【るろうに剣心】緋村剣心の十字傷をつけた人物は？過去や不殺の理由もネタバレ考察

緋村剣心（ひむらけんしん）とは、漫画家・和月伸宏（わつきのぶひろ）先生が描いた漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚（めいじけんかくろまんたん）-』に登場する主人公であり、本作は激動の幕末から新時代の幕開けとなる明治の時代を生きるかつて「人斬り抜刀斎（ひときりばっとうさい）」と呼ばれた一人の剣客の物語です。その緋村剣心の十字傷にまつわる過去のネタバレを本記事で公開していますので、是非お見逃しなく！

漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』は、集英社が発行する少年向け漫画雑誌『週刊少年ジャンプ』誌上に1994年19号～1999年43号までの全255話が連載された歴史剣劇漫画です。「るろ剣」の略称で呼ばれる本作は、2017年9月から続編として『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚・北海道編-』が同じく集英社の漫画雑誌『ジャンプスクエア』10月号より大人気連載中となっています。

原作コミックスの本編として、「東京編」（斬左編・黒笠編・恵編・雷十太編から成り立ちます）・「京都編」・「人誅編」・「北海道編」と現在も連載が続いています。筆者曰く『るろうに剣心』の物語は「人誅編」で既に終わっているため、読者が望む内容がもう描けないが、「剣心」を見つめ直すきっかけにもなるとのことで「北海道編」を描き始めたとか…。本作の「北海道編」を以て、剣心の生き様を「本当にお疲れ様」に変えるそうです。

廃刀令が敷かれる明治の世に未だ帯刀する一人の青年・緋村剣心。一見ただの優男に見えるこの男は、激動の幕末に「人斬り抜刀斎」と呼ばれ恐れられる幕末最強と謳われた伝説の剣客・緋村抜刀斎だったのです。緋村剣心は、明治維新後に自ら「不殺（ころさず）」を誓い、流浪人（るろうに）として全国を旅していましたが、東京の下町で神谷活心流道場の師範代・神谷薫（かみやかおる）が抗争に巻き込まれているところに出くわすのでした。

• 名前：緋村剣心（28歳）/幼名：心太（しんた）
• 生年月日：嘉永2年5月1日（1849年6月20日）/双子座
• 血液型：AB型
• 身長：158cm（人斬り抜刀斎当時：42kg、125cm）
• 体重：48kg（人斬り抜刀斎当時：42kg、心太：19kg）
• 出身地：不明（関西という説あり）
• 特徴：一本に縛った赤髪と左頬に大きな十字傷、短身痩躯、逆刃刀（さかばとう）を所持
• 特技：口八丁
• 苦手なもの：薫の料理

一本に縛った赤髪と左頬に大きな十字傷が特徴的な優男の緋村剣心は、過去に「人斬り抜刀斎」と呼ばれ、幕末最強と謳われた腕前を持つ伝説の剣客です。戦国時代に端を発する古流剣術「飛天御剣流（ひてんみつるぎりゅう）」の使い手で、その卓越した剣技を操ることで己が帯刀する逆刃刀一本で目に留まる人々を守ろうとする「不殺」を貫く流浪人。現・飛天御剣流継承者である十三代目・比古清十郎（ひこせいじゅうろう）の弟子。

ここからは本題にある緋村剣心の左頬に刻まれた十字傷についてネタバレしていきます。「緋村剣心の十字傷をつけた人物は？消えない理由も考察」と題して、緋村剣心のトレードマークにもなっている十字傷にまつわる過去のエピソードをどんどんネタバレしていきますのでお見逃しなく！また、緋村剣心が人斬りになった過去や不殺になった過去も続けてネタバレしていますので、是非最後までお楽しみ下さい。

漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の主人公・緋村剣心は、温和で人当たりが良く、飄々とした態度の優男ですが、幕末時代に裏の世界でその名の通った有名な「人斬り」として暗躍していた過去があります。本作のヒロイン・神谷薫と出会った当時、既に緋村剣心の左頬には十字傷がありました。つまり、この十字傷は「明治」の時代に入ってついたものではなく、「幕末」の時代についたものだったのです。

