に振っている姿はまさにいいやつであり、感動的と言えるのではないでしょうか？

次に、いいやつ・堀田徳男とみっちゃんこと三井寿の関係について考察していきます。まずは、三井のプロフィールを紹介しておきましょう。三井寿（みつい・ひさし）は、湘北高校の3年生で、堀田徳男の不良仲間の一人として登場します。堀田とはお互いを“親友”と呼べるほど親密な関係を築いています。

過去にはバスケ選手として非凡な才能を発揮し、大いに期待を集めていた三井でしたが、怪我のために長期離脱を余儀なくされ、最終的にはバスケ部を辞めざるを得なくなります。バスケ部への未練を引きずっていた三井は、その後堀田徳男と出会い様々な事件を巻き起こします。

バスケ部への復帰後も、三井は堀田から受けた恩義への感謝と友情を忘れませんでした。一方、堀田も三井に対する友情をバスケ部復帰後も持ち続け、試合のたびに駆けつけ旗を振って大声で応援しています。しかし、旗による応援は、みっちゃん本人からは「うるさいし、暑苦しくて恥ずかしい」と不評を買っていました。

ここからは、『スラムダンク』の堀田徳男の活躍をネタバレで解説していきます。湘北高校の不良グループに入った堀田徳男は、その見た目から来る迫力とケンカの強さから、不良仲間の間でも一目置かれる存在となります。そんな堀田は、やがて番長にまで昇り詰めていきました。同学年の不良・三井寿とは2年の頃にはすでに出会っており、前述のように親友といってよい間柄になりました。

その後、堀田は三井の誘いに乗って、当時バスケ部で少し調子に乗っていた1学年下の宮城リョータを襲撃します。宮城は逃れることができないと悟ると、猛然と反撃に転じました。周囲は慌てて止めようとしましたが制御できず、宮城と共に三井も病院送りになってしまいました。

堀田徳男が3年生に進級し、湘北高校の番長に君臨するようになった頃、退院した三井は宮城への報復を提案します。親友が傷つけられたことに心中穏やかでなかった堀田は、すぐさまこの提案に賛同します。そして、他校の不良や知り合いのケンカ自慢を仲間に引き入れ、バスケ部全体で宮城を攻撃する計画を練ります。

堀田は準備を整えてバスケ部襲撃を企てます。ところが、今年の新入部員にはケンカが滅法強い桜木花道という生徒がいました。仲間が傷つけられたことに激しい怒りを覚えた花道は、自分の友人である水戸洋平や高宮望、大楠雄二、そして野間忠一郎たちと共に堀田を撃退します。

負けを悟った堀田は素直に引き下がることを約束しますが、三井はそれでもなお「バスケ部を潰してやる」と叫び続けます。この時、バスケ部の3年生たちから、三井の過去が明らかにされます。

それによると、三井はかつてバスケ部に所属しており、天才選手として期待されながらも怪我で長期離脱を強いられ、それが原因で部を去ったとのことでした。堀田は、三井が健康維持のためタバコを絶対に吸わなかったことや、バスケコートを時折切なげに見つめていたことを思い出します。

そして、堀田徳男は「三井はバスケに未練があるからこそこんな事件を起こそうとした」と悟ります。その時、騒ぎを聞きつけた教師が駆け付けてきました。教師は何が起きたのかを説明するよう命じます。洋平は即座に「不良仲間の三井が“バスケ部に戻りたい”と言い出したのでムカついて暴れた」と偽りの説明をし、高宮や大楠たちもそれに同意します。さらに堀田にも同調するようアイコンタクトを送りました。

堀田は、これが三井とバスケ部を守るための方策であることに気付き、自分と洋平たちが以前からの仲間であるかのように振る舞いながら、「俺たちがやりました」と言って三井の身代わりになりました。

こうして堀田たちが全責任を負い3日間の謹慎処分を受けることで、バスケ部の廃部だけは回避できました。三井は堀田たちの助言を受け入れ、謝罪の言葉を述べてバスケ部に復帰します。宮城や花道とも和解し、再びバスケ選手として再出発することとなりました。いいやつ・堀田と三井は、不良とスポーツマンという関係ながら、その後も友情を保ちます。堀田は、再びバスケに向き合う三井の姿を心から喜びました。

