【機動戦士ガンダム 水星の魔女】ノレア・デュノクとは何者？死亡シーンや声優は？

「機動戦士ガンダム 水星の魔女」に登場するノレア・デュノクとは、「フォルドの夜明け」のメンバーであり、敵方キャラクターとして登場した少女です。ソフィ・プロネとのコンビや、エラン・ケレスの強化人士5号との邂逅など、少ない登場回数の中で見せ場を作り、ファンの印象に残りました。この記事では、ノレア・デュノクについて、プロフィールや死亡シーン、ソフィやエラン5号との関係、アニメ声優などを紹介していきます。

機動戦士ガンダム 水星の魔女は、2023年7月2日に感動の最終回を迎えたテレビシリーズ最新作です。スレッタ・マーキュリーという女性主人公を軸に、ヒロインのミオリネ・レンブランとの百合関係や、他のキャラクターたちとの学園ドラマなど、それまであまり見られなかった試みが功を奏して多くのファンを獲得しました。この章では、水星の魔女の作品情報として、概要と序盤のシンプルなあらすじを取り上げていきます。

機動戦士ガンダム 水星の魔女は、TBS系列にてSeason1が2022年10月2日から2023年1月8日まで、Season２が同年4月9日から7月2日まで、全24話放映されました。2022年7月には、物語の世界観とキャラクターの人間関係を補完した「PROLOGUE」が公開されています。現在ではPROLOGUEと本編全話が、バンダイチャンネルをはじめとする有料動画配信サイトで視聴可能です。また、ブルーレイとDVDも発売開始されました。

水星の魔女の原作となった小説「ゆりかごの星」を執筆したのは、宮城県仙台市出身の脚本家で小説家の大河内一楼です。また、ゆりかごの星にインスパイアされたSeason1のOP主題歌「祝福」を、人気音楽ユニットのYOASOBIが手がけて反響を呼びました。大河内一楼は、水星の魔女の演出と脚本も兼務したのです。また、メイン監督は、「モブサイコ100」などを手掛けたことで知られる小林寛が担当して、注目を集めました。

水星の魔女の主な舞台は、アスティカシア高等専門学園というベネリットグループが運営する教育機関です。主人公の少女スレッタ・マーキュリーは、生まれ育った水星を離れて、アスティカシアに編入するべくガンダムエアリアルで宇宙を進んでいました。すると、彼女は宇宙空間を漂流していたミオリネ・レンブランという少女を救出します。ミオリネは、ベネリットグループ総帥デリングの娘で、事情があって家出をしていました。

ノレア・デュノクは、アーシアンの少女です。ブルー系の髪をセミショートにしており、気だるそうな表情とともに特徴的に描かれていました。ノレアの年齢は不明ですが、アスティカシアに編入することができたことから、スレッタやミオリネと同世代だと推察されています。ノレアは、反スペーシアンを錦の御旗に掲げているゲリラ組織「フォルドの夜明け」のメンバーでMSパイロットとして登場し、多くのファンを驚かせました。

ノレアが、ソフィ・プロネとともにアスティカシア高等専門学園に諜報目的で生徒として潜入した際に、彼女と関わりを持つようになったのが、エラン・ケレスの強化人士5号でした。エランは、アスティカシアのペイル寮に在籍するパイロットですが、強化人士を身代わりのような形で席を置き、現在はエラン5号が就いています。

エラン5号は、ノレアとの初対面時に、ソフトな感じで口説かれています。しかしながら、諜報の任務に忠実で、沈着冷静な性格のノレアは、エラン5号を軽くあしらいました。ところが、後に彼女とエラン5号は、思わぬ形で心を通わせていくのです。

水星の魔女に登場するノレア・デュノクには、「元ネタがある」という噂がSNSを中心に出ました。ノレアの元ネタ、モデルは山口百恵だといわれています。山口百恵は、1973年にデビューしたアイドル歌手で、1980年に21歳で引退するまでの間に、「横須賀ストーリー」や「プレイバックPart2」などの大ヒット曲を歌い、伝説的な存在になりました。

