2019年05月28日公開
2019年05月28日更新
カウボーイビバップの名言・名セリフ集!おすすめエピソードもランキングで紹介
製作されて20年以上が経つ近未来SFアニメ「カウボーイビバップ」はその魅力が語り継がれるように愛されています。「カウボーイビバップ」のセリフ・名言・名シーンも多く、名シーンをランキング形式で紹介します。また登場人物ひとりひとりのエピソードも切なくその裏にある、愛や孤独を感じさせると評判のアニメです。登場人物たちが、経験してきた人生の中身も濃いので、彼らが発する名言も併せて紹介していきます。
目次
カウボーイビバップとは?
カウボーイビバップの作品情報
「カウボーイビバップ」は、「ルパン三世」や「シティハンター」などのように、大人にこそ見てほしいアニメと評判です。オープニングのタイトルバックに煙草を吸うシーンがあり多少の批判がありましたが、作品の良さに気が付いた人たちの発言により、ジワジワと人気を伸ばしている作品です。日本よりも海外の評価が高いとも言われています。
カウボーイビバップの概要
「カウボーイビバップ」は、2071年の火星を中心とした太陽系を舞台にした近未来SFアニメです。主人公たちが乗るのは、おんぼろ宇宙船「ビバップ号」です。この宇宙船に乗って旅をするスパイク・スピーゲルたちの賞金稼ぎをベースに描いたアニメです。主人公たちが発言するセリフは、粋な名言が多いと言われています。
本筋はハードボイルドタッチで、痛快なメカアクションやガンアクションなどが見られます。クールな表現の時もあれば、その時の話のテイストによって印象が違います。内容をあげてみると、ドタバタコメディ、サスペンスやホラーサイバーパンクなどいろいろと楽しめます。
音楽にもこだわりのある作品で、ジャズをベースに、テクノ・ロック・ブルースと大人が楽しめる要素の音楽で楽しませてくれます。ルパン三世のテーマも音楽の傾向が、似ていると言われていますが。製作側からすると、松田優作主演の「探偵物語」のほうが近いと説明があります。
「カウボーイビバップ」(Cowboy Bebop)は、「機動戦士ガンダム」などで有名なサンライズ制作のSFアニメ作品です。1998年(平成10年)4月から同年6月にかけて全26話中の一部が放送されました。「カウボーイビバップ」は、2年かけて全26話が製作されたものの、地上波での放送枠がなかなか決まりませんでした。そんな時に、テレビ東京で放送予定のアニメが間に合わなかった穴埋めとして放送されました。
1クール分の13話の枠のため、一部総集編扱いの回がある不十分な形での地上波放送になりました。その後WOWOWで完全版が1998年年10月から1999年(平成11年)4月にかけて全26話が放送されました。この放送のあった頃、14歳の少年が起こした「神戸連続児童殺傷事件」など凶悪事件が続いたため、地上波の放送では、暴力的なシーンが除外されたという経緯もあるアニメです。
カウボーイビバップのあらすじ
カウボーイビバップのあらすじをまとめるにあたり、いろいろな人の意見を見ていくと、「はじめはとっつきにくい」「ハマるまで3話くらいまでは我慢してほしい」という意見がありました。「最後まで見た人は、絶賛する」というストーリーを一言にまとめている人もいます。ある意味ネタバレたっぷりな名言とも言える一言まとめです。
「裏の組織を抜けたスパイクが、過去と決着をつけるため組織と戦い死ぬ」
この一言まとめは、主人公に着目してのまとめなのですが、実際は、ビバップ号に乗り込む、4人と1匹の人生を描いていきます。それぞれに、特殊な過去を背負っている4人です。特にフェイは、コールドスリープという新しい治療方法が見つかるまで50年以上も眠らされていたという近未来のアニメならでは、エピソードもあります。
そして何より、スパイクの運命を動かした命を懸けたジュリアとの恋は、第一話から、その片鱗を見せています。最後までの伏線があり、それがきちんと計算され、回収されていると「カウボーイビバップ」は評判のアニメです。
カウボーイビバップの名言・名セリフ集~スパイク編~
