【るろうに剣心】マグダリア小夜は島原編のアニオリキャラ！左之助との関係や最後は？

この記事では、『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』（以下『るろうに剣心』と表記）の島原編に登場するアニメオリジナルキャラ、マグダリア小夜（マグダリアさよ）に焦点を当てお届けします。マグダリア小夜の活躍や最後をネタバレ解説していきますが、まずは『るろうに剣心』の作品情報を紹介しましょう。最初に『るろうに剣心』の作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと進みます。

『るろうに剣心』は、日本の漫画家・和月伸宏によって創作された漫画作品です。1994年から1999年まで、集英社の「週刊少年ジャンプ」にて連載されました。この作品は、アニメ化や実写映画化などさまざまな形でメディアミックス展開されています。

また、続編となる『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-』が「ジャンプスクエア」2017年10月号に登場し、現在も連載されています。2020年10月時点での電子版を含む書籍の発行部数は、全世界で7200万部を突破しています。

明治維新から10年が経過した頃、「人斬り抜刀斎」として恐れられた暗殺者は、「不殺の誓い」を立て緋村剣心という名で彷徨の旅に出ます。その頃、東京では、無差別に人を斬りつける殺人鬼が現れていました。女剣士・神谷薫は、その殺人鬼に1人で立ち向かおうとしていたところを、偶然通りがかった剣心に助けられます。その後、薫の元に身を寄せることになった剣心は、邪悪な商人の陰謀に巻き込まれていくのでした。

ここからは、メインテーマであるアニメ『るろうに剣心』島原編のアニメオリジナルキャラ、マグダリア小夜の話題に入ります。マグダリア小夜は敬虔なキリシタンであり、兄の天草翔伍を深く尊敬しています。天草翔伍は自身を神と宣言し、キリシタンの仲間たちとともに日本国内に神の国を建設することを目指します。小夜は、翔伍の周りに集まった信徒たちの心の支えとなっていました。

マグダリア小夜は心優しい女性であり、周囲から深く慕われる存在でした。特に小夜に仕える従者のロレンゾ庄三は、小夜を女神として崇め奉っていました。庄三は常に小夜のそばにいて、病弱な小夜の世話をしていました。

幼いころから病弱な小夜でしたが、今は労咳という不治の病に苦しんでいます。天草翔伍は自分の神の力で小夜の病を癒したいと願っていましたが、神の力でも治すことは叶いませんでした。

また、小夜は本名を天草小夜といいますが、普段はマグダリアという洗礼名を用いています。小夜という名前は限られた親しい間柄の人たちにしか知られておらず、物語の中でそれを知っているのは両親と兄、そしてこの記事でも取り上げる左之助だけでした。

相楽左之助は、東京一の喧嘩屋と言われる荒くれ者でしたが、優しい一面もあり、病弱なマグダリア小夜のことを何かと気遣います。小夜の力になることも多々ありました。後述する初対面での印象があまり良くなかったのですが、2人は次第に互いのことを信頼するようになっていきます。小夜は、最後は兄宛の遺言書を左之助に託し、彼の目の前で息を引き取ることになります。

次に、アニメ『るろうに剣心』島原編のマグダリア小夜と左之助の関係がよくわかる名シーンを具体的に挙げていきましょう。

アニメ『るろうに剣心』島原編で2人が初めて出会った時、小夜はいきなり左之助に平手打ちをくらわせます。小夜とロレンゾ庄三が警官にからまれている場面に出くわした左之助は、小夜を助けようと警官を殴ったのです。小夜は厳格なキリスト教徒であり、相手が誰であろうと乱暴は絶対に許さないという強い意志を持っていることが、このシーンで明らかになりました。

小夜の病状が悪化した際、左之助は彼女を背負って長崎を目指します。島原編の序盤ではお互いによい感情を持っていなかった2人ですが、時間が経つにつれて信頼関係が芽生えていきました。小夜の余命は限られていましたが、左之助のおかげで生きる希望を抱くことができました。この名シーンでは、小夜と左之助が信頼の固いきずなで結ばれていることがよくわかると言われています。

マグダリア小夜は、キリシタンである父母のもとで生まれ、兄の翔伍と一緒に幼少期からキリシタンの教えを学びます。ところが、当時の日本ではキリシタンへの迫害が強まり、多くの信者が命を落とし殉教する状況でした。

小夜の父は、翔伍と小夜に信仰の自由を持つ国へ渡るように告げます。翔伍には、「あなたは神となり、苦しむ人々を救いなさい」と語りました。その後、両親は政府によって命を奪われ、小夜と翔伍は母方の叔父・仁志田兵衛の助けで命からがら大陸に渡ることができました。