ノレアのヘアスタイルやどことなく愁いを帯びた表情が、「山口百恵に似ている」という感想を多くのファンに持たせました。ちなみに、彼女の相棒のソフィは、松田聖子が元ネタだといわれています。

ガンダムテレビシリーズの最新作である水星の魔女は、これまでの作品とは異なり、死亡したキャラクターが少ないことで有名です。とはいえ、死亡者の中には、ネームドキャラクターもいて、ファンに衝撃を与えました。ノレア・デュノクも、数少ない死亡キャラの一人なのです。彼女は、なぜ死亡したのでしょうか？この章では、水星の魔女のノレアの死亡シーン、エラン5号との関係などを、ネタバレを交えながら紹介していきます。

ノレア・デュノクが水星の魔女に初登場したのは、第10話「巡る思い」でした。そして、死亡したのは第20話「望みの果て」だったので、彼女の登場シーンはあまり多くありません。ノレアの死亡までの経緯をネタバレしますと、ノレアはソフィとのアスティカシア襲撃に失敗した後、シャディク・ゼネリのいるグラスレー寮に軟禁という形で匿われていました。シャディクは自身の情報漏洩防止も兼ねて、彼女を匿っていたのです。

軟禁状態だったノレアですが、エラン5号と部屋で会話していた時に、「ガンダムに乗って死亡したくないのでは」と本心を突かれて号泣しています。エラン5号と関わったことで、思想が軟化するかと思われましたが、クインハーバーの暴動を知り、スペーシアンへの憎悪を再燃させました。そして、部屋を脱出してガンダム・ルブリス・ソーンに搭乗すると、アスティカシアを襲撃してガンヴォルヴァも導入して暴れ回ったのです。

ガンヴォルヴァを操ったことでパーメットスコアを3に上げたノレアですが、それは自分の命が長く持たないことを意味していました。すると、ガンダム・ルブリス・ウルに乗ったエラン5号が近づき、彼女の戦闘を止めさせようとします。エラン5号の言葉を聴くことができる状況になったノレアは、平静を取り戻しつつありましたが、魔女狩り部隊のドミニコス隊の攻撃を受けて死亡しました。彼女の死に涙したファンも多いとのことです。

結論を先に書きますと、第20話で死亡したノレア・デュノクは、最終回「目一杯の祝福を君に」まで再登場することはありませんでした。一時は、「エリクト・サマヤのように生体コードをMSに移されて生き延びたのではないか」という考察もされていましたが、最終回においてもそのような描写がなかったことから、ノレアの死亡は確定的であり、水星の魔女における数少ない死亡キャラクターとして、その名を刻むことになったのです。

水星の魔女は、物語的には完結している作品ですが、それでも続編を望んでいるファンが多いとのことです。仮に続編が制作された場合には、人気キャラクターの一人であるノレアも、何らかの形で再登場することが望まれています。ファンの中には、「回想シーンでも良いからノレアを見たい」という意見がありました。水星の魔女の続編については、全く未定の状態ですが、ファンに制作を望ませるほどのパワーを秘めた作品なのです。

機動戦士ガンダム 水星の魔女は、多くの女性キャラクターが登場したことで、人気女性声優陣の共演が話題となりました。また、ガンダムシリーズの常として、声優陣の熱のこもった演技も高評価されているのです。水星の魔女にて、人気のある女性キャラクターの一人であるノレア・デュノク役を演じた声優は、悠木碧でした。この章では、声優の悠木碧のプロフィールと経歴、そして主な出演作品と演じたキャラを取り上げていきます。

