【呪術廻戦】虎杖香織は呪術師だった？強さや術式「反重力機構」の能力を考察

虎杖香織とは、呪術廻戦の主人公、虎杖悠仁の母親として登場したキャラクターです。この記事では虎杖香織について、ネタバレありでまとめて紹介していきます。

虎杖香織が登場する呪術廻戦は、2018年から芥見下々先生が週刊少年ジャンプにて連載している、バトル漫画です。『呪術』『呪い』をテーマにした作品で、呪術師と呪霊の戦いを描いたダーク・ファンタジー作品になっています。元々は2017年にジャンプGIGAで連載した『東京都立呪術高等専門学校』として連載され、後に、公式に前日譚として扱われることになり、0巻として単行本にもなっています。

呪術廻戦は原作連載時から人気と共に評価も高い作品です。『全国書店員が選んだおすすめコミック2019』で1位、『みんなが選ぶTSUTAYAコミック大賞2019』でも大賞を受賞しています。メディアミックス展開も積極的に行われ、2020年に行われたアニメ化でさらにその人気を高めました。2021年には0巻をベースにした劇場版映画化が行われています。これらもあり呪術廻戦は、2020年前半のジャンプを代表する作品になっている作品です。

宿儺の指を自ら取り込み、宿儺の器となった虎杖悠仁。死刑を宣告されることになるも、五条悟に救われる形で、都立呪術高等専門学校に呪術師として通うことになります。その後、数々の戦いを経て成長していく虎杖悠仁ですが、そんな虎杖悠仁の母親として描かれることになるのが、この記事で紹介する虎杖香織です。

虎杖香織は、虎杖悠仁の父である、虎杖仁と結婚したキャラクターです。呪術廻戦作中では既に死亡しているキャラクターであり、回想に登場する形になっています。主人公の虎杖悠仁にとっては母親に当たるキャラクターですが、少なくとも虎杖悠仁が物心つく頃には既に死亡していたことが明らかになっています。

そのような虎杖香織が初めて描かれたのが、呪術廻戦17巻収録の143話『もう1度』でのことです。虎杖悠仁の父、虎杖仁と侘助が会話をしているところに顔を見せる形で初登場しました。それまで虎杖悠仁の両親に関しては、『虎杖悠仁が物心つく頃には死亡していて、両親の顔を知らない』とされていました。それ以上の情報はなく、虎杖悠仁は祖父侘助に育てられていたのです。

呪術廻戦202話にて、虎杖香織が呪術師だったことが、明かされました。この時、物語は、偽夏油こと羂索vs九十九・脹相による戦いが描かれていました。偽夏油を倒すべく、九十九は自身の術式『星の怒り（ボンバイエ）』によって作り出したブラックホールにより、道連れにするような攻撃をします。結果的に羂索はこの攻撃に耐えきるのですが、その際に虎杖香織が呪術師だったこと、その術式の内容が明かされる形になったのです。

ただし、明示されているのは、虎杖香織が、『反重力機構』という術式を持っていたことだけです。つまり、虎杖香織自身が、呪術師だったかどうかについては、触れられていないのです。或いは、虎杖香織自身は、術式を保持しつつも脳の作りが非術師だったパターンの可能性も考察されている状態です。ただし、羂索がわざわざ、天元らに虎杖香織の名前を出すシーンがあり、呪術界隈ではある程度知られていた可能性なども考察されています。

虎杖香織が所持していた術式『反重力機構』は、本来は、自身の周囲の重力を打ち消せるという術式でした。ただし、その強さはかなり弱く、出力が安定しないという欠陥を抱えた術式だったのです。出せる出力自体も決して能力を持っている強さとは言えないものでした。羂索はこの『反重力機構』を、反転術式で使用することで、重力場を発生させるという使い方をしています。

しかし、『反重力機構』を反転術式として使用した場合にも、効果範囲は半径2～3メートル程度、発動時間も6秒間のみ、1度使用するとインターバルが必要と、『反重力機構』は使い所を選ばなければならない術式となっています。羂索は、その性質上複数の術式を扱えるため、うまく使いこなしていますが、この『反重力機構』だけでは、その強さはかなり弱いのではないか、と考察されています。