スパイクの名言①「カメレオンじゃねぇんだ…」
カウボーイビバップの名言は、見る人の感じ方にもよりますが、「心に突き刺さるセリフがある」と評判です。今回のスパイクの名言は、1話「アステロイド・ブルース」に登場するセリフです。最初に取り上げる名言は、薬でドーピングして、色々見えるというアシモフに対して言ったセリフです。このアシモフとの戦いは、「最後まで見終わって改めてみるとスパイクの過去と未来がリンクしている」という意見がありました。
カメレオンの目は広い視野があると言われています。けれどさすがのカメレオンであっても、過去や未来を見ることは出来ません。スパイクは、ジュリアと言う女性によって、組織を追われ、そして最終回では、ジュリアによって運命が変わります。この先はアニメを見ていただいて確かめてみてはいかがでしょう。
スパイクの名言②「俺が欲しいのは…」
この名言は、2話の「野良犬のストラット」の時のスパイクのセリフです。カウボーイビバップのアニメの中で癒しの存在はエドとアイン(犬)です。2話ではアインの秘密が描かれています。スパイクが狙う800万ウーロンの賞金首のハキム。ハキムは、アインの価値を知り、アインを狙います。アインは人間並みの知能を持つデータ犬で、その価値は天文学的な数値になると言われています。
そんな天才的な犬もスパイクの前では、ただの犬。たかがと言っては怒られますが、800万の賞金首を捕まえる方が大事だといいます。スパイクが、「アインの価値を本当は知っていたとしても、アインを売り飛ばすことはしないだろう」という推察をする人もいます。仲間は4人と1匹と言う構図です。
スパイクの名言③「プレイリーオイスターをおごるよ…」
この名言は7話の「ヘヴィ・メタル・クイーン」の中のスパイクのセリフです。1200万の賞金首であるデッカーを追っているスパイク。女トラッカー(運び屋)のV.T.と出会います。彼女は多くのトラッカーから慕われていますが、その本名を誰も知りません。トラッカーたちは、お互いの名前を知られたら、賞金を総どりするという賭けをしていました。
スパイクもV.T.と賞金首を追いかけて、炭鉱内に閉じ込められてしまいました。スパイクたちは協力して何とか抜け出しました。その時に、スパイクはV.T.に「V.T.の名前と、V.T.の死んだ旦那と知り合いだった」ことを告げます。「約束だから賞金を全部スパイクに渡すと」V.T.は言います。
けれどスパイクは、V.T.の旦那が生きていた時に奢ってもらった「プレイリーオイスターを…」と言って、V.T.に奢りこの話はおわります。「粋で、カッコイイ」とスパイクの名言には、ネットでも話題になりました。
カウボーイビバップの名言・名セリフ集~その他編~
エドの名言「きょーくんきょーくん…」
この名言は11話の「闇夜のヘヴィ・ロック」の中でエドが言ったセリフです。11話はビバップ号の中でのお話になります。ビバップ号の中に未確認生物が現れます。正体が分かっている者なら、闘う方法も作戦がたてられますが、今回は、相手がなんだかわかりません。スパイクが、闘う姿勢で頑張りますが。エドが「きょーくん、きょーくん」と言ってその未確認生物についていってしまいます。
「知らない人にはついていく」それがエドの教訓のようです。そしてついていったエドがたどり着いたのは、冷蔵庫の前です。実はしばらくほったらかしにされていた冷蔵庫。冷蔵庫の前に立ったスパイクは、冷蔵庫に入れっぱなしになっていたロブスターの存在に気が付きます。未確認生物の正体は、冷蔵庫の中で何やら変化を起こしたロブスターだったようです。
実はいつ入れたかすら覚えていなかったロブスターと気が付いたのは、未確認生物に火をつけて焼いてみた時の匂いだったそうです。エドは食べてしまったのですが、スパイクは、その生物が発生した冷蔵庫をゴミ捨て場に捨てて、このお話は終わります。
グレンの名言「離れるのが怖くなったんだね…」
