カウボーイビバップ 天国の扉をネタバレ!映画のあらすじや感想は?

スペースジャズの異名を持つTVアニメ『カウボーイビバップ』。TVアニメでありながら高いレベルの作画や菅野よう子作曲によるジャズ、ブルース調のBGMにより、スタイリッシュでクールな大人の雰囲気を漂わせた作風が高評価を得たSFアクションアニメです。TV放映後好評を受けて、発表されたその劇場版『カウボーイビバップ 天国の扉』のあらすじをネタバレ紹介、魅力そして天国の扉について。

カウボーイビバップ 天国の扉をネタバレ!映画のあらすじや感想は?のイメージ

目次

  1. カウボーイビバップ 天国の扉の映画あらすじをネタバレ紹介!
  2. カウボーイビバップについて
  3. カウボーイビバップ 天国の扉の主題歌や挿入曲が話題に?
  4. カウボーイビバップ 天国の扉のあらすじをネタバレ!
  5. カウボーイビバップ 天国の扉の感想は?
  6. カウボーイビバップ 天国の扉のネタバレまとめ

カウボーイビバップ 天国の扉の映画あらすじをネタバレ紹介!

TVアニメカウボーイビバップの好評を受けて映画版の公開がされました。カウボーイビバップの劇場版作品は2001年9月に公開されました。TV番の22話と23話の間に当たる時系列となっています。火星でバイオテロを起こそうとする高額懸賞金をかけられた賞金首をスパイクたちが追いかけるストーリーとなっています。この記事ではそんなカウボーイビバップ天国の扉あらすじや感想を紹介していきます!

カウボーイビバップについて

カウボーイビバップの概要

カウボーイビバップは1998年にTV東京で放映されました。ジャンルとしてはスペースオペラ、アクションになります。制作、放映の都合でTV東京では12話+総集編の最終話という構成でした。TV東京放送版では一部の映像に修正が加えられていました。その後衛星放送WOWOWで全26話が放送されました。

カウボーイビバップのあらすじは近未来、太陽系の惑星がテラフォーミングされ開拓された時代に警察が捕まえきれない犯罪者たちに賞金をかけ、賞金首として一般人に逮捕させる制度がある世界で賞金首を捕まえて賞金を得るカウボーイたちがいる世界です。その賞金稼ぎたちのドラマです。毎回違う賞金首を追いかけることでドラマが展開するためストーリも幅広く、コミカル、ホラー、哲学的な要素もあります。1話完結のスタイルです。

このカウボーイビバップの特徴はクールで大人びた雰囲気でしょう。たばこをくゆらせたキャラクターたち、アジアの町のような猥雑さ、ジャズやブルースといった音楽を多用していることや登場人物は年齢層高いこともあり、特にアニメは普段見ない、SFはよくわからない。そんな人にもおすすめできる作品です。好評を受けたことで映画が発表されました。タイトルは『カウボーイビバップ天国の扉』。ネタバレ解説します。

カウボーイビバップ 天国の扉の主題歌や挿入曲が話題に?

映画OPからあふれるスタイリッシュ

OP曲『askDNA』、OP映像はニューヨークをモチーフとして作画されています。菅野ようこ率いるシートベルツの楽曲に心惹かれることでしょう。映画のOPに流れる音楽だけでカウボーイビバップの世界観や雰囲気がうかがえる、そんな雰囲気を出せるBGMはほかにありません。

魅力的な音楽は健在、アニメの域を超えるクオリティー。

主題曲の『tank』です。この曲は」イントロの激しいビートはTV番組のジングルなどでも多用されています。カウボーイビバップは知らなくてもこのフレーズは耳にしたことがある人も多いかと思います。アップテンポで聞くだけで期待感を高める、アニメのOPとしての高い完成度を持っています。ジャズの名曲のようです。この曲をはじめカウボーイビバップのサントラはどれもハイクオリティーな楽曲ぞろいです。

カウボーイビバップ天国の扉では外せないのが音楽でしょう。TVでは菅野よう子率いるシートベルツによる高品質な音楽が見る人に衝撃を与えました。ジャズ、ブルースなど様々なジャンルの音楽を用いたBGMは人気を博し、おもちゃでもビデオソフトでもなく、サントラで制作費を回収したといわれています。映画版でもその期待にたがわぬハイクオリティーな楽曲がそろっています。

カウボーイビバップ 天国の扉のあらすじをネタバレ!