三井は、かつての天才バスケ選手としての片鱗を少しずつ見せ始め、その後のインターハイでは素晴らしい活躍を収めます。堀田は、三井が出場する試合には”いの一番”に駆けつけ、「炎の男みっちゃん」の旗を振って全力で応援します。また、水戸たちとは、共に身代わりになってバスケ部を守ったことで仲間意識が生まれていました。

インターハイ全国大会の2回戦が始まりました。強豪の山王工業との試合で、湘北高校は相手の実力に翻弄されてしまいます。しかし、堀田徳男は、湘北高校の応援団長として旗を振って声援を送り続けます。

やがて花道を中心に湘北高校が反撃に転じ、三井が連続得点を決めて山王工業を猛追します。三井の雄姿を目にした”いいやつ”堀田が、感動のあまり涙を流す場面もありました。湘北高校の立派な「応援団長」となっていた堀田は、「炎の男みっちゃん」の旗を振って心を込めたエールを送り続けたのです。

ここからは、『スラムダンク』の堀田徳男の代表的な名言を紹介していきます。最初に紹介する名言は、バスケ部襲撃事件の中で語られました。その事件は、三井がバスケに対して強い未練を抱えていたために起きたものでした。堀田はそれを理解し、三井に「本当はバスケ部に戻りたいのではないか？」と尋ねます。そして、三井の反応を見て本心ではやはりそう考えていることを悟りました。

三井たちがバスケ部を襲撃すると、すぐに教師が駆け付けてきました。そして、そこにいた部員たちに事情を尋ねます。しかし、真実を話せば、三井だけでなく反撃してしまったバスケ部の仲間たちも大変なことになってしまうでしょう。間もなく始まるインターハイへの出場も取り消されることは必至です。

堀田は三井のためにも、またバスケ部のためにもどうすればいいのか悩みます。そんな中、前述のように洋平が、「三井は自分たちのグループを抜けてバスケ部に戻りたいと言っていたから、ムカついて暴れた」と嘘をつき、堀田もまた見出しの名言を口にすると洋平たちと一緒に頭を下げたのです。

この場面は、堀田がただの暴れん坊ではなく、三井を真の友人として大切に思っていること、そしてその友情のために汚れ役を引き受ける潔い性格をしていることを示す名シーンとなっています。

次に紹介する堀田徳男の名言「すげえよみっちゃんも」は、インターハイ全国大会の2回戦で語られました。湘北高校は優勝候補筆頭の山王工業と対戦しますが、相手の圧倒的な実力に翻弄されます。湘北高校の選手たちの強さを知っている堀田は、山王工業の選手たちが全く太刀打ちできないことに度肝を抜かれます。そして、「もう無理なのではないか」と考え始めていたのです。

しかし、堀田徳男の心配をよそに三井たちは決して諦めません。花道を中心に反撃に転じると、徐々に点差を詰めていきます。勝利への執念と屈しない強い心に、堀田は感銘を受けました。そして、見出しの「すげえよみっちゃんも」という名言を心の中で唱えながら感動の涙を流したのです。この名言「すげえよみっちゃんも」は、読者の思いを代弁するかのような感動的な言葉となっています。

鉄男は、三井の不良グループに属する問題児です。体格に恵まれ、「ケンカの達人」と不良仲間から称賛されるほど喧嘩が強いのです。バスケ部襲撃事件の際には、助っ人として呼び寄せられたほどでした。彼の姓や出身校は不明ですが、現在どこの高校にも通っていないようです。それにもかかわらず三井とは昵懇の間柄で、堀田と同様に三井のバスケ部復帰を喜びました。

ある時、鉄男は仲間と共に下校途中の野間を襲撃し、その後、三井たちの要請を受けてバスケ部を襲撃したのは前述の通りです。不意を突いた攻撃で流川や宮城を打ちのめし、さらに桜木を窮地に陥れます。ところが、彼にパンチを見切られると一方的に叩きのめされてしまいました。また、バスケ部に復帰した三井と再会した際、髪を切った三井に「その方が似合っている」と言い、心身共にスポーツマンとなった三井を勇気づけました。