この名言は12話「ジュピター・ジャズ(前編)」の中でフェイが出会った男グレンのセリフです。ビバップ号の中の4人は家族のように仲がいいです。けれど所詮は他人です。フェイはいつか、このメンバーとも別れる時が来るという気持ちで、その日が来る前に自分から抜け出します。金庫をもって。そこで出会った男グレン。グレンはフェイの気持ちを「離れるのが…」と見抜きます。
この問いに返したフェイのセリフも名言であるという意見もあります。「人がたくさんいる中の一人ぼっち」なら「1人の部屋で孤独」の方がいいというフェイのセリフに共感する声も多かったです。この話は名シーンにあげたスパイクのエピソードに続くます。
ジェットの名言「来たくはなかったんだが…」
この名言は16話「ブラックドッグ・セレナーデ」でのジェットのセリフです。16話は、ジェットが主役の話なので、「全体的に「アニメというよりドラマという感覚の渋さがある」という感想があります。ジェットにまだ左腕があった頃、そんな思い出と向き合います。「失くした左腕が会いたがる」相手は。ジェットの左腕を奪った相手ウダイ。
ウダイのいる囚人船で内乱が起きたと聞き、気持ちの上では「もう、こんなところに来たくない」と思いながらも、来てしまう男として、元警官としてのジェットの気持ち。手足を失った人が、あるはずのない手足の痛みを感じる幻肢痛【げんしつう】と言う言葉があります。「失ってもどこか心の片隅に残っている、在りし日の腕の感覚や感情がジェットをここに来させた」という意見もありました。
このエピソードで、ウダイも死にます。「ジェットは、過去の清算をした」と言う感想もあります。けれどこのアニメ全体には、「4人が自分の立ち位置を探して、さすらっている」「ジェットは帰るところを失くした」という意見もありました。「4人でいる時間の残りがどれほどあるのか、切なくもなる」と、いろいろな感想が聞かれた16話です。
カウボーイビバップのエピソード・名シーンランキングTOP10~4
10位:ブラック・ドッグ・セレナーデ
名シーンのランキング10位に選んだのは、カウボーイビバップのこの回の主役はジェットのエピソードです。ジェットのエピソードなので、渋めの話題が多くなっていますが、「ツボにはまる人もいるエピソード」という意見もありました。ジェットが過去にISSPを辞めた事件が描かれています。昔の相棒だったファドから事件の情報を聞きつけたジェット。
ジェットは過去の事件を精算するために事件に関係する人物を追います。「カウボーイビバップのハードボイルドの部分が好きな人にはたまらない名シーンが多い」という意見があります。そしてこの回では「ジェットが相棒と思っていた人からの裏切りを知る名シーンを見てほしい」という意見もあります。「昔の相棒・煙草の煙・銃の名シーンは、心に沁みる切なさ」という感想もあり、特に年齢の高い層からの支持が多いです。
9位:堕天使たちのバラッド
名シーンのランキング9位に選んだのは、カウボーイビバップのエピソードとしては5話のお話です。このお話の名言「天国を追い出された天使…」は、「悪魔は実は元々は天使だったというエピソードを知っていると話しに入っていきやすい」という意見がありました。「日本にはこういう宗教的な話を習う事が少ないので、カウボーイビバップが海外の方で先に人気が出た理由ではないか」という意見もありました。
このエピソードは、カウボーイビバップの核になる話です。スパイクにとって大切な恩師、レッドドラゴンの幹部マオ・イェンライの暗殺の真相を知りたいスパイク。このエピソードの中では、かつて組織で仲間だったヴィシャスと向き合います。このことからスパイクがレッドドラゴンのメンバーだったことが、分かります。同じ組織の中にいて守られる場から外に出た二人の会話の名シーンと名セリフ。
二人の戦いは、ここで決着はつきませんが、決着がつかないなりに、「二人の戦いの映像は、名シーンともいえるほどに美しく、音楽もいい」という意見もありました。そして前半のクライマックスともいえる名シーンの中で、「俺はまだ醒めない夢の中にいる」という「スパイクの名セリフがこの先のエピソードの伏線」という意見もあります。ランキングとしてはもっと上でもいいのですが、つながりもあるので9位にしました。
