【チェンソーマン】吉田ヒロフミが第2部で再登場！同一人物？強さや死亡説を検証

デビルハンターとして活躍するデンジに対し、各国から続々と刺客が送られてきます。デンジの警護要員として登場した吉田ヒロフミは、高校生でありながらも剛腕デビルハンターと言われています。

この記事では、チェンソーマン2部で再登場を果たした吉田ヒロフミを取り巻く謎に迫っていきますが、その前にまずはチェンソーマン本作の作品情報からお届けしていきます。最初に作品概要、そして簡単なあらすじ解説へと続きます。

チェンソーマンは、集英社の少年ジャンプ+にて連載中の藤本タツキによるアクション漫画です。チェンソーマンが最初に掲載されたのは週刊少年ジャンプ2019年1号で、2021年2号まで連載されました。その後、第2部「学園編」は上記Webサイト（少年ジャンプ+）に移行し現在に至ります。単行本は、ジャンプ・コミックスより13巻まで刊行され、2023年1月時点で実に2300万部を突破する発行部数を誇っています。

また、メディアミックス展開としては、テレビアニメがテレビ東京系列などにて2022年10月から12月まで放送されたほか、舞台作品『チェンソーマン』ザ・ステージが2023年に上演される予定になっています。

チェンソーマンの作中には、ホラー映画のパロディやオマージュが多数登場しています。作者の藤本タツキは、公式インタビューの中で1974年公開のアメリカ・ホラー映画「悪魔のいけにえ」から最も大きな影響を受けたことを明かしています。ちなみに、タイトルの「チェンソー」とは製材などで使われる鎖鋸のことであり、悪魔のいけにえをはじめ多くのホラー映画に殺人鬼の凶器として登場します。

悪魔の脅威と隣り合わせの日常が当たり前となった、ある架空都市が舞台です。少年デンジは父の遺した多額の借金返済のため、危険極まりない仕事を請け負うデビルハンターをしています。ある日のこと、残虐なゾンビの悪魔と契約したヤクザによりデンジは殺害されてしまいます。幸いお供のポチタの機転で体が再生し復活することができました。ここからデンジの新たな活動が始まります。

ここからは、本記事のメインテーマであるチェンソーマンの吉田ヒロフミの話題に入っていきます。最初は吉田ヒロフミのプロフィールからになります。チェンソーマンの第1部「刺客編」で初めて姿を現した吉田ヒロフミですが、実のところプロフィールはほとんどわかっておらず、その存在は謎に包まれています。

判明していることと言えば、現役の男子高校生で、デンジを護衛する為にアメリカや中国、ドイツなどから招集された民間のデビルハンターたちの1人であること、そしてその後公安のデビルハンターとなったことくらいです。身長についても公式発表はありません。173㎝の公安・マキマより高いので170㎝後半から180センチ前半といったところでしょう。

現役高校生・ヒロフミには、他のデビルハンターのような外見上の強烈な特徴はありません。目にかかるほど長い前髪と大きな目が印象的なイケメンです。あえて特徴をあげるなら、口元の大きなホクロと左耳のピアスです。こうした外見に反して、近接距離からの攻撃を得意とする実力派で、殴り合いや相手の死角を突いた奇襲攻撃も堂に入っています。

吉田ヒロフミが現役高校生としてチェンソーマンに登場したばかりの頃、読者の評判はあまりよくありませんでした。デンジとの出会いの場面で「オレ吉田な。仲良くしようぜ」と不良のような態度をとったことから、SNSでは「女性に暴力を振るいそう」とか「DVしていそう」などネガティブな意見が多かったと言います。しかし、イケメンで色気を漂わせている吉田は、その後特に女性の間で大人気キャラとなりました。

チェンソーマン1部終了時点で、吉田ヒロフミの過去や経歴は一切不明で未だ謎に包まれています。現役高校生など上記以外でわかっていることは、蛸の悪魔と契約していること、格闘戦では最強のクァンシと互角の戦いを繰り広げる戦闘能力の持ち主であるくらいです。詳しくは後述しますが、チェンソーマン第2部「高校生編」にも登場しており、デンジや三鷹アサに接近しています。