声優の悠木碧は、1992年3月27日に、千葉県で生まれました。身長は145cm、血液型はA型で、青二プロダクションに所属しています。悠木碧は、本名の八武崎碧名義で活動していました。彼女の愛称は、「あおちゃん」と「子ども先生」です。アニメファンとして有名な悠木碧は、「美少女戦士セーラームーン」や「トランスフォーマーシリーズ」が好きで、推しキャラクターにセーラージュピター（木野まこと）を挙げていました。

また、声優の悠木碧は、ゲームファンであることを公表しています。動物好きでもあり、シマリスやマンチカンを飼っていることを明かしました。悠木碧の趣味は、本を書くことと絵を描くことです。特にイラストの腕前はかなりのもので、自身の出演作品のエンドカードを描いたことがありました。悠木碧は、2023年7月現在、公式のTwitterとInstagramを開設しており、ファンに向けて様々な情報を発信し続けています。

悠木碧は、声優になる前に、1996年より子役活動をしていました。「あっぱれさんま大先生」などのバラエティー番組に出演しています。小学5年生だった2003年に、「キノの旅」のさくら役の声優キャストになったことで、声優業を気に入り本腰を入れて活動するようになりました。以降、声優としてのスキルを磨いていき、様々な作品に出演したことと、ルックスの良さで一躍人気声優の仲間入りを果たして、現在に至ります。

• 魔法少女まどか☆マギカ：鹿目まどか役
• ヒーリングっど♥プリキュア：花寺のどか（キュアグレース）役
• 戦記絶唱シンフォギア：立花響役
• ソードアート・オンライン シリーズ：ユウキ（紺野木綿季）役
• 炎炎ノ消防隊：環古達役
• うる星やつら（2022年）：テン役

声優の悠木碧の主な出演作品と演じたキャラクターを、上記しました。主人公やヒロイン役を演じる機会が非常に多く、特に鹿目まどか役と花寺のどか役は、内外で代表キャラクターだと認知されています。また、2010年代後半に入ると、海外映画や海外ドラマの吹き替え声優としての活動も増えました。さらには、声優活動の他に歌手、ラジオパーソナリティー、ナレーターなど幅広い活動を展開して、ファンを喜ばせています。

機動戦士ガンダム 水星の魔女には、個性的で魅力的なキャラクターが多数登場することで知られています。ファンの間で人気があるとされるノレア・デュノクについては、エキセントリックな一面が見受けられ、それが「機動戦士Zガンダム」の主人公カミーユ・ビダンに似ているという感想が寄せられていました。二人には、どのような共通点があるのでしょうか？この章では、ノレアとカミーユを比較しながら、ノレアの魅力に迫ります。

カミーユ・ビダンは、機動戦士Zガンダムの主人公です。彼は地球連邦軍の技術士官の両親を持ち、裕福な家庭に育ちました。しかし、父も母も家庭を顧みることがなく、さらに父親が不倫をしているなど孤独で複雑な少年時代を過ごしています。ハイスクール時代には空手部に所属しており、ホモアビスやジュニア・MSの分野でも活躍した彼ですが、「カミーユ」という女性的な名前に劣等感を持ち、それが彼の人生を激変させます。

カミーユは、ブライト・ノアに会う目的でグリーン・ノアの宇宙港を訪れた際に、ティターンズのジェリド・メサ中尉に名前を揶揄されました。すると、彼は激高してジェリドを殴ったものの、MPに取り押さえられています。時を同じくして、グリーン・ノアに侵入したクワトロ・バジーナ大尉のガンダム強奪計画に乗る形で、ガンダムMk-Ⅱを奪い、以降はエゥーゴのパイロットとして、超人的なニュータイプ能力を発揮したのです。

水星の魔女本編でノレアを初めて見たガンダムファンの多くが、「カミーユにそっくり」という感想を持ったといわれています。その最大の理由は、容姿と雰囲気でした。二人ともブルー系の髪をしていて、カミーユは男性にしては髪が長いのでよく似ているのです。また、彼は決して明るい性格ではなく、胸に何かを秘めているかのような佇まいをしており、過去が謎に包まれているノレアとの共通点を指摘する人が多いとのことです。