8位:ワイルド・ホーセス
名シーンのランキング8位に選んだのは、カウボーイビバップの中では渋めのキャラ技術士の「ドゥーハン」が出てくるエピソードです。このエピソードは、アニメの中では19話となっています。主人公スパイクの愛用の戦闘機のオーバーホールで、ドゥーハンに修理を依頼します。ビバップ号を一番強いスパイクが留守にしている間に、フェイとジェットは消費金首と戦いますが、返り討ちにあってしまいます。
19話は、メカニック好きにはたまらない回になっています。こだわりの技術者が直している過去の遺物のスペースシャトルなど、「スパイクのいる場所での渋い演出」が好きな人のコメントも多かったです。また「この回の音楽もオススメ」という意見もありました。
7位:ハード・ラック・ウーマン
名シーンのランキング7位に選んだのは「、カウボーイビバップの中で癒し担当だった少女エドとの別れ」が描かれる24話です。全26話のエピソードのある「カウボーイビバップの終結にむけてのそれぞれの歩む方向が描かれている」とも言われています。見た目はとても若いフェイの設定は【23歳(実年齢77歳)地球生まれ】となっています。
物語はフェイの古いビデオが見つかったことからはじまります。ビデオに映った風景からフェイは、撮影場所を探しあてます。フェイ以外は時間が体にも表れている年老いた同級生に会ったことで、フェイは記憶を取り戻します。致命的な怪我を負ったことで、金持ちのお嬢様だったフェイは、命が助かる治療法が見つかるまで冷凍保存されていました。治療の後、コールドスリープから目覚めたフェイは全ての記憶を失っていたのです。
フェイの知っている場所は、エドの知っている場所でもありました。二人は地球の水を吐くライオンのある場所に向かいます。 場所は「シンガーポールのマーライオン」という考察が多いです。そこでエドは、自分のいた孤児院に向かい、父親がいることを知ります。フェイの名セリフにより、帰ることが出来る場所に帰るエドとの別れが描かれます。
6位:ワルツ・フォー・ヴィーナス
名シーンのランキング6話位に選んだのは、カウボーイビバップの中でも切ないエピソードとして人気のある8話です。ハイジャック犯の賞金首を見事な技で捕まえたスパイク。その様子を見ていたロコは、スパイクに「弟子入りしたい」と言い出します。実はロコはロコは幻の植物「グレイ・アッシュ」を所持していることで、犯罪集団から狙われていました。
ロコは目の見えない妹ステラの手術費用が必要なために、「グレイ・アッシュ」を持ち出してしまっていたのです。このエピソードは「カウボーイビバップの中で人情話が好き」という人たちから支持されているエピソードです。金星に住む兄が、妹のために頑張る姿は、心に沁みます。ネタバレになりますが、ロコが命を落とした後、ステラに話しかけるスパイクのセリフから、スパイクもロコに好意を持っていた事がわかります。
5位:マッシュルーム・サンバ
名シーンのランキング5位に選んだのは、カウボーイビバップのエピソードとしては、コメディにはいるジャンルのストーリーです。ビバップ号の中の食料が尽きてしまい、メンバーは、2日間なにも食べるものがない状況です。この名シーンは、17話のお話で、エドが前面に出るお話です。そんな食糧難の中、ビバップ号が何者かに当て逃げされて砂漠に不時着します。
ジェットとスパイクは機体の修理で手一杯、フェイは謎の食料を食べた後、トイレにこもってしまっています。その為、不時着した砂漠で食料を探しに行くのは、エドになりました。賞金首を探して、金もうけをしていてるエドたち。エドは、食料を探す前に「違法キノコのブローカーの賞金首」に出会ってしまいます。食べ物を見付けられなかったエドは、賞金を稼いで食料を手に入れようとします。
エドは、他の賞金稼ぎと争いながら、賞金首のかかったドミノを追い詰めます。けれど、ドミノの持っているキノコと引き換えに、ドミノを逃がします。ビバップ号に戻り、とりあえずはキノコ三昧の食事をするのですが。中には怪しいキノコもあって。17話は笑いながら楽しめる、癒しともいえる回です。西部劇「荒野の用心棒」の名シーンのような棺桶男も出て来て西部劇好きにも楽しめます。
