【BLEACH】麒麟寺天示郎は温泉「麒麟殿」の創設者！強さや卯ノ花との関係は？　

BLEACH（ブリーチ）には、チンピラのような口調で「痛えなチクショー!!」とのセリフを発する人物が登場します。麒麟寺天示郎と言う名の人物ですが、一体どのようなキャラなのでしょうか？

この記事では、BLEACH（ブリーチ）の麒麟寺天示郎の強さや能力、そして死亡したかどうかなど詳しく解説していきますが、その前にまずはBLEACH（ブリーチ）の作品情報からお届けします。最初に作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

BLEACH（ブリーチ）は、久保帯人による剣戟（けんげき）のバトルアクション漫画です。BLEACHは、集英社の週刊少年ジャンプにて2001年から2016年まで連載されました。全74巻からなる単行本が刊行されており、2022年7月時点での発行部数は全世界で1億3000万部を記録しています。

また、メディアミックス展開としては、テレビアニメをはじめ4作のアニメ映画、実写版映画、小説、ミュージカル、そしてゲームといった数多くの関連作品が制作されています。

このうちテレビアニメについては、2004年10月から2012年3月までテレビ東京系列ほかにて全366話が放送されました。さらに放送終了から10年後の2022年10月には、続編となるテレビアニメ「BLEACH 千年血戦篇」の第1クールが放送されています。続く第2クールについては2023年7月放送予定となっています。

強い霊感を持つ高校生・黒崎一護の家族を悪霊・虚が襲いました。成す術のない一護のもとに死神のルキアが現れます。両者には面識がありましたが、悪霊退治に来たというルキアの言葉を当時の一護は信じませんでした。ルキアは虚から一護を守り抜きますが、重傷を負ってしまいます。善後策としてルキアは一護に死神の力の一部を与え、一護は虚の撃退に成功します。死神となった高校生と悪霊との戦いが幕を開けました。

ここからは、この記事のメインテーマであるBLEACH（ブリーチ）の麒麟寺天示郎（きりんじ・てんじろう）の話題に入っていきます。最初は麒麟寺天示郎のプロフィールからになります。

麒麟寺天示郎は、原作漫画BLEACHの第1巻に初登場する死神で、王属特務・零番隊の第一官「東方神将」を務めています。誕生日は5月31日ですが、年齢はわかっていません。ただ卯ノ花烈の正体を知っていたことから1000歳を優に超えると考えられています。193㎝の長身とリーゼントの髪型にキセルを咥えたチンピラ風の見た目が特徴です。

また、「雷迅の天示郎」との異名を持つだけあり、護廷十三隊の二番隊隊長・砕蜂が身構えることすらできないほど素早く動くことができます。普段の麒麟寺天示郎は、外見に違わず粗暴な振る舞いが多く言葉使いも荒っぽいのですが、ときおり思慮深く洞察力に優れた一面を見せることがあります。また治療・回復用の鬼道（回道）の達人でもあり、一筋縄ではいかないキャラです。

ここからは、麒麟寺天示郎の強さや能力について考察していきます。麒麟寺天示郎は、鞘に「きりんじ」というひらがなが意匠された斬魄刀・金毘迦（きんぴか）を所持しています。

斬魄刀の解号は「天照一閃（てんしょういっせん）、金毘迦」といい、原作漫画65巻588話「The Headless Star 7」に登場します。始解前は湯かき棒のように見えますが、始解後には鋭い刃先を持つ薙刀（なぎなた）状に形が変化します。ただし作中では、この「金毘迦」の能力が明らかにされることはありませんでした。

麒麟寺天示郎の零番離殿には、麒麟殿という2つの温泉をもつ和風情緒漂う建物があります。麒麟寺天示郎の技は、「泉湯鬼」という彼の持つ二つ名の通りに、麒麟殿の2つの温泉を使い他では得られないある効果をもたらします。

まず技の解説に入る前に、この麒麟殿について簡単に解説しておきましょう。麒麟殿は、麒麟寺天示郎が管轄する建物で、中には後述する2つの温泉「白骨地獄」と「血の池地獄」があります。この2つの温泉に交互につかることで傷を癒すことができます。

BLEACH作中では、見えざる帝国の攻撃でケガをした一護と重傷を負った朽木ルキアやルキアの義兄・朽木白哉たちがこの温泉を訪れます。特に白哉については、卯ノ花の回道でも治せなかった傷が完治しており、2つの温泉の治癒効果の高さを示しています。