イケメンで妖艶な魅力もあると言われる吉田ヒロフミは、その半面で同僚に対する言動や瞳が暗く沈んで見えることなどから「女を殴っていそう」というネガティブな評価があります。彼は、実際にはどのような性格をしているのでしょうか？

チェンソーマン作中で現役高校生のヒロフミが見せる態度は飄々としており、さっぱりとした性格だと考えられます。同僚にはため口ですが、目上の人には敬語を使って話しますから常識はわきまえているようです。ただ、刺客としてアメリカからやって来た3人兄弟の次男・ジョーイを情け容赦なく殺害していることから、「女を殴ってそう」という評価は当たらずとも遠からずと言えそうです。

吉田ヒロフミがチェンソーマンに初登場したのは、単行本第1部55話のことになります。公安のマキマからデンジの護衛を依頼されたのです。しかし、ヒロフミが本編のストーリーに絡むことはなく、チョイ役の域を超えることはありませんでした。その後吉田死亡説が流れたので、さぞかしファンをやきもきさせたことでしょう。ところが、そうした吉田ヒロフミがチェンソーマン第2部「高校生編」で再登場を果たすのです。

鳴り物入りで登場した吉田ヒロフミですが、第1部では不完全燃焼の感が否めないと言われています。作者の藤本タツキは、ファンアートイベントでヒロフミの死亡説に不安を抱くファンを前にして、「吉田はまだまだ活躍します」と力強くコメントし、死亡説を否定しています。その言葉通りに、吉田は第2部「高校生編」開始早々、2話目となる第99話で再登場し死亡していないことを示したのです。

ヒロフミ再登場のシチュエーションは、高校の校門で三鷹アサに出くわすというものです。アサは戦争の悪魔に身体を乗っ取られた少女で、高校に転校してきたばかりです。「学校に行きたくない」と校門で駄々をこねていたところに声をかけたのがチェンソーマンに再登場した吉田ヒロフミでした。

一方、主人公のデンジは相変わらずで、自身がチェンソーマンであることを吹聴して注目を浴びようとします。再登場した監視役の吉田ヒロフミはその様子にイライラするのですが、この時にはデンジを椅子に変えて座り込むなど、したたかな一面も見せています。

デンジについているチェンソーの悪魔の心臓を狙い、アメリカや中国など世界各国から刺客が送り込まれてきます。デンジの護衛に就いた吉田ヒロフミは、中国からやって来た最古のデビルハンターことクァンシと対戦します。デビルハンター最強と評される強さを誇るクァンシ相手に、ヒロフミは一歩も引かない強さを見せつけます。

しかし、そのような強さを示した吉田ヒロフミですが、その後の消息はパッタリと途絶え、吉田ヒロフミ死亡説が囁かれることになったのです。この死亡説の結果については前述のとおりです。

死亡説を跳ねのけ第2部「高校生編」で再登場を果たしたヒロフミですが、今度は死亡説ではなく偽物説が流れます。偽物説にはいくつか理由がありますが、最も有力なのが第2部第99話のラストシーンです。再登場したヒロフミが新入生を対象とするデビルハンター部の入部試験を受けているのです。1部ですでに第四東高等学校の1年生であることが明かされており、彼が留年したという情報もないので今回のことは矛盾しています。

また、再登場したヒロフミは、耳のピアスや口元のホクロなど「吉田ヒロフミ」の特徴を継承してはいるものの、彼が「吉田ヒロフミ」であるとは一切明言されていないのです。こうしたことから1部の吉田ヒロフミとは別人物では？という噂が流れたました。死亡説とは違いヒロフミ偽物説の真偽については結論が出ていません。今後のチェンソーマンの展開に期待しましょう。

ここからは、チェンソーマンの吉田ヒロフミの強さや能力について検証していきます。まず、吉田ヒロフミの強さの源となっている契約悪魔の「蛸（たこ）の悪魔」から解説します。

蛸の悪魔は、ヒロフミが呼びかけると巨大な触手を伸ばして応じます。その触手を使って攻撃を繰り出したり、高所から落下した時にはクッションとなり受け止めてくれます。その他にも、墨を吐いて敵の目をくらませたり敵の位置を探り出したりと、かなり有用な戦力となっているようです。他の悪魔が攻撃力だけに特化していることが多いのに対し、蛸の悪魔は防御や攪乱、そして敵の位置検索までしてくれるのです。