4位:ゲイトウェイ・シャッフル
名シーンのランキング4位に選んだのは、カウボーイビバップのエピソードは、ビバップ号のメンバーたちの賞金稼ぎの在り方を見せている回です。頑張るのに今一歩稼げないビバップ号のメンバーたちの戦い。これは、ルパン三世のアニメにも見られる「報われないけど、頑張った」という構図を見せています。4話は火星を舞台に「スピード感満載、カッコイイ音楽が最高」と言われています。
4話では、フェイの名言があります。「そんなこんなで賞金はパー…」頑張ったのに稼げない状態を「次に稼ぎましょう」とあっけらかんと言ってのけます。うつむくよりも前を向く、フェイの前向きさが表れています。
カウボーイビバップのエピソード・名シーンランキングTOP3
3位:悪魔を憐れむ歌
名シーンのランキング3位に選んだのは、カウボーイビバップのエピソードが第2章にはいる第6話です。ビバップ号の生活の糧である賞金首狙い。今回の相手は、300万の賞金首ジラフです。ジラフを追っていたスパイクは、ジラフが何者かに殺されてしまう場面に遭遇します。「あいつを助けてくれ」というジラフの最後の言葉を聞いたスパイクは、殺した犯人を追います。
ジラフを殺した犯人は、ある事件により不老不死の体を手に入れたウェンでした。「生きる事」に対する執着をもつウェンとの戦いになります。「この時の記憶が、最終回に出てくる童話【100万回生きたネコ】の話に繋がる」という意見もありました。「最終回への伏線としてウェンとのセリフを覚えておくといい」という考察もあります。
ランキング3位に選んだこの6話は、「音楽の点でも優れている」「セリフ以上にセリフを語るブルースハープの音色が素晴らしい」という見た人たちからの、感想が寄せられています。「6話では、音楽の名シーンにも浸ってほしい」という意見もありました。ブルースハープというのは、基本的にはハーモニカと同じ構造ですが、穴が10個しか開いていない中で、カントリーやブルースなどの演奏者に好んで使われている楽器です。
2位:ジュピター・ジャズの後編
名シーンのランキング2位に選んだのは、カウボーイビバップのエピソードの中で、音楽的に優れているというサックスの音色が聞きどころの13話です。「音楽面ではこれがランキングの1位だ」という意見もあります。このエピソードでは、スパイクの過去が、フェイが船を出て行ったことから描かれています。フェイを探しているスパイクの耳に恋人だったジュリアの噂が入ってきます。
ジュリアは、ビシャスという恋人がありながら、ある事件をきっかけにスパイクと恋に落ちます。そんな状況なので、ジュリアはスパイクの夢の中にしか現れない「男を惑わす悪女ランキング1位の女」という意見もあります。けれどスパイクの中で、ジュリアは運命の女。このエピソードでは、「スパイクにとってのジュリアの存在と、フェイとの関係の始まりのようなものが見える」という意見があります。
1位:ザ・リアル・フォークブルースの後編
名シーンのランキング1位に選んだのは、カウボーイビバップのラストエピソードのジュリアです。スパイクの「夢の中にしか出てこない女ジュリア」とスパイクはやっと出会います。引き付けられるように二人は、一緒に逃げようとしますが、組織の手によってジュリアは帰らぬ人になってしまいます。ビバップ号に戻ったスパイクは、ジェット、フェイが引き留めても、組織とケリをつけに向かってしまいます。
アニメの中では、スパイクの命も消えてしまったように思えるラストですが。もしかしたらという可能性もゼロではありません。大人だからこそわかる心理満載のドラマがアニメの世界で繰り広げられました。見終わった後、悲しい終わりなのですが「綺麗な終わりだった」「良かったとしか言えない」などというコメントもたくさんありました。
カウボーイビバップのアニメの魅力
アニメの魅力①音楽