ちなみに、前十二番隊隊長兼技術開発局初代局長の浦原喜助が修行部屋の遊び場に作った「つかるだけで回復する温泉」は、麒麟寺天示郎の麒麟殿の温泉を分析し模倣して作ったものです。ただし、浦原喜助の温泉には、本家本元の麒麟殿の温泉のように重傷を完治させる能力はありません。せいぜい擦り傷や切り傷など軽傷の治療に限られます。

次に、麒麟寺天示郎の技について具体的に解説します。まず最初は「白骨地獄」からです。白骨地獄は、その名の通り白く濁った温泉で、巨大なししおどしを持つ露天風呂となっています。温泉の白い湯には、傷ついた体から血液と霊圧を絞り出す作用があります。

白骨地獄の治癒効果には凄まじいものがあります。ケガをしていない普通の人間が浴びると、過回復により体が腐って破裂してしまいます。麒麟殿に逃げ込んだ一護やルキアたちは、後を追ってきたユーハバッハ一行を撃退するためこの温泉の湯をぶっかけていました。

また、麒麟寺天示郎は、この温泉につかる時間の長さとして100まで数えることを奨励しています。彼の言いつけを守らず文句を言う一護を力ずくで湯に沈めてしまいました。

麒麟寺天示郎の技の2つ目は、麒麟殿の「血の池地獄」です。こちらもその名の通り血のように赤い温泉で、地獄の釜茹を思わせる気味の悪い泡が湧き上がっています。この温泉には傷を負った体に血液と霊圧を補充する働きがあり、白骨地獄と交互に浸かることで白骨地獄で不純物がなくなりスカスカになった体に血液と霊圧を流し込み治癒能力を高めます。

ただし、麒麟殿の2つの温泉、白骨地獄と血の池地獄の効能は良いことばかりではありません。この2つの温泉にそのまま浸かると、過回復で体がぐちゃぐちゃに腐って破裂する危険性があります。防護湯着に身を包んだ数男・数比呂兄弟が湯着を脱いだ時、全身に焼けただれたような傷跡が残っていたことからも明らかです。

麒麟寺天示郎は、素肌のままで長時間温泉に浸かっていた一護たちを驚嘆の目で見ていました。また、温泉に入るときに頭に手拭いを乗せる人がいますが、麒麟殿の温泉の場合には頭から霊圧の芯が抜けて死亡に至るのを防いでいるとされています。

漫画BLEACH（ブリーチ）の65巻で登場した麒麟寺天示郎は、零番隊の一番手として霊王宮に侵攻してきたユーハバッハたちと対決します。しかし、この時はニャンゾルの能力を甘く見て手痛い目に遭ってしまい、本来の能力を示すことができませんでした。それでは、ここで麒麟寺天示郎が本来持っている強さについて考察してみましょう。

麒麟寺天示郎の強さとして真っ先に挙げられるのは、彼の持つ霊圧の強さです。ただし、麒麟寺の霊圧の強さが定量的にわかる描写はありません。彼がメンバーとなっている零番隊は、5人集まれば総勢3,000人とも言われる護廷十三隊を撃破すると言われていることから、麒麟寺天示郎も異次元の強さを有していると考えられます。

BLEACH作中で、麒麟寺天示郎の斬魄刀・金毘迦の能力が発揮される場面はなく、卍解の会得についても不明です。したがって麒麟寺天示郎の攻撃力については推測するしかありませんが、攻撃力の強さはあまりなく攻撃はあくまで主体ではなかったと考えられています。

麒麟寺天示郎が自身の持つ強さを最も明快に示したのが、次にあげる「速さ」でしょう。二番隊隊長で隠密機動総司令官を務める砕蜂に気付かれることなく背後に回る俊敏さを持っています。

麒麟寺天示郎の活躍は、主に麒麟殿の温泉における傷の治癒であり、特に戦闘能力については見るべき成果を上げることはできていません。ユーハバッハはもとより彼の手下でさえも制することはできないでしょう。

麒麟殿の温泉を使った治療法は、戦線を離脱した朽木ルキアや死亡寸前の状態の白哉を短時間で回復させています。チームのタフネスさに大きく貢献していると言ってよいでしょう。

ここからは、麒麟寺天示郎と卯ノ花烈との関係を探っていきます。まず最初に、卯ノ花のプロフィールを紹介します。

卯ノ花烈は、護廷十三隊の四番隊隊長を務める物静かで穏やかな雰囲気を持つ女性です。本名を卯ノ花八千流（やちる）といい、十一番隊隊長だったころにはこの本名を名乗っていました。身長159cm、体重45kgと女性として平均的な体型をしています。また、誕生日は4月21日ですが、年齢は不明です。趣味は生け花で、生け花教室を開くほどの腕前です。また、特技は剣道ですが作中で腕前を披露する場面はありません。