かなり使いにくい能力である『反重力機構』ですが、羂索が反転術式で使用した際には、九十九を地面に叩きつけるなど、相応の出力の強さを誇っています。羂索が戦術に組み込めるレベルではあることから、範囲や能力の制限は多いものの、当てさえすれば相応の強さを持った能力になっていると考察されているのです。

羂索が、『反重力機構』を使用したこと、その後、この反重力機構という術式が虎杖香織のものであることを明言したことで、過去に羂索が虎杖香織を乗っ取っていたことは確定的になりました。そもそも143話の時点で描かれた虎杖香織は、額に縫い目のような傷があり、この傷を理由に羂索の能力によって乗っ取っていたのではないかと考察されていました。また同時に、このことから、虎杖悠仁の母親羂索説が考察される形になりました。

虎杖香織の情報に関してはかなり断片的で、羂索がいつ虎杖香織からいなくなったのかは不明になっています。ただし、息子である虎杖悠仁は、両親について『記憶にない』としていることから、虎杖悠仁が物心つく前には、いなくなったのだと考察されています。同時に父親である虎杖仁もいなくなっていることから、或いは両親で事故死のような流れを装ったのではないかとも考察されています。

ちなみに羂索の行動としては、虎杖悠仁を産んだのが2003年3月20日となっています。それから次に、羂索の行動として描かれているのは2006年、懐玉編で描かれた天元と星漿体の同化阻止です。羂索は表では動かず、裏で暗躍する形だったとはいえ、自由に動いていること、虎杖悠仁が母親のことを覚えていないことからも、この3年間の間に、虎杖香織から別の死体に移り虎杖香織はいなくなったと考察されています。

羂索の死体を乗っ取る能力は、乗っ取った身体の持ち主の術式を使用することが出来ます。現代において、夏油傑の身体を用いているのも、呪霊操術はもちろん、高い身体能力を持っているためであるとも言えるのです。また、本来であれば、他の身体に移ると、その術式は使用できなくなります。一応の対応策があるらしく、肉体を移っても残しているのが、虎杖香織の能力である『反重力機構』でした。

反重力機構は、条件さえ整えば強さを発揮するタイプの術式ではありますが、やはり使いやすい能力とは言えません。そんな強さの術式を敢えて残しているのは、元々の出力の強さが弱い故に、脳の容量をそこまで使わなくて済むからではないかと考察されています。或いは『反重力機構』の射程の短さが、中遠距離を得意とする呪霊操術と相性が良いためではないか、とも考察されています。

虎杖香織が初登場した、143話において、虎杖侘助の発言から、考察されていたのが、虎杖香織自身は1度死亡していたという点です。虎杖仁と結婚していたのは間違いありませんが、虎杖悠仁を産む前に死亡したことが明言されています。143話に登場した女性は、虎杖仁にとっては後妻に当たる存在になっています。

羂索の能力的にも、彼の術式は、死体を乗っ取る能力なので、少なくとも羂索が乗っ取った時点で、虎杖香織は死亡していたと考察されています。ただし、死因については不明であるため、或いは羂索が乗っ取るために殺した可能性も考察されている状態です。その場合、虎杖香織を乗っ取ることに強さ以外にも何か目的があった可能性が高いと考察されています。

実は、143話で登場した女性は、虎杖香織ではないのではないかという考察もあります。虎杖仁の妻が虎杖香織だったということは明らかになっていますが、虎杖悠仁を産んだ後妻の女性が虎杖香織なのかどうかは不明になっています。羂索の能力的は、死体を乗っ取る術式なので、虎杖香織の死体を乗っ取ったと見られますが、実は、別の女性の死体を乗っ取っていたのではないか、とも考察されているのです。

情報として確定しているのは、虎杖仁の前妻が虎杖香織で、既に死亡していたこと。虎杖仁が後妻を迎えたこと。この後妻の女性が虎杖悠仁の母親にあたること。この後妻の女性の正体が羂索であることです。仮に羂索が虎杖香織の死体を乗っ取っていた場合、虎杖仁が疑問に思わない理由も不明になっています。