カウボーイビバップの音楽を検索すると、出てくる名前は「菅野よう子さんの楽曲」という言葉です。菅野よう子さんは1963年3月仙台生まれの女性で、早稲田大学には文学部に入学します。大学在学中に音楽活動を始め、ゲーム音楽の世界に入ります。コーエーの「信長の野望シリーズ」「大航海時代シリーズ」を手がけました。
作曲家としても東日本大震災の復興支援ソングの「花は咲く」・朝ドラ梅ちゃん先生の主題歌「さかさまの空」(歌:SMAP)の作曲・大河ドラマ「おんな城主 直虎」でも作曲を担当しました。映画では「海街ダイアリー」で日本アカデミー賞優秀音楽賞を受賞しています。ゲーム音楽から、抒情的な映画の音楽まで手広く手掛ける菅野さんが音楽スタッフにいることで、カウボーイビバップの音楽の魅力が増していると評判です。
OP曲の「Tank!」は、バラエティ番組「ホンマでっかTV]に使われたり、ツイッターでの評判も上げましたが、スケートの音楽として使う選手もいます。またED曲の「THE REAL FOLK BLUES」のアップされているyoutubeをみると、書き込みは、海外からの感想ばかりです。「音楽のおかげで何時間アニメを見ても疲れない」「アニメの音楽とそこから感じ取るエピソードに泣きそうになる」と外国の人も絶賛です。
また楽器の特性を生かした曲も多く、Waltz for Zizi」はギターだからこそ奏でられる哀調を帯びたメロディ「MEMORY」はオルゴールの美しく悲しい音色がエピソードに音楽によって色を添えています。エピソードの紹介でも書いたブルースハープや、サックスなども使い様々な音の世界を感じられます。
アニメの魅力②物語
物語のテーマは賞金稼ぎをしながら、キャラクターが「醒めない夢」の中にいるという考察があります。賞金首がかかる相手は、1話目から、カウボーイビバップのアニメのスパイクの人生をなぞるような「恋人と一緒にマフィアから超危険な麻薬を持ち逃げした男」や「公害の産物として不老不死になってしまった少年」「全身不随でありながらネットを使い人々を洗脳する男」など、醒めない夢の中で賞金首たちも苦しむ姿が見えます。
スパイクたちとの戦いにより、命を落としていく賞金首たちは、「醒めない夢」から解放されてやっと、自由を感じながら、死を受け入れていくものもいます。それは、賞金首ばかりではなく、同じ船に乗り合わせた4人にも同じことが言えます。いつまでも同じ船で旅を続けることが出来ないことは4人がそれぞれに感じています。
自分が誰なのかを見付けたものの、浦島太郎のように、身近にいた人たちはみんな年を取っているのに、冷凍保存されていたフェイは、時間の中に取り残されたような感覚を覚えます。年若い少女のエドは、父の元に帰り、ジェットは、自分の左腕を奪った男や裏切った男との決着をつけます。そしてスパイクも運命の女との人生に決着をつけて物語は終わります。
アニメの魅力③アクションシーン
実写も企画されているというカウボーイビバップですが、アニメならではの、アクションシーンもこの作品の見どころです。主人公スパイクは、カンフー映画で有名なブルース・リーを師と仰ぐ、ジークンドーの達人で、接近戦の迫力がすごいです。さらに改良を重ねた高速戦闘機「ソードフィッシュII」での空中戦も見事です。
ジェットは、警察組織「I.S.S.P.」に所属していた過去があり、格闘技は喰らい付いたら離さない「ブラックドッグ」と呼ばれる程、さらにワルサーP99(9mmモデル)を愛用する射撃の腕も抜群です。空中戦も小型宇宙漁船のを改良した高出力牽引機「ハンマーヘッド」の威力は抜群です。警察組織にいた頃に、左腕を失って、左手は義手ですが、アクションシーンでは、引けを取りません。
フェイはグロック30 (.45ACP)という銃を愛用して敵と戦います。空中戦は、重火器搭載型垂直離着陸機「レッドテイル」の2本のガンアームから繰り出す威力で闘います。13歳の少女であるエドは、見た目に反して天才的なハッカーです。「ラディカルエドワード」の異名をつけられる程の直観力・洞察力があります。4人がそれぞれの能力で補い合い魅せるアクションシーンも評判です。
カウボーイビバップに関する感想や評価は?
