【カウボーイビバップ】ジュリアとビシャスについて考察！スパイクとは三角関係？

『カウボーイビバップ』は、2071年の太陽系を舞台にしたスペース・ウェスタンのアニメ作品です。主人公のスパイク・スピーゲルと乗組員たちが、おんぼろ宇宙船「ビバップ号」に乗って旅をする物語になっています。粋なセリフやクールな映像、痛快なメカアクションやガンアクションなどが、盛り込まれているのも特徴です。

基本はハードボイルドタッチですが、話数ごとにテイストが異なります。コメディやサスペンスなど幅広いテイストで描かれており、飽きがこない作品です。また、『カウボーイビバップ』は原作がなく、制作担当はサンライズ第2スタジオとなっています。「機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY」や「機動武闘伝Gガンダム」に携わった南雅彦プロデューサーたちによって、作品が完成されました。

ジュリアとビシャスが登場する『カウボーイビバップ』のあらすじを紹介します。主人公のスパイクは、相棒のジェットと共にビバップ号に乗り込んで、「カウボーイ」として活動をしながら宇宙を旅していました。カウボーイとは、犯罪者や逃亡者を確保することで報酬がもらえる職業のことです。ビバップ号のメンバーたちは、行く先々でトラブルに巻き込まれるなど、さまざまな騒動を起こしながら絆を深めていきます。

『カウボーイビバップ』に登場するジュリアは、スパイクの過去を知っている推定27歳の美女です。ジュリアはビシャスの恋人でしたが、3年前にスパイクを助けたことをきっかけに、彼と恋愛関係になった経緯があります。また、ジュリアは物語の鍵を握っているキャラクターでもあり、現在もスパイクを苦しめる存在となっています。

「悪魔みたいな天使か、天使みたいな悪魔かも」とフェイが言うように、闇を抱えているミステリアスな部分もありながら、男性を惹きつける魅力的な女性です。ジュリアの行方や素性は、全て謎に包まれています。

『カウボーイビバップ』に登場するビシャスは、チャイニーズ・マフィア「レッドドラゴン」の幹部です。いつも全身黒ずくめの服装をしており、銀髪で背が高く威圧感のある27歳の男性です。

ビシャスは刃物が好きで、自分の背丈くらいの日本刀も使いこなせます。以前、スパイクとは盟友の関係でしたが、3年前にジュリアと三角関係になって以降、因縁浅からぬ関係となりました。仲間や恩人の関係であっても、邪魔になれば容赦なく切り捨てるなど、冷酷非道な一面を持っています。

『カウボーイビバップ』のジュリアとビシャスとスパイクは、どのような関係なのでしょうか？ジュリアとそれぞれ恋人関係の時期があったようですが、経緯が気になるという声も多いです。ここでは、3人の複雑な関係についてネタバレ解説していきます。

『カウボーイビバップ』のビシャスとスパイクは、チャイニーズマフィアの「レッドドラゴン」に所属していました。当時2人は同僚であり、ビシャスの「相棒」といえる関係だったのです。ビシャスとスパイクは、お互いの実力を認めあえる良好な関係でした。しかし、ビシャスは現在のスパイクに対して、殺意を抱いている様子です。やはり、ジュリアとの関係が、大きな原因の一つとなっているでしょう。

『カウボーイビバップ』本編の過去のシーンによると、ビシャスとジュリアは、一線を越えた恋人同士であったことが判明しています。その後、スパイクが負傷したときにジュリアが手当てをすることで、2人は面識を持ち急接近しました。

ジュリアとスパイクは徐々に惹かれ合い、恋愛関係に至ります。当たり前ですが、ビシャスとスパイクの関係は悪化していく一方です。スパイクとジュリアは、2人で組織を抜けて自由に暮らしたいという夢を持ちます。そして、2人で駆け落ちをしようとするのです。スパイクはジュリアの隣にいることに、安らぎを感じていたという考察があります。