本作『るろうに剣心』の主人公・緋村剣心のもとにある日、京都御庭番衆の密偵方である巻町操から手紙が届きました。手紙には、京都で元幕府の重要人物が殺害されたという情報と、四乃森蒼紫がその人物を護衛するよう依頼されていることが書かれていました。

蒼紫は京都御庭番衆の御頭であり、剣心の好敵手でもあります。要人が所持していた英語の脅迫状を操と蒼紫たちが翻訳し確認したところ、それは殺人予告だったのです。御庭番衆たちは、剣心に急いで京都へ来るよう伝えました。

島原編で翔伍は、その後要人の元を訪れます。要人の護衛の中には、「十本刀」という集団の一員で剣心と戦ったこともある沢下条張がいました。京都に到着した剣心一行は、張のいる場所へ向かいます。張は剣心たちに対して、「天草は飛天御剣流の使い手であるが、実力は緋村より上だ」と証言しました。その後、剣心は翔伍の師匠である仁志田のもとを訪ねます。高齢の仁志田は、剣心に翔伍宛の遺書を手渡すと息を引き取ります。

天草翔伍の情報を収集するため、左之助は京都市内の村を散策します。すると、子供2人と老婆が天草翔伍について話しているのを耳にします。子供たちはお祈りのために集会場所に向かう途中でした。そこで、左之助は子供たちの後をついていきました。すると、洞窟内でキリシタンの集会が開かれており、集会では小夜が民衆の前で祈りを捧げていました。集会が終わると、左之助は今度は小夜を尾行することにしました。

しばらく行くと、前述のように小夜と従者の庄三が警官たちに囲まれる場面に遭遇します。警官たちは小夜の大切なメダリオを奪ってしまいました。それを見た左之助は、警官たちに立ち向かいメダリオを奪い返します。左之助はメダリオを小夜に返そうとしましたが、小夜は突然左之助の頬を叩いて「乱暴者！」と叱責しました。

小夜の行動に怒りを感じた左之助は、メダリオを小夜に返すのを止めてしまいます。一部始終を見た庄三は、左之助の行動に対して腹を立て、2人は一戦を交えることになります。激しい戦闘の末、左之助は庄三に敗れ、川へと突き落とされてしまいました。

島原編で天草翔伍と小夜が長崎・島原で内乱を引き起こそうとしているという話を耳にした剣心たちは、船で長崎に向かいます。港町に着くと、オランダ人の医師で領事も務めるエルステンと邂逅します。剣心は長州藩にいたころエルステンと知り合い、以来お互いに信頼を寄せてきました。剣心は、島原で何か変わったことはないかとエルステンに尋ねますが、彼の答えは平和そのものだとのことでした。

一方、天草翔伍と小夜は長崎に到着し、島原へ向かう途中でした。その時、翔伍は小夜が母の形見である大切なメダリオを失くしたことに気づき、メダリオの行方を尋ねます。小夜は信頼できる知人に預けたと語りましたが、すぐに嘘とバレてしまいます。それでも翔伍は妹・小夜を責めることはしませんでした。

2人が海辺に到着すると、そこには一隻の船が用意されていました。キリスト教の布教活動をしていた宣教師、傀王が手配してくれたものでした。船のおかげで、天草翔伍と小夜、そして庄三は無事に島原へ帰還することができました。

剣心たちもまた、島原で起きた騒動を探るため船で島原までやってきます。操は翔伍たちと別れて情報収集に向かい、剣心と左之助は島原の地下通路の捜索に当たりました。剣心の恋人・神谷薫と、神谷活心流の師範代である明神弥彦は、剣心から海岸で待機するよう指示を受けていました。

神谷薫と明神弥彦は海岸で天草翔伍の信者と思われる子供たちに出会います。子供の1人がメダリオを落としたのに気づかず地下通路に戻ったため、薫は急いで子供の後を追いかけます。ところがその途中、大聖堂で天草翔伍とばったり出会います。風の噂で剣心が島にいることを知った天草翔伍は、剣心を倒して自らが最強の剣士になることを誓います。

一方、剣心と左之助は地下通路を捜索中に、天草翔伍の信者で笛の力で狂犬を操るガスパル源左衛門と遭遇し、激しい戦いを繰り広げました。剣心と左之助は狂犬に噛まれて怪我を負いますが、剣心が犬笛を壊したことで狂犬たちは制御不能となり、源左衛門自身も襲われてしまいます。源左衛門は錯乱し、どうすればいいのか分からないので翔伍と小夜に相談すると告げ、去っていきました。