映画カウボーイビバップ天国の扉ネタバレありのあらすじ

カウボーイビバップの映画あらすじ。2071年ハロウィンを控えた火星の都市で突如、タンクローリーが爆発炎上します。さらに事故現場にいた人々が原因不明の症状で倒れていきます。最終的に400人の死傷者を出した事件はテロとされて、火星政府により犯人に前代未聞の3億の賞金がかけられます。多額の賞金により毎日カップラーメン生活から脱出するために、スパイクたちビバップ号の面々は犯人を追いかけていくことになります。

フェイが別件で追いかけていたハッカー犯罪者リー・サムソンの追跡中に偶然現場に居合わせ撮影した動画に犯人が写っていた。その男の手の甲の入れ墨から手掛かりを突き止める。犯人はヴィンセント・ボーラージュ。彼はナノマシンカプセルを使い人類を虐殺する計画を立てていました。

彼はもともと軍人で火星の特殊部隊に所属していましたが、人体実験の被験者にされ部隊でただ一人生き残ってしまった男です。実験の後遺症で記憶喪失となっています。スパイクはヴィンセントを追う中でエレクトラという女に遭遇し交戦することにまります。彼女もまたヴィンセントを追いかけているため物語のキーになるキャラクターです。ネタバレになりますがエレクトラはもともと軍人でヴィンセントの恋人でした。

映画の見どころはなんといっても劇場版クオリティ。カウボーイビバップのTVアニメでも高かった作画、音楽がさらに磨きがかったものになっています。また、相変わらずなビバップ号の面々の活躍が見られるのもファンにはうれしい限りでしょう。冒頭のスパイクのアクションシーンなどはスパイクの強さを表現するシーンです。相棒のジェットとの軽妙なやり取りや息の合った作戦など、冒頭部分から見どころがあります。

ストーリーはスケールが大きめですが基本的には彼らの日常である賞金首を追いかけることです。ネタバレですがTVアニメ終盤でそれぞれビバップ号を降りて行ってしまったり、スパイクは生死不明のラストシーンがあったのでこの日常であることがファンにはうれしい部分です。この映画の時系列はTVアニメの22話と23話の間に位置しています。このためビバップ号の4人と1匹はまだ健在なのです。

ヴィンセント・ボラージュ 夢の中で生きているような男

天使のような悪魔。そんなコンセプトでデザインされたヴィンセントです。俳優のヴィンセント・ギャロをモチーフにしています、一目見ただけで存在感を与えるデザインとなっています。長い蓬髪、鋭い目線。迫力のある外見として評価されています。あらすじで書いた通り元軍人です。戦闘能力も高く、スパイクを撃退してしまうほど。

ネタバレ解説をしますと、しかし彼はナノマシンウィルスの人体実験により部隊でただ一人生き残り、記憶を失います。そのことで生きている現実感を失ったまま、夢の中で生きているような人間となっているのです。夢の中のような孤独感、不安感により大量虐殺を計画していったヴィンセントですが、あらすじでも書いた通り、彼は最後に恋人であったエレクトラを思い出し夢から覚め現実に戻ってくるのです。

エレクトラ、ヴィンセントを追いかける女

エレクトラ・オヴィロゥ、ヴィンセントを追いかけるうちにスパイクと遭遇し一戦交えることになります。マーシャルアーツの使い手であり、スパイクと互角の技量の持ち主です。手にはヴィンセントと同じ入れ墨があり。彼との関係性がうかがえます。ネタバレですが、彼女も元軍人でヴィンセントと因縁があります。あらすじで書いた通り、彼女はヴィンセントの元恋人でした。ヴィンセントを追いかける理由は愛情ゆえです。

リー・サムソン

リー・サムソン彼は天才的なハッカー犯罪者です。フェイは彼を追いかける過程でヴィンセントへの手がかりを偶然みつけてしまいます。犯罪的なハッキングをゲーム感覚で行うきわめてクレイジーな人物です。しかし幼児性を見せる、現実とゲームを一緒くたにしたような考えの人物であり、テロリストにあこがれていたことからヴィンセントに協力しています。彼の出自はまるでアメリカの犯罪者のようでリアルなキャラクター造形です。

レンジィ、石原蓮司

冒頭で出てくるコンビニ強盗です。セキュリティー会社に勤めていたがリストラされて強盗に転職したと、コンビニの女子従業員にやたら説教をかましていますがスパイクの拳法であっさり倒されます。このシーンでスパイクのキャラクタ―とジェットとのコンビの良さを描写しています。デザインと名前の由来は俳優の石原蓮司。声もそのまま本人が演じています。

カウボーイビバップ 天国の扉の感想は?