ノレア・デュノクの性格は、後の章で詳しく触れていきますが、非常にキレやすい一面があります。そのような性格もまた、カミーユに似ているといわれました。カミーユは、機動戦士Zガンダムの第1話で早くも、ジェリドの言葉にキレて殴りかかっています。また、Zガンダムにおける名シーンの一つである、クワトロ大尉を修正した場面も、カミーユの性格を如実に表していると評されていて、彼のエキセントリックさが伝わりました。

カミーユは、エゥーゴが地球でカラバに接触した際、ハヤト・コバヤシから「自分の正体をシャア・アズナブルとはお認めにならないのか？」と問い詰められた際、ハッキリとものを言わなかったクワトロ大尉にキレて殴っています。涙を流して「これが若さか」とモノローグしたクワトロ大尉に注目が集まった一方で、突然会話に割って入り暴力を振るったカミーユもファンにインパクトを与えており、彼の性格が際立ったのです。

ノレアも、キレて見境なく暴力を振るったシーンが描かれていました。彼女の標的となったのは、アスティカシア地球寮のニカ・ナナウラです。ニカの正体は、シャディクのスパイですが、スレッタや地球寮の仲間たちとフォルドの夜明けとの狭間で悩んでいました。煮え切らないニカに、終いにはノレアは殴る蹴るの暴力を働き、MSでニカを踏み潰そうとしたのです。このシーンは、Zガンダム奪取場面のオマージュとするファンもいます。

機動戦士ガンダム 水星の魔女は、登場キャラクターたちが織り成す人間ドラマに、大きな関心が寄せられた作品とされています。特に、スペーシアンとアーシアンとの関係は、物語の重要な要素となっており、ノレア・デュノクとパートナーのソフィ・プロネもアーシアンとしての立場から、スペーシアンに対してイデオロギーをぶつけていました。この章では、水星の魔女のノレアの役割、ソフィとの関係、死亡後などを考察していきます。

ソフィ・プロネとは、ノレアと同じくフォルドの夜明けのメンバーである少女です。ソフィの容姿は、ピンク色のセミロングパーマヘアと八重歯が特徴的な美少女に描かれていました。きつそうな表情も印象的であり、見た目と同様に好戦的で暴力を振るうことも辞さない性格の持ち主です。また、非常にワガママな一面もあり、自分の思った通りにならないと命令違反も平気でやってのけます。冷静なノレアとは、対照的なキャラでした。

水星の魔女のノレアとソフィは、フォルドの夜明けの指示で、アスティカシア高等専門学園に諜報活動目的で編入しました。この時も、憧れのスレッタに出会えて舞い上がるソフィを横目に、ノレアは粛々を任務を遂行していたのです。やがて、ソフィは、スレッタを姉にするべくランブルリングの決闘に、ガンダム・ルブリス・ウルで参戦しますが、スレッタのエアリアルの高濃度データストームに晒されて、死亡してしまいました。

ソフィの死は、ノレアにとって他人事ではありません。自分もスレッタと対峙すれば、ソフィのようになることが自明の理だからです。ノレアは、自分自身の思想やイデオロギーをスペーシアンに突きつけることを目的にしていたことが窺えましたが、それはソフィの思いを代弁することにもつながっていると推察されています。つまり、ノレアは、自らも死亡することを覚悟した上で、再度襲撃を決意したのです。事実その通りになりました。

ノレアとソフィがフォルドの夜明けのメンバーであり、ともにガンダムのパイロットであることは先述しました。フォルドの夜明けには、両親と死別、あるいは離れ離れになってしまったと思われるアーシアンの子供たちがいることが判明しています。その中には、シーシアとセドというノレアたちよりも年端のいかない子供もいたのです。子供たちは、ノレアとソフィを慕っており、特にソフィは英雄のような憧れの存在だと示唆されました。

