【無職転生】アイシャがアルスと駆け落ちして炎上？蛇足編が削除された理由は？

無職転生において、炎上の理由になったのがアイシャです。この記事ではそんな無職転生の炎上事件について、ネタバレありでまとめて紹介していきます。

無職転生～異世界行ったら本気だす～は2012年から2015年の間、小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載されていた異世界ファンタジー作品です。連載開始当初、ライトノベル界隈においては現代ファンタジーが主流でした。しかしそんな流れに反するようにその後「なろう系」の代名詞となる異世界転生をベースにした設定を取り入れた最初の作品である事から、『なろう系の代名詞』と呼ばれる程の作品になっています。

無職転生のweb版は高い人気を誇り、2014年からは書籍化と漫画化が同時に開始されるようになりました。その後も積極的にメディアミックス展開が行われ、原作者である理不尽な孫の手先生が手掛けるスピンオフ漫画の展開や、2021年にはアニメ化も行われるなどしている作品になっています。

前世の記憶を持ったまま異世界に転生した主人公のルーデウス・グレイラットは前世での後悔から今度は懸命に生きようと決めて成長していきます。前世の記憶から早め早めに行動していた事で、ルーデウスは赤ん坊の頃から優秀な様子を見せていきます。そんな彼に転機が訪れたのが6歳の時に生まれる事になったのが妹のノルンとアイシャです。

アイシャは主人公ルーデウスの異母妹に当たる妹です。父親であるパウロがルーデウスの母であるゼニスの妊娠中、リーリャの誘惑に乗っかってしまった結果生まれた子で、ルーデウスの機転によりその後共に暮らすようになりました。ルーデウスがエリスの家庭教師になって以降は離れ離れでしたが、フィットア領転移事件に巻き込まれて家族とも離れ離れになる事になってしまいます。

母親のリーリャの教育により、基本的にはメイドとして過ごしており、成長して以降もメイドとして家事を取り仕切るなどしています。その他明らかになっているプロフィールとしては髪色はパウロと同じ茶髪（イラストではリーリャと同じ髪色）である事、基本的には髪型はポニーテールにしている事が明らかになっています。

無職転生の蛇足編では本編最後の戦い以降のエピソードが描かれる事になります。この時、ルーデウスはオルステッドの部下として世界各地を飛び回っていました。ある時、ルーデウスは仕事が早くに終わって家に帰ります。残念ながらその時家には誰もおらず、ルーデウスはゆっくりしようとしますが、不意に声が聞こえて階段を上がっていきます。その声の持ち主はアイシャで、しかもその声は喘ぎ声のような声でした。

ルーデウスとしてはアイシャにそのような相手がいる事に驚き、複雑な気持ちになりますが、相手を確かめようと部屋に近づきます。しかしそんなルーデウスの耳に聞こえたのは仰天の事実でした。アイシャが呼びかけた相手の名前は、なんとルーデウスとエリスの息子であるアルスだったのです。

これに驚いたルーデウスは思わず扉を開けてしまいます。扉を開けたルーデウスの目に飛び込んできたのは裸で行為をしているアイシャとアルスでした。ルーデウスはしばらくその光景にフリーズしますが、2人にすぐにお風呂に入ってリビングに来るようにと伝えてその場を後にします。

その日の夜、ルーデウスは、シルフィー、ロキシー、エリス、リーリャに当事者であるアイシャとアルスを呼び緊急家族会議を開きます。ルーデウスが事実確認を行う中、リーリャはどんどん顔を青ざめさせていきます。基本的に家族からの問いかけに対しアイシャが受け答えをし、アルスは俯いていました。

アイシャの主張は「女性好きのアルスの将来の為の練習」というもので、ルーデウスやリーリャも納得しかけますがそれに待ったをかけたのがシルフィーでした。実はシルフィーはアイシャとアルスの関係に気づいて黙っていたのです。シルフィーはその上で話の矛盾点を指摘、さらにはずっと黙って話を聞いていたエリスの我慢が効かなくなり、アルスをぶん殴ります。これによりアイシャも最終的にはアルスが好きである事を認めます。

そしてアイシャは「アルスが成人してからでいいので結婚を認めてほしい」と懇願します。ルーデウスはひとしきり悩みますが、最終的な答えは「認めない」というものでした。アイシャはショックを受けながらもその場では謝罪して家族会議は解散になります。