映画としての話づくり

きわめてクオリティの高いアニメーション作品です。作画、アクションなどは高い評価を得ています。批判意見としてはテンポが悪いというものがあります。カウボーイビバップのTVアニメは30分枠できちっと詰まった話であるため映画は比較されてテンポが悪く見えます。アニメ作品は内容詰め込んでテンポよく見せていく構成が喜ばれます。しかし、カウボーイビバップ天国の扉はどちらかというと実写映画的な絵作りになっています。

あらすじを見ると壮大なストーリに見えますが基本的にTVシリーズの各エピソードと構図は変わりません。そのために一本の映画としてみると冗長な部分もあります。しかし要所要所のアクションシーンへの溜めと考えると尺も予算もとれる映画の利点を生かしているといえるでしょう。スパイクの拳法やソードフィッシュのドッグファイトは枚数をかけた動きでサンライズの力が見える出来となっています。

圧倒的スピード感メカアクション

カウボーイビバップ天国の扉の見どころはほかにはメカアクションでしょう。スパイクの愛機ソードフィッシュのドッグファイト。スピード感あふれるソードフィッシュとミサイルの板野サーカス的な場面は見どころです。マクロスプラスのの監督ですからこれは手慣れたものでしょう。

ソードフィッシュのデザインはスタイリッシュさと使い込まれたメカのやぼったさが微妙に融合された絶妙なデザインラインです。未来世界の宇宙船ですが裏庭のガレージにおいてありそうな生活感もありますね。そして名前のソードのような重厚で肉厚の刃の剣を思わせる重厚さ。突き出た主砲。とても速そう、強そうでなおかつ扱いづらいのだろうと思わせる。デザインです。スパイクのキャラクターともかみ合っているデザインです。

天国の扉

映画のタイトルの天国の扉、これはボブ・ディランの楽曲Knockin' on Heaven's Door からとったと思われます。決闘で撃たれたガンマンが薄れゆく意識の中で天国の扉をたたいているそんな情景をうたっている哀愁のある曲で。ネタバレですがTV最終話のスパイクのラストシーンを想像させる曲です。この曲はベトナム戦争にに対する反戦歌でもあるといいます。戦争により大切な物を失なった兵士の悲しみを表現している曲です。

元軍人で人体実験により記憶を失いずっと現実感のない世界で生きていたヴィンセントの最後にも重ね合います。あらすじにもあるようにヴィンセントは最後に息絶えるのですが、この曲がラストシーンでも違和感がないほどの親和性です。スパイクたちカウボーイは危険と隣合わせの生き方をしています。かれらもいつ天国の扉をたたくかはわかりません。

カウボーイビバップ天国の扉は映画版でも続く彼らの日常である。

カウボーイビバップがどこまでも大人の雰囲気を漂わせるのは彼らが過去を背負いながらも過去と折り合いをつけて毎日を生きているからです。スパイクもジェットも記憶喪失のフェイでさえも。彼らはみな過去を持っていますが、そのことがストーリーの中心に来ることはほとんどありません。過去の因縁のために賞金首を追うのではありません。毎日の飯を食うために賞金首を追っているのです。彼らは自立しています。

過去は背負っているものの、復讐とか約束や因縁によって何か動いていくことはなく、折り合いをつけています。このような態度が作中のキャラクターが大人びていると強く思わせる要因です。ビバップの世界観的にスパイクたちの過去が特別過酷な物ではありません。元マフィヤ、警察官など過去を持っています。

カウボーイビTV版のネタバレですが終盤ビバップ号の面々、エドワード、フェイは順番にビバップ号を降りていきます。しかし折り合いをつけているだけで乗り越えたわけでも新しい道を見つけたわけでもない、ある意味挫折して道を外れた人たちです。過去にけりをつけなければいけないわけでもないしかし思わぬところで過去を思い出し迷うところもある。その等身大の描写が作品を貫くビターな大人の雰囲気になっているのです。

カウボーイビバップ 天国の扉のネタバレまとめ

カウボーイビバップ天国の扉はアニメーション史上に残る作品の一つと言って差し支えないでしょう。実力派のスタッフたちが、総力を挙げて自分たちの創りたいものを創りそれがすべて嚙み合っていきました。ビバップはスタッフの趣味性が強く発揮されているようです。放送当初は『ルパン三世』との類似性が指摘されていたりしました。

スパイクがジークンドの使い手というところはブルース・リーへのリスペクトでしょう。ジャズをはじめとしたBGMもアニメのBGMとしては異色です。アジアの町のような猥雑さは、ブレードランナーなどの古典SF、さらには年齢層高めの登場人物。いろいろな要素が詰め込んであります。それらが混然一体となって何とも言えないそれでいてまとめ上げられた作品です。

隠れた名作と評価されています。作画、音楽、キャラクターなどは日本のアニメーション作品の中でトップクラスの完成度を持った作品です。あらすじ紹介で満足せずに一度見てみることを勧めします。

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