次に紹介するのは、桜木軍団の自称サブリーダーの1年生、水戸洋平です。ケンカ自慢の少年で、堀田たちがバスケ部に乗り込んだ際には、友人である桜木花道を守るため、堀田たちの前に立ちはだかりました。そして、バスケ部と花道を守るため、バスケ部襲撃事件の全責任を自分と堀田で引き受けるという策を提案したのは前述の通りです。これにより堀田と水戸の間には強い仲間意識が芽生えました。

大楠雄二は、金髪のリーゼントパーマをした軍団の一員で、桜木に次ぐ長身の持ち主です。性格はやや短気で喧嘩っ早く、不良仲間のケンジの態度にキレたり、初対面の宮城とも衝突しかけたことがありました。しかし、一方で攻撃に使うためにパチンコ玉を勝手に持ち出した高宮に対しては、「持ち出しはダメだよ」と指摘するなど、ある程度の社会常識は持ち合わせているようです。

バスケ部襲撃事件では、竜と対決し一度はパンチを受けますが、すでに流川との激しい殴り合いで疲労している竜のパンチを痛くもかゆくもないと茶化し、その後撃退に成功しました。山王戦の試合終了後、竜攻略の功労者である流川に声をかける姿が見られました。

野間忠一郎は、軍団内では「チュウ」というニックネームで呼ばれている少年で、髭を生やしていることから鉄男には単に「ヒゲ」と呼ばれています。

ある時、三井の要請でバスケ部襲撃にやって来た、鉄男の仲間たちに一方的に暴行を受けます。しかし、最後まで体育館の場所を吐かずに守り通し、その後は軍団と共に番長軍団率いる別の不良グループに立ち向かいました。

高宮望（たかみや・のぞみ）は、軍団の一員で、身長が最も低く、肥満体型で眼鏡をかけ、縮毛で丸坊主の髪型をしています。また、大の大食漢で特にバナナが大好物です。桜木をからかったりすることもありますが、試合では桜木を最前席で応援し、桜木を批判する観客に絡む場面も見られました。

三井のバスケ部襲撃事件では堀田と一戦を交え、堀田を「かなり強い」と評価しつつも圧勝しました。アニメ版では、期末テストで赤点を3科目取ってしまったことがあります。劇場版第4作ではサーフィンの腕前を披露したり、ナンパ師としての彩子や武園生を口説くなど、意外な一面を見せていました。

ここまで『スラムダンク』の堀田徳男特集をお届けしてきましたが、最後に堀田徳男に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、久しぶりに実家に帰り、実家に置いてあった『スラムダンク』を読み返したと言う方のツイートからです。堀田徳男につられて涙を流し、三井ファンにもかかわらず堀田に感情移入してしまったそうです。

続いて紹介するのは、『スラムダンク』は脇役もいいというツイートからです。特に堀田徳男は、三井の罪をかぶって停学になり、三井のある意味裏切りがあったにもかかわらず試合には毎回応援に駆け付けるキャラ設定に感動しているようでした。

最後に紹介するのは、この記事でも取り上げましたが、堀田徳男がいいやつだというツイートからです。バスケ部襲撃事件やその後の対応で顕わになった人間性に心惹かれたようです。

ここまで、「『スラムダンク』の堀田徳男は応援が熱い三井の親友！」と題して、三井寿との関係や実はいいやつと感じさせる活躍の数々、そして彼が残した名言についてもネタバレで解説してきました。

堀田徳男と三井寿は、お互いを「親友」と呼べるほど親密な関係を築いています。堀田徳男は、見た目の迫力と喧嘩の強さから湘北高校の番長として君臨していました。三井とは2年生の時に出会い、交流を深めていきます。

その後、三井が主導したバスケ部襲撃事件の罪を被った上、三井のバスケ部復帰を心から喜びます。やがて湘北高校の応援団長に就任し、試合の度に「炎の男みっちゃん」の横断幕や旗を掲げて応援に駆け付けます。旗を振っての全力の応援は、多くの読者の胸を打ちました。