家族会議が終わった後、ルーデウスは妻達3人と話し合います。ここでルーデウスは初めて自分が転生者である事を話します。前世の記憶である日本の価値観が未だに残っているルーデウスは、本能的に甥と叔母の関係である2人の関係を認められないと理由を話します。ただ同時に2人に理解を示そうともしています。

特にルーデウス達が気にしたのがアルスがまだ幼い事でした。この時アイシャ25歳に対しアルスはまだ11歳だったのです。最終的にはアルスをアスラ王国の国立学校に入れる事で寮生活をさせて引き離し、卒業後にもまだアイシャを好きだというのであれば結婚を認めるという結論を出します。しかし翌朝、その結論を伝える前にアイシャとアルスの2人は1通の手紙を残して姿を消してしまいます。

2人の姿の代わりに置いていかれた手紙には「2人で生きていきます」とだけ書いてありました。こうしてアイシャとアルスは駆け落ちする事になったのです。

手紙を発見したルーデウスはアイシャ達の捜索を開始します。各地にアイシャの探索をお願いするなど使えるツテは全部利用しますが、それでもアイシャは見つかりませんでした。この時アイシャが情報を操作して行方をくらましていたのです。このアイシャの本気具合にはアイシャの母であるリーリャが熱で倒れてしまう程でした。

ルーデウス達の懸命の捜索により、ようやくアイシャ達が小さな村に隠れ住んでいる事が明らかになった時には、アイシャ達の駆け落ちから1年が経過していました。

ルーデウスは妻達3人を連れてその小さな村を訪れます。そして向かった家の前にはアルスが待っていました。アルスは駆け落ちした1年の間に成長し、明確にアイシャへの思いを告げルーデウス達を通さないつもりでした。それに応えたのがエリスで、立ち塞がるアルスとエリスが戦う事になります。しかしこの戦いは一方的であり、エリスはアルスの腕を切り飛ばしてしまう程でした。

しかしアルスはそれでも通さないように立ち塞がります。アルスの成長を感じたルーデウスは最終的に3人にアルスの事を任せて1人、家の中に入っていきます。ちなみに余談ですが、この時のアルスの腕は治癒魔法により治療されています。

家に入ったルーデウスはまた衝撃的な光景を目の当たりにする事になります。家の中にいたアイシャのお腹が大きくなっており、妊娠していたのです。そもそもアイシャ達が見つかってしまったのもアイシャが妊娠した事で移動が難しくなった為でした。そしてルーデウスはアイシャと話し合いをする事になります。

アイシャは駆け落ちについて深く反省しており、どんな罰も受け入れるとしつつもお願いもします。アイシャがお願いしたのは「アルスの事は許してやってほしい」と「生まれてくる子供の命だけは認めてほしい」という2点でした。そんなアイシャの言葉にルーデウスは捜索する1年の間に2人の事を認めることにした事を伝えます。

しかしルーデウスも条件を出します。1つは結婚はアルスが成人するまで認めない事で、アルスを学校に復学させる事も条件でした。そして罰を受ける事を望むアイシャにはグレイラット家から勘当する事になります。アイシャは子供を産んだ後、グレイラット家を出てアスラ王国の王立学校に通う事で家を出る事になるのでした。

そしてアルスが成人した後、ルーデウスとエリスが1人前と認めたら好きにしたらいいという事で話し合いはまとまり、アイシャとアルスの駆け落ち劇は幕を閉じる事になるのです。

そうした事件を経て生まれたアイシャとアルスの子にはルロイという名前がつけられました。約束通り、ルロイが生まれてからしばらくしてアイシャは家を出てアスラ王国学校に通いにいきました。それから4年後、アルスは成人し、剣術と魔法共に高いレベルにまで収める事ができました。

その頃、アイシャは学校を卒業してアスラ王国のアリエルの元で働いていました。アイシャは働きながら人の気持ちを理解できるようになろうとしていました。そして一人前と認められたアルスはルロイを連れて家を出るとアイシャを迎えに行きます。3人はシャーリアの近くに家を購入すると3人で暮らすようになるのでした。

