【キングダム】騰の最後は死亡？ファルファルおじさんの史実での記録を考察

アニメ第4シリーズがNHK総合で放送中のキングダムは、作者・原泰久による原作漫画が週刊ヤングジャンプで連載中です。キングダムの原作コミックは2022年9月に最新66巻が発売されました。また、2019年には主演・山崎賢人による実写版映画が公開され、興行収入57億を超えるヒット作品となりました。2022年7月には実写版映画第2弾として「キングダム2 遥かなる大地へ」が公開されました。

キングダムの舞台は古代の中国（春秋戦国時代）で、様々な国が争う戦国時代に初めて中国統一を遂げた秦の始皇帝とその偉業を支えた大将軍・李信の戦いの日々を描いた作品です。原作漫画のテレビアニメ版は2016年に始まり、第4シリーズは合従軍戦後に勃発した秦の内乱が主な内容となっています。また、実写版映画第2弾「キングダム2 遥かなる大地へ」の内容は、信の初陣が描かれる「蛇甘平原の戦い」です。

古代中国・春秋戦国時代の秦、「天下の大将軍」を夢見る少年・信は漂と共に小さな村で下僕として働いていました。ある日、宮廷では後継者争いが勃発し、秦の王・嬴政にそっくりな漂が争いに巻き込まれて死亡します。信は漂の遺志を継ぎ、政に仕えることになります。中華統一を目指す政の下で、大将軍への第一歩となる初陣を果たした信は、ここから多くの戦いに身を投じていきます。

キングダムの騰（とう）は秦の武将で、大将軍・王騎の副官（王騎の死後は将軍に昇格）です。騰の姓、身長、年齢については不明です。ただし、身長は王騎とあまり変わらないと言われており、年齢は古くから王騎に仕えており、王騎よりも10歳ほど若いのではないかと言われています。推定ですが「平陽の戦い」が行われた紀元前234年の辺りで40歳位ではないかということです。

キングダムの騰は強者の揃った王騎軍の中でも特に剣術が抜群で、戦闘中に「ファルファルファル」という音が聞こえるということです。戦場では冷静な戦いぶりとポーカーフェイスが特徴ですが、平常時の騰は、飄々とした、とらえどころの無い性格だということです。例えば、モノマネを始める、湯船で突如泳ぎ出す、死んでいない者を死んだと言うなど、自由奔放な面があります。

キングダムの騰はコミック4巻・35話「合力」で初登場しました。当時、騰は王騎将軍の副官で、王騎の「騰はいますか？」という言葉で、騰が登場しました。

キングダムの騰は王騎将軍の副官です。騰は王騎軍の中で古参と言われている録鳴未（ろくおみ）よりも長い年月を王騎の下で過ごしています。騰は常に王騎のそばに従い、数々の戦場で王騎の命令を忠実に行ってきました。王騎にとって騰は当たり前にそばにいる部下で、強い信頼を寄せていたようです。騰もまた、王騎を支えてきたという誇りを持っています。騰と王騎の信頼関係は、王騎が最後を迎えた「馬陽の戦い」でも描かれました。

王騎が龐煖（ほうけん）と壮絶な戦いを繰り広げる中、割って入ったのが騰でした。その時の騰の表情はいつものポーカーフェイスではなく、満面に怒りを表した憤怒の表情を見せています。このような騰の想いもむなしく、王騎は死亡してしまいました。王騎は死に際して騰に「あなたの実力は私に見劣りません」と、言い遺します。騰はいつものように短く返事をしますが、血がにじみ出るほど強く拳を握りしめていました。

騰が高い武力と優れた統率力を備えていることを見抜いていた王騎は騰を深く信頼し、自分の死後、軍を任せるとも言っています。こうして王騎将軍の死後、騰が将軍となって王騎軍を統率することになり、その後に起こった「合従軍の戦い」で、騰と王騎軍は見事な戦功を挙げました。

ここまで、キングダムの騰のプロフィールや王騎将軍との関係について見てきました。キングダムの登場人物の多くは史実でモデルとなる人物がいます。キングダムの騰にもモデルがいるのでしょうか？ここからは、キングダムの騰は史実に実在する？についてと、モデルとなる人物とその最後は？について見ていきます。また、キングダムの騰の最後は死亡する？について見ていきます。