羂索が乗っ取った身体が、虎杖香織のものなのか、他の女性のものなのかは不明ですが、いずれにしても虎杖仁は不思議に思っている様子はありません。対して、異常性を感じているのが、虎杖侘助です。この後妻の女性を『あの女』と呼んで虎杖仁に対して散々警告していました。基本的に好きに生きればいいといいつつも、「あの女だけは辞めておけ」と苦言を呈していたのです。

これに対しても、虎杖仁は、完全に聞き流しています。このことから、虎杖仁もなんらかの能力で操られていたのではないか説が考察される結果になっているのです。或いは、乙骨のように、自身の意識の問題で、虎杖香織の死を受け入れられなかった結果、異常な状態や超常的とも言える能力さえも受け入れてしまっていたのではないか、と考察されています。

意図は不明ながらも、虎杖仁と虎杖悠仁の母親が虎杖悠仁を作ったのは、両者の思惑が合致したためと考察されています。そもそも虎杖仁は、前妻である虎杖香織との子供を望んでいました。対して羂索にとっては、受胎九相図と同じく、実験的な存在だったと考察されています。どのような意図かは不明ですが、羂索が虎杖悠仁に対して、親としての情を持っているかといえば一切持っていないと言えます。

呪術廻戦作中では、羂索が虎杖悠仁を気にかけるシーンはあります。しかし、それは親としての思いではなく、虎杖悠仁が宿儺の器という素質を持っていたためです。

羂索の明言によって、羂索が過去に虎杖香織を乗っ取っていたことは明確になりました。しかし、それ以前には、実は虎杖香織を乗っ取ったのは羂索ではないのではないか、とも考察されていました。というのも、羂索が現在乗っ取っている夏油や、過去に乗っ取っていた加茂憲倫と、虎杖香織の縫い目が違うとされていたのです。加茂憲倫や偽夏油は、額の傷が、より生々しいのに対し、虎杖香織の傷は、傷が塞がった跡のようになっていました。

少なくとも、虎杖香織の傷では、偽夏油の時にやったように、額の傷を開くような所業は出来なそうだとも考察されているのです。結果的に、虎杖香織も乗っ取っていたことが明らかになっている羂索。この傷の強さの違いは、虎杖香織が一般人として生活していたためではないかとも考察されています。

不明点も多い、虎杖悠仁の両親ですが、少なくとも虎杖悠仁の祖父、虎杖侘助は、2人について知っていたことが明らかになっています。呪術廻戦の冒頭で死亡してしまう、虎杖侘助ですが、病院にお見舞いに来た虎杖悠仁に対して、両親のことを話そうとするシーンがあったのです。この時は、虎杖悠仁が、興味がないとして話をぶった切ってしまったため、結局虎杖悠仁は何も知らないままという形になっています。

虎杖侘助も虎杖悠仁のこの態度については、おおよそ予想していたと思われます。にも関わらず話そうとしたことから、或いは虎杖侘助は、何かを知っていたのではないか、とも考察されているのです。或いは、両親が最終的に死亡したことと関係している可能性もあるのではないか、と考察されています。

虎杖香織と結婚したのが、虎杖仁です。見た目は息子である虎杖悠仁に似ていますが、人懐っこい性格の虎杖悠仁に対して、物腰の柔らかい性格をしています。その物腰の柔らかさは実父である虎杖侘助に対しても、丁寧な口調で話すほどになっています。また、子供がほしいという願望が非常に強かったようで、待望の子供である虎杖悠仁に対しても、溺愛するほど可愛がっていました。

虎杖悠仁の祖父で、虎杖香織から見ると義父に当たるのが虎杖侘助です。呪術廻戦1巻1話において、登場したキャラクターで、両親がいない虎杖悠仁を、親代わりとして育ててきました。気性の荒い性格をしており、虎杖悠仁に対して、死ぬ間際まで怒鳴りつけるなどしています。ちなみに、虎杖侘助の死因は肺がんであることが明らかになっており、呪術とは一切関係がなかったことが明かされているキャラクターです。