緋村剣心は幕府の要人暗殺を請け負っていた当時、暗躍及び抜刀術の全てを極めるその余りの強さと冷徹さから「人斬り抜刀斎」としてその名を轟かせており、またの名を「緋村抜刀斎」として呼ばれていた程、恐れられていた裏の世界で活躍する凄腕の暗殺者でした。幕末の動乱期（江戸幕府末期）は京都の治安を治めるのは非常に難しく、京都の守衛を職務とした「京都所司代（きょうとしょしだい）」という幕府の役職がありました。

その京都所司代で幕府の重役である重倉十兵衛（しげくらじゅうべえ）の護衛を任されていた京都の治安維持組織「京都見廻組（きょうとみまわりぐみ）」に所属する清里明良（きよさとあきら）他数名が、1864年（元治元年）4月の夜に人斬り抜刀斎（緋村剣心）の襲撃に遭ったことに端を発します。襲撃に遭った重倉十兵衛及び他の見廻組の隊員が惨殺される中、最後に惨殺されたのが青年と思しき姿の清里明良でした。

清里明良は御家人（将軍と主従関係を結んだ武士）の家に生まれた次男ですが、剣術の腕前は大したことがないと後に「文武はからきし」であることが判明しています。しかし、清里明良は人柄が良く周囲から好かれる器量良しだったそうです。許嫁との祝言を一ヶ月後に控えており、重倉十兵衛も清里明良の祝言を心から喜んでいました。その矢先、人斬り抜刀斎の襲撃に遭ってしまうのでした。

愛する人との祝言を心待ちにしており、生きてその人のもとへ帰りたいと願う「執念のような思い」が人斬り抜刀斎と呼ばれる伝説の剣客に一太刀（頬に傷をつけたのみ）浴びせたのです。しかし、その執念に限りなく近い思いも虚しく、人斬り抜刀斎の剣の前に敗れるのでした。清里明良は絶命する前に「やっと…祝言…なのに…ずっと…愛して…い…けると思った…のに…と……も……え」と言う言葉を呟きながら、人斬り抜刀斎に止めを刺されます。

その一太刀こそが、一つ目の傷（縦傷）がついた理由です。人斬り抜刀斎と対峙したことで、惨殺される運命となってしまった清里明良。剣客としての腕前は未熟ながらも、緋村剣心は自身に傷をつけた男に「生きる意志は何より強い」と実感させられ、人斬りとしての自身に疑問を抱いていきます。そして、後にこの清里明良の許嫁・雪代巴（ゆきしろともえ）と出会うことになるのです。ここまでが一つ目の傷に対するネタバレとなっています。

緋村剣心の十字傷の縦傷（最初の傷）は、幕末の動乱期に幕府の要人たちを影で暗殺する「人斬り」を請け負っていた際、その要人たちの護衛を務める京都見廻組（同じく反幕府勢力を取り締まる「新選組」も存在するが管轄場所が異なる）に籍を置く清里明良によってつけられます。そして、清里明良の許嫁だった雪代巴が緋村剣心に復讐するために近付いてきます。雪代巴との出会いは、緋村剣心が暗殺を行った現場で遭遇します。

暗殺現場を目撃された人斬り抜刀斎こと緋村剣心は、その目撃者である女性（雪代巴）を殺すかどうか一瞬躊躇います。しかし、その女性は「あなたは本当に血の雨を降らすのですね…」と言うや否や気を失ってしまいます。そして、気絶した雪代巴を長州派維新志士（緋村剣心は長州藩の奇兵隊でその腕前を買われて影の暗殺者となります）たちが滞在していた料亭「小萩屋」に連れ帰り、帰る宛てのない雪代巴は小萩屋で働き始めるのでした。

こうして当初の目的だった「復讐の標的・緋村剣心に近付くこと」に成功した雪代巴でしたが、お互いの人柄に触れ合う内に次第に惹かれていくようになった緋村剣心と雪代巴。その後、一時的に身を隠すために仮の夫婦として2人で暮らし始めた大津での生活は、二人の関係を決定的なものにさせます。お互いの過去を明かし、愛する人（緋村剣心）を守りたいと願うようになっていた雪代巴のもとに弟・雪代縁（ゆきしろえにし）がやってきます。