キングダムの騰が史実で実在する人物？モデルは？について見ていくと、史実でモデルとされる人物は司馬遷による「史記」に記されています。「内史騰（ないしとう）」という人物が記されているのですが、内史とは役職名で、首都周辺の地方長官のことです。史実でモデルとされる騰は元々韓の武将（将軍）だったそうですが、秦に投降したということです。

史実での紀元前231年に韓が南陽を秦に差し出した際、モデルとされる騰が南陽を守護する郡守に任命され、赴任しました。史実の紀元前230年に秦の武将となった騰は大軍を率いて韓に侵攻し、韓王安を捕らえます。これで韓は滅びました。紀元前229年から正式に南都を守る郡守となり、その後、法の執行に尽力します。

史実でモデルとされる騰は紀元前221年に内史に昇格し、その後、程なくして死亡したということですが、史実でモデルとされる騰は最後は戦場で死亡したのか、寿命で死亡したのかについては不明です。

史実でモデルとされる騰は秦王・嬴政が中華統一をした紀元前221年までは生存しており、この年に死亡したと考えられていますが、戦死かどうかについては不明です。そのため、キングダムの騰も中華統一までは生き続けると言われています。中華統一が成し遂げられた年、史実のようにキングダムの騰は死亡するかもしれませんが、彼の最後が戦場での死亡かどうかは、まだわかりません。

しかし、王騎将軍の死亡後に将軍となって王騎軍を率いることになった騰は、王騎に認められた強さと統率力で戦功を立てていきます。大将軍の一人にも数えられるほどの武将となった騰の最後が、戦死を遂げる可能性は低いと考えられています。

キングダムの騰の最後について、寿命で死亡する？について見ていくと、大将軍となった騰が戦死する可能性が低いのであれば、病死か、または老衰など寿命が尽きることでの死亡が考えられます。中華統一が描かれた後、騰の最後が描かれるかどうかは不明ですが、騰の最後は寿命で死亡する可能性もあるということです。

ここまで、キングダムの騰が最後に死亡する？について考察し、史実でモデルとされる騰について、その記録を紹介しました。そして、史実でモデルとされる騰の最後の考察とキングダムの騰が最後に死亡する可能性について見てきました。ここからは、キングダムの騰の強さと、騰が「ファルファルおじさん」と言われる理由について見ていきます。

王騎将軍自身から見劣りしない実力を備えていると認められた騰の強さについて見ていきます。王騎将軍が命を落とした「馬陽の戦い」で、王騎が龐煖との対決で死闘を繰り広げている最中、動きを止める王騎軍の本陣。この時、騰が趙の軍師・趙荘の軍に襲撃を掛けます。騰の最大の特徴である円を描くように刀を振り回す技とスピード感あふれる動きで一気に趙荘軍に斬り込みます。

騰がこれほどの強さを備えた武将であることを趙荘は知らなかったため、驚愕します。騰の勢いと剣術に太刀打ちできずに趙荘は騰に討ち果たされました。また、騰は王騎と龐煖の対決で、龐煖の攻撃から王騎を守るなど、騰は趙と戦った「馬陽の戦い」でその強さをしっかりと示しました。王騎が死亡した後、将軍に昇格し、王騎軍を統率することになった騰は「合従軍の戦い」でも目覚ましい活躍を見せます。

「合従軍の戦い」で楚と戦った騰は、先陣を切って楚軍に斬り込みを掛けます。楚の臨武君は騰について「いつも王騎という大きな傘の下で動いていただけの男」と思い、甘く見ていました。しかし、目の前にいる騰は「王騎を支え続けた自負がある」と言い、見事な剣術で臨武君を討ち果たしています。騰の強さは剣術ばかりではなく、魏の知将・呉鳳明によると戦略にも長けた武将だということです。

騰が強さだけでなく、軍師としての才能を垣間見せたのが楚軍と戦った什虎（じゅうこ）の戦いです。秦と魏が同盟を結んで挑んだ什虎の戦いで、秦魏軍は劣勢に立たされます。その際、呉鳳明が考えた戦略を、まだ知らされていないにも関わらず、騰はすぐさま理解して行動に移しました。騰は高地にいなくても戦場の様子を把握することができ、この戦いのように作戦をすぐさま理解する能力に優れています。