https://t.co/uDEG4zBxCb ケヴィン巡ってた。音はめがすき……体全体で表現しようとしてるというか、腕の動きも気を遣ってて好きです。たぶん曲はカウボーイビパップの曲のはず
— おいる (@oil_laurant) April 1, 2016
フィギュアスケートは、名作の名シーンを思い起こすような曲がたくさん使われています。このツイートが紹介しているのは、カナダの選手ケヴィンレイノルズさんです。スケートの曲にカウボーイビバップのOP曲を選ぶくらい海外での評価の高さもわかるツイートです。
カウボーイビバップ第24話「ハード・ラック・ウーマン」をBDにて視聴・・・ビバップもあと2話で終わりか。しかしフェイとエドが出ていったあと、大の大人2人が黙ってひたすらゆで卵を食べるって演出は普通ありえないわw(褒め言葉) pic.twitter.com/BtIuaV9V9I
— HETAX-FILM (@hetax_film) July 2, 2017
24話のエピソードで、これまでこのカウボーイビバップの中で、天才的なハッカーとしての腕を見せていたエドが旅立ちます。13歳のエドは、スパイク・フェイ・ジェットそれぞれの妹のような娘のような存在でした。父親の元に返すという選択肢は、エドの年齢からすれば「有り」なのですが、「やりきれない男たちの感情が、ゆで卵を食べる名シーンに繋がった」という声もあります。
一番よく聴いたのはこれ→「大人の味」。何が大人の味だ!いい加減説明しろ!と言いたいだが、残念ながらカウボーイビパップもおそらくこのコンセプトで作られたものかもしれません。
— kaito2198 (@kaito2198) July 16, 2009
登場人物たちが、重ねている人生の経験。それがあるからこその発言や行動のエピソード。経験と言う年齢にも勝る「大人の味」が「カウボーイビバップ」の中には流れています。「言葉で尽くすよりも、感情で感じてほしい」そんな意見もあります。
カウボーイビバップの名言・名セリフ集まとめ
カウボーイビバップに限らず、名言・名セリフ・名シーンを盛り上げる音楽。好きな作品ランキングなどで、そのランキングを押し上げる役目を音楽が担っていることもあります。「ラストシーンにあの音楽が盛り上げなければ、ランキングはもう少し下だった」と興行成績の上位ランキングに位置する映画の解説もあります。「未来の話でありながらどこかノスタルジック」そう言う推察もあるカウボーイビバップです。
泣けるシーン、笑えるシーン、いろいろと考えさせられるエピソードが、音楽とともに楽しめるこのカウボーイビバップを鑑賞してみるのはいかがでしょうか。多くのコメントには、「とりあえず3話までは見てほしい」「ハマるまでに時間がかかる」と言われていますので、じっくり見られる時に。