実はこの雪代縁、東の御庭番衆と並び評される幕府直属の西の暗殺集団「闇乃武（やみのぶ）」の使いだったのです。人斬り抜刀斎は「危険人物」として幕府側勢力から狙われていたので、その抹殺命令を受けたのが闇乃武でした。許嫁を殺された雪代巴は当初、緋村剣心に復讐するつもりで近付きましたが、次第に緋村剣心の人柄に触れ、次第に好意を抱くようになります。愛情と復讐の狭間で揺れ動き、結果的には復習心を捨てて愛を選んだのです。

しかし、そのことを見越していた闇乃武のリーダー・辰巳（たつみ）によって、人斬り抜刀斎の「弱点」となった雪代巴はを囚われの身となってしまいます。最愛の人（祝言は挙げていませんが共に生きていくことを誓って娶った妻）を取り戻すべく、緋村剣心は闇乃武と対峙します。その戦いで視覚・聴覚・触覚を一時的に失ってしまった緋村剣心は、目が見えない状態でほとんど捨て身状態の攻撃を仕掛けるのでした。

その時、敵の攻撃から緋村剣心を守ろうと雪代巴が辰巳の前に飛び込み、自ら緋村剣心の剣をその身に受けることになります。目が見えなかったとは言え、緋村剣心は飛び込んできた雪代巴を辰巳諸共切り付けてしまったのです。切り付けた際に雪代巴が愛用していた髪油の白梅香（はくばいこう）の香りを感じ取った緋村剣心でしたが、時すでに遅く刃に倒れた雪代巴の姿がそこにありました。

緋村剣心を守ろうと所持していた短刀で辰巳に斬りかかろうとした雪代巴は、結果的に緋村剣心の剣をその身に受けてしまいましたが、その際に短刀が手から滑り落ち、背後にいた緋村剣心の頬を傷つけるのでした。この傷こそが、左頬の横傷（二つ目の傷）がついた理由です。しかし、アニメ（OVA）版ではこの二つ目の傷がついた理由は異なり、雪代巴が息絶える前に所持していた短刀で自ら緋村剣心の頬に傷をつけるのです。

原作とアニメでは一つ目の傷（縦傷）ができた理由は同じですが、二つ目の傷（横傷）がついた理由は全く違いました。ここまでが緋村剣心の左頬に十字傷（縦傷と横傷の二つの傷）がつくことになった理由であり、「二つ目の傷は原作とOVAで理由が違う」に対するネタバレとなっています。

一つ目の縦傷は、清里明良が許嫁・雪代巴のことを想いながら「死んでたまるか‼」と強い意志と共に人斬り抜刀斎に立ち向かった際にできた清里明良の「執念」が宿った傷です。二つ目の横傷は、偶発的ですが雪代巴の手にあった短刀によって傷つけられたものなので、結果的には間接的な人的行為だと言えます。また、雪代巴の胸中には愛する夫・緋村剣心を想う気持ちと共に、復讐のために近付いたことへの「罪の意識」を抱えていました。

そして、許嫁・清里明良の想いに対する裏切りへの「謝罪」も同時に抱えていたのです。雪代巴には二人の男（清里明良と緋村剣心）に対する「贖罪」の気持ちがあったのです。原作では、十字傷と重なり合うようにしてできた新しい傷を見た雪代巴が何かを感じ取り、その傷に触れて「これで良いんです…」と呟き、息を引き取ります。裏切ってしまった許嫁のもとへ旅立つことを望んだ雪代巴の切ない想いもそこにはあったのです。

この二つの人的行為によって傷つけられた十字傷には、それぞれの傷に対して非常に強い「想い」が込められています。後に作中では、強い想いの籠った刀傷は「その想いが晴れない限り決して消えるコトはない」と語られており、緋村剣心の左頬の十字傷が強い想いによってつけられたものであることを証明しています。それが緋村剣心の十字傷が消えない理由のネタバレとなります。