キングダムの騰が「ファルファルおじさん」と言われる理由について見ていきます。騰が剣を扇風機のように回しているときに「ファルファルファル」という音がするのですが、これは幼い頃に騰が師匠から学んだ「螺旋（らせん）」という攻撃方法です。キングダムのコミック54巻、55巻の巻末にあるおまけ漫画で、6歳の騰が師匠について学ぶ様子がコミカルに描かれています。

騰の師匠の教えによると、剣の柄を小指で回すことで剣の先にその回転が伝わって大きな回転になるということです。剣が回転することで「ファルファル」と鳴るのは剣が風を切る音で、上手く回すことができれば「ファルファル」という音がもっと響くように鳴るのだそうです。この音は、「フォル…」、「フェル…」というようにその場の戦い方によって変化することもあるそうです。

「ファルファル」と音を鳴らしながら敵陣に討って出ると、敵兵は次々と斬り倒されていき、騰は易々と敵将までたどり着くことができます。騰が「ファルファルおじさん」と言われる理由は、剣を回転させて「ファルファル」という音を鳴らしながら敵を倒していくからだということです。

ここまで、キングダムの騰の強さと「ファルファルおじさん」と言われる理由について見てきました。騰は王騎が認めた強さと統率力を備えた武将でした。騰は戦闘中、「ファルファル」と音を鳴らす剣術で敵を斬り、敵将を討ち果たしてしまいます。その様子から「ファルファルおじさん」と言われるようになりました。ここからは、キングダムの騰が様々な場面で放った名言・名セリフをいくつか紹介していきます。

こちらは「合従軍の戦い」で騰が放った名言です。騰は楚の臨武君と対決し、討ち果たしました。騰は臨武君に向けて「あの世で同金、鱗坊、録鳴未（ろくおみ）と酒でも飲むがいい…」と言います。ところが、同金と鱗坊は戦死しているのですが、録鳴未は生きています。この後、秦が勝利した際、再び録鳴未について騰が放った言葉がこちらの名言です。自分を死んだように言う騰に対して「オイ」とツッコミを入れる録鳴未でした。

こちらも「合従軍の戦い」で騰が放った名言です。楚の軍勢15万という大軍に対して、騰は3万、蒙武は6万という軍勢で戦うことになりました。激しい戦いが始まろうとしているその時、蒙武に呼ばれてやって来た騰が放った言葉がこちらの名言です。騰は死亡した王騎の口まねで蒙武に声を掛けたのでした。秦の存亡がかかる戦いを前にしての騰のボケに、苦々しい表情を見せる蒙武でした。

こちらは「馬陽の戦い」で騰が放った名言です。趙の渉孟が行った作戦について王騎が騰に同意を求めた際、騰が答えた言葉でした。このような騰の言葉に対して王騎は少しも驚いていません。それは、騰がユーモラスな言葉をよく使うことを、王騎は長年の付き合いで知っているため、聞き流したものと思われます。

こちらは「合従軍の戦い」で騰が放った名言です。騰と臨武君の対決の際、臨武君は騰に対して、ただ王騎という大将軍の影にいただけ、という意味の言葉を投げかけました。この臨武君の言葉に対して答えたのがこちらの名言です。長年王騎に仕えてきた騰は、自分が王騎を支えてきたという誇りを持っていることが分かる名言です。

こちらは「合従軍の戦い」で騰が放った名言です。楚の第一軍の将軍である臨武君は武勇の誉れ高い強者です。騰の実力を甘く見積もっていた臨武君は、自分が騰に負けるわけがないと思い込んでいました。しかし、「ファルファル」という音と共に疾風のように攻め込んでくる騰に圧倒され、騰の剣術に歯が立たないことを想い知らされます。そこで「なぜ、俺の力が通じない…」と言う臨武君に対して言ったのがこちらの名言です。

こちらは「合従軍の戦い」で騰が放った名言です。戦いが始まる前、楚の第一蒙を撃破する自信は？と蒙武が騰に尋ねます。騰は、まず蒙武自身が王騎の下で強くなったと言って蒙武を褒め、自分は始めから強かったのだと言います。騰は元から強かったと言うことで安心感を与えようとし、さらに蒙武に自分に対する対抗心を持たせて、より一層強くなって欲しいという想いで言った名言だと言われています。