虎杖侘助自身に呪力があったかは不明です。しかし、後妻の虎杖香織については、明確に危機感を感じており、虎杖仁を諭し続けていました。これが、呪術的なものなのか、単純に死亡したはずの、虎杖香織が生きていることに対しての、異常性なのかは不明になっています。

ここからは、既に呪術廻戦を読んでいる人の、虎杖香織にかんする感想を、ネタバレありでまとめて紹介していきます。虎杖香織について、気になる点とされているのが、やはり虎杖仁についてです。そもそも、羂索にどのような思惑があったとしても、虎杖仁がそれを受け入れなければ、子供を作ることは出来ません。虎杖仁が全く気にしていない様子なのが気になると言われる要因になっているのです。

この虎杖仁の様子に関しては、様々な考察が行われています。虎杖香織の死亡が受け入れられず、盲信してしまった説や、操られている説なども考察されています。或いは、子供がほしいという思いの強さから、羂索を受け入れてしまったのではないか、とも考察されているのです。

或いは、羂索から接触して、協力関係を結んだのではないかとも考察されています。羂索の肉体を乗っ取る術式は、記憶もそのまま継承出来ます。このことから、或いは、虎杖仁の前では、虎杖香織を演じることなどを縛りとすることで、協力関係を上手く構築した可能性もあるのではないかと考察されています。

虎杖侘助の注意喚起を一切気に留めなかったのも、協力関係を構築していたからではないか、という考察を後押しする結果になっています。

そもそも、非常羂索が何故、虎杖香織の死体を乗っ取ったのかの理由が気になるという声も多いです。虎杖香織は術式『反重力機構』を持ってはいますが、その出力は非常に不安定です。羂索も反転術式で使用するなど工夫して使用しており、わざわざ羂索が求める理由が分からないとも考察されているのです。或いは、虎杖香織の家系が関係しているのではないかとも考察されています。

虎杖姓は、虎杖仁の家系であり、虎杖香織は、嫁入りして姓が変わっていると考えられます。旧姓については、不明のままですが、出力は低いものの術式を持っていることから、血は弱まっているもののの、有名な血筋の家系なのではないかとも考察されているのです。考察の中ではシン陰流を考案したとされる芦屋貞綱説、菅原道真説など、既に作中に名前が登場している有名な家系ではないかとされているのです。

血筋考察が行われている理由の1つになっているのが、虎杖香織の名前をわざわざ羂索がだした点に挙げられています。九十九や天元相手に、虎杖香織の名前をだしたことで、或いは有名な呪術師だったのではないか、とも考察されているのです。ただし、ここで旧姓ではなく、『虎杖姓』で話したことで、結果的に虎杖香織自身が有名だったのではないか、とも考察される結果になっています。

また、別パターンの考察として、有名だったのは、虎杖香織ではなく、彼女が持っていた術式『反重力機構』の方が知られていたのではないか、とも考察されています。羂索は反転術式として使用していたため、本来の使い方をしておらず、九十九や天元は気づかなかったのではないか、とも考察されています。反重力機構が過去に有名だったタイミングがあるのではないかとも考察されているのです。

虎杖香織は、呪術廻戦において、虎杖悠仁の母親として登場したキャラクターです。その正体は羂索に乗っ取られた虎杖香織の死体であり、虎杖悠仁は、ある意味で羂索の子供とも言える存在になっています。ただし、何故羂索が、虎杖香織の死体を乗っ取ったのかは不明です。或いは虎杖香織の持っていた術式、反重力機構を欲した理由があるのではないか、とも考察されています。ただし、強さ的にもなぜ反重力機構を求めたのかは不明です。

同時に、虎杖悠仁の父である虎杖仁が、どうしてその状況を飲み込めたのかも謎であると考察されています。協力関係にあったのではないかという考察や、操られていたのではないか説なども考察されている状態です。いずれにしても主人公である虎杖悠仁に関わることなので、今後も描かれる可能性があります。今後も虎杖香織の情報に注目しながら呪術廻戦を読んでみましょう。