ここからは「緋村剣心が人斬りになった理由や過去をネタバレ」と題して、本作の主人公・緋村剣心が人斬りに至るまでの経緯を探ってみたいと思います。緋村剣心の幼少期までの過去に遡り、どのようにして伝説の人斬りが誕生したのか？そのルーツを余すことなくネタバレしていきますので、気になった方は是非ご覧になってみて下さい。

漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の主人公・緋村剣心は、幼少期は「心太」と言う名前の子供でした。心太こと後の緋村剣心が9歳（満年齢）の時、両親をコレラで失ってしまい天涯孤独となり、人買いに捕まってしまいます。「霞（かすみ）」・「茜（あかね）」・「さくら」と言う名前の三人の女性たちも人買いに捕まっていて、身売りされるために荷馬車で運ばれている途中に山中で山賊の襲撃に遭います。

その女性たちとは知り合って一日しか経っていませんでしたが、山賊に襲われた際に幼い心太を庇って次々に惨殺されてしまいます。そこへ通りかかった第十三代目飛天御剣流継承者・比古清十郎に助けられ、たった一人だけ生き残ります。生き残った心太に村へ行くように言い残して立ち去った比古清十郎でしたが、再びそこを通りかかるとそこにはおびただしいほどの墓標が並んでいました。

心太は知り合って一日しか経っていないが、自分に良くしてくれた家族のような三人の女性たちと人買い、自分を殺そうとした山賊たちのお墓を建てて弔っていたのです。ここまでが幼少期の緋村剣心（心太）の「家族が襲われた過去」に対するネタバレとなります。

比古清十郎に山賊の襲撃から命を救って貰った心太（緋村剣心）は、村へ行かずに亡くなった人たちを弔うためにお墓を建てていました。無数の墓標が並ぶ一角で佇む心太を見た比古清十郎は、近づき「坊主 名は？」と問いかけます。助けた子供（心太）の名前を知らなかった比古清十郎は、その名前が優し過ぎると評すると「剣心」と名乗れと言って心太を引き取り、自身の弟子に迎えたのでした。

第十三代目・飛天御剣流継承者である比古清十郎は、自分を殺そうとした相手にも分け隔てなく死者として弔ったその子供（心太）の行為に感銘を受け、その身寄りのない子供を引き取って自身の弟子として迎え入れたのです。人間嫌いな性格で昔から山中で一人暮らしをしている比古清十郎が何故、手のかかる面倒な子供を引き取ろうとしたのか…？そこには「飛天御剣流」という流派の理（ことわり）が深く関係していると考えられます。

飛天御剣流は「時代の苦難から弱き人々を守ること」を理としてきた流派であり、その継承者はその理に従って剣を振るってきました。比古清十郎は、そんな心太こそが新しい時代を担いながら弱き人々を守ることができる人物であると感じたからこそ、飛天御剣流を託そうとして「お前には俺のとっておきをくれてやる」と言ったのではないかと考えられます。ここまでが「比古清十郎の弟子になる」に対するネタバレとなります。

「剣心」という名前の名付け親でもある師匠・比古清十郎のもとで飛天御剣流の修業をするものの、緋村剣心が14歳の時に「早く動乱を終わられたい」という思いから山を下りたいと願います。しかし、その剣（飛天御剣流）は「陸の黒船（おかのくろふね）」と例えられるような絶大な威力を有するものであったため、どの派閥や組織にも属さずに表舞台に出ないことが望ましいとされていました。

「剣の速さ」・「身のこなしの速さ」・「相手の動きの先を読む速さ」を最大限に生かし、わずかな動きで複数の相手を一瞬で仕留めることを可能にする「一対多数」の戦いを得意とする実践本位の殺人剣である飛天御剣流。その力を利用されることを防ぐために「自由の剣」として在らねばならないが、使命感に溢れ血気盛んな少年・緋村剣心はその道理がまだ理解できませんでした。その結果、師匠と口論になって山を飛び出してしまいます。

山を下りた緋村剣心は、長州藩の奇兵隊の試験場へ向かいます。そこで長州派維新志士・桂小五郎（かつらこごろう）と高杉晋作（たかすぎしんさく）両名の目の前で飛天御剣流の技「双龍閃（そうりゅうせん）」を繰り出し、巻き藁を一刀両断及び粉砕するのでした。ここまでが「桂と高杉の出会い」に対するネタバレとなります。