マフィアとして「レッドドラゴン」に属していたスパイクが、組織を抜けることは容易なことではありません。その上、ビシャスへの裏切りも重なっており、非常に苦しい状況です。スパイクは、組織とのトラブルに巻き込まれ死亡したことにして、逃亡する計画を立てました。死亡したことにすれば誰に追われることもなく、ジュリアと穏やかに暮らせると思ったのでしょう。

死亡したことにして逃亡するというスパイクの計画は、最後にどういう結末を迎えたのでしょうか？実は、スパイクの計画をビシャスは察していました。ビシャスはスパイクとジュリアに裏切られ、怒りを覚えます。そして、ジュリアにスパイクが迎えに来たら、射殺するように促しました。そうすれば、ジュリアの命だけは助けてやると伝えます。

スパイクは、死亡したことで組織を抜けられ、ジュリアと一緒に暮らせることに自信を持っていました。しかし、ジュリアには失敗するかもしれないという気持ちもよぎり、葛藤します。結局最後は、スパイクとの待ち合わせ場所に、ジュリアは現れませんでした。スパイクの計画は、死亡したとされ組織は抜けれたものの、ジュリアと再会することはできないという最後を迎えるのでした。

『カウボーイビバップ』のジュリア役を演じたアニメ声優は、高島雅羅（写真右）さんです。1954年3月2日生まれで、所属事務所は青二プロダクションになります。芸名の「雅羅」は、鶏ガラのように痩せていたことが由来して、当て字で名付けられました。

2015年には第9回声優アワードにて「高橋和枝賞」を受賞しています。アニメの出演作品は、「ゲゲゲの鬼太郎（第6作）」の淑子役、「賢者の孫」のメリダ・ボーウェン役、「聖少女艦隊バージンフリート」の広瀬英麻呂役などです。

『カウボーイビバップ』のビシャス役を演じたアニメ声優は、若本規夫さんです。1945年10月18日生まれで、所属事務所はシグマ・セブンになります。渋さと鋭さを兼ねた独特の声質で、アニメファン層に絶大な人気を博している声優の一人です。アニメの出演作品は、「サザエさん」の穴子（2代目）役、「魔境伝説アクロバンチ」の蘭堂ヒロ役、「未来日記」のデウス・エクス・マキナ役などです。

『カウボーイビバップ』のビシャスとジュリアとスパイクが、揃って微笑んでいる姿を見るだけで、平和な気持ちになるという感想がありました。作中では、ジュリアのことが原因の一つとなり、ビシャスとスパイクは憎しみ合います。そのため、3人が揃って笑顔を見せている姿は、実に貴重です。おそらく、ジュリアが何か冗談でも言ったのだろうと想像する視聴者もいました。

『カウボーイビバップ』の最終話で、ビシャスとスパイクの最後の戦いのシーンが好きだったという感想が上がっています。スパイクが死亡したのかは、明確にされないまま終わりました。最後は視聴者に、解釈をゆだねる展開にしたかったのだろうという声もあります。そして、スパイクは最後の戦いで死亡したと解釈したほうが、妥当だという感想も多いです。

『カウボーイビバップ』の本編では、ビシャスとジュリアとスパイクの三角関係について触れてはいるものの、深く掘り下げて描写されていません。『カウボーイビバップ』は、ハードボイルド系の作品です。そのため、敢えてドロドロした恋愛関係については、具体的な描写をしなかったのだろうという、感想も上がっています。

『カウボーイビバップ』のジュリアとビシャスは、元々恋人同士でした。そして、ビシャスとスパイクは「レッドドラゴン」に所属する同僚であり盟友だったのです。しかし、ビシャスとジュリアとスパイクは三角関係に陥り、良好だった関係が崩れてしまいます。本作でジュリアは、回想シーンに少し現れるだけです。しかし、ジュリアの存在感は大きく、色濃く漂っています。

ジュリアは、スパイクとビシャスの運命の人であり、2人の因縁を象徴する人でもあるでしょう。視聴者からすると、スパイクとビシャスを狂わせる「魔性の女」というイメージも強いようです。ジュリアとビシャスがどのような関係だったのか、スパイクとの関わり方にも注目すると、さらに作品を楽しめるでしょう。