やがて、源左衛門が翔伍と小夜を連れて剣心のもとに戻って来ました。すると、翔伍は剣心に向けて刀を振りかざし刀を抜くよう促しました。剣心と翔伍は、飛天御剣流の技を競うことになりましたが、戦いは翔伍優勢で進みます。翔伍は、稲妻の光を剣に集束させ、剣気と共に放つことで相手の視力を奪う雷龍閃を放ちました。技を受けた剣心は海に落ちてしまい、その後薫と弥彦に助け出されました。

小夜は心配そうに兄・翔伍の様子を見つめていました。翔伍は心の奥底では人を殺したいとは思っていないため、戦いのたびに心に傷を負っていました。小夜は兄が心優しい人間であることを知っているため、戦うたびに心を消耗させていく兄を心配していたのです。

谷底に落ちて気を失っていた左之助は、やがて意識を取り戻し小夜のメダリオを探し始めます。そして、やってきた小夜と再会を果たします。左之助の怪我に気付いた小夜は、治療を申し出ますが、治療中に左之助が翔伍を倒しに来たことがバレてしまいます。

小夜は怒って「大事なメダリオを返して！」と訴えますが、左之助は失くしたと言い張ります。小夜は拳銃を取りに行きますが、その隙に左之助は姿を消してしまいます。そこには、「メダリオを必ず探し出す」という手紙が残されていました。

傀王は、山東と密かに結託して提案を取りまとめ、翔伍に会いに行きます。提案の内容は、島原で乱を起こし日本を植民地化するというものでした。翔伍は植民地化に反対し、山東からの武器や兵士の支援を断ります。しかし、傀王と山東はこのまま翔伍を利用し続ける算段をします。すべての黒幕は傀王と山東だったのです。

その時、傀王の部下たちが地下通路で小夜のメダリオを見つけ、傀王のもとへ届けようとしていました。その様子を目撃した左之助と庄三は、すぐに小夜に知らせます。小夜は傀王の元へ向かいました。小夜が部屋に入ってくると、傀王は後を追ってきた左之助と庄三を檻に閉じ込め、さらに天井を爆破しました。3人は窮地に立たされました。

爆破が起きた際、庄三が小夜と左之助を守ったおかげで2人は無傷でした。しかし、庄三は岩に押し潰され、動けなくなってしまいました。小夜は、左之助と協力して庄三を助け出します。しかし、無理をした小夜は結核が悪化し喀血してしまいます。小夜は、庄三に急いで翔伍の元へ行って傀王の正体を伝えるよう指示し、庄三は翔伍のところに向かいました。

小夜と左之助の前に傀王の手下が現れます。左之助は小夜を守りながら戦い、小夜のメダリオを山東が持っているとの情報を引き出します。そこへ剣心たちが現れ2人を助け出してくれました。剣心は盲目になっていましたが、操が手を引いて左之助のもとへ案内します。剣心は小夜の病状の深刻さを理解し、左之助に小夜を連れて長崎のエルステンのところへ急ぐよう指示しました。

庄三は、翔伍のいる精霊の丘へ向かっている途中、傀王が逃亡を図り船に乗ろうとしているところに出くわします。庄三は傀王に戦いを挑みます。苦戦する中、左之助にもらった炸裂弾が威力を発揮します。庄三は傀王の命を奪うことに成功しました。

小夜は長崎への移動の途中で意識を取り戻します。左之助と様々な話を交わすうちに、小夜は少しずつ左之助に心を開いていきました。長崎に到着した左之助が馬車を停めると、偶然エルステンと山東が降りてきました。2人の様子に驚くエルステンに、左之助は治療を頼みます。エルステンの邪魔をさせないよう、山東は拳銃で左之助を撃ち殺そうとしますが、次の瞬間、小夜が左之助の前に出て銃弾を体に受けました。

左之助が山東を殴り倒すと、小夜のメダリオが山東の手からこぼれ落ちました。エルステンは銃弾を受けた小夜を病院に運ぼうとしますが、小夜は翔伍を助けて欲しいと言って断ります。エルステンは小夜の願いを聞き入れ、急いで島原へと向かいました。余命僅かな小夜に左之助がメダリオを渡します。島原編の最後で、小夜は兄への遺書を左之助に託し、静かに息を引き取りました。小夜の墓は長崎の小高い丘に建てられました。