奇兵隊の試験場で持ち前の腕前を披露する兵士たちの中に「あんな子供まで」と言われた少年・緋村剣心の姿を目撃した桂小五郎と高杉晋作の両名は、このまだあどけなさが残る少年の剣の腕前に驚愕します。その腕を見込んだ桂小五郎は、緋村剣心に「飛天御剣流で 人が斬れるか」と問います。対する緋村剣心は、「…自分の汚れた血刀と犠牲になった命の向こうに 誰もが安心して暮らせる「新時代」があるんだったら」と答えます。

桂小五郎の命により、こうして「人斬り抜刀斎」が誕生することとなります。高杉晋作は桂小五郎に「人ひとりの人生を狂わす代償として、今後何があっても二度と刀は抜くな」と釘を刺し、緋村剣心の上役となった桂小五郎もまた、わずか14歳の少年に新時代のためとは言え、背負わせた重荷に対する戒めとして自らの刀を抜くことはなかったそうです。ここまでが「人斬り抜刀斎になる」に対するネタバレとなっています。

如何でしたか？人斬り抜刀斎が誕生するまでのネタバレを全てご紹介しましたが、お分かり頂けたでしょうか？では、ここからは「緋村剣心が不殺になった理由と巴の正体をネタバレ」と題して、人斬り抜刀斎だった男がどのような理由で「不殺」になったのかをネタバレしていきますので、最後までどうぞご覧下さい。

長州派維新志士・桂小五郎に長州藩の試験場でその腕を見込まれた緋村剣心は、桂小五郎の命により影で暗躍する人斬り稼業を請け負うことになります。幕末の京都で幕府側の要人たちを次々に暗殺していく人斬りの噂はすぐに広まり、抜刀術の全てを極めるその強さと冷徹さからいつしか「人斬り抜刀斎」と呼ばれ恐れられる存在となります。刃が血で染まる日々を送る緋村剣心は雪代巴との出会いを経て、徐々にその行為に疑問を抱くようになります。

雪代巴に依存していく緋村剣心と何かに縋るように雪代巴もまた緋村剣心に惹かれていくようになります。大津での暮らしが二人にとって決定的なものになるのはもはや時間の問題であり、心を分かち合った二人は晴れて夫婦となります。しかし、緋村剣心の命を突け狙う「闇乃武」という暗殺集団によって雪代巴は囚われの身となります。闇乃武との激闘の中で雪代巴を失った緋村剣心は、失意のどん底へと転がり落ちます。

亡くなった雪代巴が生前につけていた日記を読んだ緋村剣心は、妻・巴の許嫁だった男が自身が斬り殺した幕府側の人間で頬に傷をつけた人物・清里明良だったことを知ります。自身の行いによって愛する妻の幸せを奪ってしまったことを知った緋村剣心は、新時代の到来と共にもう二度と人は斬らないと固く心に誓うのでした。ここまでが「緋村剣心が不殺になった理由」に対するネタバレとなっています。

自身の最愛の人となった雪代巴を闇乃武との激戦で失った緋村剣心。お互いの心をさらけ出し、晴れて夫婦となった二人でしたが、妻・巴には夫・緋村剣心にまだ語っていない事実がありました。それは巴が生前につけていた日記によって判明することになります。許嫁だった清里明良が人斬り抜刀斎の手によって亡くなったこと、許嫁の仇を討つために緋村剣心に近付いたこと、その復讐を成し遂げるために闇乃武と手を組んだことが綴られていました。

愛する妻・巴を人質として捉えた闇乃武は、緋村剣心に復讐するために巴が手を組んだ相手（隠密の手先）だったのです。幕府の東の隠密として暗躍する闇乃武は、幕府側の宿敵である人斬り抜刀斎の命を狙っていました。しかし、闇乃武のリーダー・辰巳は雪代巴と手を組んだ時、その雪代巴を人斬り抜刀斎の「弱点」となるように仕向けていたのです。その辰巳の思惑通りに雪代巴と緋村剣心は、まんまと罠に落ちてしまったという訳なのです。