ソフィが戦死すると、フォルドの夜明けの子供たちは彼女を悼み、お墓の前で弔っているシーンが描かれました。また、ソフィはスレッタとの戦闘中に、「お腹いっぱいの食事やフカフカのベッドがほしい」と言っていますが、これは自分の願望であり、子供たちの望むものであることが窺えるのです。ソフィが亡くなると、子供たちの願望を叶えられるのは自分しかいないと感じたノレアは、エラン5号との会話後に行動に出ました。

結論を書きますと、ノレアもソフィも死亡してしまいましたが、これまでのガンダムシリーズのように二人が死亡後に再会することはありませんでした。例えば、「機動戦士ガンダム（ファーストガンダム）」では、アムロ・レイと運命の邂逅を果たしたニュータイプの少女ララァ・スンが、アムロに殺害された後も彼女の思念のようなものが宇宙空間を漂っており、アムロとシャアの前で言葉を残すというシーンが見られたのです。

また、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャア」では、アムロの夢の中に出るという形で再会しているのです。ララァは、実に死後14年もの間アムロとシャアの中に居続けました。さらに、Zガンダムでは、カミーユとパプテマス・シロッコとの最終決戦において、フォウ・ムラサメやロザミア・バダムなど、戦死した女性キャラクターが登場して、カミーユをサポートしています。このように、ガンダムシリーズでは、死亡後の再会があります。

ノレアとソフィの死亡後の再会も、彼女たちはニュータイプではありませんが、「クワイエット・ゼロ」が完遂された際に実現できる可能性があったとのことです。結果的に、クワイエット・ゼロはスレッタやミオリネの尽力で未達に終わりました。ノレアとソフィについては、多くのファンの間で、「死亡後の再会が叶わないなら、スピンオフ作品で二人の出会いやフォルドの夜明けに参加した経緯が見たい」という意見が見られます。

「ガンダムシリーズの新しい可能性を作り上げた」と高評価されている水星の魔女に登場するノレア・デュノクは、当初相棒のソフィ・プロネよりも目立たない存在でした。しかし、ソフィの死亡後にエラン5号との会話や、印象的な死亡シーンを見せたことから、現在は二人とも高い人気を獲得しているのです。この章では、水星の魔女のノレアの性格について、冷静な面とキレた一面などの三項目に分けて、ネタバレを交えて取り上げます。

水星の魔女に登場するノレア・デュノクの性格として、真っ先に挙げられるのは、彼女が非常に冷静である点です。アスティカシアに編入した際に、スレッタのことを「お姉ちゃん」と呼んで舞い上がっていたソフィとは対照的に、ノレアはエラン5号に口説かれても軽く受け流していました。エラン5号のようなイケメンの少年と相対しても自分を見失わないほどノレアが冷静であることの証左であり、彼女の大きな魅力でもあるのです。

その一方で、ノレアには、感情を爆発させることが多く見受けられました。「彼女の冷静さは、実は心の奥底に眠っている激情的な性格を隠すためである」という考察も出てくるほど、ノレアには感情的な一面があるのです。また、臆病な部分も持ち合わせています。彼女の臆病さは、ソフィが死んだ後のモノローグや、エラン5号との会話で知ることができました。ノレアは、死に恐怖を感じていて、死にたくないことが行動原理の一つです。

フォルドの夜明けでスペーシアンに対抗するパイロットとして活動してきたノレアにとって、恋愛は遠い出来事のようなものでした。それ故に、エラン5号との出会いや会話は、彼女の暗く沈んだ心に一滴の水のように染み込んだのです。結果的に二人は、恋愛関係には至りませんでしたが、死の間際でノレアが温かな気持ちを少しでも持てるようになった理由には、エラン5号の存在と実は沈着冷静ではなかった彼女の性格があったのです。