天草翔伍は、島原で「天草四郎」の再来として地元の人々に崇められていた剣士です。最強の剣術と称される飛天御剣流を使いこなす腕前の持ち主です。それと同時に、翔伍はマグダリア小夜の実兄であり、小夜と共にキリシタンの両親のもとで育ちます。幼少期から両親から教えられた使命は、苦しむ人々を救うことだったと言います。優しい心根の翔伍は、病弱な妹・小夜をいつも心配しています。

ロレンゾ庄三は、悪漢たちに言いがかりをつけられていたところを翔伍と小夜に助けられた過去を持っています。以来ずっとふたりに仕える従者となった庄三は、拳法の一種「火龍」を得意としています。

左之助とは出会った当初、ギクシャクした関係でしたが、左之助の小夜への思いを知り、以後、左之助とも心を通わせるようになります。後に、小夜の教えを破って炸裂弾で傀王を殺害してしまいます。小夜の死後、彼女の墓前で一生かけて罪の償いをすることを誓い、翔伍と共にオランダへと向かいました。

天草翔伍の元で宣教師として働いていた傀王は、キリスト教の布教に従事していました。しかし、その裏では翔伍を殉教させた後に、彼が築いた神の国を乗っ取り、自らが大司教の座に就くことを企てていました。更に、将来的には日本を欧米列強の植民地にしようと考えていたのです。

また、メダリオを巡りマグダリア小夜とも絡みます。彼女が落としたメダリオを傀王の手下が拾い、傀王に届けようとしたのです。小夜は説得して返してもらおうと傀王の元へと向かいますが、傀王の術中にはまり捉えられてしまいます。傀王の末路は、庄三が投げた炸裂弾により命を落とすこととなりました。

ここで、アニメ『るろうに剣心』島原編のマグダリア小夜役の声優・笠原弘子（かさはら・ひろこ）を紹介します。笠原弘子は、1970年2月19日・新潟県出身で東京都育ちの声優で、尾木プロ THE NEXTに所属し、歌手や舞台女優としても活動しています。

笠原弘子は、幼少期に児童劇団・劇団こまどりに入団し、小学生時代にはNHK教育テレビの『みんななかよし』のレギュラー出演をはじめテレビの子役として活躍しました。その後、中学2年生だった1983年にアニメ『銀河漂流バイファム』のカチュア・ピアスン役で声優デビューを果たします。また、1986年、高校2年生の時に漫画『シャンペン・シャワー』の「告白 〜愛しのジョゼ」で歌手デビューを飾りました。

次に、アニメ『るろうに剣心』島原編でマグダリア小夜を演じた声優・笠原弘子の主なアニメ出演作品や演じたアニメキャラを一覧で紹介します。

• 魔法のエンジェルスイートミント（ミント）
• 3丁目のタマ うちのタマ知りませんか？（タマ）
• おにいさまへ…（御苑生奈々子）
• カリメロ（ロシータ）
• 魔法騎士レイアース（鳳凰寺風）
• 真・女神転生Dチルドレン ライト&ダーク（橿原亜美）
• 超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-（イシュタル）
• アミテージ・ザ・サード（ナオミ・アミテージ）
• ベイビィ★LOVE（有須川せあら）
• レイアース（鳳凰寺風）

ここまでアニメ『るろうに剣心』島原編のマグダリア小夜特集をお届けしてきましたが、最後にマグダリア小夜に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、アニメ『るろうに剣心』の見どころを語るツイートからです。とりわけ、島原編に登場するマグダリア小夜のキャラデザインや乙女的な感性に見入ってしまったそうです。

続いて紹介するのは、アニメ『るろうに剣心』のマグダリア小夜のキャラソンに関するツイートからです。複数のバージョンがある名曲「悲しみに試されても」の中でも、声優・笠原弘子のアルバムに収録されている「1999-悲しみに試されても-」が特におススメだそうです。

Twitter上には、「マグダリア小夜が嫌い」という感想もいくつか見受けられました。いずれにも共通しているのが、左之助ファンだということです。左之助ファンは高荷恵との恋の成就を期待しており、マグダリア小夜の関与を快く思わないようです。

ここまで「『るろうに剣心』のマグダリア小夜は島原編のアニオリキャラ！」と題して、マグダリア小夜の活躍や最後、そして左之助との関係について考察してきました。

マグダリア小夜は、『るろうに剣心』のアニメオリジナルキャラで、島原編で活躍します。両親の影響を受けて敬虔なキリシタンとして育ち、同じくキリシタンの兄・天草翔伍を深く尊敬し支えていました。喧嘩屋・相楽左之助との関係は、出会いこそよくなかったものの次第に信頼関係を築き、母の形見であるメダリオをめぐる攻防の末、最後は左之助が見守る中で永遠の眠りにつきました。