こちらは「合従軍の戦い」で騰が放った名言です。臨武君と戦う中での一言で、騰の強さに恐れを抱いた臨武君が思わず「お前は何者だ」と騰に投げかけたところ、騰が放ったのがこの名言です。本当に自身をそう思っているのか、王騎のモノマネのつもりで言ったのかは不明です。騰は後に起こった「著雍攻略戦」で手柄を立て、大将軍になります。

ここまで、キングダムの騰の最後は死亡？について、強さ、「ファルファルファル」の音の意味、名言を紹介してきました。ここで、アニメ版キングダムで騰を演じている声優と、実写版キングダムで騰を演じている俳優を紹介します。

アニメ版キングダムで騰の声を演じている声優は、加藤亮夫（かとうあきお）です。ここでは、声優・加藤亮夫のプロフィールと主な出演作品と演じたキャラを紹介します。

キングダムの騰の声優・加藤亮夫は1960年9月1日生まれ、東京都出身、「アクセント」に所属する声優、俳優です。声優として数多くの洋画や海外ドラマの吹き替えをしており、特にマーク・ストロングの声を多く担当しています。

アメリカのドラマシリーズ「スキャンダル 託された秘密」グラント大統領、「キャッスル～ミステリー作家は事件がお好き」リチャード・“リック”・キャッスル、アニメ「MAJOR」吉野、「ダイヤのA」田原利彦、「NARUTO-ナルト-疾風伝」キタネ、「べるぜバブ」フォルカス・ラフマニノフ、「聖女の魔力は万能です」ドミニク・ゴルツ、「スター☆トゥインクルプリキュア」クク。

キングダムの実写映画「キングダム」（2019年）で騰を演じたのは、要潤（かなめじゅん）です。ここでは、キングダム実写映画「キングダム」の騰を演じた要潤のプロフィールと主な出演作品と演じたキャラを紹介します。

要潤は1981年2月21日生まれ、香川県出身、血液型・A型、「フリップアップ」に所属する俳優です。俳優デビュー作品は2001年の「仮面ライダーアギト」の氷川誠（仮面ライダーG3）役でした。2002年のドラマ「新・愛の嵐」の鳥居猛（ヒロインの相手）役で一躍人気俳優になりました。

ドラマ「僕と彼女と彼女の生きる道」岸本肇、「夜王〜YAOH〜」修、「流星の絆」戸神行成、「龍馬伝」沢村惣之丞、「犯罪症候群」ジーニアス、「悪魔の弁護人・御子柴礼司 〜贖罪の奏鳴曲〜」御子柴礼司、映画「LIAR GAME-再生-」赤城コウタ、「大奥〜永遠〜［右衛門佐・綱吉篇］小谷伝兵衛、「DESTINY 鎌倉ものがたり」稲荷刑事、「スマホを落としただけなのに」武井雄哉。

キングダムの騰についての感想・評価です。キングダムの騰は王騎将軍が認めた実力者で、「ファルファル」という音と共に敵兵を次々と倒していきます。そんな騰の異常な強さが好きという感想です。

キングダムの騰についての感想・評価です。キングダムの騰は王騎将軍の副官から、王騎の死後に将軍となり、後に大将軍となる人物です。王騎が認めた実力者である騰ですが、普段はボケてみたり、冗談を言ったりと自由奔放な性格です。このように、マイペースで可愛い騰が好きという感想です。

キングダムの騰についての感想・評価です。キングダムの騰は強いだけでなく、ユーモアのある面白い性格で、騰が登場すると面白いという感想が寄せられています、こちらの方も騰が登場すると、笑うという感想です。

いかがでしたか？キングダムの騰について、最後は死亡する？については、秦王・政による中華統一が遂げられた後、死亡する可能性があるということでした。史実でモデルは？については、内史騰という人物が実在しており、史実でモデルとされる騰は中華統一の頃から記録がなくなっており、その頃に死亡したと考えられていました。

キングダムの騰の強さや「ファルファルおじさん」と言われる理由について見てきました。騰は王騎将軍がその強さを認めており、「ファルファル」という音と鳴らして駆けてくると、強者でさえ恐れたということでした。戦いの最中、騰が放った名言についても紹介しました。ユーモアだけではない、誇りと強さを兼ね備えた武将であることが分かりました。これからも騰の活躍に期待してキングダムをお楽しみください。