チェンソーマンには様々な強さを持つ悪魔が登場しますが、ファンの間ではこの蛸の悪魔が人気№1となっています。人気の理由は、これまで解説してきた幅広い能力と、さらには契約の軽さが挙げられます。まず、悪魔との契約で対価はつきものです。受けるメリットに対し、それ相応の代償を支払わねばなりません。メリットの多い「蛸の悪魔」ですから、大きな代償が求められてもおかしくはありません。

チェンソーマンでは、悪魔の力を使うと爪をはがされるなど肉体的ダメージを伴う代償を支払うことが多いです。しかし、吉田が蛸の悪魔の能力を使っても、彼の体に変化が生じることはありません。爪などの欠損はありませんし、目や手足にも異常は認められません。現時点で蛸の悪魔の代償は不明なのです。髪の毛を抜くなどの軽い代償か、未来の悪魔のように「右目に住む」という外見ではわからない代償かも知れません。

悪魔との契約は、人間の要求と悪魔の要求が合致した時に成立します。そして、悪魔から与えられる力が大きければ大きいほど代償も重くなる傾向があります。しかし、悪魔が承諾さえすれば軽い代償でも大きな力が与えられることもあり得ます。主人公デンジとポチタや前述の早川アキと未来の悪魔の関係がそれに当たります。吉田ヒロフミと蛸の悪魔もそのような絆で結ばれているのかも知れません。

次に、蛸の悪魔と契約している吉田ヒロフミの強さを考察してみましょう。まず中国からやって来た刺客・クァンシとの対戦からです。クァンシは、公安の強者たちをパンチ一発で倒すほどの強さの持ち主で、元バディの岸辺をして「素手で殴り合うなら人類最強」と言わしめた逸材です。

このクァンシとの初戦でヒロフミは完敗しています。女性だと思って舐めてかかったのかも知れません。しかし、敗退後すぐにヒロフミは「リベンジいいか？」と言って彼女に再戦を申し込んでいます。そして迎えたリベンジ戦では、人類最強のクァンシと互角の殴り合いを展開するのです。しかも殴るだけではなく、彼女の顔面に強烈なキックをお見舞いしています。

本気になった時のヒロフミには、底知れぬ強さがあると言えそうです。ジョーイとの対戦では最初から気を抜かずに実力を発揮し、アメリカから来たこの刺客を秒殺しています。クァンシとの再戦では、クァンシの攻撃を的確な受け身で防御していますから、天才的な格闘センスを持っているのでしょう。ちなみに、ヒロフミが自分も含めてデビルハンターたちを3流と評した時、岸辺はそれなら俺は4流だなと軽口を叩いています。

ここからは、チェンソーマンの吉田ヒロフミとデンジや岸辺との関係を考察していきます。最初は主人公デンジからになります。

吉田ヒロフミは、デンジを護衛するために公安のマキマが世界各国から招集した凄腕デビルハンターの1人です。こうした事情や年齢的にも近いことなどから吉田ヒロフミとデンジは友好的な関係にあると考えられます。現にデンジとの初対面で、ヒロフミは「仲良くしよう」と声をかけています。

続いて、吉田ヒロフミと岸辺の関係に移ります。岸辺は、50歳代のデビルハンターで、公安対魔特異1課所属から後に特異4課の隊長を務めることになった人物です。チェンソーマン作中では、ヒロフミが岸辺に親しげに話しかけているところが描かれており、2人が旧知の間柄であることを印象付けました。

読者の間では、2人がよく似たピアスを付けていることから2人の関係が話題となりました。2人の年齢が離れているので、岸辺とヒロフミは師弟関係にあるのでは？という意見が多かったようです。岸辺は後進の指導にも熱心で、弟子にはデンジの先輩・早川や姫野といった名前が並びます。

また、中国からの刺客・クァンシとの再戦で、ヒロフミは回し蹴りを決めているのですが、その独特な蹴り方が岸辺のそれによく似ているのです。岸辺がヒロフミにノウハウを伝授したのかも知れません。

さらに、ヒロフミと岸辺が師弟関係だけでなく血縁関係にもあるのは？との説まで現れます。彼らは、単行本特典で若かりし頃の岸辺を目撃します。そこには、ヒロフミそっくりの岸辺の姿が描かれていました。