ノレア・デュノクの性格について語る上で、彼女のスペーシアンに対する激しい憎しみは非常に重要だとされています。プラント・クエタ襲撃時の彼女は、非常に冷静であり、必要以上に前に出ようとするソフィのことを訝しく思っている描写も見受けられました。ところが、アスティカシア高等専門学園に諜報目的で編入すると、スペーシアンへの憎しみを前面に押し出すようになります。しかも、そのことは屈折した形で見られました。

ノレアは、アスティカシア内で学校生活を謳歌しているスペーシアンの生徒たちに嫉妬にも似た激しい憎しみを抱きました。そして、その憎しみをぶつけた矛先が、ニカ・ナナウラだったのです。ニカは、地球寮の生徒であり、学園内では他のスペーシアン寮の人間から差別を受けていました。しかしながら、チュアチュリー・パンランチやスレッタたちと差別されることを乗り越えて楽しそうに過ごしているニカに、ノレアは嫉妬します。

ノレアの怒りは、激しい暴力としてニカにぶつけられます。ニカがフォルドの夜明けの内通者でありながら、煮え切らない立場にあることも、ノレアの憤怒をさらに高めました。ノレアは、地球にて過酷な環境の中で生きてきたことが推察されます。その結果、フォルドの夜明けに参加しました。そのような人生を歩んできた彼女にとって、差別されている地球寮のメンバーであっても、許すことのできない存在であったことが想像できます。

ノレアとソフィを比較すると、一見暴力的で怖いのはソフィだと思われがちです。ところが、本当にキレた時に恐ろしいのは、ノレアの方であることが、ストーリーの進捗とともに明らかにされました。プラント・クエタ襲撃時のノレアは、キレることなく任務を遂行しています。彼女の本当の怖さが視聴者に提示されたのは、ソフィとともにアスティカシアを襲撃した時でした。この時のノレアは、スペーシアンへの憎悪を剥き出しにします。

アスティカシアを襲撃するという暴挙に出たノレアとソフィですが、ソフィがスレッタを姉として手に入れるべく行動した際、ソフィは学園内をガンダム・ルブリス・ソーンで銃撃しました。その結果、アスティカシアの生徒たちが多数死亡したのです。このシーンに戦慄したファンが多いとされていて、キレると凄いソフィの恐怖を浮かび上がらせる効果を上げていました。スレッタのハエたたきに匹敵するシーンとも評されています。

また、ノレアの怖さは、「まだ10代後半の少女のノレアが、平気で人を殺せるから怖い」とファンの間で考察されており、ともすれば彼女を単なる殺人マシーンに見せてしまうことにもなりかねませんでした。しかし、ノレアには複雑な過去や事情があり、戦士としての仮面を外せば一人の少女に過ぎず、だからこそ彼女の人気は落ちなかったのです。

この章では、水星の魔女に登場するノレア・デュノクに関するTwitterでのつぶやきを、いくつか取り上げていきます。ノレアは、インターネット上でどのような感想や評価を受けているのでしょうか？

こちらは、水星の魔女を考察していると思われる方のツイートです。ノレアの死亡シーンについて、憎しみと自分の声明を搾取し続けるシステムから脱出できたことは良かったという感想を持っています。

こちらは、水星の魔女の大ファンだと思われる方のツイートです。ノレア・デュノクについて、同作品内で最も「怒り」を体現したキャラクターであると分析していました。

こちらは、ガンダムシリーズの大ファンだと思われる方のツイートです。水星の魔女を観て、ノレア・デュノクとエラン・ケレスの強化人士5号とのカップリングが、死をもって完成してしまったとつぶやいていました。

この記事では、機動戦士ガンダム 水星の魔女に登場するノレア・デュノクにスポットを当ててきました。ノレアは、悲しいエピソードがあることからファン人気が高いとされています。水星の魔女を観て、ノレアの魅力に触れてください。