卯ノ花烈の斬魄刀は、大きく湾曲した刃を持つ「肉雫唼（みなづき）」です。ちなみに「肉雫唼」は始解状態の時の名前で、卍解状態の時には読み方は同じですが「皆尽」と書きます。能力を開放するとエイのような生物が現れます。この生物には治癒能力があり、傷を負った者を体内に取り込み回復させます。また空を飛ぶ能力もあり、背中に乗れば移動手段としても使えます。

麒麟寺天示郎と卯ノ花烈の関係ですが、回復や治療用の鬼道「回道」をめぐる師匠と弟子の関係にあります。麒麟寺が卯ノ花に回道を教えたのです。麒麟寺と卯ノ花の関係がよくわかるのは、原作漫画の58巻516話での麒麟寺天示郎の発言です。卯ノ花烈に向かって「俺が教えた治療の技はキッチリやってんだろうな」と声をかけ、回道の師匠であることを誇示していました。

回道を習得した卯ノ花は、戦いの前線に立つことはなく、治癒部門の責任者として裏方でのサポートに徹しています。BLEACHの破面篇では、3人の隊長と共に虚圏に向かい黒崎一護たちの治療を行っています。また同篇終盤では、一護と共に空座町のレプリカへ出かけ、そこでも負傷者の治療に当たりました。

その後千年血戦篇では、星十字騎士団の侵攻で負傷した隊員たちを治療しています。しかし、死亡寸前の重傷を負った朽木白哉は卯ノ花の手には負えず、師匠の麒麟寺天示郎が治療を引き受けることになります。この時、麒麟寺は「今お前がやるべきことは治療などではない」と言って、自分が治療するとなおも食い下がる卯ノ花を退けています。

ここからは、BLEACH（ブリーチ）千年血戦篇での麒麟寺天示郎の活躍について解説していきます。ユーハバッハ率いる滅却師の帝国「見えざる帝国（ヴァンデンライヒ）」は尸魂界に侵攻し、史上最強と言われた護廷十三隊と全面戦争を繰り広げます。この戦いで黒崎一護をはじめ朽木ルキア・白哉兄弟、そして阿散井恋次（あばらい・れんじ）は重傷を負います。また一護と恋次の斬魄刀は破壊され継戦不能になります。

そこで霊王は、治療を受けさせるため零番隊に4人を霊王宮に移送するよう命じます。4人が到着すると、待ち構えていた麒麟寺天示郎が4人を施設内の温泉へと運びます。「白骨地獄」と「血の池地獄」で急速回復をはかるためです。まず白骨地獄で入浴させ傷んだ血液と霊圧を絞り出して治癒を促します。次に、泡の沸き立つ血の池地獄に入れて新鮮な血液と霊圧を補充するのです。

一護が気持ちよく温泉に浸かっていると、そこへやって来た麒麟寺が突然一護の体をこぶしで殴りつけます。突然の攻撃に「何しやがる」と一護は怒りの声を発します。「治ってなきゃ今ので死亡してる」と麒麟寺は応じます。麒麟寺は殴ることで一護の体が治癒したかどうかを確認したのです。

その後で、麒麟寺は赤く腫れあがった右手こぶしを温泉に浸けました。実は、麒麟寺が殴った瞬間に一護が反撃していたのです。かつて雷迅の天示郎と呼ばれ、俊敏さを売りにしていた麒麟寺の向こうを張る一護の攻撃力に、当の麒麟寺も驚きを隠せません。「大したタマだぜ」と言い残し去って行きました。

この間、ユーハバッハは、親衛隊と共に霊王宮へと攻め込み、零番隊の面々はその前に立ちはだかります。一護たちの治療を行った麒麟寺天示郎は、今度は白骨地獄の湯を使って反撃を試みます。血液と霊圧を絞り出し急速回復される白骨地獄の湯は、過回復により素肌で触れると皮膚を腐らせ破裂させる効能を持っています。その効能を利用し攻撃を加えたのです。ユーハバッハの周りの兵士たちはこの攻撃で一掃されてしまいます。

しかし、肝心のユーハバッハは、星十字騎士団の一員・ニャンゾル・ワイゾルの能力により守られます。Wという聖文字を持つ彼女の「紆余曲折（ザ・ワインド）」には、敵の攻撃をそらす能力があります。全方位からの一斉攻撃であってもそらすことができるので、この技に死角はありません。どんな攻撃を仕掛けてもユーハバッハには当たらないのです。麒麟寺も「どういうことだ？」と首を傾げ成す術がありませんでした。