未だ謎に満ちた吉田ヒロフミですが、彼が所属するのはいったいどのような組織なのでしょうか？ヒロフミはかつてデンジに対し、自分が某組織に所属していることを明かしています。その際、デンジにはチェンソーマンにはならずに平穏な生活を大事にしてほしいと付け足していました。この時某組織とあえてボカシていることから、吉田ヒロフミの所属する組織は、公安でも民間デビルハンターでもない第3の組織であると考えられます。

この詳細不明の某組織は、岸辺が作ったのではないかとも言われています。チェンソーマン1部で、岸辺はマキマの正体に気づき対策を講じます。その時に作ったのがこの組織であり、ヒロフミも所属しているというのです。岸辺とヒロフミが師弟関係にあるとすれば、ありえない話ではないでしょう。

また、政府はマキマとの間で戦争を視野に入れている可能性があることから、岸辺は政府・公安からも独立した組織が必要と考えたようです。吉田ヒロフミは、デンジにこの組織の目的を伝えた上で参加するよう要請します。しかし、結局デンジがこの組織に加わることはありませんでした。

その後チェンソーマン2部にて、吉田ヒロフミが民間組織から異動し公安のデビルハンターになったことが明かされます。この事実と前述の「某組織に所属している」という言葉の関係をどう捉えたらよいのでしょうか？

某組織は、政府や公安から独立していながらも岸辺が隊長を務めていた退魔特異4課のような特別扱いの組織かも知れません。ヒロフミは、公安に所属していながら二足のわらじを履いていることになります。2部「高校生編」序盤でヒロフミの戦闘シーンは出てきませんが、今後ヒロフミの戦闘スキルの成長が見られる日がやって来るかも知れません。

岸辺がマキマの正体に気づき対策を講じていたのは前述のとおりです。一方で、吉田ヒロフミにもマキマがどんな人間なのか察していた節が見られます。

マキマは、デンジの警護にあたり吉田ヒロフミを名指しで呼び寄せています。ヒロフミが自分の秘密を握っていることを知り、目の届くところに置いておきたかったのかも知れません。こうしたことから、吉田ヒロフミはマキマの正体に気づいていた可能性が高いと考えられます。

ここまでチェンソーマンの吉田ヒロフミ特集をお届けしてきましたが、最後に吉田ヒロフミに関する感想や評価をTwitterより紹介します。

最初に紹介するのは、チェンソーマンの吉田ヒロフミを「一見優等生だけど関わると一番危ない」と評するツイートからです。この記事でも指摘した、底知れぬ強さを感じ取っているのかも知れません。

謎の多いチェンソーマンの吉田ヒロフミには、様々な言説が囁かれています。このツイートもその1つで、投稿者は女性の顔面を容赦なく殴るヒロフミを思い描いているようです。

最後に紹介するのは、死亡説を振り切るようにチェンソーマン2部「高校生編」に再登場した吉田ヒロフミに関するツイートからです。あまりにも格好良かったので額に入れて飾っておきたいそうです。

ここまでチェンソーマンの現役高校生・吉田ヒロフミにスポットを当て、彼の強さや死亡説を検証するとともに、第2部「高校生編」に再登場したキャラと同一人物なのかについても考察してきました。

吉田ヒロフミは、デンジを刺客たちから守るためマキマが招集したデビルハンターの1人です。かなりのイケメンで性格的にも親しみやすさがある反面、アメリカからやって来た刺客のジョーイを情け容赦なく殺害することから「DVしていそう」とか「女を殴っていそう」というネガティブな評判が立ってしまいます。またその後紙面から遠ざかっていたこともあり「死亡説」も流れました。

死亡説については作者自らこれを否定し、チェンソーマン第2部でヒロフミは再登場を果たします。しかし今度は、1部で1年生だったヒロフミがこの時にも新入生に混じってデビルハンター部への入部を希望していることからヒロフミ偽物説が飛び出します。その真偽を含めて、蛸の悪魔を持つ吉田ヒロフミが戦争の悪魔・三鷹アサとどのような関係を築いていくのか、チェンソーマン2部の展開に今後も注目していきましょう。