幕府の隠密・闇乃武と手を組み、復讐相手である緋村剣心に近付いた雪代巴は、緋村剣心との生活の中でささやかな幸せを見出し、次第に惹かれていく運命を辿ります。しかし、許嫁・清里明良と夫・緋村剣心との間で揺れ動き、葛藤に苦しんだ女の末路はとても儚いものでした。ここまでが「剣心の妻で隠密の手先」に対するネタバレとなっています。

幕府の隠密・闇乃武と手を組み、許嫁の復讐を果たすために緋村剣心に近付いた雪代巴は、緋村剣心と大津で暮らす最中に自身に会いにきたという弟・雪代縁を紹介します。この雪代縁は雪代巴の年の離れた実弟なのですが、実は闇乃武が差し向けた間者（使い）だったのです。自身のもとに闇乃武の使いとして姿を現した弟・縁に対して動揺する姉・巴でしたが、復讐する時期が来たと言う弟をなだめて、実家のある東京に帰るように諭します。

しかし、姉・巴のことを母親のように慕い、常に気にかけていた縁は東京には戻らず、姉・巴を見守っていました。そんな矢先、闇乃武との一件で姉・巴が殺される現場を目撃してしまった縁はショックを受け、いずこかへ消えてしまいます。ここまでが「雪代縁の姉」に対するネタバレとなっています。

妻・巴を失った緋村剣心はその後、桂小五郎の頼みで京都へ戻り、暗殺稼業ではなく志士たちを守りながら先陣を切って戦う「遊撃剣士」として働くようになります。そして、後に桂小五郎の許可を得た緋村剣心は、維新志士側から離脱して剣を持たない「流浪人」として放浪の旅に出ることを決めますが、幕末に名を馳せた刀匠・新井赤空（あらいしゃっくう）に諭され、託された逆刃刀と共に「不殺」を誓った流浪人・緋村剣心が誕生するのでした。

『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の原作では、雪代巴が夫・緋村剣心の剣をその身に受けて息を引き取る際、「これで良いんです…だから泣かないでくださいな…」と呟いて亡くなります。しかし、OVA（アニメ）では「ごめんなさい、あなた」と呟き、緋村剣心の頬に所持していた短刀で一つ目の傷に重なるようにして横傷をつけます。こうしてつけた傷は重なり合う十字傷となり、それを確認するようにして妻・巴は息を引き取ります。

原作とOVAでは二つ目の傷ができる経緯は異なりますが、それでもその傷に対する想いの挿入という面では変わらないものがあるように感じられます。OVAで緋村巴（後に緋村剣心は妻・緋村巴と言っています）が発した「ごめんさない、あなた」のセリフに込められた意味として、「許嫁（清里明良）の復讐を遂げるために騙して近付いたことへの謝罪」が込められています。

また、自身だけが幸せになって愛する人の傍にいることはできないので、無念に亡くなった許嫁のもとへ旅立つ身勝手を許して下さいと許しを請う（謝罪）意味も込められていると思われます。この巴のセリフ（「ごめんさない、あなた」）には、以上のような二つの謝罪の意味が含まれているのです。これが「巴のセリフの意味」に対するネタバレとなります。

では、ここからは漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の大人気実写版の映画に関する話題をお届けしたいと思います。「緋村剣心の実写映画キャスト」と題して、実写映画の主役を務めた俳優・佐藤健の詳しい情報をご紹介いたします。実写版の緋村剣心役で大好評の人気俳優・佐藤健のプロフィールから、まずはご覧下さい！

• 名前:佐藤健（さとうたける）
• 生年月日：1989年3月21日
• 血液型：A型
• 身長：170cm
• 出身地：埼玉県岩槻市
• 出身校：埼玉県越谷北高等学校
• 職業：俳優
• 所属事務所：㈱アミューズ（2006年～2021年3月）、㈱Co-LaVo（2021年4月～）
• 趣味：オセロ、謎解き
• 特技：ブレイクダンス