ところが、その膠着状態を零番隊の修多羅千手丸が打ち破ります。ニャンゾルの油断と過信が敵に塩を送る結果となりました。この能力が有効なのは本能で認識した攻撃手段に対してのみであり、認識できない素早い攻撃には対応できないというネタバレを得意げに語ったのです。これまで零番隊との戦闘で死亡した者はいませんでした。ニャンゾルが零番隊との戦闘で死亡した唯一のキャラとなりました。

麒麟寺天示郎が所属する零番隊は、尸魂界に名を残す偉業を成し遂げた者たちで構成される組織です。それでは、麒麟寺が作ったものとは何だったのでしょうか？

実は作中で麒麟寺の創ったものについての明言はありません。これまで解説してきたように、卯ノ花烈に回道を教えたことと回復能力を持つ麒麟殿の温泉を管轄していることが語られているだけです。このことから、麒麟寺天示郎は破壊された魂魄を修復し回復させる能力を作り出したと推測されます。

BLEACH（ブリーチ）のコミックス67巻611話では、零番隊がユーハバッハに敗北を喫し、リーダー格・兵主部一兵衛含めて零番隊の全滅が描かれています。それ以降、麒麟寺天示郎の登場はないため、麒麟寺は死亡していると考えられてきました。

ところが、その後上梓された小説「BLEACH Can't Fear Your Own World」では、死亡したと考えられていた兵主部一兵衛が現れます。そして兵主部が零番隊員の名前を呼ぶと、零番隊全員が復活を遂げます。兵主部によると、零番離宮の霊脈と隊員各自の霊力がリンクしているため、リーダーである兵主部が名前を呼べば復活できるそうです。零番隊のメンバーは簡単には死亡できない運命を背負っているとも語っていました。

ここで、アニメBLEACH（ブリーチ）での麒麟寺天示郎の声優・志村知幸（しむら ・ともゆき）を紹介します。志村は、1963年12月12日生まれで茨城県日立市出身の男性声優・俳優です。

当初は演劇集団アクト青山などに所属し俳優業中心に活動していた志村ですが、劇団SWAT公演の舞台「緑の戦場」に客演出演した時転機が訪れます。同じく客演出演していた俳優で声優としても活動する矢尾一樹に出会ったのです。矢尾の影響を受けた志村は、現在の声優事務所・賢プロダクションに移籍し、声優としてテレビアニメや洋画の吹き替えを中心に活動するようになりました。

次に、アニメBLEACHで麒麟寺天示郎を演じた声優・志村知幸のテレビアニメにおける主な出演作品と演じたキャラを一覧で紹介します。

• 鋼の錬金術師（ハイマンス・ブレダ）
• 異世界食堂（ガルド）
• スマイルプリキュア！（ウルフルン）
• 進撃の巨人（キッツ・ヴェールマン）
• HERO MASK（フレッド・ファラデー）
• ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない（虹村形兆）
• ルパン三世 PART6（レストレード）
• ドクター・ストレンジ（ニコデマス・ウエスト）
• 転生したらスライムだった件 転スラ日記（アビル）
• バクマン。（中井巧朗）

ここまで漫画BLEACH（ブリーチ）の麒麟寺天示郎特集をお届けしてきましたが、最後に麒麟寺天示郎に関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、麒麟寺天示郎と初代護廷十三隊の二番隊隊長がよく似ているというツイートです。同じような感想を抱いた読者は多かったようです。このツイートでは、両者を見比べて似ている点を具体的に上げていました。

続いて紹介するのは、麒麟寺天示郎の技を高く評価するツイートからです。技術は尸魂界一で、戦闘においてもかなり優秀なのだそうです。

最後は、麒麟寺に対する卯ノ花のコメントを紹介するツイートからです。コメントからは、師匠の麒麟寺に対し卯ノ花が本当にうざく思っていることがよくわかるそうです。

ここまで「BLEACH（ブリーチ）の麒麟寺天示郎は温泉「麒麟殿」の創設者！」と題して、彼の強さや卯ノ花烈との関係、そして作中での活躍や死亡する最期などについて解説してきました。

麒麟寺天示郎は、死亡寸前の重傷者であってもたちまちのうちに治癒してしまう温泉を開発したことから、「泉湯鬼」という二つ名を与えられています。また、卯ノ花列の回道の師であり彼女の正体を知る人物でもあります。ユーハバッハの親衛隊に敗北し他の零番隊メンバーと共に死亡しますが、リーダーの兵主部一兵衛に名前を呼ばれたことで復活を遂げました。