上記でネタバレしたように中々衝撃的なエピソードになっているアイシャ編とも言われるこの蛇足編ですが、2023年1月現在、掲載サイトだった『小説家になろう』からは削除されています。元々無職転生の原作者である理不尽な孫の手先生はエピソード公開後も、読者の反応を見て必要な修正を行う事に積極的な作者でした。しかしそんな理不尽な孫の手先生でもアイシャ編と呼ばれる蛇足編は持て余す結果になってしまったのです。

元々エピソード的にも甥と叔母による肉体関係が描かれる内容だけに、賛否ありそうな内容ではあります。加えてアイシャとアルスの年齢差などもあり、アイシャが炎上する結果になったのです。特に初稿の内容については関係性以上に、「アイシャがアルスを洗脳しているようにも見える」と言われる程の内容になっていた事も炎上する理由になっています。

理不尽な孫の手先生もこの炎上を受けて、ある程度表現がマイルドになるように修正はしていきました。しかし、元々扱っているテーマがテーマなだけに最初についてしまったイメージを払拭するのは難しくなっています。

ただこの炎上については削除の理由の1つでしかありません。アイシャ編が削除される最終的な理由になったのが『小説家になろう』運営からの利用規約違反通知でした。この通知のあった当時、アイシャ編が含まれる蛇足編全体が非公開になる状態になってしまったのです。最終的に理不尽な孫の手先生がアイシャ編の削除を決定し、アイシャ編は蛇足編からも削除される事になっています。

『小説家になろう』運営からの通知もあって削除されたこの蛇足編のアイシャ編は2023年1月現在も『小説家になろう』サイト上では読む事が出来ません。しかし削除されたページも自動的にアーカイブにする（魚拓を取る）サイトで読む事が可能になっています。

ただしこの魚拓についても、初稿というわけではなく、理不尽な孫の手先生が削除を決定するまでに行った修正も反映された内容になっています。初稿については理不尽な孫の手先生が迅速に修正した事もあって表立っては残っていないとされています。

アイシャ編の削除を受けて読者の間で気になると言われたのが、この削除が『エピソード自体がなかった事になったのか』という事です。しかしこれは後に公開されたエピソードにおいてなかった事にはなっていない事が明らかになっています。

アイシャ編が削除されて話数変更後の蛇足編ナナホシのグルメの25話「サンドイッチ」にて、アイシャとアルスの駆け落ちについての描写があるのです。このエピソードではナナホシがルーデウスから軽く聞いたという形になっているのでアイシャとアルスの駆け落ちの詳細は分からなくなっています。しかしアイシャとアルス駆け落ち自体は変わらずに行われた事になっています。

無職転生は2022年11月に発売した26巻を持って本編の書籍版も完結を迎え、同時に本編のその後のエピソードを描く蛇足編の書籍化も行われる事が発表されています。そこで気になると言われているのがweb版で削除されたアイシャ編が蛇足編の小説版に含まれるのかという事です。

蛇足編の書籍化に関しては原作者の理不尽な孫の手先生もコメントを出していますが、アイシャ編についての事については触れられていません。2023年1月現在アイシャ編がどうなるのかは不明ですが、元々アイシャ編は内容も炎上した内容でした。それだけにそのまま書籍化される事はなく、仮に含まれたとしてもかなりマイルドになる、或いは触れられる程度になるのではないかとされています。

アイシャは普段は明るく振る舞っていますが、冷めたところがある性格をしています。母のリーリャによりメイドとしての英才教育を受けた事もあり、幼い頃から年齢のわりに落ち着いている節がありました。基本的には自由奔放な性格で束縛される事を嫌っており、メイドとしての仕事も大人にとやかく言われる事がないという理由で好きで行っています。

元々アイシャはルーデウスと面識がありませんでしたが、ルーデウスに対して反発的でした。面識がなかった理由としてはアイシャが物心つく前にルーデウスが家を出てしまっていた為です。面識がないのに反発的だったのは母リーリャの影響です。リーリャはルーデウスに救われた過去からアイシャをルーデウスのメイドにするべく英才教育していました。

しかしそれが結果的に、ルーデウスの素晴らしさばかり語る事になり、アイシャが「そんな完璧な人はいない」と反発する結果になったのです。そんなルーデウスとアイシャが初めて会ったのはフィットア領転移事件の後でした。シーローン王国で母リーリャと共に囚われている所をルーデウスに助けられる事になったのです。これ以降、ルーデウスの凄さを認めてルーデウスの事を慕うようになるのです。