俳優・佐藤健は、高校二年生の時初めて訪れた原宿でスカウトされて、芸能界入りを果たします。所属事務所「㈱アミューズ」は、テレビ番組・映画・舞台作品の製作なども行っている東証1部上場の大手芸能事務所に所属しており、女優・上野樹里や俳優・賀来賢人、歌手・福山雅治も所属しています。小学生の頃から野球をしており、野球部（中学）ではポジションはセンター・レフトです。少林寺拳法も習っており、黒帯を取得済みです。

【テレビドラマ】

• 『仮面ライダー電王』（野上良太郎役）
• 『ROOKIES』（岡田優也役）
• 『ブラッディ・マンデイ』（九条音弥役）
• 『メイちゃんの執事』（柴田剣人役）
• 『Q10（キュート）』（深井平太役）
• 『天皇の料理番』（秋山篤蔵役）
• 『半分、青い。』（萩尾律役）
• 『義母と娘のブルース』（麦田章役）
• 『恋はつづくよどこまでも』（天堂浬役）　など

【映画】

• 『劇場版 仮面ライダー電王』シリーズ（野上良太郎役）
• 『ROOKIES-卒業-』（岡田優也役）
• 『るろうに剣心』シリーズ（緋村剣心役）
• 『カノジョは噓を愛しすぎてる』（小笠原秋役）
• 『バクマン。』（真城最高役）
• 『世界から猫が消えたなら』（僕/悪魔役）
• 『何者』（二宮拓人役）
• 『8年越しの花嫁 奇跡の実話』（中原尚志役）
• 『譲られなかった者たちへ』（利根泰久役）　など

ここからは漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の主人公・緋村剣心に関する感想や評価を見ていきましょう。主にTwitter上からその情報を集めてみましたので、どのような感想や評価があるのかご覧下さい。

漫画家・和月伸宏先生の代表作・漫画『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』は、動乱の幕末に人斬りとしての道を歩んだ一人の少年・緋村剣心が「人斬り」としての自身の過去を悔やみ葛藤し、それでも苦しむ人々のために前を向いて歩んで行こうとする様子を描いた物語として、多くのファンの心を掴んだ作品です。そんな大人気作品に登場する主人公・緋村剣心に対する想いの数々が様々なネット上に見られ、大変人気がある様子が窺えました。

大人気コミックが実写化する話しが持ち上がると、世間ではその作品に対する「心配の声」が必ず挙がります。それはその実写化されるコミックが大変な人気を誇っていて、尚且つその作品の世界観が既に原作上で成り立っている場合に起こります。特にその作品をこよなく愛するファンにとって、実写化されると原作上の荒唐無稽な世界観があった場合、事実上その世界観を実写化するのは容易ではなく、純粋な作品的価値が損なわれるからです。

作品の本来あるイメージや品質を壊されたくないと思うファンにとって、実写化は余り喜ばれるものではないのが殆どですが、この『るろうに剣心』という作品に限っては原作のストーリーそのままに見事に再現されており、大変満足のいく作品に仕上がっています。原作の世界観をそのままに表現させるあたりは流石と言ったところで、その実写化の評価はどれも高評価なものばかりが目立ちました。

実写映画『るろうに剣心』シリーズの最終章を遂に迎え、ネット上では様々な評価を目にすることができます。中でも特に多かったのは、やはり作品に対する高評価なものが多い点とその作品の評価と連動するように登場する俳優陣たちの評価も極めて良かった点です。人斬りとしての自身に葛藤する緋村剣心を見事に演じた俳優・佐藤健は文字通り絶賛の嵐でした。このように本作には、名演技をする俳優陣たちが多く出演する素晴らしい作品です。

最後に「緋村剣心の十字傷まとめ」と題して、簡単にまとめていきます。『るろうに剣心-明治剣客浪漫譚-』の主人公・緋村剣心の左頬にある十字傷は、一つ目の縦傷がついた経緯は原作とOVAでは同じですが、二つ目の横傷がついた経緯は原作とOVAでは異なることが分かりました。流浪人・緋村剣心が「人斬り」としての過去に苦しみ葛藤する姿を描いた本作は、見る人の心を捉えて離しません。是非、原作・OVAの双方をご覧になってみて下さい！