物心ついた時には家にいなかったルーデウスと違い姉妹として過ごしてきたのがノルンです。しかしノルンとはお互いにコンプレックスがあり、仲が悪くなっていました。ノルンはアイシャの才能にコンプレックスを覚え、アイシャは『妾の子』である事でノルンと張り合ってコンプレックスを覚えていたのです。

最終的にはこの関係性はお互いに成長した事に加えて、グレイラット家にルーシーが生まれた事で改善される事になっています。

アイシャはルーデウスの事を慕うようになったきっかけになったのは、上記で紹介したようにシーローン王国での救出劇です。ただしアイシャが救出以上にルーデウスを慕うきっかけになったのがその時に放ったルーデウスのセリフでした。ルーデウスはアイシャに対し、「アイシャが妾の子なんて負い目を感じる必要はないのです」とアイシャも大切な妹である事を伝えます。

この言葉にアイシャは「お兄ちゃん、大好き」と感情を露わにして涙を流しながら抱きついて抱擁しています。ちなみにこのシーンはアニメでは尺の都合か変更されており抱擁シーンは無くなっていました。アイシャがルーデウスを自身の兄であると気づいていた事はルーデウスと別れた後の馬車の中になっていました。

ノルンとの仲が犬猿の仲になるきっかけの1つになったのがアイシャの能力の高さにあります。アイシャは生まれつきの天才肌であり、リーリャの英才教育の賜物もあって、多方面に優れた才能を見せているのです。勉学も剣術も魔法も優れており、10歳の時点でメイドとして王宮で働ける程とされています。

ちなみにルーデウスの頼みで受けた魔法大学の試験では渋々受験したにも関わらず、なんと満点を取ってしまうというエピソードもあります。またルーデウスのいない世界線においては、『王国史上最高の天才』と呼ばれる魔法騎士となって、異世界召喚魔法陣を作り出した事なども明らかになっています。

アニメ無職転生においてアイシャ役の声優を担当したのが高田憂希さんです。2013年に声優デビューを果たすと、特徴的な高音のハスキーボイスを武器に声優を担当する事が多くなっています。

高田憂希さんがこれまでに演じたキャラクターとしては『小林さんちのメイドラゴン』のエルマ役、『NEW GAME!』の涼風青葉役、『神達に拾われた男』のミゼリア役、『InfiniteDendrogram』のバビロン役、『機動戦士ガンダム水星の魔女』のフェルシー・ロロ役、『勇者パーティーを追放されたビーストテイマー』のナタリー・フロウ役、『ユリシーズジャンヌ・ダルクと錬金の騎士』のフィリップ役などを演じています。

ここからは既に無職転生のアイシャ編を読んだ人の感想をネタバレありでまとめて紹介していきます。アイシャは本編でも人気のあったキャラクターの1人だけに、甥であるアルスとの駆け落ちというエピソードはかなり衝撃的だったとする感想が多くなっています。内容が内容だけに炎上してしまったのも理解できるという声も一定数見られる結果になっています。

その一方で、内容はともかくアイシャが幸せになった事を示すエピソードであり、復活して欲しいとする声も多く残っています。元々優れたキャラクターだったアイシャの人間らしさが垣間見えた気がするという声も見られる程になっているのです。

加えてこのアイシャ編で初めてルーデウスが妻達に転生者である事を話しているなど、無職転生の中でも重要なシーンの1つになっているのではないかとする声も見られる程です。それらの理由からwebは無理でも書籍版でマイルドな表現でも良いから復活してほしいとする声が見られる結果になっています。

無職転生のアイシャの駆け落ちエピソードは、蛇足編で公開されたエピソードであまりの衝撃的な内容が炎上した理由になっています。特に初稿はまるでアイシャがアルスを洗脳しているかのような内容になっていたとも言われる程で、作者の理不尽な孫の手先生もなんとか修正しようとしましたが、最終的には『小説家になろう』からの通知を理由に削除する事になりました。

2023年1月現在も削除されたままで正規のエピソードとしては読む事が出来ませんが魚拓は残っており、読んだ人からは復活の声もあるなど賛否両論ある形になっています。2023年に発売が予定される蛇足編の書籍版での復活などが考察されているので、今後の情報に注目してみる事をオススメします。